零~紅い蝶~・零~眞紅の蝶~(Fatal Frame II)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『零~紅い蝶~』とは、「零」シリーズの第2作目で、2003年にテクモよりプレイステーション2用ソフトとして発売された和風ホラーゲームである。
霊を射影機に写すことで撃退できることや、民俗学的な視点による謎解きなど、前作『零~zero~』の長所を生かしながらも一つの屋敷から一つの廃村へと舞台が変更されており、より広い範囲で行動することになる。登場人物の中には、前作に因縁のある人間も多く、今作によって明かされる前作の設定なども見どころだ。

八ノ刻「片割レ月」

澪は繭と共に、村の外へ繋がる深道の入り口を封じている朽木へと辿り付く。しかし、繭はそこで体調を崩し倒れ込んでしまう。澪は倒れた繭を休ませて一人村に戻り、朽木の封印を解除する為の鍵を探す。
鍵を手に入れた澪は、朽木の封印を解くと休んでいた繭を起こしもう少しで村を出られると先を急ぐのだった。

終ノ刻「紅い蝶」

朽木の封印を解いた澪は、繭と共に村から逃げようと走る。しかし、そんな二人を紅贄祭を再び行おうとする村人達の霊が襲う。二人は必死に逃げるものの、脚を不自由にしていた繭は彼らに捕まってしまうのだった。

バッドエンド「マヨイガ」

澪は儀式を行おうとする村人たちに捕まった繭を置いて、かつての八重のように一人で村を脱出してしまう。
気が付いた時、澪は村に入る前と変わらない様子で森に一人座り込んでいた。しかし、近くに繭の姿は無いのであった。

トゥルーエンド「紅い蝶」

Wii版『眞紅の蝶』より

村人達に捕まってしまった繭を助ける為に、澪は来た道を戻る。
繭はかつて紗重がそうしたように、たった一人で儀式を行おうとしていた。そして、澪が戻ってきてくれたことを喜び、澪を儀式場の最奥にある虚へと誘うのだった。
ついに虚にまで来た澪は、紗重と同化してしまっている繭を見つける。そして、いつか離れてしまうくらいなら双子が一つになることの出来る「紅贄祭」をしたいという繭の気持ちに応え、澪は儀式を行ってしまう。
澪は、自分の姉の首に手をかけると強く握り締める。澪自身の手によって、まるで紅い蝶のような跡が首につけられた繭の死体は、儀式の神官達によって暗く深い虚の中へと投げ込まれる。
澪は自分で姉を殺してしまったことに、驚き後悔する。そんな彼女の目の前に、紅い蝶となった繭が現れ「ありがとう」呟き彼女の元から飛び去って行く。そして、繭と澪のおかげで儀式は成功し、長い間村に掛けられていた呪いは解かれるのだった。

儀式を成功させた澪は、一人で村を脱出する。彼女の首元には自身が繭に付けたような紅い、蝶のような跡が浮かんでいるのだった。

ハードモードエンディング「虚」

Wii版『眞紅の蝶』より

村人に捕まった繭を追いかけ、虚にまで辿り着いた澪は突然繭に襲われてしまう。繭は既に紗重に乗っ取られてしまっていたのであった。
澪は繭を助ける為に、紗重との最終決戦に挑む。

倒された紗重は、繭と分化する。そして、紗重と一緒に虚に落ちそうになってしまった繭を澪はすんでのところで助けることが出来る。しかし、その際澪は絶対に見てはいけないと言われた虚の中を覗いてしまう。

繭と澪は、その後どういうわけか村を出ることが出来ていた。しかし、虚を覗いてしまった澪は視力を失ってしまう。そんな澪に、繭はどこか嬉しそうにほほ笑むのだった。

Xbox版にて追加されたエンディング「約束」

Wii版『眞紅の蝶』より

村人に捕まってしまった繭を追いかけ、虚の元にやってきた澪はその身にかつて儀式から逃げ出してしまった八重の魂を宿していたのだった。繭に宿っていた紗重の魂と、澪に宿っていた八重の魂は二人で手を繋ぐと虚の中へと落ちて行く。二人が一つになることで成功する「紅贄祭」は八重と紗重によって成功し、澪と繭は無事に二人で村を脱出することが出来るのだった。

眞紅の蝶にて追加されたエンディング1「陰祭」

村人に捕まってしまった繭を追いかけ、虚の元にやってきた澪だったが既に虚からは闇が吹き出してしまう「大償」の直前となっていた。もう逃げることも出来ないと悟った澪は、最後の時は繭と一緒に居たいと望む。
そして、繭と澪は二人で寄り添ったまま闇に飲み込まれてしまうのだった。

眞紅の蝶にて追加されたエンディング2「凍蝶」

村人に捕まってしまった繭を追いかけ、虚の元にやってきた澪に繭は儀式を行わさせようとする。しかし、澪は繭を殺すことは出来ないと彼女を拒んでしまう。
澪に拒まれた繭は、澪と一つになれないこと悲しむ。そして「ずっと苦しいままでいい、ずっと地獄でいい」と言い出すと澪の首に手をかける。
そして、繭は生気を失った虚ろな目をする澪のことを、一人愛おしげに手入れするのだった。

『零~紅い蝶~』のゲームシステム

基本システム

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