Cutie Honey Universe(キューティーハニー)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『Cutie Honey Universe』とは、永井豪原作の伝説のアニメ「キューティーハニー」のリメイク版アニメの第4作である。
聖チャペル女学園に通う女子高生・如月ハニーが変身する愛の戦士、キューティーハニー。彼女は多彩な姿と能力を使い、空中元素固定装置を狙う邪悪な犯罪組織パンサークローと戦っている。
そんなハニーにパンサークローの首領・シスタージルは捜査官ジュネとして接近、頼もしい味方を装ってハニーと空中元素固定装置の秘密を探るのだった。

『Cutie Honey Universe』の用語

空中元素固定装置

空気中に分子の形で存在する元素を選り分けて結合させることで、あらゆる物質を作り出すことが可能な夢の装置。
まさに無から有を生み出すのと同様であり、どんな貴重な財宝であっても瞬時に作成することができるのだ。
そのため犯罪組織パンサークローは喉から手が出るほどこの装置を欲している。
キューティーハニーの多彩な変身能力も、この空中元素固定装置によって着ているものを瞬時に分解再構成することで可能となっている。

如月博士が自身の死後に研究所を爆破したためデータは現存しておらず、現物はハニーが所持しているものだけであるがハニー自身もそれがどこにあるのかは把握していない。

犯罪組織パンサークロー

絶海の孤島に本拠地・幻城を構える世界的な犯罪組織。謎の存在であるパンサーゾラを神として崇拝しており、超能力を持つ首領・シスタージルとその配下の怪人達で構成されている。
幹部や怪人は全て女性で下級戦闘員が男性という完全な女性上位組織である。
構成員は絶対的なカリスマ性を持つシスタージルに忠誠を誓っている。
怪人はシスタージルの能力で人間が変貌したものであり、パンサークロー所属の怪人候補生だけでなく一般人も怪人化させられたことがある。
無限の富を生み出す空中元素固定装置を奪うために如月博士を襲撃、殺害したことで博士の作り出したアンドロイド・キューティーハニーから仇として狙われている。

PCIS(PANTHERCLAW Criminal Investigative Service)

パンサークローの残忍な犯罪に対抗するために結成された国際機関であり、世界各地に支部を持っている。
作中の描写を見る限り警察と連携した作戦を取っているため、国際警察のような組織であると思われる。
とはいえ、その内部にパンサークローの首領であるシスタージルが捜査官として潜り込んでいるあたり組織としての脆弱性は否定しきれない。
最終話では幻城に武装ヘリなどを投入してパンサークローの戦闘用気球船を撃破する等、組織としての面目を保つ活躍を見せた。

『Cutie Honey Universe』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

第1話「あなたは全てが完璧」

シスタージル「パンサークロー退治さ」

第1話序盤、パンサークローの首領であるシスタージルがこう言い放つ。
事前情報なしの初見だとこの台詞で戸惑った人も多いのではないだろうか。
犯罪組織の首領が対抗組織の捜査官として潜入する、という大胆なストーリー展開の象徴とも言える場面だった。

如月ハニー「悲しそうな目をしている」

残虐性を剥き出しにしたパンサークローの3怪人へ向けたハニーのつぶやき。
第1話冒頭のブレストクロー誕生の場面やその末路、また第2話のファイアークローの元となった女性のことを踏まえると、シスタージルにいいように利用されているパンサークロー怪人への憐れみとも取れる。

シスタージル「ずいぶんと綺麗な月夜じゃないか……こんな夜に二人っきりになれるとは、願ってもない」

まるで口説き文句のようで、宿敵であるキューティーハニーへ向ける台詞としてはあまりに場違いに思われる。
しかし、ハニーの美しい心へ奇妙な執着を見せている今作のシスタージルだからこその台詞だろう。

シスタージル「知ってる」

側近であるタランチュラパンサーから怪人ブレストクローの死を知らされた時の、平然としたジルの返答。
知っているも何も自分自身が殺したのだ、と言わんばかりの禍々しい笑顔であった。
自分に憧れを向けるブレストクローを目的のために自分自身で殺しておいて何の感慨もない、そんなシスタージルの冷酷さを表す場面である。

第2話「あなたに出会えた事の心からの喜び」

ジュネ「もしお前が苦しんでいるならば、その一部だけでも私に背負わせてくれないか…戦いが終わるその日まで」

いかにもハニーの重い宿命を共に背負っていきたいと取れるような台詞だが内心で『生かさず殺さずに……』と言っていることから、ハニーを簡単に殺すことなく苦しみを与え続けて絶望させてやろうとの意思が見て取れる。
ジュネ=シスタージルの持つ強い嗜虐性とハニーへの執着を改めて知らせるような恐ろしさがある。

如月博士「お前は私が全身全霊をかけて生み出した愛の結晶、大切な宝なのだ」

パンサークローに殺害された如月博士がそれを予見して遺したメッセージの最後にあったのは、ハニーを想う強い気持ちだった。
アンドロイドであるハニーを空中元素固定装置の守り手、戦う機械として作ったわけではなく愛する我が子として生み出したのだという博士の遺志は、ハニーのこれからの戦いを支えていく。

如月ハニー「ありがとうジュネ…『生きろ』って言ってくれて。 だから私、帰ってこれた」

ジュネの激励で危機を乗り越え、パンサークローの怪人ファイアークローを倒したキューティーハニー。
苦しい戦いの中でジュネへの信頼をより深めるハニーだったが、ジュネ=シスタージルの目的はあくまでハニーを殺さない程度に苦しめることであった。

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