超時空要塞マクロス(MACROSS)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『超時空要塞マクロス』とは、タツノコプロ・アニメフレンド制作の日本のロボットアニメ。 1982年10月から毎日放送(MBS)製作、TBS系列で放送された「超時空シリーズ」および「マクロスシリーズ」の第1作目である。飛行機好きのごく普通の少年・一条輝が、突如襲来してきた異星人との戦いの中でリン・ミンメイと早瀬未沙という2人の女性との恋をし、友情に生き、成長していく物語である。歌と文化と異星人との戦いを軸に、輝、ミンメイ、未沙の三角関係など、様々な人間模様が描かれている。

早瀬隆司(はやせ たかし)

CV:阪脩
早瀬未沙の父。統合戦争中統合軍極東方面司令官として数々の功績を残し、提督としてアラスカ統合軍総司令部に勤務する。ブルーノ・J・グローバルは統合戦争時の部下であった。家族を愛する父親だが、軍人としての職務には厳格。多忙のため妻・沙紀子(さきこ)の死に目を見とれず、一時期未沙と疎遠になる時期もあった。未沙とは公の場では上官として接しながらも、親心から娘の身を案じる。
マクロス帰還時公式見解では死亡したとされていたマクロス乗組員の上陸を許さず、事実上の地球追放命令を出す。その後、ゼントラーディとの和平交渉を希望する未沙の頼みを引き受けるも時すでに遅く、ボドル基幹艦隊の攻撃により戦死する。

ライバー少尉

CV:鈴置洋孝
第六話のゲストキャラクターで早瀬未沙の初恋の人で統合軍の少尉。
士官学校時代滞在した日本で早瀬未沙と知り合い、未沙の初恋の人となる。 ライバー自身は未沙を亡くなった妹の身代わりのように思っていた。
軍人ながら戦いを好まず、未沙の父で統合軍司令の早瀬元帥のつてで観測隊員を希望し火星サラ基地へ配属される。 統合戦争中、地球への帰還途中に反統合ゲリラの襲撃を受けて行方不明となる。 その際救出に向かったのが早瀬元帥の部下だったグローバルだったが、ライバーを救うことができなかったため未沙に対して負い目を感じている。

外見は後に登場するリン・カイフンに酷似している。 アニメでは短髪の姿しか登場していないが、小説版では長髪だった時期の写真をミンメイが見た時「カイフンに似ている」と言っているくだりがある。

民間人

リン・カイフン

CV:鈴置洋孝
漢字名は鈴 海皇。
南アタリア島で中華料理店「娘々」を営む、鈴少江(リン・シャオチン)と鈴慧中(リン・フェイチュン)夫妻のひとり息子。 偏執的な反戦主義者で、軍人や軍隊を徹底的に嫌っている。 リン・ミンメイとは従兄妹の関係にあたり、幼少期から兄妹のように育った。 両親が南アタリア島に移住すると決めた際、統合戦争のきっかけとなったマクロスの足元に住むことに反対したため勘当に近い勢いで家を飛び出し、世界中を放浪していた。 2009年11月、横浜でミンメイと再会。 彼女の目付け役としてマクロスに同行することを引き受ける。

平和主義者を自称する一方で、護身術としてのカンフーの腕前は並みならぬものであり、二枚目のルックスとカンフーの腕を見込まれミンメイ主演映画「小白竜(シャオパイロン)」の共演者に抜擢される。 映画内の特撮シーンがゼントラーディ軍に「超能力」と誤解されることが終戦のきっかけとなったことについては、素直に喜べないでいる。 映画出演以来ミンメイへの思いが募っていき、ついには親族の垣根を越え結婚を前提とした交際を宣言する。
つねに軍人への反感と敵意を剥き出しにしているが、マクロスに地球外出撃命令が出され、グローバル艦長が断腸の思いで発表した際には会見後にその労をねぎらう面も見せた。

第一次星間大戦終決後は、ミンメイの専属マネージャーとしてともに地球各地を巡業するが、結婚に踏み切れないミンメイの態度や彼女の人気の凋落に焦り次第に空回りが目立つようになる。 また、かつての反戦主義思想から戦後の不況をすべて統合軍が悪いと考えるようになり酒浸りとなる。 最終的には、市民の扇動などの強引で無思慮な行動を繰り返したことで徐々にミンメイの心が離れていったためミンメイのもとを去り、ふたたび放浪の旅に出ていずこかへと姿を消す。

ゼントラーディ軍

ブリタイ・クリダニク

CV:蟹江栄司
ゼントラーディ軍第118基幹艦隊(ボドル基幹艦隊)所属の第67グリマル級分岐艦隊司令。 乗艦はノプティ・バガニス5631(いわゆるブリタイ艦)。 隻眼で、頭部の右半分は金属製のカバーに覆われている。 身長1,354cm。
単独での戦闘能力は他のゼントラーディ兵を凌駕しており、宇宙空間に生身で放り出されても独力で生還し、丸腰でバルキリーと渡り合えるほどの強靭な肉体と格闘能力を有する。 その反面長期的な視野を持ち、部下の心情も汲めるので荒くれ者として知られるカムジンでさえ敬意をもって「オヤジ」と呼び、一目置く。

最初のマクロスへの攻撃で、統合軍が幻の反応兵器を所有していることなどから地球人が今まで相手にしてきた敵とは違うと言うことに気づき、殲滅せずに様子を見ることにする。
地球人を捕虜にして基幹艦隊に戻った際に、捕虜を取り逃がすという失態を演じ一時前線から下げられるものの、その経験を買われアドクラス艦隊司令として再び前線に復帰。 部下の兵士達が文化に感化されていくのを目の当たりにし上からの命令と兵士達の気持ちの間で板挟みとなるが、最終的には地球人との共存の道を選び、マクロスと独断で停戦協定を結んでともにボドルザー率いる基幹艦隊と戦う。

戦後もマイクローン化することなく新統合軍の宇宙艦隊司令官に就任し、地球の技術で修復・改造されたブリタイ艦を駆り地球防衛の任や文化の保守に尽力する。

エキセドル・フォルモ

CV:大林隆介
ゼントラーディ軍のゼム一級記録参謀。 第67グリマル級分岐艦隊司令ブリタイ・クリダニクの補佐官的存在で、各種作戦を立案する。 戦闘種族であるゼントラーディ人の中では珍しく、戦闘能力は低い代わりに様々な知識を持つ。
地球の文化に対して強い興味を持ち、第一次星間大戦の末期、ブリタイが停戦の決断をした際には自らマイクローン化してマクロスに停戦交渉に赴く。 交渉の席では停戦のきっかけとなったリン・ミンメイを呼び出してもらうために、彼女の持ち歌である「私の彼はパイロット」を振り付けもつけて披露する。

最終的には上官であるブリタイと共にボドル基幹艦隊総司令ボドルザーに反逆、統合軍側に基幹艦隊の情報と効果的な戦術案を提供する。 戦後もマイクローンのまま新統合政府に残り、大戦により人材不足がちな新統合政府の貴重な人材として復興に貢献している。 彼の持つ知識やゼントラーディ側の情報や記録、統合軍と協力して行った諸々の分析結果はゼントラーディとの共存、混血化への指針となる。

カムジン・クラヴシェラ

CV:目黒裕一
第109分岐艦隊所属の第7空間機甲師団長。 周囲を顧みない無謀な戦闘指揮ぶりから「味方殺し」の異名を持つ。 ゼントラーディ軍きってのエースパイロットでもあり、みずから戦闘ポッドに搭乗して前線で戦い抜く。

頭に血が上りやすい性格で過去に何度も不祥事を引き起こしているが、これまでゼントラーディが苦戦してきた相手にも勇猛果敢に戦い勝利してきた実績があり、部下からは「親分」と慕われている。 ブリタイ艦隊の対マクロス戦での予想以上の苦戦により、急遽増援として師団とともに招聘される。 ここでも慎重なブリタイに反してたびたびマクロスへの攻撃を強行し窮地に陥れる。 このように暴れん坊のカムジンだが、ブリタイを慕っているのでブリタイの方もむげにできなかったのか、ボドルザーに報告することなくカムジンの好きにさせていた。

ボドル基幹艦隊戦に際し、一度はミンメイの歌に心を動かされマクロスに加勢をするが、終戦後は地球の平和な生活になじめず、マクロスへの叛乱を企てはじめる。 地球人との共存を拒否しながらもその文化や技術は受容しており、リン・ミンメイとリン・カイフンの二人を人質にとるという、これまでのゼントラーディにはなかった行動をとる。
ラプラミズとは終戦前までは何かといがみあう関係だったが戦後の反乱では行動をともにし、「文化の力」を信じるミンメイとカイフンを嘲るようにミンメイの歌を酷評してからキス(カムジンいわく「文化」)の相手に選んだ。 「文化」とは女性とするもので、ラプラミズ以外に女性がいなかったからかもしれないが、それなりに気を許していたからできた行為であろう。

ゼントラーディ人の誇りのため、最後まで戦いを放棄はしなかった。 ジャングルに不時着・放棄されていた 1,500m 級中型砲艦をみずから修復し、さらに強奪したマイクローン変換装置で地球の生活になじめなかったゼントラーディのマイクローンを元に戻すなどして兵力を増強しつつ、「文化」の象徴であるマクロスシティを奇襲する。
しかしマクロスの主砲によって砲艦は大打撃を受け、最後は捨て身の突撃を行う。 この特攻でラプラミズとともに死亡したように描写されているが、当初のシナリオでは生き延びる予定であった。

ミリア・ファリーナ

CV:竹田えり
年齢 15歳
身長 8.55m(巨人時)
171cm(マイクローン時)
体重 6.25t(巨人時)
50kg(マイクローン時)
家族 マクシミリアン・ジーナス(夫)
コミリア(長女)
出身地 ゼントラーディ合成クローンシステム
スリーサイズ B415 W290 H420(巨人時)
B83 W58 H84(マイクローン時)

ボドル基幹艦隊ラプラミズ艦隊所属の一級空士長。 バトルスーツクァドラン・ローを駆り、高機動空間戦闘を得意とする。 親衛隊の切り札的存在であり、その勇名は男性兵士の間にも「エースのミリア」として知れ渡っていた。 基本的に好戦的で激しい気性の持ち主で、過去に負け知らずというプライドから、戦場において戦い甲斐のある刺激的な対戦者を求めていた。

マクロス追跡作戦中カムジン・クラヴシェラから敵軍の凄腕パイロットの存在を知らされ無断出撃に近い形でマクロスを襲撃するが、バルキリーバーミリオン小隊のマクシミリアン・ジーナス(マックス)との一騎討ちで初めての敗北を喫する。
その屈辱から、復讐のためマイクローンスパイとなりマクロス艦内市街地に潜入。 仇敵マックスとの接触に成功し、ゲームセンターのビデオゲームでの勝負を申し込まれ、再び敗北。 その悔しさからナイフで決闘を挑むが、三たび敗北する。 しかし愛情が芽生え、陣営や人種の壁を超え史上初の星間結婚を果たす。
ただ、その愛情が芽生えるプロセスは作中でも謎である。 名場面集「第二十五話 バージン・ロードより」の項に二人のなれそめの動画があるので参考までに。

この出来事はMBS(マクロス艦内のTV局)により人類、ゼントラーディの双方に大きく報道される。 エースパイロットの結婚は男女の恋愛という概念を知らないゼントラーディ人に大きな衝撃を与え、共存への大いなる架け橋となる。 なお家事の経験が皆無だったため、新婚当初に食用油を瓶ごと火にかけてぼや騒ぎを起こす。

戦後初の星間混血児となる長女コミリア・マリア・ファリーナ・ジーナスが誕生する。 ミリアは「産んだ」とは言わず「マックスと作った」と言っている。 マクロスの和平勧告に応じず、戦闘を繰り返す残存ゼントラーディの説得のために、マックスと共に真紅のVF-1Jバルキリーを駆り「子連れ出撃」するケースもあり、彼女と愛娘であるコミリアの人類とゼントラーディ共存実現への貢献度は極めて高い。

初めてゲームセンターでミリアを見た時のマックスの見立てでは、バストは85くらい、着やせするタイプとのことだ。

ラプラミズ

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