宇宙よりも遠い場所(第9話『南極恋物語(ブリザード編)』)のあらすじと感想・考察まとめ

吟は、距離のあった報瀬に自分について聞く。報瀬は行方不明の母への未練から、責任者であった吟とどう接すればいいのかわからなかったと言う。
そんな中、船はついに南極に着く。母の居た地に足を付けた報瀬は、南極に行くことを馬鹿にしてきた人達に「ざまぁみろ!」言い放つ。沢山の人間に無理だと言われて続けていた隊員達は、報瀬に共感し隊員一同で「ざまぁみろ!」と叫ぶのだった。
今回は「宇宙よりも遠い場所」第9話『南極恋物語(ブリザード編)』の内容(あらすじ・ストーリー)と感想・考察を紹介。

「宇宙よりも遠い場所」第9話『南極恋物語(ブリザード編)』のあらすじ・ストーリー

縄跳びが上手い報瀬

マリ達四人は、砕氷艦の乗組員達の中で行われたステーキ肉を掛けた縄跳び大会に負けてしまう。帰りの縄跳び大会では勝ちたいと四人は縄跳びの練習をしていた。そんな四人の中で、縄跳びを上手に飛んで見せる報瀬。
マリ「出来ないイメージの方が強いかも」
報瀬「どうして?」
日向「報瀬は基本、見かけによらずだからな。見かけによらずドジとか」
マリ「見かけによらず短気とか」
結月「見かけによらずわがままとか」
報瀬「どうゆう意味」
そんな報瀬の元に、南極隊員の財前敏夫が現れると報瀬に向かって「好きです!」と告白をする。

敏夫の話を聞く報瀬達と弓子

敏夫の告白したのは報瀬ことが好きということではなく、南極隊隊長の藤堂吟が好きということだった。
敏夫は、報瀬が隊長の昔からの知り合いだと知り、なにか隊長についての情報が得られないかと尋ねて来たのだった。
それを呆れて止める弓子だったが、日向は藤堂吟のプライベートや恋愛事情について取材すればネットに公開している配信動画の再生数が伸びるかもしれないと敏夫の恋愛を利用することにする。

報瀬に吟のことを聞く日向達

日向達は昔の吟の様子について報瀬に聞く。しかし、吟に対してどこかズレた人だったというイメージしか報瀬にもないのだった。その為、やっぱり吟本人に聞くしかないと取材しに行こうとするものの、未だ亡くなった母の事で気まずさを抱える報瀬は断固として嫌がる。
マリ「どうしてそんなに嫌なの。出港前の甲板で夜話してたじゃん」
報瀬「え、見てたの?」
結月「仲良さそうに見えましたけど」
報瀬「いや、あれは偶然だったからで」
マリ「じゃあ仲悪いの?」
報瀬「悪いっていうかなんというか……」

吟に報瀬のことを聞くかなえ

吟「距離がある」
報瀬との関係について、吟はかなえにそう表現する。
かなえ「前甲板で二人で話してたでしょ」
吟「見てたの?」
かなえ「仲良さそうに見えたけど」
吟は報瀬が幼いころの記憶を思い返す。お互いに口下手だった為に大した話も出来ず、子供の頃から微妙な距離感が報瀬と吟にはあったのだと言う。
吟「私は子供いないからどうゆうこと話せばいいのかわからなかったし、だいたい貴子がいい加減……」
かなえ「その貴子はもういないのよ。話しておかなくていいの?貴子のこと。彼女、お母さんが待ってるって言ってるのよ」
そんな吟の元に取材に訪れるマリ達。しかし、その中に報瀬の姿はなかった。
日向「今日は隊長の私生活についてインタビューさせて貰おうと思いまして」
マリ「好きな食べ物とか、普段どんな暮らしをしてるとか」
日向「あと恋愛とか?」
結月「ズバリ好きなタイプは?」
吟「南極観測に関係ない質問には答えない」
そんな吟に、かなえは「いいんじゃない?」と答えてあげるように言う。
日向・結月・マリ「おねがいしまーす!」
結月「最近再生回数落ちてしまっていて」
日向「必要なんです!」

吟から聞き出したタイプの人を敏夫達に伝える日向

取材を終えた後、日向は吟から聞き出した好きな人のタイプを敏夫に伝える。
敏夫「雲みたいな人?」
よくわからない答えに聞いていた敏夫と弓子は疑問を投げかける。
日向「でもそう言ってましたよ」
報瀬はその言葉に昔の事を思い出し三人に話して聞かせる。
報瀬がまだ幼い頃、報瀬と母と吟の三人で芝生に寝転がり空を眺めていた時、吟が呟く。
吟「雲ってすごいよね。掴めないのに、上見るといつもそこにある」
そのエピソードを聞いた弓子と日向は、言葉には出来ないものの雲みたいな人がどんな人なのかをなんとなく理解する。しかし、敏夫だけはいまいち理解できていなかった。

船長に報瀬のことを聞かれる吟

砕氷艦の船長は、吟がやってくると日向達から受けたインタビューについて、そして報瀬との関係について尋ねる。
吟「あの子は現れませんでした。多分許してないんだと思います、私のこと」
吟は、報瀬の母である貴子ともに隊長として南極に行き、そして貴子を置いてきてしまっただけではなく、捜索活動の打ち切りを決めた責任者でもあった。吟は、報瀬が自分のことを恨んでいるのだろうと思っていた。
船長「それは問題ですね。隊長としてキチンと隊員と話して確かめないと」

報瀬に自分についてどう思っているのか聞く吟

甲板に出ていた報瀬はペンギンを見つける。その時、丁度同じようにペンギンを見に来た吟と出くわす。
船長にキチンと話を聞くように言われた吟は、報瀬と連れ出し単刀直入に聞く。
吟「どう思っているか聞いておこうと思って。私の事」
報瀬「憎んでるって言って欲しいんですか?憎んでません」
報瀬は、母が南極に行く時南極が危険な場所だというと言うことを十分に聞いて、理解していた。だから、吟を責めるのが筋違いなことをわかっていたのだった。
吟「でも私が隊長だった」
報瀬「落ち度があったんですか?あなたの判断ミスでお母さんは南極に取り残されたんですか?」
吟「あぁするしかなかった」
報瀬「じゃあそれでいいじゃないですか」
吟「わかった。一つだけ聞かせて。それは本心?本当にそう思ってるのね」
報瀬「わかりません。だから話すのが嫌だったんです。どう思っているかなんて全然わからない。ただ、ただお母さんは帰ってこない。私の毎日は変わらないのに、帰ってくるのを待っていた毎日とずっと一緒でなにも変わらない。毎日毎日思うんです、まるで帰ってくるのを待っているみたいだって。変えるには行くしかないんです。お母さんが居る、宇宙よりも遠い場所に」

氷の上に乗り上げ、砕く船

その時、南極を囲む定着氷に船が突っ込む。
結月「氷の上に乗り上げるんですか?」
かなえ「そう、一度大きくバックして」
吟「全力で氷に突っ込んで、船の自重で氷を壊す」
かなえ「だから砕氷船」
結月「割れなかったらどうするんです?」
かなえ「何度も繰り返す。割れるまで何度も何度も」
マリ「南極、大変なんだな」
かなえ「特にここら辺は接岸が難しいって言われている場所だからね」
日向「なんでわざわざそんなところに」
かなえ「そこしかなかったの」
南極観測のルールが本格に決まってきたのは第二次世界大戦後だった為、発言力の低い敗戦国の日本が割り当てられたのは接岸不可能とまで言われた東オングル島。
日向「いじわるされたんですか?」
かなえ「いじわるかどうかはわからないけど、まぁ遠回しにそうゆう意図があったのかもしれないわね。まぁ来れるならどうぞ、来れるならね。みたいなね」
結月「むかつきますね」
かなえ「でも、それを聞いた皆、燃えたわけよ」
しかし、日本の南極観測隊は日本中から募金を集めて造船業者の職人が船を作り、何度も諦めかけては踏ん張って、不可能と言われたルートを突破したのだという。
報瀬達は自分達の南極へ行くまでの過程と、過去の南極を目指した隊員達や職人達の思いを、砕氷艦が氷を砕き南極を目指す様に重ねた。

貴子のことを思い出し一人泣く吟

吟は報瀬の母である貴子の最後を思い出していた。吹雪の中取り残された貴子から吟に通信が入る。
貴子「綺麗……」
吟「貴子!」
貴子「綺麗だよ、とても」
貴子は最後の瞬間まで星を見ていたのであった。そんな彼女の最後を思い出した吟は一人で泣いていた。
敏夫はそんな吟を見て、自分では吟を救うことは出来ないと恋を諦めることにする。

南極の寒さに震える四人

船から移ることになる昭和基地が近づいてきた為、部屋の荷物を整理する報瀬達の元にかなえが現れると、外に出てみるか尋ねる。四人は喜んで外に出てみることにする。
日向「報瀬、先行けよ」
皆が報瀬に南極に足を付ける一番目を譲ろうとするが、報瀬はマリの手を取る。そして、四人で一緒に南極に足を付けた。

四人一緒に南極に足を付ける

マリ「着いた……着いた、着いた!」
結月「着きました!」
日向「ゴール!」
マリと結月と日向は南極についたことで喜びを露わにするものの、報瀬は感動からか何も声を出せないでいた。そんな報瀬にマリ達は声を掛ける。
マリ「報瀬ちゃん」
日向「よかったな」
結月「お母さんが来たところですよ」
報瀬が感動して言葉を失っているのかと思っていたマリ達だったが、報瀬の口から出たのは「……ざまぁみろ」という言葉だった。
マリ・日向・結月「え?」
報瀬「ざまぁみろ!ざまぁみろ!ざまぁみろ!あんた達が馬鹿にして、鼻で笑っても私は信じた。絶対無理だって裏切られても私は諦めなった。その結果がこれよ。どう?私は南極に着いた!ざまぁみろ、ざまぁみろ、ざまぁみろ。ざまぁみろぉ!」
日向「そっちかよ」
結月「随分溜まってたんですね」
マリ「いいじゃん、そっちのが報瀬ちゃんらしくて」

ざまぁみろと言い合う四人

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