鑑定士と顔のない依頼人(映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『鑑定士と顔のない依頼人』とは、ジェフリー・ラッシュが演じる、すご腕の美術品鑑定士だが、人嫌いで女性と縁のないヴァージルが姿を見せない謎めいた依頼人クレアに心惹かれていくミステリードラマ。
ヴァージルとクレアの恋の裏では、ヴァージルの長年のパートナーが用意周到に計画した復讐劇が進められていた。
「ニュー・シネマ・パラダイス」などを手がけたジュゼッペ・トルナトーレ監督・脚本による作品である。

この作品「結末を知るともう一度観たくなる」言われており、劇場公開当時は映画館でリピーター割が実施された。
1回目と2回目では、作品の見方が全く変わるとも言われ、2回目は1000円で見れるというリピーター割引サービスがあり話題になった。

セーラー服姿の少女の画は今作のために準備された

ヴァージルのオークションでビリーが落札する少女の絵画は、この映画のために描かせたものだそうだ。
物語冒頭、劇中での最初のオークションでビリーがヴァージルの指示で落札した、セーラー服姿の少女の絵画はオークション会場ではヴァージルが「ボリス・グリゴーリエフの弟子が描いた油絵」と紹介していたが、後のシーンで「実はロシア人画家、ヤンスキーの絵だ」と発言している。しかし、実はこの絵は今作のために描かせたものだということだが、その詳細は明かされていないため不明である。

この作品はハッピーエンド

トレナトーレ監督曰く「この映画の結末はポジティブなものだと思っている。愛を信じる人たちには勝利だが、愛を信じない人には暗いエンディングに思えることだろう。」と語っている。また「私がこの映画で伝えたかったことは、愛そのもの。もしその意味がわからなければ、ぜひ何度でも観て頂ければと思う。」と述べた。
作品中に散りばめられた伏線をどう捉えるかによって結末の解釈は変わってくる今作は、ラストについても時系列をあえて分らなくして、結末の解釈は鑑賞者に委ねられている。

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