聖剣伝説2(SECRET of MANA)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『聖剣伝説2』とは、1993年にスーパーファミコン用ソフトとして発売されたアクションRPG。
「モーションバトル」や「リングコマンド」といった新たなシステムを搭載した意欲作で、音楽においても評価が高く、この後のシリーズ化に繋がった作品である。
主人公ランディは、偶然聖剣を引き抜いてしまい、旅の途中で出会った仲間たちと共に世界を支える「マナ」を巡る帝国との争いに巻き込まれていく。

プレイ中にアイテムや魔法を使用する際、メニュー画面に移動せず、キャラクターがいるマップ上でボタンを押すと、リング状の選択コマンド「リングコマンド」が出現する。
このリングコマンドが出現している間はプレイが一時停止する。
アイテムや魔法の使用の他、武器や防具の装備、各種メニュー設定などもこのリングコマンドで対応する。
このシステムは、アクションゲームの流れを止めずにコマンドを選択できるという当時画期的なシステムであり、スクウェア・エニックスが特許を持っている。

魔法

魔法はパーティメンバーのうち、プリムとポポイのみが使用できる。
魔法を使用するには、ストーリー中に出会う精霊を仲間にし、魔法を伝授される必要がある。
精霊はそれぞれの魔法の属性に対応しており、「サラマンダー=炎」「ウンディーネ=水」「ジン=風」「ノーム=地」「ドリアード=木」「ルナ=月」「ウィル・オ・ウィスプ=光」「シェイド=闇」の8種類が存在する。
また、1つの精霊からでもポポイは攻撃系、プリムは補助系と、覚える魔法がそれぞれ異なる。

ランディが魔法を使えない理由は、聖剣を持っているため。
聖剣と魔法は相性が悪く、聖剣の力と魔法がぶつかると、聖剣を持つ者の生命に危険が及ぶと言われている。
なお、他の者が聖剣を持つ者自身に魔法をかけることに関しては問題がないらしい。

熟練度

『聖剣伝説2』では多種の武器や魔法が登場する。
武器や魔法それぞれには個別に熟練度・レベルが存在する。
熟練度は0から始まり、99を超えるとレベルが1つ上がって、熟練度はまた0に戻る。

武器の熟練度は敵を倒すことで上がり、魔法は使用するたびに上昇する。
レベルが上がると、上位の必殺技が使えるようになったり、魔法の効果が高まったりする。

武器は「剣」「斧」「槍」「ムチ」「弓矢」「ブーメラン」「ジャベリン」「グローブ」の8種類が存在し、最大9段階まで上昇させることが可能。
魔法はレベル8、熟練度99が最大となる。

大砲屋

『聖剣伝説2』では遠くの場所へ移動する際、有料だが「大砲屋」を使うことで手っ取り早く目的地近くへ行くことができる。
大きな大砲に主人公たちを詰めて、遠く離れた土地に向かって一気に打ち上げてくれる。
歩いても行ける場所への移動だが、大幅な時間短縮になるので、ゲーム進行上重要なシステムである。

宝箱

雑魚モンスターを倒すと、一定の確率で宝箱を落とす。
宝箱の中身は、倒したモンスターの種類によって異なる。
道具・防具・武器パワーが入っている他、罠が入っていることがある。
罠は、パンチグローブ・毒針・爆弾・ガス・石化・死神のワナ・ミミックの他、超レアな「シャドウゼロ(なにも起こらない)」が入っている。

罠は宝箱を開けた本人に対してのみ有効。
プリムの魔法「ディテクト」を使えば、罠は解除できる。

『聖剣伝説2』のサウンド

『聖剣伝説2』のサウンドは当時のスクウェアのサウンドコンポーザー菊田裕樹が担当した。
菊田氏にとってはスクウェア入社後、初めて担当する作品となった。
当時のスクウェアのサウンドはほぼ1人で担当することがほとんどであり、この作品も菊田氏がほぼ1人で作り上げた。
何度も試行錯誤して時間をかけたという楽曲の数々は、ゲームの楽曲ながら透明感のある美しい音色を奏で、今なお多くのファンを獲得している。

オリジナルサウンドCD『聖剣伝説2 オリジナル・サウンド・ヴァージョン』、アレンジCD『聖剣伝説2 シークレット・オブ・マナ』が発売されている。

他機種への移植

携帯電話アプリ版

携帯電話向けサイト「聖剣伝説MOBILE」にて、2009年10月26日にFOMA903i/703iシリーズ以降、2010年6月24日にWIN BREW対応端末向けに、SFC版がそのまま移植された携帯アプリ版が配信されたが、2011年3月3日にサービス終了。
その後「スクエニMOBILE」にて、2011年5月18日よりiアプリ版、2011年5月19日よりBREW版の配信が再開。
SFC版で確認されたバグは全て修正されている。
オートセーブが採用され、これを含めてセーブデータは2つ。
レベル9以上の武器に専用グラフィックが追加されたり、地名に漢字が使用されるなど、細かい修正がなされている。

スマートフォン版

携帯アプリ版を元に制作されているため大きな相違はない。
リングコマンド表示時には、キャラクターの顔が表示されるようになった。
スマートフォンに対応した高解像度化により美麗なグラフィックは時代を感じさせず、タッチパネルの追加など、ユーザーに親切なインターフェースの新規追加がなされており、原作の出来を損ねていない良移植となっている。

Wii・Wii U・ニンテンドーSWITCH

keeper
keeper
@keeper

Related Articles関連記事

聖剣伝説 -ファイナルファンタジー外伝-(FF外伝)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

聖剣伝説 -ファイナルファンタジー外伝-(FF外伝)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『聖剣伝説』シリーズの第1作。当初は『ファイナルファンタジー(FF)シリーズ』の派生作品としてリリースされたアクションRPG。FFシリーズでおなじみのチョコボや飛空艇、魔法なども登場する。生と死、出会いと別れをテーマに描かれる重いストーリーの中にもコミカルな要素がありパズル的な謎解きも楽しめる。リメイク作品『新約 聖剣伝説』が作られ更に3Dでもフルリメイクされた。

Read Article

聖剣伝説 LEGEND OF MANA(LOM)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

聖剣伝説 LEGEND OF MANA(LOM)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

1999年にスクウェアから発売されたPlayStation用ゲームソフト。 『聖剣伝説』シリーズ4作品目になるが、過去の作品とつながっていない独自の世界になっている。 ポリゴンを用いた3D画面が主流になり始めた時期に珍しく、2Dによる緻密で繊細なドット絵を使用した作品になる。 何もない土地に、町やダンジョンを自分で配置し世界を作ることで、世界に生きる人々に触れ、共に世界を作っていくRPG。

Read Article

聖剣伝説3(TRIALS of MANA)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

聖剣伝説3(TRIALS of MANA)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『聖剣伝説3』とは、1995年に発売されたアクションロールプレイングゲームで、『聖剣伝説』シリーズの3作目。シリーズ最後のスーパーファミコン用ソフトとなった。6人のキャラクターから3人を選んでプレイすることにより、ストーリーの一部が変化し、ラスボスも異なる。戦乱に巻き込まれた6人の若者たちが、それぞれの事情を抱えながらもマナの力に導かれ、世界の平和を取り戻すため戦う。

Read Article

聖剣伝説 HEROES of MANA(HoM)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

聖剣伝説 HEROES of MANA(HoM)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『聖剣伝説 HEROES of MANA』とは、2007年3月8日にニンテンドーDSにて発売された『聖剣伝説』シリーズの外伝的作品で、『聖剣伝説3』の19年前を舞台とした作品である。 本作はシリーズ初のRTS(リアルタイムストラテジーシステム)を採用したストラテジーRPG。 ワイヤレス通信でプレイヤー同士が戦う対戦モードが搭載されている。舞台は、『聖剣伝説3』の19年前の世界で、滅亡した国として登場した「いにしえの都ペダン」にまつわる物語が主人公ロジェを通して描かれる。

Read Article

聖剣伝説4(DAWN of MANA)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

聖剣伝説4(DAWN of MANA)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『聖剣伝説』シリーズの4作目。プレイステーション2にて発売された、シリーズ初の3Dアクションアドベンチャーゲーム。従来のシリーズからシステムも一新され、ステージクリア型ゲームとなった。「原点回帰」をテーマとし、これまでのシリーズの登場人物の名前が使用されている。聖なる大樹から力を授けられた主人公エルディを通して、「マナの女神」や「聖剣」の誕生が描かれる。

Read Article

聖剣伝説DS CHILDREN of MANA(CoM)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

聖剣伝説DS CHILDREN of MANA(CoM)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『聖剣伝説』シリーズ初のニンテンドーDS向けソフト。 DSワイヤレスプレイによる最大4人までのマルチプレイが可能となった。 時系列では『聖剣伝説4』の10年後のストーリーとなり、外伝的作品である。 従来のシリーズのシステムに、ジェムという新たなシステムを加えたアクションRPG。 ファディールという世界を舞台に、出身も立場も違う4人の主人公たちを中心に、誕生して間もないマナの女神と聖なる剣をめぐる物語が描かれる。

Read Article

天才プログラマーのナーシャ・ジベリが手掛けた作品まとめ【FF1~3】【聖剣伝説2】

天才プログラマーのナーシャ・ジベリが手掛けた作品まとめ【FF1~3】【聖剣伝説2】

日本を代表する有名なRPG作品の『ファイナルファンタジーシリーズ』や『聖剣伝説2』の開発に携わっていたのが、【天才プログラマー】と称賛されるイラン出身のコンピューターゲームプログラマ、ナーシャ・ジベリである。重大なバグの修正コードを電話で伝えたなど、伝説的な才能を誇った彼が手掛けた作品たちをご紹介する。

Read Article

目次 - Contents