マンガ「20世紀少年」のあらすじ紹介!【ネタバレ・キャラ紹介・元ネタ解説あり】

『20世紀少年』とは、浦沢直樹による漫画作品。2008年から2009年にかけて映画化もされている。
コンビニの店長として働く中年の男・ケンヂの身の回りで、不可解な事件が相次ぐ。やがて、それらの事件はケンヂとその仲間たちの子供のころの妄想を現実化したものであるということに気が付く。少年時代に共に未来の世界を想像した仲間を集めたケンヂは、仲間とともに事件の首謀者である「ともだち」と呼ばれる人物の正体を探る。

「俺たちの、最後の希望の名前だ。」(6巻第5話「トンネル」)

自分の描いた漫画が偶然2000年の大みそかの真実に似ていたため、海ほたる刑務所に収監されてしまった青年・角田。
さらに、看守に隠れて漫画を描いていたことがばれ、特別懲罰房に送られてしまう。

そこで3番と呼ばれる男に出会った角田は、3番に漫画家仲間からの手紙に登場する「カンナ」と「ユキジ」の話をする。
3番は、カンナとユキジのことを知っているらしかった。
なぜ彼女たちのことを知っているのかと尋ねる角田に、3番はカンナとユキジは自分たちの最後の希望なのだと話す。

このセリフで使われている「最後の希望」という言葉は、2009年1月に公開された映画版「20世紀少年」第2章のサブタイトルにもなっている。
主人公・ケンヂの消息が途絶えた後の、カンナを中心とする新しい「20世紀少年」の世界を代表するセリフの1つである。

「マイネームイズ佐田清……前の学校の生徒からは、サダキヨって呼ばれていたよ。」(10巻第5話「恐怖の回答」)

ケンヂたちの話の中にたびたび登場する謎の少年・サダキヨ。
ケンヂたちの小学校時代の知り合いでありながら、いつもお面をかぶっており友達も少なかった彼は、顔や本名が明らかにされてこなかった。
サダキヨも「よげんの書」の存在を知っており、「ともだち」の正体は彼なのではないかとも言われていた。

「ともだちランド」から帰ってきた小泉響子は、新しくやってきた英語教師の顔を見て「ともだちランド」でのある記憶が蘇り、気絶してしまう。
保健室に運ばれていた小泉だが、放課後になり荷物を取るためにいったん教室に戻る。
しかし、そこでは新しくやってきた英語教師、佐田清ことサダキヨが彼女を待っていた。

それまでケンヂたちの話の中にしか登場しなかったサダキヨがついにカンナたちの学校に現れ、さらに明かされていなかった顔と本名が明らかになるという重要なシーンである。

「サダキヨ……それ………お前だろ……?」(10巻10話「顔のある少年」)

ケンヂたちの小学校時代の担任・関口先生が、大人になったサダキヨに小学校時代の遠足の写真を渡しながら言ったセリフ。

いつもお面をかぶっており、すぐに転校してしまったサダキヨはケンヂ達同級生の中で非常に影が薄い存在だった。
友達もおらず、中学校2年生の時には死亡したといううわさも流れていたほどである。
遠足や卒業式の写真などでも、顔がはっきり映っているものは一枚もなかった。
大人になってからも、少年時代にいないものとして扱われた経験は大きな傷となってサダキヨの心に残っていた。

小泉響子の協力により小学校時代の担任である関口先生と再会したサダキヨは、関口先生から一枚の写真を手渡される。
それは、遠足の時にとられたであろう、はっきりと顔が映ったサダキヨの写真だった。
年老いて老人ホームに入ってからも、関口先生はサダキヨのことを覚えていてくれたのだった。

サダキヨの少年時代からの心の傷が癒える感動的なシーンである。関口先生や小泉響子と出会ったことで、サダキヨはそれまで従っていた「ともだち」に反旗を翻すようになる。

「カンナ……カンナ一生懸命……」(11巻10話「母の言葉」)

カンナが物心つく前に失踪してしまった母・キリコ。
カンナは、母の行方を探るため、かつて母が働いていたという廃墟になった病院に来ていた。
しかし、そこにあったものはキリコが「ともだち」の部下としてウイルスの開発にかかわったことを裏付けるような資料だった。

絶望するカンナに地域の老人が声をかける。老人によると、古い映画館に残されたフィルムの中にキリコがカンナにメッセージを送っている映像があるという。
音声トラブルが入ってしまっていたため、メッセージは途中でとぎれてしまっていた。しかし、老人にはキリコが何と言っていたかがわかるという。
キリコは、「カンナ、一生懸命……幸せになれ」というメッセージを送っていたのだった。

キリコの、カンナに対する母親としての愛情が表れている感動的なセリフである。

「フクベエだったらどうしただろう……」(18巻第11話「知ってはいけないもの」)

1人目の「ともだち」であるフクベエは、ヤマネにより殺害されたと思われていた。
しかし、自身の葬儀の場で復活し、暗殺されそうになったローマ法王をかばい世界大統領となる。

友民党のトップ・万丈目は、フクベエが子供のころから彼を知っていた。
「ともだち」のサークルが始まった当初から彼の側近として働き、考えを共にしてきたつもりだった。
しかし、「ともだち」が復活した後のある会議の終わりに、「ともだち」はひとりごとのようにつぶやいた。
「フクベエだったらどうしただろう」と。
自分が従っている人物が誰で、何を考えているのかが分からなくなった万丈目は、「ともだち」に対し恐怖を覚えるようになる。

「ともだち」の復活後、はじめて今の「ともだち」が今までの「ともだち」=フクベエではないということが明確になるセリフ。
今の「ともだち」はフクベエではなく、さらにフクベエ以外の誰なのかということも分からない謎の人物であるということが明かされる不気味なセリフである。

「じゃあ……じゃあ、あのコは誰……?」(20巻第11話「24時間の人類」)

キリコの居場所を突き止め、彼女と再会するマルオとケロヨン。
マルオは、キリコにフクベエ亡き後の2人目の「ともだち」の正体を知らないかと尋ねる。

キリコにも2人目の「ともだち」が誰なのかはわからなかった。
しかし、昔小学生時代のフクベエが仲間とともに談笑している姿を見たことがあった。
その時、フクベエとヤマネ、そしてお面をかぶった男の子がいたという。
その子はサダキヨではないかと尋ねるマルオとケロヨンに、キリコはそうだと返す。
しかしキリコはその時に、サダキヨと同じお面をかぶった男の子がもう1人いるのを見ていた。

ケンヂ達の少年時代に、サダキヨではなくフクベエでもない、得体のしれない「お面をかぶった男の子」がもう1人いたということが明らかになる不気味なシーンである。

「お前は今日で死にました。」(21世紀少年・上 第8話「お前は今日で死にました」)

駄菓子屋「ジジババ」に売られていたバッチを盗んだという濡れ衣を着せられ、暴行を受ける小学生時代の「ともだち」。
フクベエとヤマネの前で無実を訴えるも、彼らは「ともだち」の姿が見えないなどと言い、彼のことを無視する。
さらに、フクベエは「こんなに悪いことをしたんじゃ死刑だな」といい、「お前は今日で死にました」と吐き捨てた後、ヤマネとともに立ち去ってしまう。
いないものとして扱われるようになった「ともだち」は、濡れ衣を着せられる原因となったケンヂへの恨みを深め、世界滅亡を企むようになる。

小学校時代の「ともだち」がいないものとして扱われるきっかけとなった重要なセリフである。

「よお、おまえさ……カツマタ君だろ。」(21世紀少年・下 最終話「20世紀少年」)

ヴァーチャルアトラクションに入り、中学生時代の「ともだち」に出会ったケンヂが言ったセリフ。

作中で初めてにして唯一、2人目の「ともだち」の正体がカツマタ君であるということに触れている、重要なセリフである。
あっさりしたシーンだが、このシーンを読んだ後に作品を読み直すと、「2人目ともだち=カツマタ君」の伏線は実は初期からあったことに気づかされる。

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