宇宙よりも遠い場所(よりもい)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『宇宙よりも遠い場所』(そらよりもとおいばしょ)とは、マッドハウス製作のオリジナルアニメ作品。国内外で絶賛された作品で、「2018年 最も優れたテレビ番組」の1つに選出された。略称は「よりもい」。
何かを始めたいが何も始められない高校2年生の玉木マリは、周りに無理と言われ続けながらも夢を諦めない少女、小淵沢報瀬と出会う。高校を中退した三宅日向と、タレントをしているために友達を作ったことのなかった白石結月の二人も巻き込み、4人はそれぞれの理由から“宇宙よりも遠い場所”こと『南極』を目指していく。

なにかを始めたいと思っていたマリにとって、南極に行くということはなにか大きなことを始められたということでしかなかった。どこかに行ければいいと思っていたマリが、民間南極観測隊に関わる色々な人の話を聞く中で、他のどこかではなく南極に行きたいと本当の意味で南極を夢見たシーン。

マリ「絶交無効」

めぐみは、マリが一人で歩き出した事が許せずに嫌がらせをしたことを告白し、マリという存在に依存してしまう自分を変える為にマリに絶交を言い渡す。しかし、それを聞いたマリは、めぐみを後ろから抱きしめ「絶交無効」と友達であり続けようとした。

報瀬「4人で行くの、この4人で。それが最優先だから!」

パスポートを失くして一緒に南極に行けなくなりそうだった日向は、自分に気をつかう報瀬に自分の夢だった南極に行くことを最優先にして自分は置いて行けと言う。そんな日向に、最優先にしたいのは南極に行くことではなく、四人で南極に行くことと言い返したシーン。一人で南極を追い続けていた報瀬の夢は、いつの間にか四人一緒に南極に行くことに変わっていたのだった。

報瀬「キャッチーで、ウィットで、センセーショナルなリポートをしにこの船に乗り込みました。母が言ってた南極の宝箱、この手で開けたいと思います。みなさん、一緒に南極へ行きましょう!」

歓迎会で自己紹介をする報瀬が、観測隊の隊員達が報瀬と同じように母への思いから船に乗り込んだのだと知り、母が書いた本の一節を引用して言った言葉。緊張してしまう所為でリポートが上手くいかない報瀬は、7話の序盤でこの時と同じ「キャッチ―で、ウィットで、センセーショナル」という言い回しを使ったものの結月には「寒いです」と言われてしまう。しかし、この時の報瀬の言葉は隊員達の心を打つのだった。

マリ「そうじゃないよ。選択肢はずっとあったよ。でも、選んだよ、ここを。選んだんだよ、自分で」

船酔いと船の揺れに苦しみ気力を削られた結月は、南極に行っても自分達がなにか出来るのだろうかと弱気になる。そんな結月に対して他に選択肢はないと言った報瀬にマリが言った言葉。自分達で南極に行きたいと願い、この辛さを選んだということを思い出した四人は元気を取り戻していくのだった。

報瀬「ざまぁみろ!」

南極に辿りついた報瀬が、今まで南極に行けるわけがないと馬鹿にしてきた周りの人間たちを見返してやったと叫んだ言葉。同じように無理だと言われ続けていた民間南極観測隊の隊員達は、報瀬の言葉に共感し、共に「ざまぁみろ!」と叫ぶのだった。

マリ「分かった。友達って多分ひらがな一文字だ」

今まで友達を作ったことがなく友情というものが分からなかった結月に対して、報瀬達ははっきりと友達とはなにかを説明できなかった。しかし、マリ達のことを確かに友達だと感じた結月はマリに「ね」と送る。それを見たマリが言った言葉。
たった一文字でも相手がどんな表情をしているのか、どんなことを考えているのかなんとなく分かる、そんな関係が友達なのではないかと、マリはぼんやりとした感覚を報瀬達に伝えるのだった。

報瀬「私の友達を傷つけた代償だよ!」

日向の事を追い詰め学校を辞めてしまう原因を作ったのにも関わらず、南極にまで来た日向を友達として自慢としたいから仲直りしようと都合の良い事を言う日向の同級生達に日向は怒っていながらもその思いをぶつけられずにいた。日向の思いを知った報瀬はそんな同級生達の事を許さず、人を傷つけた代償としてこの先ずっと罪悪感を抱え続けろと日向に代わって怒るのだった。

マリ「よくない!ここまで来たんだよ。ここまで来たんだもん、1個でいい。報瀬ちゃんのお母さんが確かにここにいたってなにかを……!」

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@shuichi

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