スター・ウォーズ エピソード1 ファントム・メナス(SW1)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】
『スター・ウォーズ エピソード1 ファントム・メナス』とは、1999年製作のアメリカ映画。社会現象にまでなった「旧3部作」の完結より16年の時を経て製作された、スター・ウォーズサーガ「新三部作」の第一作目。旧三部作を通して「悪の主役」であったダース・ベイダー=アナキン・スカイウォーカーの幼少時の物語を描く。
『スター・ウォーズ エピソード1 ファントム・メナス』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
コミカルで壮絶な、砂の惑星でのポッド・レース
アナキン・スカイウォーカーが挑むポッド・レースのシーン。「エピソード6/ジェダイの帰還」で、ルークとレイアが二人乗りして、森の中をスピーダーバイクで疾走する場面を彷彿とさせる。更に砂漠の惑星タトゥイーンで行われるという設定が、地平線の見える砂漠から切り立った崖へ突入するというスリリングな場面作成に、持ってこいだったと言える。そして小ずるいライバルの執拗な妨害などは、往年のアニメ「チキチキマシン猛レース」を彷彿とさせ、迫力ある場面にコミカルな味付けも加えていて、本作中盤を盛り上げる屈指の名シーンとなっている。
ジェダイの騎士2人VSダース・モールの激闘
今作の「悪の主役」であるダース・モールと、ジェダイ2人との死闘場面。持ち手の両側から光の剣が伸びる「ダブル・ライトセーバー」は、純粋にカッコいい。劇中ここまでジェダイの騎士二人がライトセーバーで敵の攻撃を交わし、また敵をなぎ倒すシーンはあったが、強力な武器ライトセーバーを持つ者同士の激突というのは、本作のクライマックスに相応しい名場面と言える。また、ジェダイ2人を手玉に取るようなダース・モールの躍動感溢れるアクションも魅力的。
「フォースと共にあれ。」
スター・ウォーズサーガの第一作目であるエピソード4から、ジェダイの騎士や反乱軍が攻撃に向かう際に使われている言葉、「May the Force be with you」=「フォースと共にあれ」。サーガの始まりとなる「エピソード1」であるこの作品で、初めてその言葉が用いられる場面はやはり、世界中のファンが待っていた名シーンと言えよう。今作では、若きダース・ベイダー=アナキン・スカイウォーカーが、その資質をジェダイ・マスターであるクワイ=ガン・ジンに見出され、アナキンが危険なポッド・レースに出場するその間際に使われる。辺境の星で育ち、まだフォースのことなど何もわからないであろうアナキンに、それでもフォースの存在とその意思を伝えようとばかりに、クワイ=ガン・ジンがかけるこの言葉は、必見の名シーン、名セリフと言える。
「運命は変えられないのよ。夕日が沈むのを止められないように。」
アナキン・スカイウォーカーの母であるシミ・スカイウォーカーが、ジェダイの修行へと一人旅立つ息子に送った言葉である。奴隷のような生活から脱出し、しかもカッコいいライトセーバーを振り回して戦うジェダイの騎士になれるんだと、最初は喜んでいたアナキンだったが、母親はこの地に残らざるを得ないと知り(クワイ=ガン・ジンが武器の商人と行った取引では、アナキン一人を連れ出すのが精一杯だった)、一人でここに置いてはいけないと、母親にすがりつく。しかし母親は、この時が来るのを知っていたかのように、アナキンに告げるのだ。自分が父親なしでこの子を身ごもったのが運命だったなら、この子がこうして旅立つこともまた運命であろうと。我が子の巣立ち、旅立ちに、自分が枷となってはならない。アナキンの気持ちを押すように、そして自分自身にも言い聞かせるように語られるこのセリフは、本作でも屈指の名セリフである。
『スター・ウォーズ エピソード1 ファントム・メナス』の用語
ジェダイの騎士
「フォース」と呼ばれる特異な力を持ち、銀河系の平和維持活動に赴く組織の構成員のこと。幼い頃からその力を見出された者が修行に励み、フォースを自在に操る力と、ジェダイ特有の「頭で考えず、自分の魂に従うのだ」といったような哲学的な教えを享受出来たものだけが、ジェダイの騎士となる事が出来る。その中でも優れた力を持つ者が「マスター」となり、弟子を持つことが出来る。基本的に、一人のマスターに弟子は一人だけと定められている。ジェダイ・マスターのうち特に秀でた者が集まり、ジェダイ全体を統率するジェダイ評議会を作っている。今作の時代では長老であるマスター・ヨーダが評議会の議長となり「グランド・マスター」と呼ばれ、メイス・ウィンドゥがナンバー2の地位に就いている。
フォース
物語の舞台となる銀河系に存在する、特異な力のこと。今作では、全ての生命体の、全ての細胞に存在する微生物「ミディ=クロリアン」により発生するものと定義されており、その値が多いものほど強いフォースを持つとされている。フォースは純粋に持つ者の力学的な力を高めてくれるだけでなく、瞬発力や反応の速さなども高め、更には触れていない敵を気功のような動作で弾き飛ばすことも出来る。また、精神面にも強い影響力を及ぼし、人それぞれの才能によるところもあるが、テレパシーのような力や、未来を予測したりすることも出来るようになる。しかし、持つ者の力を高めてくれるゆえに、権力者からすると強力な援護となるため、その権力を強引に拡大するために用いられたり、また個人としても人々を自分の思うように支配出来るかのような魅力に取り付かれることがある。これを「フォースの暗黒面に落ちる」と表現し、ジェダイの騎士たちは暗黒面に落ちる事のないよう自分と教え子たちを常に戒め、自分自身の利益や得になるような行動は禁じ、また結婚も禁止するなど、禁欲的とも言える生活を送っている。
ライトセーバー
ジェダイの騎士が持つ、光り輝くレーザーの刃を持った剣のこと。普段はその「柄」の部分だけで持ち歩き、戦闘になった際にレーザーの剣を出現させる。フォースの力と共鳴するようになっていて、ジェダイの戦闘時に欠かせない武器である。騎士それぞれが一人一本ずつ持ち、それぞれ自分用にカスタマイズしたりしている。尚、ジェダイの騎士のライトセーバーは青や緑色に光るが、フォースの暗黒面に落ちたシスのライトセーバーは赤く光るのが特徴である。
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目次 - Contents
- 『スター・ウォーズ エピソード1 ファントム・メナス』の概要
- 『スター・ウォーズ エピソード1 ファントム・メナス』のあらすじ・ストーリー
- 『スター・ウォーズ エピソード1 ファントム・メナス』の登場人物・キャラクター
- クワイ=ガン・ジン(演:リーアム・ニーソン)
- オビ=ワン・ケノービ(演:ユアン・マクレガー)
- パドメ・アミダラ(演:ナタリー・ポートマン)
- アナキン・スカイウォーカー(演:ジェイク・ロイド)
- C-3PO(演:アンソニー・ダニエルズ)
- R2-D2
- ジャー・ジャー・ビンクス(演:アーメド・ベスト)
- シミ・スカイウォーカー(演:ペルニラ・アウグスト)
- 元老院議員パルパティーン(演:イアン・マクダーミド)
- マスター・ヨーダ(演:フランク・オズ)
- メイス・ウィンドゥ(演:サミュエル・L・ジャクソン)
- ダース・モール(演:レイ・パーク)
- シスの暗黒卿(演:イアン・マクダーミド)
- 『スター・ウォーズ エピソード1 ファントム・メナス』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- コミカルで壮絶な、砂の惑星でのポッド・レース
- ジェダイの騎士2人VSダース・モールの激闘
- 「フォースと共にあれ。」
- 「運命は変えられないのよ。夕日が沈むのを止められないように。」
- 『スター・ウォーズ エピソード1 ファントム・メナス』の用語
- ジェダイの騎士
- フォース
- ライトセーバー
- 銀河共和国議会
- 通商連合
- ポッド・レース
- ドロイド
- 『スター・ウォーズ エピソード1 ファントム・メナス』の主題歌・挿入歌
- スター・ウォーズのテーマ
- 「Duel of the Fates」ダース・モールVSジェダイの騎士のシーンで流れるテーマ
- 『スター・ウォーズ エピソード1 ファントム・メナス』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- アナキンの背後に伸びた影がダース・ベイダーになっている
- 「サイテー映画賞」ラジー賞受賞者、ジャー・ジャー・ビンクス
- 「影武者」になるほどそっくりさん、ナタリー・ポートマンとキーラ・ナイトレイ
- 突如として登場、そして消滅「ミディ=クロリアン」