花咲くいろは(花いろ)のネタバレ解説・考察まとめ

『花咲くいろは』とは、P.A.WORKS制作による日本のオリジナルテレビアニメ作品、および、これを原作としたメディアミックス作品。舞台は石川県湯乃鷺温泉街。祖母が経営する温泉旅館「喜翆荘」に住み込みの仲居として働くことになった松前緒花が個性的な従業員に囲まれながらも、様々な経験を通して成長をしていく。

CV:諏訪部順一

自称「有名な小説家」だが、実際はまともに執筆できておらず、「温泉仲居泡まみれの新人研修」という名のエロ小説を書く小説家。憧れの缶詰生活をし、賞を取ろうと、1か月喜翆荘に滞在したが全く書けなかったため、新人仲居だった緒花に「原稿を捨てた」と言いがかりをつけて宿代を踏み倒すという狂言を打つ。結局その狂言は見破られ、「人の善意に胡坐を書いていた自分が恥ずかしい」と崖から海に飛び込んで死のうとしたところ菜子に救われる。スイからは喜翆荘で働き、溜まった宿代を払うようにと提案されて以来、喜翆荘で働きながら賞の獲得を目指すようになる。徹や民子が板前を目指すきっかけとなった料理漫画『流れ包丁鉄平』は彼の原作。

四十万誠司(しじませいじ)

CV:近藤孝行

喜翆荘の先代でスイの夫。皐月と縁の父。堅物で5回、スイにアタックをされた。
昔は料理人で、スイとは同じ旅館で働いていた。スイとの結婚が決まった40余年前、勤め先の旅館の社長から跡取りがいない知り合いの旅館を引き受けることになり、スイと共に喜翆荘を立ち上げた。「喜翆荘」の名付け親であり、「スイ(翆)が喜ぶ旅館」という意味が込められている。

松前綾人(まつまえあやと)

CV:竹内良太

劇場版で登場する緒花の父。東京在住のカメラマンで、湯乃鷺温泉を訪れた際、スイとケンカした皐月が旅館を飛び出し、夜のプールに飛び込んだところ、びしょびしょになって制服がスケスケになってる姿を綾人が撮影してしまったのが出会い。
緒花と同様に、若い頃の皐月も自分はいったいなにがやりたいのか、どうやったら輝けるのか悩んでいた。「僕からみた君は十分に輝いているよ。輝いてるかどうかは自分で決めるんじゃない。周りの人間が決めるんだ」という綾人の言葉に皐月は恋をしてしまう。綾人が東京に帰るのを機に、編集者になり綾人と一緒に仕事をするという目標を見つけ、数年後結婚する。しかし緒花誕生から程なくして急逝した(死因は明らかでない)。

和倉シゲ子(わくらしげこ)

CV:斉藤貴美子

老舗旅館「福屋」の女将で、結名の祖母。喜翆荘の女将であるスイとは若い頃からライバル同士であり、スイからは「シゲ子ちゃん」と呼ばれている。結名には「おばあちゃん」ではなく「女将」と呼ぶようにと言う。緒花や菜子にとっては多少苦手な人物。最終話で喜翠荘が閉まった際、歴史ある建物として保管することをスイに約束する。

日渡洋輔(ひわたりようすけ)

CV:木村良平

緒花たちが宮崎への修学旅行で訪れた宿泊先の旅館「福洋」の跡取り息子であり、若くして番頭を務めている。結名とは遠い親戚で幼馴染みであり、許嫁。若くして旅館の番頭を務めるが、専業の仲居のかわりに機械を導入し、人件費を浮かせ、必要な時だけバイトで仲居を雇えばいいと考えていた。しかしアルバイトの仲居達に対する厳しい指導、待遇改善の要望を無視するなどアルバイト仲居たちとの間に軋轢が生じ、突然彼女たちがいっせいに辞めるという事態を招いてしまう。
もっと自分にあった仕事があるのになぜ旅館の仕事を続けるのかという結名に対し、旅館業にも大変なときもあれば楽しい時もあると言い、旅館の仕事が好きでないという結名とは許婚の関係を解消する。

『花咲くいろは』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

孝一「緒花が、それが一番だって信じてやったことならなんとかなるんだよ。これからもきっと。」(第9話)

いきなり増えた宿泊客の中に、湯乃鷺温泉街の特集記事を書くために潜り込んだ覆面記者が宿泊しているのではないかと疑いがかかる。女将不在の中、右往左往する喜翆荘の面々は、崇子の提案で覆面記者と思われるお客を優先に接客しようとする。しかし緒花はスイならば宿泊客全員に平等のおもてなしをすると崇子に対して反論する。
しかし店は多忙になるばかりで、友人の結婚式に出席して不在にしている徹を連れ戻すと言って緒花は一人で飛び出す。しかし徹が見つからず焦る緒花の携帯に、突然東京から湯乃鷺にこっそりと来ていた孝一から着信が入る。本当に自分のしていることは正しいのかとこぼす緒花に対して、電話で励ます孝一のセリフ。
周りを見ることに疎く、突っ走りがちな緒花。仕事をしていると緒花のように突っ走る人は敬遠されがちだが、事態を打開するには緒花のように突っ走る人が必要な場合もある。なかなか緒花に気持ちを気付いてもらえないが、一途で誠実な孝一の人柄がわかる。

皐月「私はこんな仕事を続けてきた。こんな仕事であんたを育ててきた。きれいな、人に胸張れる立派な仕事だけが仕事だと思ってる?」(第11話)

旅行雑誌の湯乃鷺温泉街の旅館ランキングを見た緒花たち。十年一律で何も変わっていないというコメントと共に喜翆荘は10点満点中5点だった。ショックを受けた緒花は喜翆荘を抜け出し、東京の出版社へと向かい、誰がこのような記事を書いたのかと出版社を殴りこみに行く。喜翆荘に悪い点数を付けた記事を書いたのは、フリーライターの母だった。ショックを受ける緒花は母に「今の喜翆荘を見ていないのに、なぜそんなひどい記事を書けるのか」「こんなひどい仕事のために自分は今まで我慢してきたのか」と詰る。そんな緒花に対して言った皐月のセリフ。
緒花は皐月は自由奔放で昔から娘との約束も守らない「ひどい」母親であり、皐月がしている仕事も「ひどい」と主張する。皐月は「人に胸張れる立派な仕事」ではないかもしれないが、緒花から「ひどい仕事」と言われる言われはないと突っぱねる。それまで皐月に対して自由奔放で母親として問題があるという目線でしか見えていなかったが、仕事に対する姿勢はスイと同様に真剣であるということがわかるシーン。

スイ「自分の進む道をすぐに見つけられる子もいれば、もっと高いところに登って、初めて道が見えてくる子だっているさ。回り道をしてもいい。間違った道で迷ってもいいんだ。それがあの子たちの特権なんだからね。」(第20話)

文化祭の準備で大忙しの緒花たち。緒花たちのクラスでは民子が調理班のチーフとなるものの、同じグループの女子とオムライスを作るかどうかで意見が合わず対立していた。しかし菜子の協力もあり、教室で使える調理器具でオムライスを作る方法を見つけ、丸く収まる。一方、喜翆荘では巴たちが民子のことを話していた。民子は毎月の給料の中から自分で使ったことのない食材を買ってきて練習をしていた。スイはそんな民子に対して「大した子だよ。中学の頃から板前になりたいと心に決めてて、卒業してすぐにうちに修行しに来たんだからね」という流れで出てきたセリフ。
民子のように道をすぐに決めて喜翆荘で板前修業をするという子もいれば、緒花のように喜翆荘に来て初めて自分が目指すものが見える子もいる。あるいは縁のように本当は映画監督になりたかったにも関わらず、姉と母の思いを汲んだ結果、番頭の仕事に就く人もいる。凛として近づきがたい雰囲気を醸し出すスイだが「迷うということ、間違うということが悪いことではない」というセリフからはスイの優しさがにじんでいるように思える。

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