あしたのジョー(アニメ・漫画)のネタバレ解説まとめ

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『あしたのジョー』とは、高森朝雄(梶原一騎)原作、ちばてつや画による日本の漫画作品、もしくは漫画原作のアニメーション。講談社の『週刊少年マガジン』に、1968年(昭和43年)1月1日号(発売日は1967年(昭和42年)12月15日)から1973年(昭和48年)5月13日号にかけて連載された。
野生の本能を持った孤児矢吹丈が、ボクシングの才能を買われ孤独な戦いを繰り広げる。ボクシングにかける男の美学が、美しくも切なくもある。

『あしたのジョー』の概要

『あしたのジョー』とは、高森朝雄(梶原一騎)原作、ちばてつや画による日本の漫画作品。 『週刊少年マガジン』連載中から社会的反響は大きく、ジョーのライバルである力石徹が作中で死んだ時には、架空の人物であるにも関わらず葬儀が行われた(1970年3月24日、講談社講堂にて)。また1970年3月31日に発生したよど号ハイジャック事件では、ハイジャック犯が「われわれは明日のジョーである」と声明を残している。さらに辰吉丈一郎をはじめ多くのボクシング選手のバイブルとなり、現実のボクシング界にも大きな影響を与えた。

これら社会的反響の大きさから、「戦後最大のヒットマンガ」の1つに数えられ、劇画路線にシフトした昭和40年代の『週刊少年マガジン』を「巨人の星」とともに支えた。本作以降のボクシング漫画は、全て本作の影響下にあると言われている。

この爆発的人気を経て、奇しくもよど号ハイジャック事件の翌日にあたる1970年4月1日から虫プロダクションとフジテレビの制作で「あしたのジョー」、10年後の1980年10月からはマッドハウスと日本テレビの制作で「あしたのジョー2」としてテレビアニメ化される。 監督の出﨑統とのちに「機動戦士ガンダム」の監督となる富野喜幸(現:由悠季)という二人の天才演出家による映画調の斬新な演出、ジョーと段平の主役二人の声を声優ではなく実力派俳優に当てさせた今までのアニメにはない演技、出崎アニメには欠かせないアニメーター杉野昭夫と荒木伸吾による美麗な作画が人気を博した。 漫画やアニメとは縁のない人でも「矢吹ジョー」「丹下段平」「立て、立つんだジョー!」「真っ白に燃え尽きたぜ」などの単語やセリフは知っているほどに認知度を上げ、国民的アニメだけとしてだけではなくジャパニメーションの代表作とも評されている。

「あしたのジョー」のタイトルは井上靖の小説「あした来る人」が元である。

『あしたのジョー』のあらすじ・ストーリー

けんか屋ジョー登場

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ジョーと段平の出会い。

東京・山谷のドヤ街に、ふらりと一人の少年が現われた。矢吹丈(ジョー)と名乗るその少年に一方的に叩きのめされたアル中の元ボクサー・丹下段平は、ジョーと地元暴力団との乱闘から天性のボクシングセンスを見いだし、一流のボクサーに仕立て上げようと口説き始める。しかしジョーは自分に向けられる段平の情熱を利用し、小遣いをもらってはドヤ街の子供たちを引き連れて乱行を繰り広げていく。

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鑑別所に入ったジョーへの段平の指導は、はがきによる通信教育だった。 その最初の項目が「あしたのために(その1)」である。

段平の心配を無視して犯罪を繰り返すジョーは、チビ達と協力して行った募金詐欺事件によって警察に捕まり鑑別所に送られる。 個室で暇をもてあそんでいるジョー宛てに、段平から「あしたのために」の書き出しで始まるはがきが届いた。その内容は、左ジャブの打ち方から始まるボクシング技術の講義であった。 暇だったジョーは、そのアドバイスに従ってボクシングの練習に身を入れるようになり、やがて自分のパンチの切れが今までと比べ物にならないほど向上していることに気づく。 ジョーは初めて他人から教えられたことが自分のものになった快感と充足感を知った。

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ジョーの覚えたてのジャブに手も出せない西。

鑑別所の大部屋に移されたジョーは部屋のボスとして君臨していた西(後のボクサー:マンモス西)から凄惨なリンチを食らうが、段平から教わったジャブで西と闘い、圧倒的勝利を収めた。 鑑別所での拘束の後に家庭裁判所で簡易裁判が行われ、鑑別所での暴力的行為や反抗的な態度によってジョーは野菊島にある東光特等少年院送りの判決を受けた。

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豚の大群とともに脱走を図るジョー。 このときの「うどん」というワードが、後の「マンモス西うどん事件」をにおわせる。 詳しくは名場面「マンモス西うどん事件」を参照のこと。

特等少年院に入ったジョーは、先輩たちに睨まれつつも脱走のチャンスを伺っていた。 ある日ジョーはともに入所していた西と一緒に先輩たちに命令され、豚小屋にあるたい肥を手づかみで集めさせられていた。 その時、入所以来おとなしかった西がジョーに「豚を暴れさせているすきをついて脱走しろ」とアドバイスをしてくれた。 西はわざと弱腰のふりをして脱走のチャンスをうかがっていたことを知ったジョー。 自分には無理だがお前ならできる、と西はジョーを奮起させ、二人で協力して豚を暴れさせてジョーは豚とともに少年院の玄関に向かっていった。

宿命の出会い

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ジョー、初めての敗北。 力石は余裕綽々でハンカチを出して鼻血を拭いている。

あと少しで玄関を突破できそうなその時、男が一人、豚の大群に突っ込んできた。 男は全ての豚にパンチを食らわせ、小屋に戻らせてしまった。 折角の脱走のチャンスをふいにされたジョーは、その男につかみかかったが相手にもされない。 そこでジョーは段平に教わったばかりのジャブを放つと男に命中した。 ジョーが気を良くしたのもつかの間、その男の放った一発のストレートパンチがジョーに命中した。 ジョーはたった一発のパンチのせいで全く身動きができず、担架で運ばれていった。

その男こそ、ジョーの宿命のライバルとなる力石徹だった。

力石が元プロボクサーであると知ったジョーは、脱走することよりも力石に勝つことに執念を燃やし、段平に通信教育のはがきを催促してはボクシング技術を磨いていった。

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葉子の偽善を激しくののしるジョー。

力石との再戦の機会を待ちつつ修行に精を出すジョー。
時がたち、二か月に一度やってくる学生ボランティアの演劇を見る日になった。 ジョーは修行で忙しいと断るが、監視員によって無理やり連れていかれた。
演目はヴィクトル・ユゴー作「ノートルダムのせむし男」。 冒頭の場面でせむし男ことカジモドが祭の余興として男たちから鞭打ちを受けている。 あまりに迫力があるので皆驚いていたが、よく見ると本当に鞭を打っていた。 しかもそのカジモド役の俳優は段平だったのでジョーはさらに驚く。

劇は続いていく。 鞭に打ちひしがれたカジモドの元にヒロインであるエスメラルダが現れ、カジモドに水を与え、けがの手当てをしている。 その慈愛深いヒロインを見たジョーは、彼女がジョーが犯した犯罪のひとつ、募金詐欺で10万円をだまし取られた白木葉子だと気づく。 ジョーは、葉子が段平を本当に叩きのめす演出をしたことを許せないとはっきり口にし、演劇を中断させた。
ジョーは、葉子と初めて会った日の話を持ち出した。 ジョーは数々の犯罪の末警察に捕まった後、家庭裁判所で裁判を受けた。 詐欺の被害者である葉子が傍聴に来たが、あの日の葉子は今日の演劇の時とは違い、冷たくさげすむような目でジョーを見ていた。 その冷たいお嬢様がその裏で少年院の慰問をやり、慈愛に満ちた少女を演じるのは偽善で自己満足のためだとジョーは言い切った。

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自分のパトロンである葉子をジョーに侮辱され、本気を出そうとする力石。

ジョーに侮辱された葉子を見かねた力石がジョーを挑発し、一触即発となった。 力石は白木財閥のつてで将来ボクサーとして再デビューすることになっていたようで、その白木財閥の一人娘である葉子とは少年院内でも公認のカップルであった。 大切な女性を侮辱された力石と、女のためにしゃしゃり出てくる力石が気に入らないジョーは睨み合う。
それを止めたのは演劇の出番を終えた段平だった。 特等少年院ではたとえ肉親でも、院生との面会は刑期が終わるまで禁止されていた。段平は何としてでもジョーに面会するため、葉子の劇団に参加していた。 葉子は実家の白木財閥が少年院に寄付をしていたので、自由に出入りが許されていたからだ。 葉子の方も、片目で背中が曲がり、体力のありそうな段平がカジモドのむち打ちシーンを演じるのにぴったりだと判断したため参加を許可したのだ。

その段平からの提案で、ジョーと力石は一週間後にボクシングの試合をして決着をつけることに決まった。 葉子も少年院で実施される矯正プログラムの一環としてスポーツは効果があるから祖父の力を借りて協力するというも、ジョーはまたしても葉子は自分だけいい子ぶっているとケチをつけ、力石を怒らせる。 葉子の傲慢さと、祖父のコネを使って自分だけいい子ぶる様も気に入らなかったが、自分より強い力石がこの高慢ちきな女の言いなりになっていることもジョーにとっては不満だった。

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無意識のうちにジョーは「あしたのためにその3」ことクロスカウンターを習得していた。

一週間の間にジョーと力石はそれぞれ特訓を積み、試合当日になった。
ジョーのセコンドになった段平は、この試合はどちらかがダウンするまで終わらないという特別ルールを使ってほしい、と主催者である葉子に嘆願する。 その意図を図れないまま葉子は承知し、試合は始まった。 圧倒的な実力を見せつける力石に対し、ジョーはかろうじてダウンだけはしないまでも目はかすみ、意識はもうろうとしていた。それでも力石への闘志だけは燃えており、とどめを刺そうとする力石に向かっていった。 観衆の目には何が起こったのかわからないまま、二人の拳は互いの顔に当たり、ダウンした。

観衆が唖然としている中、段平が解説をした。 今のは段平がジョーに教えた秘策・クロスカウンターである。 相手に撃たせてその勢いに乗ってカウンターを食らわせる必殺拳だと語った。 ジョーは意識のない状態で、本能の赴くままに秘策の拳を完成させたのだ。 段平がどちらかがダウンするまでという特別ルールを進言したのは、制限時間があると力石優勢のまま試合が終わり、ジョーがクロスカウンターを会得できないからだと見越してのことだったのだ。
二人の熱い戦いはほかの院生を刺激して、あっという間に特等少年院の中にボクシング熱が浸透していった。

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高度な防御技、スウェーバックを青山との戦いで覚えたジョー。

季節は夏から秋に変わり、今度は院生代表とのトーナメント大会が行われることになった。
ジョーは張り切っているが、なぜか段平は暗い顔をしていた。 この次教える課題は、ジョーを精神的に追い詰めないと習得できないからだ。 そのために段平はあえてジョーに冷たく接し、出場選手の中でもっともひ弱な青山ばかりをかわいがるようになる。 今までジョーに付きまとっていたのに急に手のひらを返すような態度をとった段平に対し、ジョーの中に疑念ではなく嫉妬の炎が燃え上がった。 つい最近まで無償の愛情を与え続けてきた段平が、急に手のひらを返したことが許せなかったのだ。

段平の意図がつかめぬまま大会当日になった。
力石より青山打倒に執念を燃やすジョー。 その青山との対決で、ジョーは意外な苦戦を味わう。 青山に攻撃を仕掛けてもすべてかわされてしまって全く手が出せず、へなちょこのパンチを食らっていくうちに少しずつダメージが蓄積され、ジョーは追い詰められていったのだ。
絶体絶命に陥ったジョーだが、自分が痛めつけられて初めて防御やフットワークの重要さを知り、攻撃と防御の両方を駆使する戦法を覚えた。 そうなると防御しか知らない青山は相手にもならず、ジョーは勝利した。

二人は医務室に運ばれ、ジョーは今まで青山を馬鹿にして嫉妬していたことを謝り、二人は和解した。 そのあと二人を見舞いに来た段平の口から衝撃の告白を聞いた。 今まで青山にかまってきたのは、負けん気が強すぎて防御をおろそかにしていたジョーに、青山をだしにして自分から防御を学ばせるためだったと言い、二人に土下座をした。 唖然とするジョーと青山だが、二人とも段平のおかげで今までの自分の殻を破ることができたので意に介さなかった。

「あした」への遠い道のり

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