アイドリッシュセブン(IDOLiSH7・アイナナ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『アイドリッシュセブン』とは、バンダイナムコオンライン提供のスマートフォン向けアプリ、及びそれを原作にしたアニメ作品。
主人公は父の経営するアイドル事務所で、アイドルの卵たちのマネージャーを任される。7人のアイドルの卵たちは、個性豊かで性格もバラバラだった。
主人公と「IDOLiSH7」と名付けられた彼らが、華やかだが厳しくもある芸能界を通して、頂点を目指し成長していく物語である。

『アイドリッシュセブン』の概要

アイドリッシュセブンとはバンダイナムコオンライン提供のスマートフォン向けアプリ、及びそれを原作にしたアニメ作品。
原作はアプリゲームで、楽曲に合わせて画面をタップするリズムゲームである。
シナリオ担当は都志見文太。キャラクター原案は『神風怪盗ジャンヌ』などの人気作で有名な種村有菜である。
アニメーション制作は「TROYCA」、監督は別所誠人。

主人公である小鳥遊紡(たかなし つむぎ)は、父であり社長でもある小鳥遊音晴(たかなし おとはる)が経営する、小鳥遊事務所にマネージャーとして入社する。
そこで7人のアイドルの卵たちと出会うが、社長に「オーディションをして早速4人落としてくれ」と言われてしまう。オーディションを通して7人の個性豊かなキャラクターを知り、紡は全員合格という判断を下す。
華やかだが厳しくもある芸能界を通して、彼らがアイドルとして頂点を目指し成長していく物語である。

作中に登場するアイドル達の名前には、それぞれ数字にまつわる漢字が使用されており、イメージカラーや音楽記号のモチーフも一人ひとり決まっている。

『アイドリッシュセブン』のあらすじ・ストーリー

はじまりのステージ

父親が経営する「小鳥遊事務所」に入社した小鳥遊紡(たかなし つむぎ)。デビュー前のアイドルグループのマネージャーを担当することになった紡は、和泉一織(いずみ いおり)、二階堂大和(にかいどう やまと)、和泉三月(いずみ みつき)、四葉環(よつば たまき)、逢坂壮五(おおさか そうご)、六弥ナギ(ろくや なぎ)、七瀬陸(ななせ りく)という個性豊かな7人を紹介される。しかし社長命令でデビューできるのは3人だとになり、メンバーを選ぶオーディションが行われる。オーディションを終えた紡は、社長に7人でのデビューを力説し、7人のメンバーは「IDOLiSH7(あいどりっしゅせぶん)」という名前でデビューすることになるのだった。

紡の企画によって、IDOLiSH7の初ライブの会場は約3000人が入る野外大音楽堂に決まる。ライブに向けて紡とメンバー全員で宣伝活動に取り組むが、当日集まった観客はたったの9人だった。たった9人の観客へ向けて全力でパフォーマンスを行ったIDOLiSH7は輝いており、観客からの拍手も鳴りやまない。一方、会場外で歌声を聞いていた人気アイドルグループ「TRIGGER」の九条天(くじょう てん)は、聞き覚えのある歌声に眉をひそめた。

紡にマネージメント協力を申し出た一織は、グループとしての路線にも関わるIDOLiSH7のセンターを決めるよう提案する。センターは陸となり、路上ライブ活動をこなしていくIDOLiSH7だったが、グループがまとまらなくなってきたことから一織はメンバーに活動停止を言い渡してしまう。IDOLiSH7のメンバーはアイドルとしての自覚を持つため、TRIGGERのライブを観て刺激を受けることを決める。ライブ当日、会場へ向かうナギと環と大和は、TRIGGERの九条天に遭遇した。過労で体調を崩していた天だったが、無理にでも会場へ行こうとしていたのだ。

一方、陸は三月に対して、自分の双子の兄が九条天であることを告白した。陸は、兄の天が何を選んだか知るためにアイドルになったのだという。ライブが終わり、活動停止を解除されたIDOLiSH7は、興奮冷めやらぬままライブ会場の外でTRIGGERのダンスを踊った。IDOLiSH7は観客に囲まれるが、その様子をTRIGGERやTRIGGERのマネージャーに知られてしまったのだった。

雨の中での凱旋

IDOLiSH7は新曲発表のライブに向けて意気込んでいたが、紡はTRIGGERのライブの際に外でパフォーマンスを行ったことに対するお詫びをするために、大和と共にTRIGGERの事務所である八乙女プロダクションへ向かった。事務所から出てきた天に出会う二人。紡は天が陸の兄だと聞いていたため天にライブのチケットを送りたいと言ったが、天は断った。さらに天は、陸には致命的な欠陥があるから、ステージに立つことはできないだろうと言うのだった。ライブ当日は大雨だったが、メンバー達は雨の中でライブをすることに決める。雨でも大勢の観客が集まってくれたが、ライブの後、陸は倒れてしまう。実は陸には、呼吸器系の疾患があったのだ。

野外大音楽堂でのライブに再チャレンジすることになったIDOLiSH7。チケットは完売し、当日のライブも順調に進んでいた。しかし徐々に天気が悪くなり、落雷によって機材が故障してしまう。プロとしてどうするべきかを考えたIDOLiSH7のメンバーだったが、スポットライトと手拍子で観客を盛り上げ、ライブは中断することなく成功に終わったのだった。ライブ中継によって活躍した壮五と環の人気が急上昇する中、二人をグループから引き抜こうと八乙女社長が二人に声をかけてきた。事務所ごとIDOLiSH7を潰そうとしていた八乙女社長は、環が行方不明の妹に会うためにアイドルをしていることを知っており、そのことを持ち出して揺さぶりをかけてくる。環は壮五に頭を下げ、一緒に事務所を写ってほしいと懇願する。デビューの話さえ決まれば環の不安も軽減すると紡は社長に打診するが、デビューを許したのは環は壮五の二人だけだった。そんな時、IDOLiSH7にミュージックフェスタへの出演依頼が来る。

視聴率の高いミュージックフェスタで、7人全員デビューのチャンスをもらった7人。しかし失敗の許されないミュージックフェスタで、発作を起こしかけた陸に気を取られた一織が歌い出しを失敗してしまう。そして社長は、壮五と環の二人だけでデビューさせることを決めたのだった。

広がる世界

壮五と環のユニット『MEZZO"(めっぞ)』のデビューが決まった。そんな中、社長と万理は、「バーベキューに行こう」と、IDOLiSH7のメンバーと紡を誘う。社長には、彼らには壁にぶつかって挫折しても、また立ち上がって自分達の夢を叶えてほしいという思いがあった。そしてバーベキューでお互いのことを知り、絆を深めた7人は、再び前を向くのだった。

『MEZZO"』がデビューし、IDOLiSH7はWeb番組を始めた。個性的な7人は、生放送中もそれぞれマイペースだ。そんな中、大和にドラマの出演オファーが来る。知名度を上げるチャンスだというのに、何故か大和はオファーを断る。紡が理由を尋ねてもはぐらかす大和だったが、三月が「一度きりの人生だ」と言いながら一生懸命にダンスの練習をしている姿を見て気持ちが変わったのか、ドラマ出演を受けることにしたのだった。

Web番組も好調で、遂に社長はIDOLiSH7のデビューを決断した。新曲のPV撮影の為に、沖縄へ向かう紡とIDOLiSH7。しかし宿泊するホテルにはTRIGGERも宿泊しており、陸と天は再び出会ってしまう。PV撮影を終えて事務所に戻ったIDOLiSH7だったが、事務所が現れており、デビュー曲のでもCDがなくなっていた。一方、TRIGGERの新曲は今までと違った曲になっており、八乙女社長はIDOLiSH7のデビューの話題をかき消してやるとたくらんでいた。

正式にデビューすることが決まったIDOLiSH7。記者会見も行われ、7人の顔は晴れ晴れとしていた。デビュー曲はTRIGGERの新曲とほとんど同じだったことから使えなくなってしまったが、これからIDOLiSH7の冠番組も始まる。アルバムツアーも上手くいっている。メンバーがそれぞれ前向きに頑張ろうとする中、IDOLiSH7とMEZZO"の仕事をこなす壮五はだんだんと顔色が悪くなっていく。

making the dream

壮五は多忙の中倒れてしまう。原因はストレス性の急性胃炎だった。自分の寝坊で迷惑をかけていた環は、壮五が倒れてしまったのは自分のせいだと謝罪する。しかし壮五は、自分が倒れたのは自分の父に関係があると言う。MEZZO"の冠番組はスポンサーであるFSCが下りたために白紙になったが、実はFSCグループの会長は壮五の父親だった。父親は自分の思うとおりにならない壮五を勘当しており、邪魔をしてきたのだ。今後もこのようなことがあるかもしれないと言う壮五だったが、メンバーは「父親の力が届かなくなるほど自分たちが人気者になればいい」と言う。こうしてメンバー達は、伝説のアイドルになろうと誓うのだった。

次にTRIGGERと共演するしたのは、サウンドシップという生放送ライブだった。サウンドシップ出演当日、陸はとても緊張していた。しかし急遽TRIGGERの出演が中止となり、IDOLiSH7はTRIGGERの代わりにトリを務めることになってしまったのだ。最初はTRIGGERを求めるファンの声が大きかったが、全力を出し切るIDOLiSH7の姿に、だんだんとファンたちも心を動かされていくのだった。しかしIDOLiSH7の成功の裏で、狂気にかられた八乙女社長は小鳥遊事務所も紡もIDOLiSH7も徹底的に潰してやると叫ぶ。

IDOLiSH7のメンバーをネタにした、雑誌やネットのゴシップ記事が出るようになった。根も葉もない内容にメンバー達は惑わされ、だんだんと疑心暗鬼になっていく。そんな中、環の妹を探す為の番組収録が行われた。しかし環の前に現れたのは、自分たちを捨てた父親だった。父親のせいで母親が死に、妹とは生き別れになった。怒りのあまり環が父親に殴りかかったため、結局番組の収録は中止になったのだった。紡は、IDOLiSH7がジャパンアイドルミュージックアワードの新人賞にノミネートされたことをメンバー達に報告するが、誰一人喜ぶ者はいない。そんな彼らの様子を見た社長は、IDOLiSH7に解散を告げるのだった。

社長に「目指していたものに手が届きそうな時に喜べないのであれば、それはもう夢ではない」と言われた7人は、どうして新人賞にノミネートされたことを喜べないのか悩んでいた。そんな中、天の姿を見かけた陸は、久しぶりに天と話す。天は以前よりも成長した陸のことを認めていた。天と話したことで、陸の迷いも消える。そして陸を探していた紡や、他のIDOLiSH7のメンバーもTRIGGERのメンバーに会い、それぞれ気持ちが固まったのだった。

社長に謝罪し、再び前を向いたIDOLiSH7は、新人賞を受賞した。IDOLiSH7は年末に行われるブラホワに向けて意気込んでおり、紡も夢みたいだと喜ぶ。そこへ、一通の電話がかかってくる。電話の相手は、ダグラス・ルートバンクというアメリカの人気ポップロック歌手だった。ダグラスはIDOLiSH7のライブを見て感銘を受けたのだと言い、IDOLiSH7はダグラスの公演で前座をすることが決まった。

大晦日になり、ブラホワが始まった。TRIGGERとIDOLiSH7は舞台裏で対面する。先に出番がきたTRIGGERは、王者の風格ある最高のパフォーマンスを見せた。控室で円陣を組んだIDOLiSH7と紡は覚悟を決め、IDOLiSH7はステージに上がったのだった。

男性アイドル部門の勝者はIDOLiSH7だった。紡は感極まって泣き出し、陸と天は固く握手を交わした。そしてトロフィーを授与されたIDOLiSH7の7人は、笑顔でステージの上に立ったのだった。

『アイドリッシュセブン』の登場人物・キャラクター

主人公

小鳥遊紡(たかなし つむぎ)

CV:佐藤聡美

小鳥遊事務所の社長である、音晴の一人娘。
前向きで明るく、何事にも一生懸命に取り組む。
IDOLiSH7のマネージャーを担当することになり、彼らと真剣に向き合いながらサポートをしていく。

IDOLiSH7(あいどりっしゅせぶん)

七瀬陸(ななせ りく)

CV:小野賢章

IDOLiSH7のセンター。18歳。
抜群の歌唱力と周囲を引きこむ魅力を持っており、センターに抜擢される。
性格は素直で弟気質。頼み事を断れない性格で、周りに遠慮してしまうこともある。
イメージカラーはレッドで、モチーフはダブルシャープ。

和泉一織(いずみ いおり)

CV:増田俊樹

高校に通う17歳。和泉三月の弟である。
毒舌だがその判断は的確であり、IDOLiSH7がアイドルとして活躍するまでの計画を提案するほどの頭脳派。
なんでもそつなくこなす器用な性格である。
イメージカラーはネイビーで、モチーフはダブルフラット。

二階堂大和(にかいどう やまと)

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