少女終末旅行(Girls' Last Tour)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

「少女終末旅行」とは、WEBマンガサイト『くらげバンチ』で連載された作者「つくみず」による漫画作品。2017年に「WHITE FOX」製作でアニメ化。文明崩壊が起こった終末世界を主人公の「チト」と「ユーリ」は半装軌車「ケッテンクラート」に乗って旅をする。ほのぼのした日常系の作風でありながら、時折垣間見える世界観が切ない。

CV:久保ユリカ

本作の主人公の一人。アホ毛のついた癖のある金髪と碧眼の、長身の少女。
のんびりとした性格で、歴史・宗教・動植物の事など殆どの事の知識は無く、読み書きも苦手。
しかしそれ故に自由な発想をしたり、常識外の行動に出る。見たものや経験した出来事に対して本質を突く鋭い感想を述べることもある。
食欲旺盛で、何かと食べ物の事ばかりを考えている。
銃を携帯しており、扱いも心得ている。運動神経は良い。
チトのことを「チーちゃん」と呼ぶ。
ユーリの自由奔放な態度はチトを振り回すが、それ相応にチトから殴られたりなどの制裁も受ける。
適当に機械をいじって街を火の海にしてしまうなど、たまに笑えないようなこともやらかす。
知識があり日記をつけるなど文明的な行動を取るチトに対し、ユーリは自分の感覚や食べられるかどうかなどの実益を重視して生きている。細かなことはチトに任せきりだが、体を張った作業は得意。ただ、チトに運転させてもらえないため、ケッテンクラートでの移動中はいつも荷台に待機。運転できないわけではないが、落ち着きのない性格のため、任せると少々危なっかしい。
世界が滅びを迎え人類が自分達だけであっても、チトと二人で一緒に居れば寂しくないと思っている。

終末世界の住人

カナザワ

CV:石田彰

チトとユーリが旅立ってから始めて出会った生存者の男性。黒髪短髪の、無精ひげを生やしたメガネの人物。穏やかな口調と物腰であるが、連絡塔への道を隔てる溝にビルを爆破して橋を架けるなど大胆な一面も。
地図を作ることを生き甲斐にしている。
上層へ続く連絡塔に向かう道中、二人のケッテンクラート乗せて貰ったり食料を分けてもらったことから、自分が使っていたカメラを二人にあげた。
元々バイクで行動していたようであるが、壊れて手放してしまった。
過去には他の人間(女性)と行動を共にしていたようである。
上層部へエレベーターで登っていた所、エレベーターが傾いてしまい書き溜めていた地図を全て失ってしまった。
上層部へ付いてからはチトとユーリとは別れ、一人で行動している。
エリンギは、チトとユーリ以外の人間の生存を確認していないと言っていたが、カナザワの生死は不明。

イシイ

CV:三石琴乃

チトとユーリが、カナザワの次に出会った生存者の女性。長い黒髪を後ろで束ねた、眼鏡の人物。
電気が通った空軍基地に住んでおり、過去の資料から独学で飛行機を作っていた。
ケッテンクラートが故障して、絶望しかけていたところに出会う。ケッテンクラートの修理を条件に、チトとユーリに飛行機製作を手伝ってもらい、完成させる。
飛行機で隣の都市まで飛んでいこうとするが、空中分解してしまう。
イシイはパラシュートで脱出し、下層へ降りていった。
エリンギは、チトとユーリ以外の人間の生存を確認していないと言っていたが、イシイの生死は不明。

おじいさん

CV:清川元夢

チトとユーリの育ての親。白髪に眼鏡の老人。
三人が住んでいた街で戦闘が起こり、おじいさんはチトとユーリにケッテンクラートとその鍵を渡し、二人を街から送り出した。その際「下はだめだ」と、上へ登るよう二人に指示を出している。
本を集め読むのが趣味だったようである。
生死不明。

その他

ヌコ

CV:花澤香菜

謎の白い生物。もちもちした胴長の体に、短い足がついている。
「ヌコ」と言う名前はチトとユーリが「これが猫ではないか」ということから、便宜上付けられた名前。
言葉は喋れないが学習能力が高く、チトとユーリの会話から即座に言葉を学んで行き、ラジオの通信機器を解して意思疎通が出来る。当初はふたりの言葉を繰り返すだけだったが、すぐに発言や会話ができるようになった。

銃弾や燃料などを餌にしている。
また前足を鍵の形に変形させることができ、錠前を明けたり、コンピューターにアクセスすることができる。
ユーリはヌコを可愛がり、ヌコもユーリにとても懐いていた。
チトは得体の知れないヌコに警戒心を持っていたが、敵意はお互いに持って居ない。
ユーリに特に懐いており、段々と喋る内容がユーリに似て行き、「食えない物に価値はねぇ」「ありがてぇ」などシュールな台詞を多々言う。

エリンギ

CV:島本須美

ヌコの成体。
ヌコと同じく白い棒状の姿をしているが、キノコのような形になることも出来る。
ヌコと同じで言葉は喋れないが、ラジオなどの機械を通すことで意思疎通が取れる。
都市に存在する核ミサイルやバッテリーなどのエネルギーを食べて無効化させ、一つの都市の機能を全て停止させる指名を持っている。
全てのエネルギーを食べ終わると笠を広げて次の都市へ飛んでいき、地球にある全ての都市を回ると地球は終焉を向かえ、エリンギたちも眠りにつくという。
エリンギ曰く、エリンギたちは情報共有しているが確認できた生存する人間はチトとユーリだけであるという。
エリンギ同士の通信シグナルは、人間の歌声の物悲しい音楽のように聞こえる。

自律機械

CV:梶裕貴

チトとユーリが食用魚生産区画で出会ったロボット。
人間と同じ言葉を喋りコミュニケーションが取れ、ロボットであるが「共感」の能力を持っている。
都市の基盤殻層に備わったインフラを可能な限り維持する管理用機械であり、元々は沢山の同型のロボットがいたが、現在食用魚生産施設内で動いているのはこの個体と、大きな建設機械一体のみ。
自律機械は魚を育てて守り、建設機械は施設を作り修理し必要であれば壊してもいた。
チトとユーリが訪れた時には生きている魚は一匹のみで、自律機械が餌を上げて育てていた。
しかし建設機械が施設を破壊することを選び暴走をはじめ、自律機械の説得も効かなかったため、チトとユーリは建設機械を破壊して施設を守り魚を助けた。

第6基幹塔の人工知能

第6基幹塔と彼女(?)が呼ぶ施設を管理している人工知能。二つ結びをした少女のような形態のホログラムでふたりの前に現れ、基幹塔を案内してくれた。作業をする機械と人間との仲立ちをするのが主な仕事だったらしい。
人と会えたのが嬉しくて、体を縦横無尽に伸ばしながら先導するなど、お茶目な行動を取る。ふたりが来る前は暇を持て余し、詩を作ってたまに機械に読ませるなどして過ごしていた。
ふたりを昇降機まで案内した後、自己破壊コードの認証をふたりに頼み、消失した。
彼女の最期の姿は、ふたりが寺院で見た神様の像と重なって見える。

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@toriiyouzoum5

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