マッドマックス2(映画)のネタバレ解説まとめ

監督のジョージ・ミラーと主演のメル・ギブソン、2人の出世作となった『マッドマックス』の続編。前作のヒットを受け、約10倍の費用をかけて製作されたバイオレンス・アクション映画。1981年公開のオーストラリア作品。貴重な資源となったガソリンを求め、愛車の「V8インターセプター」を駆り放浪する元警官のマックスは、凶暴な暴走族から石油精製所を守る人々と遭遇。彼らを脱出させるべく暴走族との死闘を開始する。

『マッドマックス2』の概要

『マッドマックス2』は、1979年に低予算乍ら世界で大ヒットを記録し、当時無名だった主演のメル・ギブソンを一躍スターダムに押し上げた、バイオレンス・アクション映画の快作『マッドマックス』の続編。前作のヒットを受け、約10倍の費用をかけて製作された1981年公開のオーストラリア映画。
前作はオーストラリアの片田舎だった舞台設定が、本作では荒野に変わり、マックス以外の登場人物も全て一新された。

監督・脚本は前作に引き続きジョージ・ミラー。プロデューサーも前作同様バイロン・ケネディが担当。また脚本にはジャーナリストのテリー・ヘイズと新鋭のブライアン・ハナントが、ミラーとの共同作業で参加している。
撮影はTV出身でドキュメンタリーや教育映画を手がけていたディーン・セムラーで、劇映画デビューとなった。彼は後に『ダンス・ウィズ・ウルブズ』(1990年)で、アカデミー撮影賞を受賞した。
音楽は前作同様、オーストラリアの作曲家ブライアン・メイ(ロックバンド・クイーンのギタリストとは別人)が担当。近未来の荒廃した空気感を見事に表現し、単なるヒーロー映画ではない、シリアスなバイオレンス映画としての音楽に仕上げている。

本作では、「当時のオーストラリアで社会問題となっていた暴走族の根絶」という前作のテーマにアクション映画としての側面をプラス。より激しいカーチェイスを前面に押し出している。製作費は前作の約10倍だが、その大部分はマシーンの改造費に当てられていたという。荒廃した舞台設定、モヒカンヘアーで暴れまわる暴走族などを描いた世界観は、1980年代全般のSF映画をはじめ多くの作品に影響を与えたと言われている。

オーストラリアでのタイトルは『Mad Max 2:The Road Warrior』であるが、アメリカ公開時のタイトルは、副題の『The Road Warrior』だった。当時のアメリカでは前作の知名度が低く、『マッドマックス』の続編という認識が成り立ちにくかったためだとされている。

『マッドマックス2』のあらすじ・ストーリー

二大国間で勃発した世界大戦により文明は崩壊、荒廃とした砂漠の世界へと変貌した。道路は生き地獄となりスピードと暴力だけが残り、凶悪な暴走族によるガソリンの略奪を繰り広げる争いが絶えなかった。最愛の妻と娘を失った元警官マックスは、相棒の犬と共に愛車「インターセプター」に乗ってひたすら走り続ける日々を送っていた。

ある日、砂漠の一本道で、マックスのインターセプターと暴走族グループが、激しいデッドヒートを展開していた。暴走族はウェズという凶暴な赤毛のモヒカン刈りの男が乗るバイクと仲間の車2台で、インターセプターの燃料を狙っていたのだ。車2台を撃破したマックスだったが、ウェズはマックスに挑発的な態度を見せるとバイクで立ち去って行った。そのあとマックスは、近くの道路上に無造作に停まっている大きなタンクトレーラーのタンクからガソリンが漏れているのを発見。彼はそのガソリンをインターセプターに給油する。
走行中、今度は道端に置かれた小型ヘリコプター「オートジャイロ」を見つける。マックスは降りて近付いてみるとそこには一匹の蛇が牙をむいていた。彼がその蛇を捕まえると同時に、地中に隠れていたオートジャイロのパイロット、ジャイロ・キャプテンがボーガンを向けて襲撃して来た。だが、マックスの愛犬がジャイロ・キャプテンに飛び掛かり形勢逆転。降参した彼は近くに石油精製所があることをマックスに教えるのだった。

マックスはジャイロ・キャプテンの道案内で石油精製所のある場所を一望できる高台に腰を下ろすと、双眼鏡で様子を探る。広大な敷地の中にある石油精製所ではたくさんの人々が昼夜問わず石油を汲み出していたが、周辺区域を縄張りとする鉄の面を付けた男、ヒューマンガス率いる暴走族が、石油精製所の周りをうろつき脅しを掛けていた。その中にはウェズの姿もあった。石油精製所の人々は、暴走族を遠ざけるために常に見張りを立て、火炎放射器やボウガンで威嚇している。
燃料が欲しいマックスは、石油精製所に近付く方法を模索するため高台で数日張り込みをしていた。ある日、石油精製所から4台のバギーがそれぞれ異なる方角へ出発して行ったが、その内の1台が暴走族に捕まり、乗っていた男女が暴行を受けた。その光景を目撃したマックスは、さらに周りを見回すと、暴走族はそれぞれのバギーを追って行ったため姿が無い。チャンスと見たマックスはジャイロ・キャプテンを枯木に鎖で拘束し、インターセプターに乗り込むと暴行現場へと走らせた。暴行を受けた女性は死んでいたが男は重傷を負っていた。マックスはその男と燃料を貰う取引をすると男を担いで石油精製所に搬送する。

施設内に入れてもらえたマックスだったが、搬送直後に男が息を引き取ってしまったため、石油精製所のリーダー・パッパガーロは彼を信用せず、インターセプター共々監禁してしまう。その直後、ヒューマンガス率いる暴走族が、バギーに乗っていた者たちを捕え車両に磔にして戻って来た。ヒューマンガスは捕えた者から、石油を運び出して逃げる計画のためトレーラーを探しに行ったということを聞き、パッパガーロたちに怒りを込めた忠告をし始める。すると地中から顔を出した精製所に住む野生児のフェラル・キッドがいきなりブーメランを飛ばした。そのブーメランはウェズの頭を超え、隣にいたウェズの愛人男性の頭を直撃した。「殺してやる!」と息巻くウェズをなだめ、「今日は話し合いだ」とその場を抑えたヒューマンガスは、パッパガーロたちに対し、「精製所を手放して立ち退けば命は保証する」という妥協案を突き付けて立ち去っていくのだった。

ヒューマンガスの要求に石油精製所の者たちは、徹底抗戦か脱出かで意見が対立する。そんな中、パッパガーロがトレーラーを探していることを知ったマックスは、路上に放置されていたタンクトレーラーの存在を思い出し、トレーラーの調達とインターセプター用の燃料との取引を申し出る。そして信頼を得るため愛車のインターセプターを置いて行くことにする。
トレーラー用の燃料を担ぎ、暴走族に見つからないよう夜に歩いて出掛けたマックス。途中でフェラル・キッドの機転に助けられ、鎖をつないだ木を引っこ抜いて歩いていたジャイロ・キャプテンを見つけると、彼にも協力させオートジャイロを利用してトレーラーの場所へたどり着く。そしてトレーラーに乗り込んだマックスは、石油精製所へ帰る途中に暴走族の襲撃を受けるが、何とか振り切って無事に戻り、パッパガーロの信頼を得ることに成功する。そしてマックスの後を追ってジャイロ・キャプテンもオートジャイロで石油精製所へやって来たのだった。

その夜、ヒューマンガスはパッパガーロが忠告を聞かずにトレーラーを持ち込んだことに対する報復として、捕虜の処刑を行っていた。パッパガーロは夜明けと共に石油精製所を出発することを決意し、マックスに一緒に行こうと誘うがマックスはこれを拒否、夜明け前に愛犬を連れてインターセプターで石油精製所を後にする。だが、猛スピードで飛び出したインターセプターのエンジン音に気付いたウェズが仲間二人を連れてすぐに車で追撃を始める。そしてインターセプターに追い付くと車体に体当たりしてインターセプターを土手下へ突き落した。激しく回転し、逆さまになったインターセプターからはい出したマックスは重傷を負っていた。さらにインターセプターの燃料を盗もうと近付いたウェズの仲間に、顔を出した愛犬がボウガンで撃ち殺されてしまう。マックスはその直後、インターセプターに付けている燃料窃盗者爆殺装置を作動させ、近付いたウェズの仲間二人を巻き込む大爆発を起こした。

その頃、石油精製所ではジャイロ・キャプテンが、マックスが行った方向から黒煙が上がっているのを発見し、オートジャイロで救出に向かう。再び石油精製所へと戻り手当を受けたマックスが意識を取り戻すと、パッパガーロ以下全員が出発の準備をしていた。インターセプターを失ったマックスは、トレーラーの運転をさせてくれとパッパガーロに願い出る。

そしてついに出発の時が来た。マックスが運転するトレーラーの後部には3名の戦士を乗せ、パッパガーロのバギーと、ジャイロ・キャプテンのオートジャイロが護衛をし、一気に飛び出す。トレーラーにはフェラル・キッドもこっそりと乗っていた。そして待ち構えていたヒューマンガス以下、暴走族全員がそれを追った。その状況を見計らってその他の石油精製所の人々は、別の方向へ車を走らせた。そして悪用されないように、彼らが仕掛けたダイナマイトによって石油精製所は爆破されたのだった。

砂漠の一本道を、双方の車とバイクが猛スピードで疾走し、激しいデッドヒートを展開していた。トレーラーに一斉に群がって来る暴走族を迎撃し吹っ飛ばしていくマックスと3人の戦士たち。だが数で勝る暴走族は絶え間なく攻撃を仕掛けてくる。そして、トレーラーから迎撃していた3人の戦士たちは善戦もむなしく次々と討たれてしまうのだった。さらにパッパガーロも不意を突かれてヒューマンガスの放った矢で命を落とし、空から援護していたオートジャイロもエンジンを撃たれて墜落する。ウェズはトレーラーに乗り込んでマックスを責めて来たが、車から落下して轢かれたと思われた。だが彼はしぶとくフロントバンパーにしがみついていた。死と暴走の果てにマックスの運転するトレーラーは突如Uターンをすると、前から猛スピードで走行してきたヒューマンガスの車と正面衝突する。ウェズもろともヒューマンガスの車は大破し、その反動でトレーラーも横転してしまう。生き残った暴走族のメンバーはヒューマンガスとウェズの死によってその場を去っていった。そしてトレーラーからマックスとフェラル・キッドが疲れ果てた姿で出て来た。辛うじて助かったのだ。彼らは横転したトレーラーのタンクのホースから燃料ではなく乾いた赤土が流れ落ちるのを見た。それは燃料を積んでいると見せかけたトレーラーを囮にしたパッパガーロの大掛かりな陽動作戦だったのだ。燃料はドラム缶に小分けし、別ルートで脱出した人々が乗るバスで運び出していた。マックスが作戦の全貌を知り手に取った赤土を呆然と見つめているところへ、墜落から九死に一生を得たジャイロ・キャプテンが元気に現れた。二人はお互い顔を見合わせると安堵の笑みを浮かべるのだった。

後日、ジャイロ・キャプテンとフェラル・キッドは生き残った石油精製所の人々と合流、ジャイロ・キャプテンが新しいリーダーに就任し、「太陽の楽園」という新たな安住の地を目指しバスを走らせていた。
一人になったマックスがその後どうなったか知る者はいなかった。

『マッドマックス2』の主な登場人物・キャラクター

“マックス” マクシミリアン・ロカタンスキー(演:メル・ギブソン)

本名はマクシミリアン・ロカタンスキー。
オーストラリア連邦警察メインフォース・パトロール(M.F.P.)の元警官。
ストーガー水平二連ソードオフ・ショットガンで武装し、全身を黒いレザースーツで固めている。
戦争によって荒廃した土地を、愛犬を連れて愛車のインターセプターに乗り、ガソリンを求めて旅をしていたが、暴走族との抗争に苦しむ石油精製基地を守る人々と遭遇したことから、彼らの脱出計画に協力し、ヒューマンガス率いる暴走族との死闘を開始する。
前作で愛する妻と娘を目の前で失ったショックから心を閉ざし偏屈になってはいるが、他人への優しさを完全には失っていない。
また、前作での負傷によりやや不自由となった左足に金属製補助器具を装着している。

ジャイロ・キャプテン(演:ブルース・スペンス)

小型ヘリコプター「オートジャイロ」を囮に強盗を働いていた男。
飛行帽と日除け付き飛行眼鏡、襤褸のコートに紫のマフラーを巻き、黄色の肌着にシューズといった風体。
近付いて来たマックスを襲撃しようとしたがマックスの愛犬に飛び掛かられて返り討ちに遭い、許しを請う条件に石油精製所がある場所を案内する。
下世話な話を延々と喋り、マックスを勝手に「パートナー」と呼んでいたが、「オートジャイロ」が度々マックスの役に立つ働きをしたことで彼の信頼を得ることになる。
成り行き上、ヒューマンガス一味との戦いに空から加勢した。
戦いの最中に落命したパッパガーロの後任として石油精製所のグループリーダーに就任し、「太陽の楽園」を目指した。

フェラル・キッド(演:エミル・ミンティ)

石油精製所に住む野生児で、鋭く砥がれた鋼鉄製のブーメランを自在に操る。
言葉は発しないが、他人のしゃべることは理解している。刃のブーメランを素手で扱ってはいけないことなど知能や知識は十分にある。
オルゴールをマックスから貰って以降、彼に強い憧れを抱いており、マックスがトレーラーを取りに行く際に犬の鳴き真似をして暴走族を引き付け彼を助けたり、終盤の脱出作戦の際はマックスの運転するトレーラーにちゃっかり同乗したりしていた。
最後のナレーションによると、マックスと別れた後、成長してジャイロ・キャプテンの跡を引き継ぎ、北部族のリーダーになったという。

パッパガーロ(演:マイケル・プレストン)

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