頭文字D(イニシャルD・イニD)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『頭文字D』とは1995年~2013年まで、しげの秀一が『週刊ヤングマガジン』で連載していた漫画およびそれらを原作としたアニメ作品である。実在する日本の峠を舞台にし、自動車を高速で走行させて峠を攻める事を目的とする「走り屋」達の物語を描いた作品である。トヨタスプリンタートレノ(ハチロク)のドライバー藤原拓海が卓越したドライビングテクニックを駆使して数多くの走り屋とのバトルを繰り広げる様を描く。

搭乗車種 AE85 カローラレビン SR(前期型)
ボディカラー ホワイト
主な外装パーツ GT-APEX用純正エアロダイナミックグリル、阿部商会製ホイール。

武内樹がバイト先の池谷や拓海に相談することなく全て一人で探し出して親にようやく保証人になってもらい、やっと購入できたマイカーであったが、ハチロクとハチゴーを間違って購入してしまった。外見は似ているが、ハチロクがDOHCエンジンであるがハチゴーはSOHCエンジンであり全く異なるエンジンが搭載されている。後に秋山渉のハチロクレビンを見習ってボルトオンターボを搭載したことで本来のハチゴーとは思えないほどの馬力を手に入れることに成功する。

第一部では80㎰という非力な馬力しか無い車であり、またハチロクとハチゴーを間違って購入したことからショックを受けていたが、拓海からの「高校生で自分の車持ってるなんてすごいじゃないか」という言葉からショックから立ち直るもその夜に走りに来た秋名で、ガラの悪い3人に絡まれた際に自分の車がハチゴーであることを馬鹿にされてしまう。相手の態度にキレた拓海が運転してこのガラの悪い3人を追いかけるのだが、その際にハチゴーであるのにハチゴー以上の性能を引き出してダウンヒルを行う拓海と、ドライビングスキルがあればこんなに速く走ることが出来るという事実を拓海に直接見せられたことで、ハチゴーをこよなく愛するようになっていく。

第二部ではターボチャージャーを搭載させることで、馬力が80㎰から150㎰へパワーアップするが、前置きインタークーラーからの配管延長によってある一定の回転数から急激にターボが効き始めるドッカンターボ仕様となっている。これにより、かつては上りでは全くスピードが出なかったのだが、池谷のS13や健二の180SXとも互角に走ることが出来る馬力にはなっている。
当初は運転に関しては完全な初心者であったが、拓海のバトルから自分も秋名最速のレビトレコンビ(樹のレビンと拓海のトレノ)を目指すと言ったりしている事からも、走り込みを続けているうちにだんだんとその技術は向上している。最終的には難易度の高いヒール・アンド・トウが出来るようになった。

全長×全幅×全高(mm):4180×1625×1335
ホイールベース(mm):2400
車両重量(kg):935
エンジン型式:SOHC 3A-U
総排気量(cc):1500
トランスミッション:5MT
駆動方式:FR

健二 (けんじ/声 - 高木渉) / 搭乗車種:180SX(中期型)

苗字は作中で明かされていないが、池谷の親友。実家はクリーニング屋を営んでおり暇なときにはちょくちょくガソリンスタンドへ顔を出す。情報通であり様々な情報をもって来たりするが、運転スキルは池谷と同じくらいである。

ボディカラー ウォームホワイト
主な外装パーツ NISSAN製パーツ、WORK製ホイール。
ナンバー 群馬 55 し 11-305

日産自動車が製造販売していたクーペタイプの自動車で、日本ではSXの部分を省略し「ワンエイティ」と呼ばれている。S13シルビアとは姉妹車(同型番車種)である。
S13シルビアの国外向けの240SXをベースにして製造販売した車両でありヘッドライトはリトラクタブルヘッドライトを採用してハッチバックを持つクーペとなっている。軽量な5ナンバーボデイのFRを採用した車両が今はほとんど手に入らない事からも、中古車市場では人気があり、またドリフトや競技車両のベースとして培われた歴史が長いことからもアフターパーツは豊富に存在している。

池谷とは幼馴染であり秋名スピードスターズのメンバーの一人、ドライビングスキルは池谷と同程度でありレッドサンズとの交流戦では練習中に事故を起こして走れなくなった池谷に代わって、秋名の下りで高橋啓介のFDとバトルを行う事となってしまった。どう考えても自分より格上の相手に対して気乗りしない、高橋啓介も秋名のハチロクが出てくることを望んでいたのに、出てきた相手が健二の180であったことからも「俺が相手にするのはこいつじゃない」と言われてしまう。最終的に拓海が時間ギリギリに交流戦に間に合ったことで走ることはなかったが、拓海が来てくれたことでほっとして少し泣きそうになっていた。
その後は池谷が碓氷峠のインパクトブルーの佐藤真子と出会う際に、拓海と樹を乗せて3人で池谷の後を尾行して相手の顔を見てやろうと尾行したりと、バトルでの登場はほとんどない。

全長×全幅×全高(mm):4520×1690×1290
ホイールベース(mm):2475
車両重量(kg):1220
エンジン型式:SR20
総排気量(cc):1838
最高出力:170ps/7800rpm
最大トルク:16.0kgm/7300rpm
トランスミッション:5MT
駆動方式:FR

赤城レッドサンズ(RedSuns)

かつて単独で走っていた高橋涼介(たかはし りょうすけ)が自身の持論である公道最速理論と関東最速プロジェクトのために赤城の優秀な人物を集めて作り出したチーム。
地元でのバトルはどんな相手でも本気を出さずに勝てるという理由で拒否し、敵地に自ら乗り込んでのバトルを行う。
極めてチームのレベルは高いことから、サーキットやプロからも注目されている。

高橋 涼介(たかはし りょうすけ/声 - 子安武人) / 搭乗車種:FC3S サバンナRX-7 ∞(アンフィニ)III

赤城の白い彗星と呼ばれた走り屋で、レッドサンズ結成後はロータリーエンジンにちなんでロータリーの高橋兄弟と呼ばれている。
群馬大学医学部に通う医学生であり実家は大きな病院で、父親は医院長である。卒業後の進路は医者になることが決まっているために、素晴らしい運転スキルを持ちながらもプロからの誘いを全て断っている。関東全域に地元の走り屋が何年かけても更新できないコースレコードを作成し最速である伝説の走り屋となってから引退することを決めている。
人間シャーシダイナモと呼ばれるほどに車のエンジン音やマフラーから出る音を聞くだけで対象の車のスペックを正確に言い当てることが出来る。また後ろを走ることで相手の弱点や癖等を見破ることが出来る。
自身の公道最速理論を完成させるためにも藤原拓海に興味を持ち始める。藤原拓海とのバトルの後は自身が走ることからは一線を退き、プロジェクトD編では自ら走ることはほどんどない。拓海と啓介の走りの育成と向上そして的確な助言を行っている。

ボディカラー クリスタルホワイト
主な外装パーツ マツダスピード製ホイール、ユアーズスポーツ製ミラー → WORK製ホイール → RSワタナベ製ホイール、藤田エンジニアリング製フロントバンパー。
→北条凛戦から社外品フロントスポイラー、RE雨宮製リアサイドステップ、Free Style製GTウイング、ガレージ・カゴタニ製カーボンボンネット、SPEED STAR WHEEL製ホイール。
主な内装パーツ 北条凛戦からRE雨宮製ロールバー。
ナンバー 群馬 58 よ 13-137

マツダが製造販売していた車両であり、RX7の2代目にあたる
エンジンはインタークーラー付きターボ13B型を搭載する。フロントブレーキには日本車初の対向4ピストンのアルミキャリパーを採用。日本以外では、初代に続き13B NAエンジン仕様車が13Bターボエンジン搭載車とともに販売された。孤高のピュアスポーツと呼ばれる名車である。量産技術は日本のマツダのみという貴重なロータリーエンジンという独自のエンジン機構からのロータリー独特のエンジンフィーリングを持つ。また、軽量でコンパクトなロータリーエンジンは理想的な前後重量配分を実現している。

秋名のハチロクに興味を持ち、自分のFC3Sを上り下り両方のセッティングから敢て馬力を下げるという(340PSから260PSに下げる)バランスを重視したセッティングに変更し、ファーストシーズンでの拓海のハチロクとバトルを繰り広げる。
頭文字D編ではバトルは高橋啓介と藤原拓海のダブルエースへ任せ、自分は作戦参謀役として活躍するも、ファイナルステージでは北条凛と公道最後のバトルに挑み死神GT-Rに勝利した。

全長×全幅×全高(mm):4335×1690×1270
ホイールベース(mm):2430
車両重量(kg):1300
エンジン型式:13B
総排気量(cc):1595
最高出力:215ps/6500rpm
最大トルク:28.0kgm/4000rpm
トランスミッション:5MT
駆動方式:FR

高橋 啓介(たかはし けいすけ/声 - 関智一) / 搭乗車種:FD3S RX-7 Type R(1型)

最初はレッドサンズのメンバーとして拓海のバトル相手として登場するも、第二部ではプロジェクトDでの活動に際してダウンヒルの藤原拓海、ヒルクライムの高橋啓介としてチームを背負って活躍する。好きな物はFDで嫌いな物はGT-Rとランエボ。頭脳で走る兄の涼介とは違い己のセンスと感覚で走るドライバー。走りに対する天性のセンスは兄をもしのぐと言われる。
一時期グレていたことがあり、元暴走族という経歴を持っている。土坂峠でプロジェクトDがトラブルに巻き込まれた際に登場した暴走族相手にも「啓介さん!お久しぶりです」と挨拶をされ、かつてはかなり上位の地位に居たことも判明する。
暴走族であった頃に二輪車を乗り回していたが、ある日涼介のFCに乗せられて赤城の全開走行ダウンヒルを助手席で経験した際に、その運転スキルを体感して暴走族をやめて兄同然に四輪でのスポーツドライブにはまり込んでいく。

ボディカラー
コンペティションイエローマイカ

主な外装パーツ
マツダスピード製ホイール・マフラー、大型リアウイング(メーカー不明) → プロジェクトD加入後からマツダスピード製ツーリングキット「A-spec」。
→パープルシャドウ戦からRE雨宮製パーツ、SPEED STAR WHEEL製ホイール、サイドワインダー戦からRE雨宮製カーボンボンネット。

主な内装パーツ
パープルシャドウ戦からRE雨宮製ロールバー。

ナンバー
群馬 37 お 63-887

マツダが製造販売していたRX7の三代目にあたる。フルモデルチェンジを機にして今までサバンナという愛称で親しまれていたが、販売系列店のアンフィニとして販売された。
後にエンジンの出力向上が行われ、1996年1月のマイナーチェンジで265ps(MT車)、1999年1月のマイナーチェンジでは280psに達した。

鮮やかな黄色い車体であるコンペティションイエローマイカは、初期のFDにしか流通していない希少色である。FDを自分の手足のように操り続けた啓介は、最終的には兄である高橋涼介を凌ぐドライビングスキルを手に入れていく。高橋啓介は感性で走るドライバーであり、高橋涼介からの的確な指導の下でみるみるとドライビングテクニックは成長していくのだった。後半はその感性とドライビングスキルを見た拓海に「味方で良かった」と言わせるほどの実力者へと成長していく。

全長×全幅×全高(mm):4285×1760×1230
ホイールベース(mm):2425
車両重量(kg):1280
エンジン型式:13B
総排気量(cc):1308
最高出力:280ps/6500rpm
最大トルク:32.0kgm/5000rpm
トランスミッション:5MT
駆動方式:FR

中村 賢太(なかむら けんた/声 - 岡野浩介) / 搭乗車種:S14 シルビア

赤城レッドサンズのメンバーで啓介の愛弟子。雨の日にはタイヤの消耗が抑えられるという理由で雨を好んで峠を走っていたという経緯からレインバトルを得意とする。
高橋兄弟への憧れから、また啓介が拓海に負けたことを認められずに妙義でのバトルを行うも、雨の日も風の日も豆腐の配達をしていた拓海に雨という条件はメリットとならず敗北する。
プロジェクトD編では遠征先の下見・サポート等を行う。また啓介と賢太との間の信頼感は相当な物であり、スパイラルゼロの池田との勝負では霧の中で視界がほぼない状態でも対向車の有無を啓介は賢太に確認させて、霧で何も見えない状態での池田とのバトルで勝利に貢献した。

ボディカラー オレンジ

主な外装パーツ
NISSAN製エアロフォルムバンパー・サイドシルプロテクター・リアサイドプロテクター、navan製リアスポイラー・リアウインドウスクリーン、RAYS製ホイール、マフラー(メーカー不明)。

ナンバー
群馬 72し 35-918

日産自動車が製造販売したシルビアで6代目にあたる。エンジンは自然吸気でありターボ共に改良され、SR20DE型は160PS・SR20DET型は220PSにパワーアップした。先代の自然吸気はレギュラーガソリン仕様だったが、ハイオク仕様に変更された。
デートカーとして大ヒットしたS13から、そのまま大型化したS14シルビア。車両の大型化は当時は評価が悪く、後期型では明確にスポーツカーとしての意識されたデザインとなっていった。しかし現在ではその大型ボデイを生かしたドリフトマシンとして活躍している。
なおこれは、ワイドトレッド化(車両の全長とホイールベースを延長すること)によって、車両のバランスが良くなることでドリフトがしやすくなった事によるものである。

バトルは藤原拓海との雨の日の一戦のみであり、プロジェクトD偏では遠征時に啓介を送迎する車両として利用されたりしていた。
ワイドレッド化における車両バランスの安定化からも雨の路面であったとしても安定した走行が可能となっている。

全長×全幅×全高(mm):4520×1730×1295
ホイールベース(mm):2525
車両重量(kg):1190
エンジン型式:SR20
総排気量(cc):1998
最高出力:160ps/6400rpm
最大トルク:19.0kgm/4800rpm
トランスミッション:5MT
駆動方式:FR

LK168g9
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