フルーツバスケット(フルバ、Fruits Basket)のネタバレ解説まとめ

『フルーツバスケット』とは高屋奈月による漫画作品、そこから派生したアニメである。
『花とゆめ』(白泉社)で、1998年16号から2006年24号まで連載された(全23巻)。
略称は「フルバ」・「フルバス」。
アニメ作品としては、2001年にテレビ東京系で放送された(全26話)。
また、2009年には劇団スタジオライフにより舞台化された。

辰憑き。草摩家専属の医者。記憶の隠蔽もはとりの仕事。気管支の弱い由希には月に一度診察に来るよう言いつけてあるが、なかなか来なかったため、紅葉と文化祭に赴いた際には公衆の面前でいきなり診察を始めた。はとりの言いつけで草摩家を訪れた透へ、これ以上草摩に関わるな、後悔しないうちに出ていけと忠告をする。その言葉は冷たいようにも感じられたが、実体験からの優しい助言であった。
はとりがまだ今より少し若い頃、佳菜という助手がいた。いつしか佳菜とは恋仲となり、彼女との結婚を認めてもらうため慊人に報告しに行ったが、慊人に暴力を振るわれ左眼の視力をほぼ失う。気に病んだ佳菜を守るため、自らの手で記憶を隠蔽した。変身するとタツノオトシゴになることを恥ずかしく思っている。年始に外でばったり透と出会い、雪が降り始めていたため足を滑らせた透を受け止めて変身してしまう。タツノオトシゴになったはとりを助けようと慌てる透の姿に、佳菜の姿を重ね、彼女との日々を思い返す。雪が溶けると何になると思う?と唐突に尋ねるはとりに、透はしばし悩んで春になりますと答えた。自分は今後ずっとこの冷え切った草摩の中で孤独に生きていく代わりに、佳菜にはどうか幸せであってほしいと願っていたはとりだったが、佳菜と同じ回答をして笑う透に、ふと春の兆しを感じるはとりであった。

草摩 潑春(そうま はつはる)

丑憑き。透達より一つ年下の中学三年生。後に同じ高校へ入学してくる。アクセサリーを沢山つけ、派手な出で立ちだが、移動時は格好良くママチャリを乗り回す。持久走で土手を走っていた透は、草むらに白髪を発見。老人と誤り駆け寄るが、それは潑春であった。極度の方向音痴で、土手にいたのも由希や夾に会いに行こうとして迷っていたため。普段は礼儀正しく大人っぽい印象を与えるが、一度切れると人格が真逆に変わる。身内ではブラック春と言われている。ブラック化すると楽羅のように夾限定ではなく、誰かれ構わず絡みだすので達が悪い。
十二支の昔話にある、鼠は牛の背に乗り宴会へという下りから、子供の頃は由希を無意識に敵視していた。牛はバカで間抜けであると冗談半分に大人たちからからかわれるストレスから、切れやすいブラックな人格が形成された。ある日、正月でしか会えない由希にばったりと会い、自分が笑われるのは卑怯で汚い鼠のせいだと今まで溜めてきた思いをぶつけた。しかし由希は、君はそうなの?本当にバカなの?と静かに返したのだった。そうじゃない、自分の価値を勝手に決めないで…、やっと言えた本心と、実は自分自身も由希のことを卑怯な奴だと決めつけていたことに気付かせてくれたことから、由希は初恋の人であるのだと語る。半幽閉状態だった由希が紫呉の家で住めるように頼んだのは潑春のお陰で、先生と呼んでくれるならいいよと冗談で言った紫呉の言葉を今も律儀に守っている。一度、何も話さなくなった時の由希に似ているという理由から、杞紗を気にかけている。同じ十二支の依鈴とは恋仲。

草摩 綾女(そうま あやめ)

巳憑き。見た目は麗しいが男性。由希とは十歳年が離れた実の兄。家庭菜園から帰る道すがら、寒さで変身してしまった綾女が透の服に入り込んでくるという最悪な出会いを果たす。綾女の言い分としては、人肌のぬくもりが近づいてきたので、とのこと。自由気ままな態度に由希と夾はいらつくが、本人はどこ吹く風で、透の手を引き外食をしようと出掛けるのだった。子供の頃は、病気を理由に隔離されていた由希のことを弟と認識することはほとんどなく、冷たい態度で接してしまったことを悔いている。今では由希との間の溝を何とか埋めていきたいと考えており、今回、紫呉宅へ訪れたのも、入学式で慊人に会った由希が沈んでいるのではないかと心配してのことだった。しかし思っていたよりも元気そうだったことから、それが透のお陰であると分かり、自分もまた由希と歩み寄るために頑張ってみると宣言する。
破天荒な性格であるにも関わらず、学生時代は生徒会長をしていた。副会長のはとりはかなりの気苦労を強いられた様子。基本、誰の言うことも聞かないが唯一はとりの言葉だけは素直に受け入れる。綾女にとって、はとりは自分には持っていないものを持っている、憧れの存在である。
手芸用品兼少し怪しいオーダーメイドの衣装店を経営している。店員の美音とは恋仲。呪いが解けた際には、美音を後ろからそっと抱きしめた。

草摩 杞紗(そうま きさ)

寅憑き。人見知りで臆病。家を飛び出し雨の中弱って子虎になっていたところを潑春が見つけて保護した。偶然、雨宿りしていた透と由希の前を潑春が通りかかり、抱えられた子虎姿の杞紗と出会う。十二支特有の髪と瞳の色のせいでいじめに合い、言葉を発せなくなった。虎の姿の時は都合が悪くなると噛みつく癖がある。母親にいじめのことを何故言わなかったのと問い詰められているところ、同様にいじめられた経験がある透が、いじめられるような自分が情けなくて恥ずかしかったこと、母親に言うことで嫌われたらどうしようと怖かったこと、それでも正直に話して大丈夫だよと言われたことで救われたことを話す。その言葉に人間の姿に戻った杞紗は、自分が噛んでしまった透の手をとって泣くのであった。以降は透にとても懐き、後ろをついて歩いては、その可愛らしさから透に抱擁されるということを繰り返している。杞紗の担任からの手紙の中にあった、自分を好きになるという内容について由希は、自分も言葉を発さなくなったことがあると前置きしてから、自分を好きになるにはまず誰かに受け入れてもらうこと、そうすることでようやく少し自分を好きになれるんだと語る。杞紗はその言葉を聞いて、いつでも大好きと愛情を注いでくれる透のことを思い、(大好きと言ってもらえて)嬉しかったと久しぶりに声を出す。そして勇気を出して再び学校へも通うようになった。

草摩 燈路(そうま ひろ)

未憑き。杞紗に淡い気持ちを寄せているが、透が現れてからはそちらにべったりなため、透のことをあまり快く思っていない。十二支の中で最年少の十二歳。初登場時は、上から靴を落として拾ってと命令したり、ご飯を奢れと言ったり、仕舞にはバイトがあると断る透の鞄を奪いとり母親の写真入りの手帳を持って逃げてしまう。路頭に迷っていた透は、紅葉の手引きもあり籍真の道場にいた燈路の元へ辿り着く。更に、こちらも紅葉が手を回したことで杞紗が現れ、手帳を返してあげるように言うと、流石の燈路も返さざるを得ないのだった。単にヤキモチを焼いていただけだったと判明し和やかな雰囲気が流れる中、罰を受けてもらいますと透が一言。何をするのだと言う燈路を抱きしめて、羊の姿に変えてしまうのだった。その後は、まだ透のことを完全に好きにはなれていないものの、杞紗が喜ぶからという理由で頻繁に紫呉の家へ遊びに来るようになった。
過去に杞紗が好きだということを慊人に話したことで、杞紗は慊人に全治二週間の傷を負わされることになった。このような結果になったことを悔いて、杞紗と距離を置くようになったものの、常に彼女のことを心配して見守っていた。ひょいと出の透が杞紗をすぐに立ち直らせてしまったこと、自分にはそれが出来なかったこと、あまりにも自分が子供過ぎることから自信を責める燈路。だが透は、自分が子供であると認めるのは怖いことなのにそれが出来るのは凄いこと、そして少しずつ杞紗を守る王子様になっていけると励ます。素直にその言葉を聞くことはなく、変わらず減らず口は叩いていたが、その胸には今度こそ必ず杞紗を守れる存在になってやるという密かな決意が生まれるのだった。

草摩 利津(そうま りつ)

申憑き。気弱な性格で、ちょっとしたことで取り乱し謝り倒す。脇をプッシュすると途端に大人しくなる。常時振袖を着用。透へ挨拶をしに紫呉宅を訪れ、早々に帰ろうとした際に透と押し問答になった末、お皿を割ってしまう。狂乱して足元の破片を踏みそうになった利津をかばうように透が押しのけた途端、猿に変身してしまう。それまで完全に女性だと思い込んでいた透は驚いてしまう。また、破片で手を負傷した透への償いのため、屋根上で懺悔をしていて足を滑らせた際、すぐに掴まってひらりと屋根に舞い戻るという図太さも見せた。運動も勉強も人並み以上にしないと追いつけず、謝ってばかりいた両親を見てきたことで自信を極端に喪失している。女装をしていると少し落ち着くことが分かってからは、常に女装をするようになった。自分とは対極で自信に満ち溢れている綾女を、綾兄さんと慕っている。
透には、今はまだ自分の存在価値が見つけられなくても、いつか誰かの中にその価値を見出せる時がくるからと言われる。その後、紫呉の編集担当であるみっちゃんと仲睦まじい様子が度々描かれる。

草摩 依鈴(そうま いすず)

午憑き。避暑地の別荘に遊びに来た透は、体力を消耗し馬に変身してしまった依鈴と出会う。透ははとりを呼ぼうとするが、誰も呼ぶなと啖呵を切ってその場を後にする。両親に虐待されながらも、いつか愛してもらえると耐えてきた。しかし結局、道端で倒れているところを潑春や籍真に助けられ、虐待の事実がばれてしまう。自宅には戻れなくなり、楽羅の家に引き取られたが居場所はなく、頻繁に会いに来てくれる潑春だけが心の支えだった。そして必然のように愛し合ったが、慊人にそのことを知られ、どちらが唆したのと問われた際に自分であると答えたため、窓から突き落とされ入院必須の怪我を負った。その際、十二支の呪いを解いて潑春を解放してあげたい、そのためには自分は消えてしまっても構わないと決意し、自分の気持ちを押し殺して潑春を振り距離を置く。退院後、解き方を知っているのは、もはや紫呉しかいないと踏んで退院早々に紫呉宅へ赴くが、知らないと一蹴される。無理が祟り、紫呉の家で吐いて倒れていたところを透達が介抱する。呪いを解こうとしていることに気付いた透は、方法を教えて欲しいと懇願するが、そんなものはどこにもないと泣き崩れる。潑春や透のような優しい人間は、自分のような人間に寄生されて、すがられて可哀そう。だから自分は孤独になってでもいいから、もう誰にも頼らず一人で呪いを解く方法を探していく。そう決めていたのだが、思わず透にすがってしまうのだった。
暫くして、また入院になったという話になるが、誰もその入院先を知らないという。そんな時、夜中に猫憑きの幽閉場所へこっそり食事を運ぶ者を紅野が発見し、中を開けさせると依鈴が閉じ込められていたのだった。紅野のはたらきですぐに病院へ運ばれ事無きを得た依鈴は、その後一切慊人と関わろうとはしなかった。透のことは気に入っている様子。

草摩 紅野(そうま くれの)

元酉憑き。十二支の中で一番最初に呪いが解けた。その事実を隠すため、慊人は常に自分の傍に紅野を置くようになった。また、紅野自身も一人だけ呪いが解けてしまった引け目や、幼い頃から不憫な思いをしてきた慊人への同情心もあり逆らわずにいる。黙っているとクールな印象だが、透に負けず劣らず天然な部分がある。ありさの夜のバイト先であるコンビニで前が見えないほど大量のお菓子を抱えて歩いていたところ、ありさにカゴを使うよう促され、お礼でお辞儀をした際に手元のお菓子をすべて床へ落としてしまうほど。それを見て豪快に笑うありさを、ずっと見ていたいと思うのだった。後日、昼間のバイト先で昼休憩をとるため外へ出たありさは、紅野の後ろ姿を見つけて追いかけ、一緒に蕎麦屋で昼食をとることになる。そこで、あの日コンビニに行ったのが人生で初めてだったこと、今日は暇をもらったが行く宛もなく散歩をしていたと語る。無駄なことはしない、定められた通りに生活して、仕事をすることが幸せで満ち足りているのだと寂しそうに笑う紅野だったが、ありさは今この時間を無駄だと否定されたように感じ、あんたに会えて嬉しかったのにと声を荒げて蕎麦屋を後にする。慌てて後を追った紅野は、自分もありさに会いたかった、会えて嬉しかったと心からの笑みを見せ、優しく髪に触れてキスの寸前までいくものの、そのまま黙って立ち去ってしまった。本当はその唇に触れたかったが、もう二度と彼女には会えない運命を分かっていた彼はあえてそれをしなかったのだ。草摩に戻った紅野は不敵に笑う慊人に、おかえりと迎えられるのだった。ありさの言うクレノと、草摩の紅野が同一人物であるか確かめるために透が本家へ忍び込んだ際、あともう少しで見つかりそうになったところを助けてくれた。透からは、ありさの連絡先を渡され、いつか会いたくなる時がきたら連絡して欲しいと言われる。錯乱した慊人に刺され入院した後、自分が傍にいることで逆に負担をかけてしまうからと慊人から離れることを決意。見舞いに来た、ありさに、どこへでも行けば?どこへでも私は行くよと言われ、嬉しそうに微笑んだ。

草摩 慊人(そうま あきと)

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『フルーツバスケット』とは高屋奈月による漫画及びそれを原作とするアニメ作品です。母を失くして一人テント暮らしをする女子高生、本田透。透はひょんなことから十二支の物の怪に取り憑かれた一族、草摩家と関わることになります。可愛い絵柄とタイトルに惹かれて買ってみたら結構ドロドロ?しかし救済もあれば爽やかな部分もある。色々と人生について考えさせてくれる名作です。この作品のキモである「神」と「十二支」についてまとめました。

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