史上最強の弟子ケンイチの名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

「史上最強の弟子ケンイチ」は、松江名俊による少年漫画。
いじめられっこの主人公「白浜兼一」はある日、あらゆる武術の達人たちが生活する道場「梁山泊」の道場主の孫娘である「風林寺美羽」と出会う。梁山泊に入門した兼一は、厳しい修行の末に身につけていく武術であらゆる敵を倒し、武術を通して出会った仲間達との絆を育んでいく。その過程で数多くの名言も生まれている。

兼一は不良チーム「ラグナレク」の幹部の二人、ハーミット(谷本)とロキに妹を人質に取られてしまった。そんな危機的状況をこっそり観戦していた逆鬼が助けに向かおうとしたとき、「人生それすなわち戦いだ。慣れておいたほうがよい」とのセリフを用いて、同じく観戦していた秋雨が逆鬼を制止した。弟子への厳しい教育と、この師匠たちが歩んできたであろう壮絶な人生が垣間見える。
さすがに妹を人質に取られるような戦いはそう起こらないにしても、人生は戦いであるというのは普通の一般人にとっても考えさせられる言葉ではある。

ハーミット「たしかに百の努力は一つの才に劣るかもしれん…だが!! 千の努力ならどうだ!! 万の努力なら!! なぜ武術が何千年も伝えられてきたか…それは武術の世界において…努力は才能を凌駕するからだ!!!」

ラグナレクに対抗するチームとして、兼一の悪友である新島と兼一の二人がトップに君臨する「新白連合」という組織を、新島が勝手に作ってしまった。新島は喧嘩はからっきしでも口がうまく、口八丁で組織はどんどん大きくなり、兼一が倒したラグナレクの不良が寝返って入会したりしていた。

ラグナレクとの抗争も佳境というところ。ラグナレクは、幹部のほとんどが新白連合に敗れた末に寝返って仲間となり、残る幹部はオーディーンとバーサーカーだけという壊滅状態だった。
ラグナレクと新白連合の最終決戦で、ボス同士の戦いの前座として、バーサーカーと、ラグナレクを抜けて一時新白連合の側についているハーミットが戦うことになる。
バーサーカーは特に武術の心得もない、「喧嘩の天才」であり、中国拳法の達人を師匠に持つハーミットでも苦戦していた。このままバーサーカーが圧倒するかと思われたが、培った武術をもってなんとか形勢逆転したときのハーミットのセリフが「たしかに百の努力は一つの才に劣るかもしれん…だが!! 千の努力ならどうだ!! 万の努力なら!! なぜ武術が何千年も伝えられてきたか…それは武術の世界において…努力は才能を凌駕するからだ!!!」だ。才能ゼロの烙印を師匠たちからも押されている兼一が、並み居る強敵たちを倒してきたことを考えると、この作品の根幹とも言って過言でない名言である。

兼一「甘い!! 武術の伝承とはすなわち模倣から始まるのだよ!」

ラグナレクのトップであるオーディーンとの戦い。オーディーンは兼一の戦いのリズムを読むことで、兼一を圧倒していた。それを知った兼一の対策が、「師匠たちになりきって戦うことでリズムを変える」というものだった。
アパチャイや剣星などになりきった兼一に、リズムを乱され続けるオーディーンは次第に形勢逆転され苛立ち、「この猿真似野郎が!」と叫ぶ。それに対する、秋雨になりきった兼一の言葉が「甘い!! 武術の伝承とはすなわち模倣から始まるのだよ!」だ。
武術に限らず模倣というのは伝承において重要である。直後、観戦していた秋雨は「さすが私の真似、いいことを言う」と呟いた。本人にも認められた名言である。

秋雨「はっはっは。ならば奴らが殺すのが先か、修行で殺しちゃうのが先か…勝負だあ!!」

ラグナレクを壊滅に追い込んだ今、「闇」と呼ばれる殺人武術集団が新たな敵として浮かび上がった。梁山泊が不殺の活人拳なら、闇は「殺しこそ武の本質」という殺人拳集団である。その闇の弟子集団、「YOMI」が兼一を殺すべく現れるという。
YOMIに対抗するため、これまで十分に地獄のようだった兼一の修業はさらに激しさを増した。YOMIは殺人拳の弟子集団なので、最悪負ければ死んでしまう。そんな状況にあり、これまでの修業じゃ足りないということで今までより激しくなるが、その地獄の修業によって自分はどのみち死んでしまうんじゃないか、と兼一はぼやく。そんな兼一に対し、修業内容とともに性格もヒートアップしてしまった秋雨のセリフが「はっはっは。ならば奴らが殺すのが先か、修行で殺しちゃうのが先か…勝負だあ!!」である。

修業の厳しさが伺える。これほどの修業をこなしていればそりゃ兼一も強くなるだろう、といった同情の念も抱かせるシーンである。

隼人「次の段階への第一歩を、踏み出す勇気があるかどうかじゃと、わしは思っとる」

兼一はYOMIとの戦いに向け地獄の修業を開始した。山籠もりに出ていた元ラグナレクの辻も恐ろしく強くなって帰ってきた。そんな中、武田は自分の成長が停滞していることを焦っていた。
そんな武田を見て、長老が「人一倍伸びるのが早いのにある一線から上へ行けなくなる者」と「たとえ才能がなくてもじりじりと上へ向かっていく者」の違いについて話したのが「次の段階への第一歩を、踏み出す勇気があるかどうかじゃと、わしは思っとる」というセリフ。現状に甘んじている内は当然ながら次の段階には行けない。安定した現状を壊す勇気こそが必要だという名言である。

新島「確かにテメーは生まれついての王かもしれねぇ…だがそんなもんちっとも面白くねぇな…虫けらに生まれ、ゴミ・カスとして育ち…フヌケの兼一、略してフヌケンと呼ばれた男が…這い上がってきたから面白れぇ」

YOMIでありながら一国の王であるジェイハンと兼一は戦っていた。そこに新島もやって来て、「余は王である」と口癖のように叫ぶジェイハンに向けた新島のセリフが「確かにテメーは生まれついての王かもしれねぇ…だがそんなもんちっとも面白くねぇな…虫けらに生まれ、ゴミ・カスとして育ち…フヌケの兼一、略してフヌケンと呼ばれた男が…這い上がってきたから面白れぇ」である。
元々は新島も兼一のいじめっこであり、兼一が強くなるにつれて次第に兼一を認めるようになっていった。兼一に対する普段の雑な態度や振る舞いとは裏腹の、新島の心中での兼一への思いが表れたもの。

ジェイハン「どんな汚い策も使おう…人を裏切り、謀略も巡らそう…だが敵に情けを受けることだけは許されぬ…。なぜならば余は…王だからのう」

YOMIの一人であり一国の王であるジェイハンと兼一の戦いは、はっきりとした決着がつかないまま雪崩によって中断された。
雪崩が迫る中、谷本にスノーバイクで助けられた兼一は、そのままジェイハンの手を掴もうとしたが、ジェイハンはこれを拒否する。その際にジェイハンが言い放ったのが「どんな汚い策も使おう…人を裏切り、謀略も巡らそう…だが敵に情けを受けることだけは許されぬ…。なぜならば余は…王だからのう」である。
王として、譲れないプライドがあり、自分の命の危機でさえ貫き通す覚悟が分かる。

隼人「だって内弟子は、人間じゃないからのう!!」

現段階では明らかに兼一を上回る実力のYOMIと戦うには、死ぬ気で修業する必要がある。とはいえ、地獄の修業で兼一はほとんど死んでおり、その度に秘伝の薬やらで蘇生させられているという酷い状況である。そのことについて兼一が「ボクの人権はないんですか!?」と至極真っ当な反論をした時、長老は「だって内弟子は、人間じゃないからのう!!」とあっさり言い切る。
梁山泊の修業の厳しさが人権を超えるレベルであると見て取れる。直後、兼一は梁山泊から脱走を謀った。

刀匠「オレはいい父親にはなれん…オレの作った刀は今も人を殺し続けている…フフフ、そんな男がいい父親になれるはずなかろう…。ならば、せめてあいつの悪い親、そう…反面教師になってやりたい! オレのような人間が、どんな無様な最期を遂げるかを見せることで!!」

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