久保田利伸(Toshinobu Kubota)とは【徹底解説まとめ】

久保田利伸とは、Japanese R&Bのパイオニアと呼ばれるミュージシャン。現在まで邦盤アルバム15作、洋盤アルバム3作を発表しており海外でも活躍している。ライブの完成度にも定評があり、代表曲「LA・LA・LA LOVE SONG」「Missing」「LOVE RAIN~恋の雨~」などデビューから30年以上経った今でも日本の音楽シーンを代表するミュージシャンである。

久保田利伸 概要

1980年代 デビュー

1962年7月24日生まれ、静岡県静岡市清水区出身。

1985年に駒沢大学を卒業後、音楽プロデューサーとしてキティミュージックとの作家契約で音楽業界に入る。
同年、田原俊彦や岩崎宏美のプロデュース活動の傍ら、幻のデモテープ「すごいぞ!テープ」を作る。このテープが業界でかなりの話題を呼ぶ。

1986年、シングル「失意のダウンタウン」でSony Musicよりメジャー・デビュー。
同年9月にはファーストアルバム「SHAKE IT PARADISE」、12月には2ndシングル「TIMEシャワーに射たれて」を発表。

1987年、4thシングル「CRY ON YOUR SMILE」で週間チャート最高8位を記録し、久保田の名前が世に広く知れ渡る。

1988年、オリジナルアルバム「Such A Funky Thang!」がミリオンセラーとなる。この頃より精力的に米国のミュージシャンと関係を持ち、自らの音楽性に磨きをかけていく。また、久保田が世界を視野に入れ始めたのもこの頃である。

1990年代 アメリカ進出、ミリオンセラー

1991年、ナイジェリアでの音楽イベント〈The Children Of Africa Concert〉に出演し、ジミー・クリフの「MANY RIVERS TO CROSS」と、オリジナル曲「MAMA UDONGO」を披露した。
※ジミー・クリフ(Jimmy Cliff):ジャマイカ人レゲエミュージシャン。1962年にデビューし今なお現役を続けている伝説的なミュージシャン。

1993年、アメリカ、ニューヨークに拠点を移す。

1995年、USコロンビアレーベルより「Toshi Kubota」として全米デビューを果たす。

1996年、ナオミ・キャンベルとデュエットした「LA・LA・LA LOVE SONG」がミリオンセラーを記録。
※ナオミ・キャンベル(Naomi Campbell):イギリスのファッションモデル。国際的なファッションショーや雑誌の表紙を飾るトップモデル。

1998年、日本における20枚目のシングル「AHHHHH!」を発表。日本テレビ系「進め!電波少年」で使用された。

2000年代 メジャーデビュー20周年

2004年、米国の老舗テレビ番組「SOUL TRAIN」に出演。日本人ミュージシャンとしてはYMOに次いで2番目。ソロミュージシャン・シンガーとしては初出演となった。

2006年、メジャーデビュー20周年。エフエム大阪でラジオ番組「JAM FOR REAL」がスタート。

2007年、「MTV Icon」に初の日本人アーティストとして選ばれる。久保田が影響を与えた若手ミュージシャンから、ミリオンセラーミュージシャン、ベテランミュージシャンまで幅広いミュージシャンが参加した。
MTV Icon:多くのミュージシャンからリスペクトを集める人物を「iCON(アイコン)」と称え、そのミュージシャンの曲を本人の目の前で様々なミュージシャンがカバーするイベント。MTV US主催。

2010年代 新たなステップ、音楽界のレジェンドに

2010年、「LOVE RAIN 〜恋の雨〜」が週間チャートTOP3入り。

2011年6月21日、メジャーデビュー25周年を迎えた。この頃よりまた新たなステップに挑戦。2年連続のライブツアー、オリジナルアルバムの発表に始まり、25周年ライブツアーでは15万人を動員し、成功を収めた。またこれに際して発表された記念ベストアルバムも共に大成功を収めた。

2013年、“もうひとりの久保田利伸”を表現する、“Parallel World Series”「KUBOSSA」を発表。 初の野外ソロとなるツアーで成功を収める。

2015年、当時53歳ながら全国45本のライブツアーを行う。

2016年6月21日、メジャーデビュー30周年を迎えた今も日本の音楽シーンを代表するミュージシャンとして第一線で活躍を続けている。

久保田利伸 ディスコグラフィ

SHAKE IT PARADISE

1. 流星のサドル
2. Olympicは火の車
3. Shake It Paradise
4. Missing
5. 失意のダウンタウン
6. To The Party
7. もうひとりの君を残して
8. Somebody's Sorrow
9. Dedicate(To M.E.)
10. Insideカーニバル
11. For You~伝えきれなくて

久保田利伸のデビューアルバム。1986年9月10日に発表。週間チャート最高22位。当時日本にはR&Bは全く浸透しておらず久保田利伸のこのアルバムは日本の音楽界に大きな衝撃を与えた。このアルバムが無ければ今の邦楽はまた違った形になっていただろう。「Missing」「流星のサドル」「失意のダウンタウン」などデビューアルバムからヒット曲を多数輩出し、中でも「Missing」は今でも愛される久保田利伸随一の名曲である。

Groovin‘

1. PSYCHIC BEAT
2. 北風と太陽
3. PLACE
4. RANDY CANDY
5. LADY SUICIDE
6. 一途な夜、無傷な朝
7. ダイアモンドの犬たち
8. 薄情LOVE MACHINE
9. 永遠の翼
10. VISIONS
11. 八番目の虹の色

久保田利伸の2枚目のアルバム。1987年4月22日発表。週間チャート最高33位。1stアルバム「SHAKE IT PARADISE」から約7か月ぶりの発表となったアルバム。前作よりもさらにブラックミュージックの要素を濃くした作品となっている。より本格的なファンクやR&Bが数多く収録されており、それでいて当時の日本で高い売り上げを誇った点は久保田利伸の音楽が世間に受け入れられたと同時に久保田の影響でブラックミュージックが日本に浸透してきた証拠であると言える。

Such A Funky Thang!

1. Dance If You Want It
2. High Roller
3. Love Reborn
4. Yo Bro!
5. Merry Merry Miracle
6. Such A Funky Thang!~隕石が落ちた日~
7. gone,gone,gon
8. すべての山に登れ
9. Boxer
10 .Indigo Waltz
11. Drunkard Terry
12. 覚えていた夢
13. Such A Funky Thang!~Reprise~

久保田利伸の3枚目のアルバム。1988年9月30日発表。週間チャート最高1位。前作「GROOVIN'」からは約1年5ヶ月振りに発表された。久保田利伸初となるチャート1位を獲得。売り上げとしてもミリオンセール目前の94万枚となった。今作はシンセを基本とした打ち込みが主となっている作品だが「SHAKE IT PARADISE」「Groovin‘」と比べるとさらに本格的にブラックミュージックの要素を強めており、売れ線のポップスとはかけ離れたより本格的なブラックミュージックを収録した作品となっている。

BONGA WANGA

yukko0
yukko0
@yukko0

Related Articles関連記事

ロングバケーション(ロンバケ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

ロングバケーション(ロンバケ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ロングバケーション』とは、1996年4月から6月まで毎週月曜日21:00から、フジテレビ系の「月9」枠で放送された日本の恋愛ドラマ。主演は木村拓哉と山口智子で、その他松たか子や竹野内豊など、人気俳優が脇を固める。ピアニストを目指す瀬名秀俊と、モデル崩れの葉山南がひょんな事から一つ屋根の下に住むことになり、互いに惹かれていくストーリー。脚本は人気脚本家の北川悦吏子。略称は「ロンバケ」。最高視聴率36.7%を記録し、第34回ギャラクシー賞選奨にも選出された。

Read Article

【NO MUSIC, NO LIFE.】タワレコの豪華すぎるポスター画像まとめ!【TOWER RECORDS】

【NO MUSIC, NO LIFE.】タワレコの豪華すぎるポスター画像まとめ!【TOWER RECORDS】

「NO MUSIC, NO LIFE.」のキャッチフレーズでお馴染みの、CDショップタワーレコードのポスター画像を集めました。クリスマスの雰囲気が堪らない久保田利伸&松尾潔バージョンのポスターや、青春のワンシーンを感じさせるBEAT CRUSADERSと松たか子バージョンなど、多数掲載。時間を忘れて見入ってしまう画像をどんどん紹介していきます。

Read Article

90年代の恋愛バイブル!伝説のドラマ「ロングバケーション」

90年代の恋愛バイブル!伝説のドラマ「ロングバケーション」

木村拓哉と山口智子主演の本作は、1990年代の恋愛ドラマとしては最高峰のものだと思います。 胸がときめいて、そして切なくなるようなシチュエーションの数々と、それとぴったりマッチした音楽達。 「恋する気持ちを忘れたら『ロンバケ』を見よう」というフレーズがこのドラマの素晴らしさをずばり表現しています。

Read Article

目次 - Contents