英雄伝説 軌跡シリーズ(The Legend of Heroes: Trail Series)のネタバレ解説まとめ

『英雄伝説 軌跡シリーズ』とは、日本ファルコムが開発したRPGゲーム・英雄伝説(英伝)シリーズ 第3期の総称である。シリーズ作品全てがゼムリア大陸を舞台にし、七耀暦という暦を使っている。互いに関連し合うシナリオやキャラクターは、RPGとしてのクオリティとボリューム感の高みを実現しており、「イース」シリーズと並ぶファルコムを代表する作品として有名になっている。

『英雄伝説 軌跡シリーズ』概要

2004年6月から発売された「英雄伝説VI 空の軌跡」から始まるRPG「英雄伝説」シリーズの第3期にあたる作品で、同じ英雄伝説のタイトルを持つ作品として第1期に「イセルハーサ編」・第2期に「ガガーブトリロジー」があるが、
どちらも世界設定は共有しておらず、完全に独立した設定となっている。2017年9月現在では、「英雄伝説VII 零の軌跡」「英雄伝説VIII 閃の軌跡」までが製作、発売され、オンラインゲーム版10周年記念作品としてオンラインRPG「暁の軌跡」がサービス配信されている。
いずれの作品もそれぞれ複数のゲームタイトルで構成されており、英雄伝説VIでは「FC」「SC」「the 3rd」、英雄伝説VIIでは「零」「碧」、英雄伝説VIIIでは「閃の軌跡」「閃の軌跡II」「閃の軌跡III」、そしてストーリーでは同系列となる外伝もの「暁の軌跡」に区別されていて、ゲームタイトル数としては通算で9作が発表、発売されている。

シリーズのゲームタイトルは全て「ゼムリア大陸」と呼ばれる架空の大陸を舞台としており、世界設定を完全に共有しており、さらに時間的な隔たりも短く、一部のキャラクターが作品を跨いでゲスト枠として登場することがある。
そして、同じく作中では特殊なエネルギー「導力」によって動く、車やコンピュータなどの生活用品、はては銃や大砲などの武器や兵器にも分類を持つ様々な機械「導力器」が作中の社会の中で広く普及しており、RPGでもお決まりとなっている魔法もこの導力器によって発動するようになっている。

シリーズ構成

軌跡シリーズは第1部として「VI」、第2部として「VII」、第3部として「VIII」、外伝ものとして「暁の軌跡」、大きく見れば《英雄伝説》の第6・7・8・9作の4作品で構成されている。そして、前項にもある通り、第1部の「空の軌跡」は前編「FC」、後編「SC」、後日譚「the 3rd」の3タイトル、第2部は前編「零の軌跡」と後編「碧の軌跡」の2タイトル、第3部は前編として「閃の軌跡I」、後編として「閃の軌跡II」、後日譚として2017年9月28日に発売された「閃の軌跡III」の3タイトルとなっている。

英雄伝説VI 空の軌跡FC

軌跡シリーズの最初のタイトルで、第1部の前編に相当する作品。エレボニア帝国とカルバード共和国の二つの大国に挟まれたゼムリア大陸の小国・リベール王国を舞台に、主人公の少女エステル・ブライトが、義弟のヨシュア・ブライトと共に、様々な依頼を実行する「何でも屋」として活動する一方、民間人の安全と地域の平和を守る職業「遊撃士(ブレイサー)」を目指しながら旅をする物語となっている。

当初は「英雄伝説VI 空の軌跡」のタイトルでWindows向けに2004年6月24日に発売されたが、後に後編となる「SC」が発売されてからは第1章を意味する「英雄伝説 空の軌跡FC(First Chapter)」へと販売タイトルが変更されている。
そして2006年でのSCの発売後にPSP版が発売され、さらに2015年6月11日にキャラクターの会話のフルボイス化と楽曲のフルアレンジ、キャラクターの立ち絵などのビジュアルの変更で全体的にボリューム感が上がったPSVita用ソフト「英雄伝説 空の軌跡FC Evolution」が発売されている。

英雄伝説VI 空の軌跡SC

第1部の後編に当たるタイトルで、Windows向けに2006年3月9日に発売された作品。「FC」の物語の後、突如として姿を消したヨシュアを探してエステルが仲間たちと共に旅をする中、謎の巨大組織「結社《身喰らう蛇》」と対峙し、世界を支配できる力を持った伝説の至宝「輝く環(オーリオール)」を手に入れようと目論むその巨大組織に戦いを挑んでいく物語。

ちなみに「SC」とは第2章を意味するSecond Chapterの略称。英雄伝説シリーズ初となる戦闘のキャラクターボイスを採用している。
2007年の「the 3rd」の発売後にPSP版、そして2015年12月10日に「FC」と同じくフルボイス版となるPSVita用ソフト「英雄伝説 空の軌跡 SC Evolution」が発売されている。

英雄伝説VI 空の軌跡 the 3rd

第1部の後日譚に相当するタイトルで、Windows向けに2007年6月28日に発売された作品。「SC」の半年後を描いた後日譚であり、前作「SC」でエステルたちの仲間となった七耀教会の神父にして、教会が擁する武装組織《星杯騎士》の一員であるケビン・グラハムが主人公となり、「レクルスの方石」と呼ばれる謎の力を持った石によって、エステルたちと共に「影の国」と呼ばれる異世界へ巻き込まれ、元の世界へ戻るために影の国を冒険する物語である。そして、ストーリー中に次回作「零の軌跡」の主な舞台となるクロスベルが単語のみで登場することから、零の軌跡への布石ともなっている。

主人公がエステルからケビンに変更され、さらにヨシュアら他の登場キャラクターの「SC」における後日譚や、過去などを断片的なエピソードとしてまとめるなど、外伝的な作品としての要素が強まっている。
シリーズPC向けの作品としてはこれが最終作品となり、2010年12月16日にPSP版が発売された。そして前2作と同じようにフルボイス版となるPSvita用ソフト「英雄伝説 空の軌跡the 3rd Evolution」が2016年7月14日に発売されている。

英雄伝説VII 零の軌跡

2010年9月30日にPSP用ソフトとして発売された軌跡シリーズの第2部で、前編に相当する作品。ゼムリア大陸西部、エレボニア帝国とカルバード共和国の境い目に位置する「クロスベル自治州」が主な舞台となる。水面下で繰り広げられる両国の紛争と、多数の犯罪組織やマフィアの跳梁跋扈によって、自治州の治安状態は最悪の一途を辿っていた。さらに自治州の市民の安全を守る唯一の組織であるクロスベル警察も不正や汚職がはびこっていて、毎日のように起きる犯罪も見過ごされて市民からの信用を完全に失っていた。
そんな中、クロスベル警察に「特務支援課」と呼ばれる新たな部署が設立され、そこに主人公であるロイド・バニングス、エリィ・マクダエル、ティオ・プラトー、ランディ・オルランドの4人の若者が配属された所から物語は始まる。

2012年10月18日に、前項の空の軌跡シリーズのフルボイス版の原典としてPS Vita版の「零の軌跡 Evolution」が発売されており、総勢100名を越える登場キャラクターによるメインストーリー内の会話がフルボイス化され、さらにムービーシーンの再構成、サブストーリーやミニゲームの追加などの新要素と改善が施された。

英雄伝説VII 碧の軌跡

2011年9月29日にPSP用ソフトとして発売された、第2部の後編に相当する作品。前作「零の軌跡」の物語の後、ロイドたち特務支援課の活躍によって治安が改善されたクロスベルに世界各国の首脳が訪れ、自治州に新たに築かれたクロスベルの象徴である巨大高層建築物「オルキスタワー」で国際的な通商会議が開かれる。その通商会議でクロスベルの新市長ディーター・クロイスによるクロスベル自治州の独立宣言、その後にランディの古巣である武装組織「赤い星座」の襲撃など次々と起きる動乱に翻弄されながらも、ロイドたちは絆と思いを信じて立ち向かっていくという物語が描かれている。

ちなみに2011年は日本ファルコムの創業から31年目に当たるため、本作は創立30周年記念作品とされている。また、題名の「碧の軌跡」については、「零の軌跡」のタイトルに青色のイメージがあり、「単純な青ではなく青色の持つ深みや広がり」などが加味された「碧(みどり)と書いてアオ」と読むタイトルに決定されている。
そして2013年7月11日には、「零の軌跡 Evolution」と同じようにフルボイス化されたPS Vita版の「碧の軌跡 Evolution」が2014年6月12日発売も発表された。

英雄伝説 VIII 閃の軌跡

2013年9月26日にPS3・PSvita用ソフトとして発売された、第3部の前編に相当する作品。ファルコム初のマルチプラットフォームでの発売タイトルで、本作はエレボニア帝国を舞台としており、時系列としては第2部の「英雄伝説VII」シリーズとほぼ同時期の時代を扱った作品となっている。

この物語の主な舞台となるエレボニア帝国では、「四大名門」と呼ばれる4つの大貴族を中心に、自分たちの既得権益を守ろうとする帝国貴族たちによる保守勢力「貴族派」と、「鉄血」の異名を持つ平民出身の鬼謀の宰相ギリアス・オズボーンを中心とし、軍備拡張を推し進め、大貴族の既得権益を潰して平民たちに利潤をもたらそうとする新興勢力「革新派」による対立が起きていた。そして、この対立によって国内における緊張が高まり、ついには各地で暗闘が繰り広げられるようになっていた。

そんな中、主人公リィン・シュバルツァーが入学した「トールズ士官学院」でも、あらゆる面で優遇された白い制服の貴族生徒と、優秀であっても下に見られ差別を受け続ける緑の制服の平民生徒という階級社会が築かれており、学業成績や武術訓練、クラブ活動などでも毎日のように火花を散らしあっていた。

リィンと、彼を含めた数人の生徒たちは貴族生徒や平民生徒とは違って真紅の制服を着せられており、彼らは平民や貴族など身分に関係なく「特科クラスVII組」という新発足した学級の生徒として学院生活を送ることになる。
そして、通常とは異なるカリキュラム「特別実習」でさまざまな土地を訪れ、貴族派と革新派の対立を目の当たりにしていく物語となっている。

さらに2013年に日本ゲーム大賞のフューチャー部門、PlayStation Awardsのユーザーズチョイス賞をそれぞれ受賞しており、さらに2014年にはファミ通アワード優秀賞を受賞していることで知られている。

英雄伝説VIII 閃の軌跡II

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