虹村億泰(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ

虹村億泰(にじむら おくやす)とは、『ジョジョの奇妙な冒険』Part4『ダイヤモンドは砕けない』に登場するスタンド使いである。主人公の東方仗助の友人で相棒。右手で触れた物を削り取るスタンド「ザ・ハンド」を持ち、杜王町に次々現れるスタンド使いや、殺人鬼の吉良吉影と戦う。硬派を気取ることはあるが基本的には単純かつノリのいい性格で、甘いもの好きという一面を持つ。幼い頃から兄に従ってきたため、彼の死後は決断力のなさを度々見せるが、父の異形化や兄の死といった不幸な境遇故に義理人情に厚い。

CV:川島得愛(TVアニメ版)、松原大典(ゲーム『ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル』)

イタリアンレストラン「トラサルディー」の店主にしてシェフ。一人で店を切り盛りしており、接客も自身が行う。手を見ただけで他者の体調が分かり、その人物に合った食事を出す。食べられることで体内に入り、客の体の悪い所を治すスタンド「パール・ジャム」を持つ。生まれつきでも矢に射抜かれたわけでもなく、修行の果てに能力が開花したタイプのスタンド使い。
作中では億泰の疲れ目、肩こり、虫歯、便秘、水虫などを治した。体に良いだけではなく味も絶品で、辛い物が苦手な億泰でもトニオの作った「娼婦風スパゲッティ」という激辛料理を「癖になる辛さ」だと食べるのをやめられなかった。
億泰からは涙ながらに「あんたのような料理人のいる杜王町に住んでることを誇りに思うよ!」と言われた。

吉良吉影(きら よしかげ)

吉良吉影(左)と、成り代わった姿(右)。

CV:森川智之(TVアニメ版)、小山力也(ゲーム『ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル』、ゲーム『ジョジョの奇妙な冒険 アイズオブヘブン』)

杜王町に潜む殺人鬼。女性の美しい手に異様な執着を示し、殺した女性の手を「彼女」として連れ歩く習慣を持つ。触れた物を何でも爆弾にするスタンド「キラークイーン」の使い手で、15年前の最初の殺人事件以外では証拠も残さなかった。高い知能を有するが、目立ちたくないとの気持ちから能力以下の学校や仕事を選んできた。女性の手に対し、異常な興奮と執着を見せる。
最初の被害者である杉本鈴美の幽霊と接触した康一、露伴によって「15年間杜王町に潜伏し、人を殺し続ける殺人鬼」として認知された。しかし、名前やスタンド使いであることまでは知られておらず、証拠もないため捕まることはないと思われた。
そんな折、ハプニングから重ちーに被害者の手を見られてしまい、彼を始末する。重ちーのスタンドが仗助らの下に吉良の服のボタンを届け、異常な消え方をしたことから殺人鬼がスタンド使いであることが露見。仗助たちに追われることとなる。
一度承太郎や康一の連携によって追いつめられるが、サラリーマン・川尻浩作の顔と指紋を奪い逃走を果たす。川尻浩作としての生活を送る中、彼の息子である早人により「自分の父ではない何者か」と悟られ、殺人鬼であることもバレた。早人を殺してしまい、追い詰められたと感じた際新たな能力「バイツァ・ダスト」が発動する。
スタンドを持たない者(作中では早人)を爆弾とし、早人が誰かに吉良の正体を教えておき、誰かが早人に吉良のことで探りを入れるなどすると対象を吹き飛ばし、1時間ほど時間が巻き戻るのがバイツァ・ダストの能力だった。バイツァ・ダスト発動中は爆死も含めたあらゆる運命が固定化される。億泰らは何度目かの朝で早人に川尻浩作のことを尋ねようとして爆殺されていた。
早人の機転で、吉良は自分自身の口から自分の名前を言い、それを仗助に聞かれてしまう。バイツァ・ダストを解除し、仗助たちとのスタンド戦を行う中、キラークイーンの腹部にストレ・キャットを収容し、空気弾を爆弾化させて発射する攻撃法を編み出す。
これにより億泰を撃破し、更に彼の体を爆弾化するが、スタンドが見えないながらも仗助と吉良の戦いを見て彼らが目に見えない不思議な力で戦っていること、仗助には怪我を治す力があることを知った早人は自らが億泰に触れて爆破される(一瞬で治されたため死なずに済んだ)。
自分の怪我を治せない仗助を追い詰めるが、死んだと思われていた億泰の復活により空気爆弾を無効化された上、キラークイーンに仕込んでいたストレイ・キャットを奪われる。
最終的には救急車に轢かれて死亡し、魂は杉本鈴美のいる小道にたどり着いた。彼女とアーノルドによって振り向かせられ「安心なんかないところ」へと送られる。

吉良吉廣(きら よしひろ)

CV:千葉繁(TVアニメ版)

吉影の父。登場時は既に故人で幽霊となっていた。息子の凶行を知りながら、それでも「敵」から守ろうとする歪んだ父性愛の主。
スタンド能力を引き出す矢を持ち、吉影のキラークイーンの他、自身も写真に入る能力「アトム・ハート・ファーザー」を手に入れた。吉廣の能力は、自分が写った写真の中を支配するもので、彼が写真の中で包丁を持てば、同じ写真に写った空間にも包丁が現れる。承太郎により写真を取り直されたことで無力化され、テープでぐるぐる巻きになって柱に張り付けられた。
「息が苦しい」「(写真を)開けてほしい」と懇願するが、億泰によって「空気穴を空けてやる」と無数の画鋲を刺された。しかし写真から逃げ出したふりをして億泰の不安を誘い、写真を開けさせて逃走に成功する。
その後は息子を守る為にスタンド使いを増やし、仗助たちと戦わせていた。最終決戦の際、吉影の空気爆弾の誘導を電話で行っていたが仗助に見破られ、自分自身のいるところに誘導され消滅した。

ストレイ・キャット / 猫草(ねこぐさ)

猫と植物の中間のような生物。空気を操作するスタンドを持つ。「ストレイ・キャット」のスタンド名、呼び名は吉良がつけたもので、早人は「猫草」と呼んでいた。元は川尻家の地下室に迷い込んだ野良猫で、しのぶが猫を追い出そうとホウキを振り回した際に死亡している。吉良によって川尻家の庭に埋められ、そこから生えてきた。
吉良はスタンド能力を持ったこの奇妙な生物を「何かに使える」と踏み、こっそり屋根裏で飼育していた。「父」の様子を探っていた早人はストレイ・キャットの存在と能力を知り、バイツァ・ダスト発動後、吉良を殺すため天井裏から連れ出した。
最終決戦の際、キラークイーンの腹に収容される。キラークイーンへの攻撃を自分への攻撃と見なして空気の弾丸を発射し、空気爆弾を作る武器にされた。
復活した億泰によってキラークイーンから解放される。最終的に億泰の父と友達になった。TVアニメ版最終話では、虹村親子と共にトラサルディーの店内にいる光景が描かれた。
好物はキャットフード。

虹村億泰の名言・名セリフ/名シーン・名場面

「ゥンまああ~いっ」

イタリアンレストラン「トラサルディー」で前菜の「モッツァレラチーズとトマトのサラダ」を食べた億泰は、初め「味がしない」「しょせん外国の食い物」と言った。しかし、トニオの勧めに従いトマトとチーズを同時に食べるや「ゥンまいい~いっ」と叫んだ。この後億泰は、トマトとチーズの調和など料理に対する感想を豊富な表現力と語彙力で述べていくのだが、一口食べた瞬間のこの一言だけでも料理のインパクトや感動が伝わってくる。
先ほどまでの冷めた印象から一転してのコミカルな表情も相まって、食欲をそそる場面といえる。

「オレは、くれるっつーもんは病気以外なら何だってもらうかんなーコラァ!」

重ちーが自身のスタンド「ハーヴェスト」で集めた小銭を半分あげると言った際、億泰は喜んで受け取ろうとしたが仗助は重ちーの申し出を断った。億泰は仗助に「いい子ぶってんじゃあねえぞ。くれるっつーんだからもらうんだよボケェ!」と言うが、仗助は「そういうのはプライドが許さねえんだよ、この仗助君はよ~」と返した。億泰は「オレは、くれるっつーもんは病気以外なら何だってもらうかんなーコラァ!」と涙ながらに訴えた。
億泰の単純な性格がコミカルに描かれたセリフであり、後に続く仗助の悪知恵の布石ともいえるセリフでもある。

「とてもさびしい夢だったよ」

兄と「再会」をし、自分の意志で杜王町に戻った億泰は兄との別れを「寂しい夢」と表現した。

吉良との戦闘の際、億泰は空気爆弾を受け瀕死の重傷を負った。仗助の能力で怪我は治ったが、目を覚まさない億泰は生死の境におり、そこで兄の形兆と再会を果たす。「どこへ行くんだ」と聞いてきた形兆に、億泰は「兄貴についていくよ」と答える。幼い頃から兄に従ってきたためで、兄の決定は間違いがなく安心だからだった。
しかし、形兆は「億泰。行き先を決めるのはお前だ」と返した。少し考え、億泰は自らの意志で「杜王町に帰る」と言って生還し、目を覚ました。億泰は一連の出来事を「さびい夢だったよ」と口にしたが、初めて兄に頼らず自分の意志で復活を遂げた億泰の成長と、それに伴う兄との完全な別れに対する寂しさが垣間見える。

虹村億泰の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

「ザ・ハンド」のスタンド名の由来はアメリカのロックバンドThe Band

えどのゆうき
えどのゆうき
@edono78

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