王室教師ハイネ(漫画・アニメ・舞台)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

「王室教師ハイネ」とは、「赤井ヒガサ」による漫画作品。2017年にブリッジ製作でアニメ化。さらに同2017年ミュージカル化し、メインキャラ5人の役をアニメの声優陣がそのまま勤めた。主人公「ハイネ」は、グランツライヒ王国の国王「ヴィクトール」の勅令で、ヴィクトールの息子の4人王子「カイ」「ブルーノ」「レオンハルト」「リヒト」の王室教師になった。王子たちは一癖も二癖もある人物達なのであった。

『王室教師ハイネ』の概要

「王室教師ハイネ」とは、漫画家「赤井ヒガサ」による漫画作品。
2013年から、スクウェア・エニックス「月刊Gファンタジー」で連載開始。
2017年に、ブリッジ製作でアニメ化。
さらに同2017年にミュージカル化し「王室教師ハイネ -THE MUSICAL-」を公演した。
ミュージカルのキャストは、ハイネと4人の王子はアニメの声優がそのまま担当した。
他にもゲーム「夢王国と眠れる100人の王子様」とのコラボや、「アニメガカフェ」「カラオケアドアーズ」「アニメイトカフェキッチンカー」で限定カフェが開かれた。

主人公「ハイネ・ヴィトゲンシュタイン」はグランツライヒ王国の王家の屋敷に招かれ、四人の王子「カイ・フォン・グランツライヒ」「ブルーノ・フォン・グランツライヒ」「レオンハルト・フォン・グランツライヒ」「リヒト・フォン・グランツライヒ」の王室教師(家庭教師)となる。
四人の王子たちは一見優雅で外面は良いのだが、実は一癖も二癖もある人物達であった。
ハイネと王子達の絆や、王子達の精神的な成長、そしてアニメオリジナルストーリーでハイネの過去が描かれた。

『王室教師ハイネ』のあらすじ・ストーリー

主人公「ハイネ・ヴィトゲンシュタイン」は、グランツライヒ王国の国王「ヴィクトール・フォン・グランツライヒ」からの勅令で王室教師に選ばれ、王宮に招かれる。
ハイネが教師を担当するのは、第二王子「カイ・フォン・グランツライヒ」第三王子「ブルーノ・フォン・グランツライヒ」第四王子「レオンハルト・フォン・グランツライヒ」第五王子「リヒト・フォン・グランツライヒ」であった。
次期国王候補は第一王子「アインス・フォン・グランツライヒ」であるが、他4人の王子達にも等しく王になる権利があるとヴィクトールは考えていた。
王子たちは時期王候補として、王になるに値するだけの教養を身に付けなければならない立場なのである。
ハイネはそんな4人の王子達を立派な次期国王候補にするために呼ばれたのであった。

ハイネが4人の王子に面会すると、華麗な容姿を持つ王子達はハイネを歓迎したかのように思えたが、王子達にとってハイネは招かれざる客であった。
王子達はそれぞれとても癖の強い人間たちで、これまでの王室教師たちはこの王子達に手こずり全員辞めてしまったのである。
第二王子「カイ」は、目つきが悪くハイネを睨みつけ「…せ…ろ」と言い、ハイネはこの言葉を「失せろ」と受け取る。
第三王子「ブルーノ」は、礼儀正しいが値踏みするような冷たい目でハイネを見た。
第四王子「レオンハルト」は、感情的に一際ハイネを嫌がった。
第五王子「リヒト」は、物腰の軽いチャラ男であるが、どこか油断なら無い雰囲気を持っていた。
ハイネはまず一人ずつ面談をし、授業の内容を決めたいと王子達に話す。
そして面談で自分が教師になる事に納得できたら、夕方の4時に部屋に集まるように言う。
一人でも集まらなければ、ハイネは授業をしないという。
つまりハイネが王子たちに教師として認められ、王子たちがハイネの授業を受けたいと思い自らの意思で集まらなければ、ハイネは王室教師としての仕事が全うできないのである。

4人の王子の中でも特にハイネの存在を嫌がっていたのは、第四王子「レオンハルト」であった。
レオンハルトはハイネという人間そのものではなく、「王室教師」という存在を憎んでいるようであった。
ハイネはまずレオンハルトから面談を始める事にし、面談を嫌がるレオンハルトを引きずって部屋へ向かった。
レオンハルトはとにかく勉強嫌いなのであった。
勉強の時間になると毎回教師から逃げるため、それが鍛錬となって体力と高い運動能力を獲得していた。
これまでの王室教師は誰一人逃げるレオンハルトに追いつくことが出来なかった。
ハイネが抜き打ちテストを受けるようにレオンハルトに言うと、早速逃げ出そうとする。
しかしハイネはレオンハルト以上の瞬発力を見せ、レオンハルトが逃げ出すのを阻止し、テストを受けるように迫る。
レオンハルトは頑なに嫌がる。
ハイネはレオンハルトの日記を見つけ、窓の外に向かい大声で日記の内容を朗読して脅しをかける。
観念したレオンハルトはしぶしぶテストを受けた。
テストを終えたレオンハルトの元に、ハイネから差し入れに好物のザッハトルテとお疲れ様というメッセージが届いた。
レオンハルトは、頭ごなしに勉強しろと言うようなこれまでの王室教師たちとは少し違うのではないかという気持ちをハイネに感じていた。
しかし、それでもレオンハルトには王室教師を受け入れられない理由が何かあるようであった。

次にハイネは第三王子「ブルーノ」の元へ行く。
ブルーノは父(ヴィクトール)の連れて来た人間だからと、とりあえずハイネに従いテストを受けた。
テストは即行で返って来て、全て正解であった。
ブルーノは学歴主義者で、大学へ行っていないというハイネに自分の教師になる価値があるのか試させて欲しいと言う。
自分より優秀な教師がこれまでおらず、ハイネもきっとこれまでの教師たちと同じで学ぶべき事がない教師だと思っていたのだ。
チェス・暗算・音楽演奏・トランプで対決するが尽くブルーノは負けてしまう。
苦肉の策で、ブルーノは自分で作った難問ばかりのテストをハイネに解かせるが、全問正解であった。
これが本当の天才だと打ちひしがれるブルーノであるが、突然目を輝かせ、ハイネを「師匠」と呼び始める。
ブルーノはハイネを自分より上位の存在だと認め、ハイネの事を教師を通り越し師匠として心からの信頼を見せたのであった。

次にハイネは第五王子「リヒト」の元へ行く。
リヒトの部屋には街娘達が居て、リヒトと戯れていた。
リヒトは他の兄弟とは違いハイネを嫌がることも試すこともせず、一見人が良さそうに見えた。
しかし時折鋭い視線でハイネを見て、これまでに実績の無い無名の教師であるハイネの正体を探ろうとした。
ハイネはリヒトを侮れない人物だと認識した。

ハイネは次に第二王子「カイ」の元へ行くが、中庭で犬の「シャドウ」に資料ファイルと取られてしまう。
シャドウが走って行った先には、木陰で眠るカイが居た。
ハイネの貰った資料では、カイ王子は過去に暴力沙汰を起こしたことがある要注意人物と書かれていた。
目が覚めたカイはシャドウとハイネを間違えて、ハイネの手の平をフニフニと触りだした。
そして今度はシャドウとハイネ両方の手をフニフニし、癒されているようであった。
ハイネの事を先生と呼び、態度もとても柔らかく、事前情報と随分違うものであった。
最初に「…せ…ろ」と言ったのは「失せろ」ではなく、「せんせい、よろしく」だったのである。
カイは自分だけでは無く弟達の事まで宜しくと言い、抜き打ちテストもすんなりと受けた。
ハイネは、他人の集めた資料など当てにはならないと、事前に貰ったカイについての資料を破り捨てた。

約束の4時に、まずブルーノが、次にリヒトが、次にカイが、そして最後にレオンハルトが来て、全員が集まった。
テスト返却でレオンハルトが1点、それも本来は0点であるが、名前を書いたためのお情けの1点である事が発覚する。
ハイネが点数が酷いと指摘すると、レオンハルトはやっぱり王室教師は敵だと物凄い速さで逃げていってしまう。
レオンハルトは小さい頃、とても厳しい王室教師に精神的にも肉体的にも暴力を受け、それ以来教師という存在を敵視しているのだという。
その話を聞いたハイネは、教師は敵では無いと教えるために逃げて行ったレオンハルトを追いかけた。
馬で遠くまで逃げていたレオンハルトに追いついたハイネは、レオンハルトにも勉強以外の才能があり、勉強が出来ないことを責めるつもりは無いと語り掛ける。
ハイネはレオンハルトの日記を読んだ際に、レオンハルトが嫌な事から逃げ出してしまう自分を嫌っていることを知っていた。
そんなレオンハルトにハイネは、今すぐ自分(ハイネ)を認めなくても良い、一緒に頑張ろうと語りかけ、手を差し伸べる。
レオンハルトはハイネの指先をちょこっと摘み、このくらいだったらハイネと共に頑張っても良いと言い、照れ隠しのように不機嫌な顔をした。

その後ハイネと王子達は、それぞれのコンプレックスや問題点と向かい合い、成長して行く。

レオンハルトは低すぎる学力をヴィクトールに指摘され、再テストで60点以上取れなければ王位継承権剥奪と言われてしまう。
レオンハルトは勉強を頑張ったが59点で、ヴィクトールの計らいにより名前を書いたから1点プラスとされ、合格した。
学力こそ低いレオンハルトであるが、アイデアを出す発想力は優れており、ちょっとした一言からその才能が発見された。

リヒトは周りに内緒で街でカフェのバイトをしていた。
それがハイネとヴィクトールにバレ、王族としての自覚が無さ過ぎるとリヒトは叱られてしまう。
リヒトは末弟の自分にはヴィクトールからの愛情が無いと思い込んでおり、ヴィクトールを突っぱねてしまう。
するとヴィクトールはリヒトの気持ちを理解するために、数時間一緒にカフェでバイトをした。
そのことで、ヴィクトールがリヒトの事も平等に愛していたこと、リヒトがカフェでバイトすることで人間的な成長をしていることが分かる。
さらに、リヒトは実はチャラ男ではなく、人一倍真面目な人間であることもハイネに知られてしまうのであった。

ブルーノは、飛びぬけた才能を持たず自分の事を凡人と思い、なかなか煮え切らないで居た。
書いていた論文をハイネに点検して貰い、精力的に論文の作成に取り組み、ハイネからお墨付きを貰う。
論文発表の場でも成功し、尊敬する大学教授のドミトリー教授に国を離れて自分の元に来ないかと誘われる。
ブルーノは王になる事を諦め学者になるか、王になれるかどうかは分からないが今のまま次の王を目指すかの二択を迫られる。
そしてハイネの「覚悟次第だ」という助言もあり、王を目指すという覚悟を決め、今のまま王を目指す事にした。

カイはコミュニケーション能力に難があり、そこを鍛えるようヴィクトールに指摘される。
手始めに王宮で働く人々とコミュニケーションを取ってみる事にするが、皆カイの顔を見ると怒っていると勘違いして逃げ出してしまう。
しかしカイは人と話すのは苦手であるが、人の気持ちを察することの出来る人間なのである。
カイは言葉の変わりに王宮の人々の仕事の手伝いをし、ついにメイドの「ヘレーネ」にありがとうと日頃の感謝を伝える事に成功する。
その後カイは王宮の人たちと徐々に打ち解けていった。

ハイネたちはヴィクトールに呼び出され、街で王宮に纏わるゴシップ誌が出回っている話を聞く。
その内容は、カイとブルーノが軍学校に通っていた頃、二人が立場を利用し学校を支配していて、一般生徒に対して暴力事件を起こし、被害を受けた生徒の方が退学処分されたというものであった。
しかし実際にはブルーノが苛めにあっていて、その現場を見たカイがブルーノを苛めていた生徒と喧嘩になり、カイとブルーノは停学・相手の生徒は退学処分となったのである。
その結果、リヒトとレオンハルトは軍学校に入ることを見送られた。
記事になっている内容から、退学になった生徒「フックス」が取材されている事は明白で、カイはフックスに会って記事を訂正してくれるよう頼むという。
護衛のために王宮の近衛兵「マクシミリアン」「ルートヴィヒ」を連れ、ハイネとカイがフックスの家に向かう事になった。
フックスはカイに対し友好的な態度を取っていたが、実はカイをずっと憎んでいて、陥れるために情報を編集者へリークしたのであった。
フックスの連れて来た輩によりハイネたちは捕らわれてしまうが、カイはもう暴力は振るわないと決意しフックス達に手を出さなかった。
ハイネはカイの心意気を買い、自分の拘束を軽く解いて、フックスとフックスの連れて来た輩を成敗し、事無きを得た。
フックスたちは警察へ引き渡され、それにより王子たちへの謂れのない悪評も消えていくのであった。

ハイネと王子の周りにはローゼンベルク伯爵という人物がいつも裏で不審な動きを見せていた。
リヒトがバイトしていることをヴィクトールにリークしたのも、ブルーノとドミトリーを引き合わせブルーノを王位継承から撤退させようとしたのも、フックスを唆したのもローゼンベルクであった。
そしてローゼンベルクは、ハイネの過去を知っているという素振りをハイネに見せた。
王宮に纏わるゴシップ記事には、「王宮の中に犯罪者が居る」という情報もあった。
王子達はこんな記事はデタラメだと言うが、ハイネは確かめもせず決めるのは良くないと王子達に指導する。
そして、新聞の記事が嘘なのか本当なのか自分達で調べて判断するのが今回の授業だと言った。

王子達はまず記事を書いた人物「グレゴール」を探すが、グレゴールは記事を書いたあと会社を辞めて行方不明であった。
リヒトの情報網により、「カール・フィッシャー」という人物に行き当たり、グレゴールはカールの偽名だと言う事がわかる。
王子たちは権力を使ってカールを少し脅かし話を聞く事に成功する。
カールから聞いた情報により、ヴィクトールが王位継承する前の収穫祭の時期に投獄された人物の資料の中に、「ハイネ・ヴィトゲンシュタイン」の名を発見する。
罪状は「王子誘拐並びに暗殺未遂」であった。
真相を聞きに王子達はヴィクトールを訪ね、ヴィクトールはハイネと自分の過去を語り始めた。
ヴィクトールは王位継承する前、リヒトのようにこっそり街へ出歩き、人々の生活を見て回っていた。
そんな時、ヴィクトールは親の居ない子供たちのリーダー的存在であったハイネに出会った。
ヴィクトールはハイネから王宮では教えてもらえなかった色々な事を学んでいく。
そして、良い国にしたいとハイネに自分の夢を語り、ハイネはヴィクトールが王族とは知らなかったがヴィクトールの夢に賛同した。
ヴィクトールは自分の持ち物であった懐中時計をハイネにあげ、それを売って子供達の毛布や暖かい食べ物を買うように言った。
収穫祭の日、いつものようにヴィクトールとハイネが会っていたが、王宮ではヴィクトールがいなくなった事に気づき騒ぎになっていた。
ヴィクトールを探していた近衛兵は、ハイネとヴィクトールが一緒に居る所を目撃し、さらにハイネがヴィクトールの時計を持っていたことでハイネを誘拐犯だと勘違いする。
ハイネは近衛兵に銃撃されるが、ヴィクトールがハイネを庇って銃弾を胸に受けてしまう。
ヴィクトールを撃ってしまった近衛兵は、ハイネがヴィクトールを盾にしたのだとと言い張る。
倒れたヴィクトールを見たハイネは逆上し、近衛兵に立ち向かう。
一命を取りとめたヴィクトールが目を覚ますと、ハイネはヴィクトールに対する誘拐と暗殺未遂の罪状で牢に入れられていた。
その間ハイネは弁明もせず、ずっと神にヴィクトールの無事を祈り続けていたのであった。
ハイネはヴィクトールによって事情を説明され、牢を開放された。
その後ヴィクトールは王位継承し、親の居ない子供達のために教会を作り、ハイネはそこに居る子供達のために教師になった。
そして数年後、ハイネはヴィクトールによって王室教師に選ばれたのである。
しかしハイネは犯罪歴のある自分を教師として王室に招いたことで、ヴィクトールや王子達に迷惑を掛けることが嫌がり、もし自分の過去が公になったら何も言わず王室教師を辞めるという条件を出し、ヴィクトールはこれを了承した。
そのため、ヴィクトールはハイネとの約束を守り、ゴシップ記事に対して訂正したり真実を公の場で述べる気は無いと言う。

ハイネは王子達が真実を知ったことを知る。
王子達はハイネを追放したくないと言うが、犯罪歴のある教師が王宮にいてはいけないとハイネは王室教師を辞め、王宮を去った。
ローゼンベルク伯爵はそんなハイネたちの姿を見ながら、ほくそ笑む。
ローゼンベルクの目的は、第一王子アインスを次期王にすることで、次期王の候補者である王子達と王子を立派な後継者に仕立て上げてしまうであろうハイネが邪魔だったのである。
最初の頃の性格などに難がある王子達ではアインス王子に勝つ事は出来なかったが、ハイネが王子たちを成長させたことでアインスの王位継承の脅威となり、ローゼンベルクはアインスのために独自の判断で動いたのである。

王子達はハイネを諦めることができず、次の王室教師を決める会議に乱入しハイネを推薦する事にする。
ヴィクトールは教会へ戻ったハイネに、自分はハイネ以上に良い教師は知らない、そのため王室教師を決める会議が開かれることを伝え、会議の場で王子達が何かするつもりであることを話す。
しかしハイネは会議には行かないと言う。

会議が始まり、ローゼンベルクは自分の息の掛かった人間を王室教師に推薦し、生徒になる王子たちを間接的に操ろうと目論む。
そこへ王子達が現れハイネとの関わりで自分達は成長したこと、ハイネと一緒に学んだ事は将来国のために役立つという事を熱弁する。
そして、皆が助け合い、食べる物に困らず、平等に教育を受けられる豊かな国にしたいと議会の人々に語る。
始めは子供だとあしらわれていた王子達であったが、その成長に議会の人々も目を見張った。
王子達の演説が終わると議会の場は拍手に包まれ、拍手をしていた中には第一王子アインスもいた。
会議に行かないと言っていたハイネであったが、ちゃんと見に来ており、王子達の成長と自分への気持ちに涙した。
アインスはローゼンベルクが自分のためにした企みを全て認知しており、そんな余計な事をしなくても自分は次の王になると言い放った。

そして新しい王室教師が王宮に招かれ、王子達は王室教師を歓迎する。
その相手は改めて王室教師として雇われたハイネであった。

『王室教師ハイネ』の登場人物・キャラクター

主要登場人物・キャラクター

ハイネ・ヴィトゲンシュタイン

CV:植田圭輔

本作の主人公。
一見子供のように見えるが成人男性。
一般市民且つ大学を出ていないが、ヴィクトールの勅令で王子達の王室教師となる。
性格は落ち着いているが、ギャグシーンでは二頭身になるなど、ユーモアさも持ち合わせている。
頭が良く、運動神経も優れ、運も強く、人徳もあり、教師として非の打ち所がない。

アニメ版では、親の居ない孤児たちのリーダー的存在の一般市民で、ヴィクトールと出会い友人になる。
ヴィクトールに対する誘拐・暗殺未遂の冤罪をかけられ牢獄に送られるが、ヴィクトールの説得によって恩赦を受ける。
その後、即位したヴィクトールによって孤児のための教会が作られ、ハイネはそこで教鞭を取っていた。
そして、ヴィクトールから王子達の王室教師になって欲しいと頼まれ、その話を受けるが、自分の過去が公になったら何も言わず辞めるという条件を提示する。
その結果、ハイネを邪魔に感じていたローゼンベルクの計らいで、王室のゴシップ記事で「王宮に犯罪者が居る」と取り上げられ、宣言した条件通り王室教師を辞めた。
だが王子たちはハイネをもう一度王室教師にして欲しいと次の王室教師を決める会議の場で奮闘し、ハイネは改めて王室教師になった。
会議の場には行かないと言っていたが、なんだかんだと訪れ、王子たちの成長を見て涙した。

人間関係は、自分の過去の事もありヴィクトールとは初対面のフリをしていたが、実際には現在も友人関係にある。
4人の王子とは関係良好で、特にブルーノからは師匠と呼ばれて熱烈に慕われている。

カイ・フォン・グランツライヒ

CV:安里勇哉

第二王子。17歳。
ハイネからつけられた通称名は「ジロリ王子」。
大柄で目つきが悪いため怖い人間だと思われがちであるが、実際には穏やかで人の気持ちを察することの出来る優しい性格。
誤解されやすいところもあり、引っ込み思案になりがちで公衆の面前にもあまり現れない。
軍学校時代に苛められていたブルーノを助け、暴力沙汰を起こしてしまい停学処分になる。
その過去によってカイという人間をより誤解させることになってしまうが、カイ本人は周りと打ち解けたいと思っている。
ハイネのサポートもあり、王宮の人間達とは打ち解ける事に成功した。
学生時代にブルーノを苛めていた主犯のフックスに、自身の事についてでたらめのゴシップ記事を書かれ、フックスとの対話を試みる。
フックスはカイや王宮の人々を貶めるつもりで書いていたが、反省しやり直そうとする人を許せる国にしたいと思うカイはフックスを許した。
シャドウやハイネの手(肉球)フニフニをするのが好き。

ブルーノ・フォン・グランツライヒ

CV:安達勇人、七瀬彩夏(幼少期)

第三王子。16歳。
ハイネからつけられた通称名は「高圧インテリ王子」。
頭脳明晰で学歴至上主義。
性格は礼儀正しく真面目で、自他共に厳しいが他人を庇う優しさを持ち、自分より優れている人間に憧れる傾向がある。
学歴が無い上に子供に見えるハイネの事を怪しみ、チェスなどで勝負するが尽く負けてしまう。
その後ハイネを天才と認め、師匠と呼び慕っている。
始めは自分が学ぶ事が最優先であったが、次第に子供達に勉強を教え、他人に知識を与えられる事の出来る人間になっていく。
ハイネ曰く、兄弟の中で一番成長した人物。

レオンハルト・フォン・グランツライヒ

CV:廣瀬大介

第四王子。15歳。
ハイネから付けられた通称名は「プライドエベレスト王子」。
「グランツライヒの白百合」と言われるほど美しい外見を持っているが、内面はプライドの高いツンデレ。
教師から苦痛を受けたトラウマがあり、教師を敵視しているが、ハイネに対しては打ち解けた。
教師から逃げるために体力がつき、現在では普通の教師が追いつけないほどの運動神経で逃走する。
1+1すら出来ないほど勉強が出来ず、ハイネが最初に出した抜き打ちテストでは問題は全て不正解、名前を書いたためお情けでの1点であった。
いつも日記を付けており、内容は殆ど自分に対する反省で、嫌な事から逃げてしまう自分を嫌っていた。
ハイネ曰く高圧的な態度は臆病であることを隠すため。
自分に優しいブルーノに懐き尊敬している、ブルーノ限定のブラコン。
好物はザッハトルテで、ピーマンとニンジンが嫌い。
アイデアを出す能力に優れている。

リヒト・フォン・グランツライヒ

CV:蒼井翔太

第五王子。14歳。
ハイネから付けられた通称名は「チャラ王子」。
ノリが軽くよく女の子を侍らせているチャラ男。
何も考えてないような振る舞いをするが、実際にはそんなことはなく、時折勘の鋭さを見せる。
周りに隠れて街のカフェでアルバイトをしていた。
ハイネとヴィクトールにバレて一時辞める事を考えたが、王子もしつつバイトも続ける道を選んだ。
チャラ男な雰囲気とは裏腹に、実は真面目な性格で、ハイネ曰く王子達の中で一番「普通」。
街に居ることが多いため、交流関係が広く、独自の情報網を持つ。

その他王族

yoru_830598
yoru_830598
@yoru_830598

目次 - Contents