マッドマックス(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

主演のメル・ギブソンとジョージ・ミラー監督の名前を一躍世界に轟かせることになった1979年公開のバイオレンスアクション映画。 全編で繰広げられる壮絶なカーチェイスと時折映しだされる残酷描写により、低予算ながら大ヒットし後にシリーズ化された。警察官のマックスは、愛する妻子が暴走族に殺されてしまい、復讐の狼と化して、特殊追跡車「V8インターセプター」で一人孤独な闘いを仕掛けていく。

「俺は怖いんだ。何故かわかるか?俺は走ることが楽しくなってきた。」

親友の警官グースが、アウトライダーに惨殺された後、マックスは上司のフィフィに辞表を出す。「またか」とあきれるフィフィに「今度は本気で辞める」と宣言するマックス。
強く引き留めるフィフィに対して辞める理由を話すシーンの言葉。
マックスはスピードと暴力に魅せられ始めている自分がバッジを外したら暴走族と変わらなくなってしまうことに恐怖を感じていたのだ。
フィフィが与えた休暇はマックスにとって最高の休暇になったはずなのだが、まさかそれが裏目に出てしまうとはだれも予想しなかっただろう。その後のマックスファミリーの運命を決定付けることになってしまったと言っても過言ではない重要なシーンである。

『マッドマックス』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

ジョージ・ミラーとメル・ギブソンの出会い

ジョージ・ミラーは、医科大学で医者を志していたが、在学中に短編映画を制作し映画コンクールに出品したところグランプリを獲得。それがきっかけで、テレビと映画界で働くようになる。短編を数本制作した後、1979年の映画「マッドマックス」で監督・脚本を担当し、長編映画デビューを飾る。
メル・ギブソンは、11人兄弟で育ち、オーストラリア国立演劇学院で演技を学び、映画デビュー作「青春グラフィティ」に続く「マッドマックス」の主役で脚光を浴びる。
「マッドマックス」の主役オーディションでのこと、メル・ギブソンは全身ケガだらけで服もボロボロというもの凄い姿で現れた。なんと、前日に酒場で3人のバイク乗りを相手に大喧嘩を繰り広げ、そのままオーディションに来たというのだ。ところが、その強烈な雰囲気が逆にジョージ・ミラー監督の心を強く惹き付けてしまい、見事に主役の座を射止めたという。その二人の出会いが、この映画を大ヒット作に仕立て上げ、後のシリーズ化に繋がって行くのだから分からないものである。

劇中の暴走族は本物だった

公開当時の宣伝では「本物の暴走族を使って撮影した迫力満点のカーアクション!」のように謳っていた。
その当時、オーストラリアでは暴走族が社会問題になっていて、セリフのある者やスタントマンを除けばほとんどが本物で、リアリティを高めるために彼らを起用し、素人を使うことで予算も節約しようと思惑もあったという。
リーダーであるトーカッターを演じたヒュー・キース・バーンは、キャスト決定時点ではバイクの免許を持っておらず、撮影時は免許を取得したての初心者状態だったという。また、トーカッターの片腕でもある副リーダー“ババ”役のジョフ・パリーは、セリフが少ない上に演技も達者とは言えず、その容姿も「悪のオーラが全身から漲っている」ことなどから、本物だとの噂が絶えなかったらしい。

撮影中にスタントマンが死んだ

公開当時のチラシには「2人のスタントマンが死亡する不幸なアクシデントがあった」と書かれ、パンフレットにも「3人が重傷を負い、2人が死亡した」と詳しく掲載されていた。
あまりにも激しいアクションシーンに、多くの人がこの噂話を信じていたのだが、実はデマ(単なる都市伝説)だったらしい。DVDのコメンタリーでも「死者が出た」となっているが、グース役のスティーヴ・ビズレーや元撮影スタッフなどのインタビューなどでは否定されている。
一番ショッキングなシーンはクライマックスの「猛スピードで突っ込んで来たバイクが、転倒した暴走族の後頭部に激突する場面」で、このシーンのスタントを担当したデイル・ベンチは、現在も積極的にイベント活動などを行っているとのこと。

『マッドマックス』の予告編映像

keeper
keeper
@keeper

Related Articles関連記事

マッドマックス2(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

監督のジョージ・ミラーと主演のメル・ギブソン、2人の出世作となった『マッドマックス』の続編。前作のヒットを受け、約10倍の費用をかけて製作されたバイオレンス・アクション映画。1981年公開のオーストラリア作品。貴重な資源となったガソリンを求め、愛車の「V8インターセプター」を駆り放浪する元警官のマックスは、凶暴な暴走族から石油精製所を守る人々と遭遇。彼らを脱出させるべく暴走族との死闘を開始する。

Read Article

マッドマックス/サンダードーム(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

ジョージ・ミラー監督、メル・ギブソン主演『マッドマックス』シリーズ第3弾。1985年公開のオーストラリア映画。核戦争により荒廃した砂漠を彷徨うマックスが辿り着いたバータータウン。その街でティナ・ターナー演じる野蛮な女支配者により、球状の檻に囲まれた“サンダードーム”での戦いを強いられた。だが結果、一人砂漠へと追放され行き倒れになったマックスだったが、彼を救ったのは少年少女だけが住む村だった。

Read Article

マッドマックス 怒りのデス・ロード(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

前作『マッドマックス/サンダードーム』以来、27年ぶりに製作された『マッドマックス』シリーズの第4作。2015年公開のオーストラリア映画。第88回アカデミー賞では10部門にノミネート、最多の6部門を受賞した。石油も水も尽きかけた世界。資源を独占し、暴力で民衆を支配する軍団に捕われた元・警官マックスは、自由への逃走を開始。凄まじい追跡、炸裂するバトル。絶体絶命のピンチを迎えた時、決死の反撃が始まる。

Read Article

サイン(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『サイン』とは2002年に公開されたアメリカのSFサスペンス映画。一時期大きな話題となったミステリーサークルの謎を題材にした映画で、宇宙人襲来のパニックを描きつつ、ある家族の再生と主人公の信仰心を扱った異色作。妻の不慮の死で信仰心を失った男グラハムの営む農場に、ある日突然ミステリーサークルが出現する。それと共に世界中でUFOや宇宙人が目撃。人々は宇宙人の襲来から神の啓示によって救われるのか、それともただの不幸な出来事となるのか。宇宙人から家族を守る鍵はなんとグラハムの信仰心だった。

Read Article

目次 - Contents