火の鳥(手塚治虫)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『火の鳥』とは漫画界の巨匠、手塚治虫の描く漫画作品。その血を飲むと永遠の命が得られる伝説の鳥である「火の鳥」。この伝説の鳥を巡り、古代から未来へ、未来から古代へ。またミクロからマクロへ、マクロからミクロへと想像を絶するスケールで世界が流転する。文明の進化と衰退、科学の罪、生命進化、人間の心と、「火の鳥」を狂言回しに、あらゆる要素を紡ぎ、手塚治虫が読者へ送る「究極の物語」だ。

場所:惑星エデン17
時間:羽衣編から1500年後の未来

望郷編は大きく4種類あり、雑誌『COM』版だけは、他の3つとは独立していて完全な別作品である。
一般に望郷編といえば、『COM』版以外の完結済みである3つをさす。

雑誌『COM』版(1971)

城之内博士はある惑星を買い、機械がない新しい地球を作ろうとする。クローンで人間や植物や動物を作成し、娘の時子と神殿で生活していた。
しかし、クローン人の間で核戦争が勃発して惑星は荒れ果ててしまう。時子は極秘開発された超空間移動機「スワープ」で過去の地球へと逃げる。(これが羽衣編の「おとぎ」である)

ある日城之内博士のもとに、かつて惑星開発を共に行ったジョシュア・オーヴァードという男が訪れる。城之内博士は時子が死んだと思いこんでおり、時子の墓へとオーヴァードを案内する。オーヴァードはスワープのことも時子が生きていることも知っていた。
娘の生死を軽々しく言われ、銃を向ける城之内博士。そこへ、奇形の赤ん坊を連れた時子が現れる。

城之内博士はもみ合いの末に死亡してしまう。
オーヴァードはスワープを奪い赤ん坊を捨て、時子を連れて地球へと飛び立つ。

捨てられた赤ん坊は、クローン動物に救われ、コムと呼ばれ歳月が流れる。火の鳥がコムのもとにやってくるが、雑誌休刊で話が途切れて終わる。

雑誌『漫画少年』版(1976)

惑星エデン17で、ジョージとロミが二人だけの生活を始めた。その矢先に、ジョージが事故で死亡してしまう。ロミはジョージの子を身ごもっていた。ロミは子供と自分だけで星を守る決意をし、息子との間に子孫をつくる。

しかし、近親相姦の影響で男しか生まれなかった。やむを得ず、ロミは人工冬眠をして自身の子孫と子供を作り続ける。ある時ロミが冬眠から目覚めると、エデンという社会ができ文明が発展していた。
これは火の鳥が、宇宙生物ムーピーとロミの子孫との間に、子供を作らせた結果だった。

ある日少年のコムは、宇宙船を見つける。ロミは望郷の思いからコムと共に故郷の地球へと向かう。
その途中、地球への不法侵入を阻止する任務の牧村と遭遇する。ロミは地球に到着する前に、牧村に殺害されてしまう。

「単行本」版(1980)

雑誌『漫画少年』版を改稿したもので、構想とストーリー、登場人物は一緒である。
冒頭の火の鳥の登場やロミの死に方、牧村の描き方など、修正や加筆がされている。

『角川』版(1986)

上記の「単行本」版を大幅に削除・改稿し、章分けしたもの。

ロミが地球に向かう途中で立ち寄る星が減っている、主要人物のノルヴァの存在が削除されるなどしている。展開も異なり、ロミとジョージの出会いのシーンが冒頭に移動している。
約100ページほど本編は短い。

第9作 乱世編(1973, 1978)

場所:日本
時間:平安時代末期

未完の雑誌『COM』版と単行本化されている『マンガ少年』版があり、一般に『マンガ少年』版を乱世編と呼ぶ。

雑誌『COM』版(1973)

ある日、主人公の猟師まきじは、赤坊主と普段から呼んでいた猿を救う。山へ返そうとするが、赤坊主と争ったハンニャのテリトリーとなって戻せなかった。
しばらく日が経ち、赤坊主はまきじが拾ってきた子犬の白丸を連れ、ハンニャを倒すために山へ向かう。一瞬の隙を突いてハンニャに勝つが、雑誌休刊のため未完で終わる。

雑誌『マンガ少年』版(1978)

木こりの弁太は、恋人のおぶうと暮らしていた。
薪などを平安京に売りに行った弁太は、高価な櫛を拾い、おぶうに渡す。しかし、その櫛は謀叛人として手配されていた者の持ち物で、謀反の一味と見なされた弁太の両親やおぶうの父は殺されてしまう。おぶうは連れ去られ、山にでていた弁太は追って都に向かう。その道中、弁太は牛若という少年に出会い、家来となる。

一方、おぶうは平清盛(たいらのきよもり)の侍女となっていた。

やがて権力をめぐる源平の合戦が勃発する。牛若は鞍馬天狗(鳳凰編の我王)のもとで成長し、源義経(みなもとのよしつね)と名を改め、源氏の大将として活躍する。だが弁太は、卑怯な手を使い、命を粗末に扱う義経に反発し始める。

壇ノ浦の戦いの最中、弁太はおぶうとの再会を果たす。
戦は源氏が勝利するが、義経は兄である源氏の棟梁・源頼朝(みなもとのよりとも)と火の鳥を巡り、内紛を始める。

弁太は義経に反乱を起こし、おぶうを連れて逃げる。義経を殺し、二人が行方不明になり物語は終わる。

第10作 生命編(1980)

場所:日本とペルー
時間:2155年

テレビ局プロデューサーの青居が「クローン人間を作成し殺戮する」という企画を立てる。ペルーに住む猿田に案内され、火の鳥と人間のハーフである鳥女からクローン技術を得る青居。
番組が開始されると、青居自身が大量生産され、本人も狩りの対象とされてしまう。北海道まで逃亡した青居は、少女ジュネと生活を始める。

雑誌版と書籍版で結末が異なる。雑誌版では逃げ延びた青居はクローンと断定されるのに対して、書籍版では人間であると示唆されている。

第11作 異形編(1981)

場所:日本
時間:室町時代

室町時代、残忍な領主八儀家正(はちぎいえまさ)の娘に生まれた左近介(さこんのすけ)は、男の侍として育てられていることに苦しんでいた。
左近介は重い病にかかった父が、どんな病でも治す八百比丘尼(やおびくに)という尼に治療を頼むことを知る。父が死ねば女として生きることが出来ると考え、八百比丘尼を殺しに向かう左近介。

左近介は八百比丘尼を殺したが、謎の力が働いて城に戻れず寺で困惑する。そこに村人が現れ、焦った左近介は八百比丘尼に変装し、火の鳥の羽を使い治療を始める。
この寺は、時の閉ざされた世界であり、八百比丘尼は未来の左近介自身であった。

その後、傷ついた妖怪や化け物が続々と治療にやってくる。

第12作 太陽編(1986)

場所:日本
時間:7世紀と21世紀が交互に登場

現存する『火の鳥』の実質的な最終話。

7世紀、白村江の戦いで惨敗した倭・百済軍(くだらぐん)は敗走を重ねていた。百済王一族の兵士ハリマは捕らえられ、顔の皮を剥がれて狼の皮を被せられる。ハリマは老婆に助けられ、倭へと渡る。
そこでハリマは狗族(くぞく)の少女マリモと出会い、狗族に協力する。狗族は八百万の神の一種であるが、仏教の力が強まったせいで魔物とされていた。
仏教と狗族は対決し、やがて壬申の乱へと発展していく。

一方21世紀の日本では、日本人が「光一族」という集団に「光」と「シャドー」に分けられ、分断されていた。
惑星探索船のクルー大友は、発見した発光する鳥(火の鳥と命名)に不死の力があると定義し、自身を大教祖にして構成した集団が「光一族」だった。大友は火の鳥を崇める宗教団体「光」を組織し、信じるものを「光」一員、疑問を持つ者は「シャドー」とした。シャドーは地下世界へ追放され、迫害を受けていた。

反「光」のエージェントの坂東スグルは、リーダーから火の鳥を奪うミッションを受ける。ミッションは失敗し捕まったスグルは、「光」の海底にある洗脳施設に送られ、狼に似た洗脳ヘルメットを付けられる。そこで出会った少女ヨドミに惹かれていく。
ヨドミが不死者であることを知ったスグルは、火の鳥の血が地上にあると煽動して、施設内で暴動を起こして「シャドー」の決起に繋げる。

過去の壬申の乱は拡大し、未来では「シャドー」が武装蜂起し、どちらも大規模な戦争に発展する。

物語の終盤、過去と未来がめまぐるしく入れ替わる。過去のハリマは狼の顔が溶けて、狗族が認識できなくなり、未来のスグルが逆に狼の顔に変わる。スグルは爆発に巻き込まれ死亡し、ハリマは狗族の記憶を失う。

戦争は旧勢力が敗走するが、新勢力も同じ宗教的支配を行い、追放と迫害を繰り返すのだった。

ハリマがいなくなり嘆くマリモだが、父から「もし愛があれば再会できる」と告げられ、目を閉じる。目を開くと未来のヨドミが目を開く。ヨドミの前にいた大友は、真相を話し始めた。大友は火の鳥を持ち帰っておらず、地球上には火の鳥も不死も存在しないと考えていた。最後に、ヨドミが本当に死なないのか確かめるが、火炎放射器の炎が大友に引火して焼死してしまう。

ヨドミの灰は狼となり、過去と未来が入り混じった空間に降り立つ。そこで狼の顔のスグルと再会する。二人はマリモとハリマの生まれ変わりであった。そこを火の鳥が上空から二人を招き、太陽へと飛翔し、過去が未来に取り込まれる。

休憩 INTERMISSION(1971)

場所:日本
時間:1971年

手塚治虫自身が登場し、『火の鳥』の誕生秘話を語るエッセイ風短編マンガ。

雑誌少女クラブ掲載『火の鳥』エジプト編・ギリシャ編・ローマ編(1957)

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