ヴィネガー・ドッピオ(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ

ヴィネガー・ドッピオとは、荒木飛呂彦の漫画作品『ジョジョの奇妙な冒険』Part5『黄金の風』に登場するキャラクターである。気弱な少年にしか見えないドッピオだが、ギャング組織パッショーネのボス・ディアボロのもう一つの人格で、隠れ蓑であった。自身はそのことを知らず、自分をボスの忠実な部下だと思い彼の指示で行動する。ボスのスタンド「キング・クリムゾン」の一部を使うことができる。ボスからの「指令」を「電話」で受け取る際、自らの口から着信音を発し、その場にあるものを電話として使う奇妙な行動が多い。

ドッピオに次の「指令」が来た。アバッキオの始末に成功し、ブチャラティたちは目標を見失ったはずだった。しかし、彼らは迷いもなく目的をもってボートを走らせている。ボスは「恐怖とは思いもよらぬ過去からやってくる」と言い、ブチャラティたちが自分の知らない何かを掴んだことを告げ、ドッピオに彼らの追跡を命じる。尚、ボスは自身の親衛隊の中でも「できれば呼びたくないゲス」であるチョコラータ、セッコに連絡を取れとも言ってきた。
調査の末、ドッピオはローマのコロッセオの周辺にやってきた。ドッピオは、ただの観光客と思われセッコに捕まる。セッコは今まさにブチャラティと戦闘中だが劣勢らしく、ドッピオにタクシーを捕まえるように言い、殴りつける。ドッピオは黙ったまま反撃しないが、怯えてはいなかった。
「子供は殺せねーだろ!」と言われたブチャラティだが、ドッピオもろともセッコを殴りつける。それは、既にドッピオが予知していたことだった。ブチャラティはジッパーでドッピオの体を傷つけることなくセッコの腕と喉をくっつけた。物を液状化させる能力を持ったセッコは能力を解除しようともがいているうちに燃えるごみの収集車に転がり込んでそのまま運ばれていった。
ドッピオは、セッコの携帯電話の電波を追ってこの場所に来ていた。セッコの敗北は予想外のことで、チョコラータもやられた可能性が高い。ブチャラティはここに一人でいるようだった。他の仲間がどこにいるのか分からないが、突如うずくまったブチャラティに、ドッピオは攻撃しようとする。
しかし、ブチャラティの目的地を知ればボスも喜ぶだろうと考え直し攻撃を止めた。「もしよかったら、肩を貸しましょうか?」と声を掛ける。ブチャラティは一度は断ったが、申し出を受け入れ道の向こう側のコロッセオ入り口まで行きたいと言った。
ブチャラティの手は異常に冷たかった。状況からするに、目や耳もあまり機能していないように思われた。かと思えば、リゾットによって負った喉の傷を正確に指摘してくる。見ると、道の向こうにミスタがいた。「喉の傷が痛みだした」と言い、ドッピオは一旦物陰に隠れる。ミスタが来る前に始末してしまおうとした瞬間、またも「指令」が来た。電話の着信音を口ずさむドッピオに、ブチャラティは不審の目を向ける。
「ザケてんじゃあねぇぞ!なんでこんな時に電話してくんだ!!バレちまってもいいのかぁー!!」と怒鳴るドッピオだが、ボスからは「よくやったぞ。お前は手柄を立てたんだ」と言われる。ボスが言うには、ブチャラティは既に死体であるらしい。ブチャラティが見ているのは、ドッピオではなくその魂の形であった。そして、魂の形においてボスと娘は似たものがある。その形だけをドッピオに与えたとボスは言う。つまり、今ブチャラティにはドッピオがトリッシュに見えていた。
「目的地まで案内させろ」とのボスの言葉に、ドッピオはトリッシュになり切って目的地に行こうと促した。
ブチャラティは、「ネアポリスの郊外に小さい家を持っている。すべて終わって、行くところがないのならそこに住むといい。近所には学校もあるし、いいレストランもある…。海辺も近いんだ…。君には過酷なことがたくさん起こったが、新しい人生を歩むことができるだろう…」と「トリッシュ」に語りかける。
ドッピオはその言葉を聞き流し、今から向かう場所を尋ねる。ボスからまたも「指令」が来た。コロッセオの上階に、ドッピオを見ている者がいるという。ブチャラティたちは、何者かと会う約束をしていたらしいが、ボスには全く心当たりがなかった。振り向くなと言われたが、それでは見えないと反論するドッピオだが、ブチャラティの瞳を見るよう指示された。
瞳を覗いた瞬間、声がした。「一歩でもその階段を昇ったら、約束は消えることになる」と男は言った。ブチャラティは自分の名前と出自を言うが、約束の相手は「君の隣にいる人物は誰だ。俺の持ってるデータには記録がない」と言う。

新たなるスタンドの力「レクイエム」

矢がポルナレフのスタンド「シルバー・チャリオッツ」を貫いた。

「トリッシュは組織の者ではないし、関わったのは数日前」というブチャラティの言葉に、相手の男は「トリッシュ?女みたいな名前だな」と返した。ドッピオがボスの指示通り「女で悪いことがあるのか!」と返すと、相手は「失礼した」と一旦引き下がる。しかし、「彼女のスタンドを見せてほしい」と言ってきた。
ディアボロは、相手が戦闘慣れしていると感じる。見れば、相手の手にはスタンド能力を引き出す矢が握られていた。かつて、矢を辿り自分を追跡してきた者を、ディアボロは思い出した。その名はジャン・ピエール・ポルナレフ。かつて吸血鬼DIOを倒したジョースター一行の一人で、仲間だった空条承太郎(くうじょう じょうたろう)と共に矢の追跡調査をしていた。
ディアボロを見つけ出した時、既にパッショーネは組織として大きな力を持っており、ポルナレフは社会的に孤立させられた上でディアボロによって体をバラバラにされ死んだはずだった。

ディアボロはキング・クリムゾンを使い、ポルナレフの前に現れる。ポルナレフは、かつてのディアボロとの戦闘で戦えない体になっていた。ディアボロは、何故その矢を持ってブチャラティたちと会うのかと問い詰める。ポルナレフは自らの指を傷つけ、滴る血の雫で時間の消し飛んだ瞬間を見極めてスタンドで対処しようとする。しかし、用心していたディアボロはあまり近づかず、大した傷は与えられなかった。
ディアボロは時を消し飛ばし、その中でポルナレフの目に血しぶきを掛ける。これでポルナレフには対処ができない。そのままポルナレフを殺そうとしたが、消し飛ばした時の中でシルバー・チャリオッツに矢が刺さった。その瞬間凄まじい光が発せられる。元に戻った時の中でディアボロはポルナレフの腹を強く殴りつけ、彼を殺害する。矢も奪い取り、あとはその場に集まったブチャラティ一行を始末するだけだった。
ところが、得体の知れない者が現れた。その人物は首のところにスタンドの矢と似た痣があった。急に眠気が襲ってきて、ディアボロを始め、コロッセオの周囲にいた生き物はすべて眠ってしまう。

ドッピオ消滅

何も真実を知らないまま、ドッピオは消滅する。

目が覚めると、周辺一帯の者の精神と肉体が入れ替わっていた。それは、ディアボロが目にした人物、というより進化したシルバー・チャリオッツこと「シルバー・チャリオッツ・レクイエム」の能力の暴走だった。矢をスタンドに刺すと、さらなる進化を遂げスタンドがレクイエム化する。そして、力ある者が矢を使えば、全ての生き物の精神を支配することができる。ポルナレフは、過去に一度シルバー・チャリオッツがレクイエム化しかけたことからこのことに気付いた。
ドッピオはブチャラティの肉体に入っていた。魂が引きずり出される瞬間、「このままだとまずいから行く」と言い、ボスは去って行った。ジョルノたちは、その場の状況からブチャラティの肉体に入っているのがボスであると認識。ブチャラティ自身の命令で、ミスタにより肉体は狙撃を受ける。
ドッピオは薄れゆく意識の中、ボスがトリッシュと共にミスタの肉体に潜んでいることに気付く。「そこにいるのならボス…完全に僕たちの勝ちだ…」とドッピオは笑う。ボスの勝利は喜ばしいが、寂しさもあった。
「またいつものように電話…ください…」と呟き、ドッピオは携帯電話に手を伸ばす。ドッピオは、自分の正体を何一つ知らないまま、ブチャラティという他人の肉体からも離れ消滅した。

ヴィネガー・ドッピオのスタンド能力:キングクリムゾン(一部) / エピタフ

スタンドとは

キングクリムゾンの能力の一部を使用するドッピオ。

「スタンド」とは、『ジョジョの奇妙な冒険』に登場する一種の超能力である。生まれつき、或いは宇宙由来のウイルスが付着した特殊な矢の鏃で傷を負うことで発動する精神エネルギーが具現化したもので、個々に異なる特殊能力を持つ。
スタンドを見る、触れることができるのはスタンドを扱える者(スタンド使い)のみである。

ステータス

破壊力-A / スピード-A / 射程距離-E / 持続力-E / 精密動作性-? / 成長性-?

(A-超スゴイ B-スゴイ C-人間と同じ D-ニガテ E-超ニガテ)

能力

エピタフによる未来予知

正確にはキング・クリムゾンとはディアボロの能力であり、ドッピオ固有のスタンドではない。キング・クリムゾンの能力は「時間を数秒消し、消された時間を本体のみが体験できる」というものだが、ドッピオにはこちらの能力を使うことは不可能である。
ドッピオが使えるのは、キング・クリムゾンの腕による物理攻撃と、同スタンドの能力の一部「エピタフ」であった。エピタフはキング・クリムゾンの額についた顔で、予知能力を持つ。本体の目の前に垂らした前髪に移る十数秒先の未来を、映像として見せる。
エピタフによって見せられる未来は回避可能なものではないので、ドッピオがいかに回避をしようとしても映像通りの結果となる。攻撃を受ける未来を見た場合、その未来を変えることはできない。

キングクリムゾンの腕

ドッピオにはキング・クリムゾンのすべての能力は使えないが、腕の使用はできる。キング・クリムゾンが持つ人体を貫通するほどのパンチ力、飛んできた者を弾き飛ばす力など物理的なものだが、戦闘ではかなりの効果を持つ。

ヴィネガー・ドッピオの関連人物・キャラクター

ディアボロ

CV:小西克幸(TVアニメ版)、森川智之(ゲーム『ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル』 / ゲーム『ジョジョの奇妙な冒険 アイズオブヘブン』)、宮本充(ゲーム『ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風』)

ギャング組織「パッショーネ」のボス。獄中で囚人の母から生まれ、刑務所では育てられないからと母の故郷であるサルディニアで神父の養子となった。
かつては「どんくさいけど、さっぱりしたヤツ」と認識されていたが、実母を生きたまま自宅の地下室に閉じ込めるといった狂気性を持っていた。神父も含め、育った町の人々を村ごと焼き払い自分自身も死んだことにし、後にパッショーネを設立。麻薬の売買などで多大な収益を挙げる一大組織にまで上り詰めた。
若い頃から他者に正体を知られないよう行動しており、自分を追う者は部下である組織の一員であっても容赦せずに消す。その為、組織内ではボスの正体を探ることは絶対のタブーであるとの不文律が出来上がった。
娘のトリッシュ・ウナの存在が明らかになった際、血の絆から彼女が自分の子であることを確信して組織の者に匿わせる。その後はスタンド使いの幹部であるブチャラティの一行にトリッシュの護衛を任せ、指令を送る。
コロッセオでかつて倒したはずのスタンド使い・ポルナレフと戦い、彼が持つスタンドの矢を手に入れようとする。矢を入手せんとしたその瞬間にポルナレフのスタンドが「シルバー・チャリオッツ・レクイエム」に進化し、暴走。魂が他の生物と入れ替わり、ドッピオの人格と離れ離れになる。
ジョルノたちとの攻防の末に矢を手に入れるが、ブチャラティがシルバー・チャリオッツ・レクイエムの能力の下である「光」を破壊したことで全ての魂が本来の肉体へと戻る。矢を手にしたジョルノを前に逃走することもできたが、「ここで逃げたら誇りが失われる」と戦う。スタンドを矢で貫かれ「すべてをゼロに戻す」能力が発動した「ゴールド・エクスペリエンス・レクイエム」の能力により、死んだことすらゼロにされ永遠にあらゆる苦痛を味わいながら死に続けることとなった。

えどのゆうき
えどのゆうき
@edono78

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【ジョジョの奇妙な冒険】漫画家・岸辺露伴の魅力と奇妙な人生を徹底解説

【ジョジョの奇妙な冒険】漫画家・岸辺露伴の魅力と奇妙な人生を徹底解説

『ジョジョの奇妙な冒険 第4部 ダイヤモンドは砕けない』に登場する漫画家・岸辺露伴。舞台となる杜王町に集う「スタンド使い」の一人として一度は主人公達に立ちはだかるも、やがて仲間の一人として町で起こる事件へと挑んでいく。数々のスピンオフ作品でも描かれる、彼の「奇妙な冒険」について、解説する。

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炎炎ノ消防隊の特殊消防隊まとめ

炎炎ノ消防隊の特殊消防隊まとめ

『炎炎ノ消防隊』とは、『少年週刊マガジン』にて連載されている大久保篤による漫画作品である。 世界中で人体が発火し、「焔ビト」と呼ばれる怪物と化す事件が相次ぐようになって数十年。東京皇国は、専門の対策班である「特殊消防隊」を結成して焔ビトによる大規模火災に対応していた。かつて火災によって母と弟を失った少年「森羅 日下部」は、自身がヒーローとなって焔ビトから人々を守ることを志して消防士になる。幾多の現場で焔ビトと相対する中、森羅は弟が生きていることを知り、それを追う過程で世界の謎にも迫っていく。

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ジョジョの奇妙な冒険の歴代OP・ED主題歌・挿入歌まとめ

ジョジョの奇妙な冒険の歴代OP・ED主題歌・挿入歌まとめ

『ジョジョの奇妙な冒険』とは荒木飛呂彦によるアクション・アドベンチャー漫画及びそれを原作としたアニメ・小説・ドラマ・映画などのメディアミックス作品。この記事では『ジョジョの奇妙な冒険』のアニメに使われた歴代のオープニング・エンディング主題歌・挿入歌と、その他の劇場アニメ、OVAなどの主題歌を紹介していく。

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『ジョジョの奇妙な冒険』×「資生堂」になんだかワクワクさせられた!

『ジョジョの奇妙な冒険』×「資生堂」になんだかワクワクさせられた!

資生堂といえば日本が誇る化粧品メーカー。ところが資生堂が“本気”を出した「ジョジョ」のコスプレ(?)を、それも18人にも及ぶキャラクターを披露していた事実をご存知でしょうか? その本気クオリティたるや「あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ!」レベルなうえに、実はコスプレをしたモデルやスタッフなどにも大きな秘密があったのです。

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名言、迷言多し!第六部までの『ジョジョの奇妙な冒険』歴代ジョジョとラスボスを網羅

名言、迷言多し!第六部までの『ジョジョの奇妙な冒険』歴代ジョジョとラスボスを網羅

第一部冒頭より名言と迷言、そして名シーンの宝庫である『ジョジョ』。まさにタイトル通り、「ジョジョ」の異名を持つ者が過酷な運命に身を投じるというサーガ。「宇宙が一巡りする」前の第六部までの「ジョジョ」と、各部を盛り上げてくれたラスボス、並びに名言と迷言をまとめました。ジョジョ立ち、スタンド戦、頭脳戦ばかりがジョジョの魅力ではない!?

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子供、動物、ゾンビまで?『ジョジョの奇妙な冒険』異質のスタンド使いまとめ(第六部まで)

子供、動物、ゾンビまで?『ジョジョの奇妙な冒険』異質のスタンド使いまとめ(第六部まで)

『ジョジョ』のスタンドバトルは知略戦、意外な能力などで見ていて白熱します。基本的にスタンド使いといったら10代半ば以降の人物、人間が多いのですが、中には「こいつがそうだったのか!」となるような「スタンド使い(本体)」も。動物だったり子供だったりと、そんな異色のスタンド使いをまとめました。能力を操れていなかったり、修行の果てに能力が目覚めた人までいて、奥の深いスタンド道です。

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