BLEACH(ブリーチ)の名言・名セリフまとめ

久保帯人による日本の漫画作品。愛称は『鰤』。
死神をテーマにした作品は現代において珍しく、また既存の死神のイメージを打破するようなキャラクター設定や世界観が多くの読者を魅了した。
多種多様な能力や奥深い設定、独特なセリフなどが本作の魅力となっており、連載が終了した今でもなお、根強い人気を誇っている。

「――何故私を…連れて行って下さらなかったのですか……!」

瀞霊廷を守護する護廷十三隊。その中の二番隊は、隠密機動という隠密活動を行う部隊も兼任している。一護の師である四楓院夜一はかつて、この二番隊の隊長だったが、とある事件をきっかけに逃亡した。そのため、現在は隠密機動の一員として夜一に仕えていた砕蜂が隊長を務めている。彼女はかつて、夜一に崇拝に似た憧れを抱いていたが、彼女が何も告げずに姿を消したことで失望し、以来、夜一を憎み続けていた。ルキアの処刑が阻止された後、自分の前に姿を現した夜一に怒りをぶつけ、彼女を殺そうと奮起する。激闘の末、砕蜂は夜一に対して抱えてきた想いを吐露するのであった。

まるで神のように憧れ、仕えていた存在の裏切りに失望していた砕蜂。それでも夜一への憧れの念を完全に消し去ることはできなかった。憎悪と羨望。相反する二つの想いを抱えていた砕蜂が、涙ながらに本心を打ち明けるこのシーンは非常に印象深い。

「憧れは理解から最も遠い感情だよ」

一護たちが尸魂界に侵入して間もない頃、何者かに暗殺され、無惨に死体を晒されていた護廷十三隊の五番隊隊長である藍染惣右介。ところが彼は生きており、部下である雛森桃の前に姿を現す。彼の斬魄刀『鏡花水月』の能力は完全催眠であり、死体は彼が能力で生み出した幻覚だったのだ。藍染が死を偽装して暗躍していたことなどつゆ知らず、敬愛する隊長が生きていたことを喜ぶ雛森だったが、藍染はそんな彼女を無惨に刀で突き刺すのであった。ちょうどそのとき、現場に居合わせた雛森の幼馴染にして護廷十三隊十番隊隊長の日番谷冬獅郎は困惑する。戸惑う日番谷に対し、藍染は、自分を尊敬する雛森を嘲笑うようにこの言葉を発した。

本作における巨悪の一人である藍染惣右介の本性を端的に表した台詞。登場当初は穏やかで優しい好人物だったが、そんな彼の人物像を覆した台詞として、強いインパクトがある。

「内なる虚が恐ろしければ それすら叩き潰すまで強くなればいい 他の誰が信じなくとも ただ胸を張ってそう叫べ!」

尸魂界から帰還した一護は、突如襲撃してきた新たな敵、破面と戦った。虚と死神の力を併せ持つ破面たちは、死神を凌駕するほどの力を持っており、一護はなすすべなく敗北した。その場に居合わせた仲間たちも瀕死の重傷を負い、自信を無くしてしまう。一方、尸魂界は破面の現世襲来を深刻な事態と捉え、護廷十三隊の死神を現世に派遣する。その中には、一護に死神の力を与えたルキアもいた。現世で一護と再会したルキアは、肩を落とす一護を連れ出し、虚と戦わせる。腑抜けてしまった一護の姿を見たルキアは、彼に喝を入れるのだった。

尸魂界での闘いの時点で、一護の中に虚が存在することが明らかになった。そのことが一護の心に迷いを生み、虚でありながら死神の力を手にした破面を前にして、動揺する。その動揺が、結果的に敗北につながり、仲間を傷つけることになった。そのことを気に病んでいた一護を立ち直らせた言葉である。

「同じ人を好きになる」

井上織姫が持つ能力に目を付けた藍染惣右介は、配下の破面、ウルキオラに彼女を連行するように命令した。ウルキオラは織姫に、藍染の下に来る前に猶予を与え、その間、一人にだけ別れを告げても良いと言う。藍染の下へ行ってしまえば、二度と帰ってこられない。そのことを分かっていながらも、仲間を人質に取られた織姫は、ウルキオラの提案を受け入れ、一護に別れを告げることにした。戦いで傷つき、眠る一護のもとに来た織姫は、彼の傷を癒し、眠り続ける一護にそっと心中の思いを吐露するのであった。

藍染が目をつけるほどの能力を持っているものの、戦う力を持ち合わせていない織姫。そんな彼女が、窮地に立たされた挙句、仲間を守るために下した決断、その答えこそが、敵の下に自ら向かうというものだった。このセリフには、そんな彼女の強い決意と同時に、ずっと抱えてきつつも、もはや叶わないと分かってしまった切ない恋心が込められている。

「甘さ(チョコラテ)は此処に置いて行け。鬼になるのだ坊や(ニーニョ)」

虚が住む世界であり、尸魂界を裏切った藍染の居城である虚圏に来た一護たち。織姫を助けるべく、藍染のアジトに侵入した一護の前に現れたのは、ドルドーニ・アレッサンドロ・デル・ソカッチオだった。彼はかつて、実力のある破面を集めた集団『十刃(エスパーダ)』の一員だったが、次々と強い破面が現れたために、立場を追われてしまった。もう一度十刃に立ち返りたいと思ったドルドーニは、一護に挑む。一方の一護は、新たな力である虚化を手に入れたものの、十刃ですらない相手に使っていては、ここから先の戦いに通用しないと思っていたために、使わずに戦い、結果として、苦戦を強いられていた。全力を出し切っていないことを見抜いたドルドーニは、一護に全力を出すように促し、一護もそれを承諾。虚化を使い、一瞬にしてドルドーニを倒したのだった。傷ついたドルドーニの治療をした一護に、甘さを残していてはこの先の戦いで生き残れないと感じたドルドーニ。彼は、戦いに敗れた自らを殺しに葬討部隊という処刑部隊が来るのを察し、一護を逃がしつつ彼に甘さを捨てるよう諭すために襲い掛かるのだった。

初登場時はノリが軽く、ややうざったい印象を放っていたドルドーニ。この台詞は、彼の第一印象を払拭するようなシリアスな雰囲気を含んでおり、そのために、この台詞を気に入っているという読者も多い。

「第4十刃(クアトロ・エスパーダ) ウルキオラ・シファー。十刃(エスパーダ)内での力の序列は4番目だ」

藍染の腹心であり、破面との戦いの中で、幾度となく一護の前に姿を現した強敵ウルキオラ。彼の圧倒的な力から、一護は彼を実力のある破面を集めた集団『十刃』のトップだと考えていた。そのため一護は、ウルキオラさえ倒せば、破面との戦いで優位に立てると思い、彼との戦いで苦戦しつつも奮起したのだった。ウルキオラは、そんな一護を見て、希望を奪うかのように、自らの力の序列を告げた。

それまでの描写でも、他の破面とは格が違うことが明確に描写されていたウルキオラ。そのため、一護のように、彼を十刃のトップだと予想していた読者は非常に多かった。それ故に、彼の実力が四番目だと判明したときのインパクトは大きく、驚愕した読者も少なくない。また、彼の力でもまだ四番目なのかという絶望感が、今後の展開への興味を引き付ける。

「私は完璧を嫌悪する」

護廷十三隊十二番隊隊長である涅マユリは、隊長であると同時に科学者である。彼は常軌を逸したマッドサイエンティストであるが、科学者としての哲学も持ち合わせている。そんな彼の哲学が語られたのが、第8十刃(オクターバ・エスパーダ)ザエルアポロ・グランツとの戦いである。ザエルアポロはマユリと同じく科学者を名乗っており、彼は自分の科学が完璧なものだと主張した。それに対し、マユリは、世界に完璧なものなど何一つなく、また、完璧なものには何の意味もないと主張する。加えて、凡人ほど完璧なものを求めると続ける。だからこそ、マユリは完璧なものを嫌悪するというわけである。

それまでマッドサイエンティストな一面が強調されていたマユリ。彼の発明には目を見張るものが多く、また、彼の研究が作中で、幾度となく功績をあげている。その功績故に、護廷十三隊の面々から厚い信頼を獲得している。そんな彼にも、研究熱心な科学者故に持ち合わせている信念があるということが発覚した言葉である。

「お前が母ちゃんの子宮ン中おる時からや…ッ」

死神でありながら、虚の力を持った集団『仮面の軍勢(ヴァイザード)』。彼らは、同じく内なる虚を秘めた一護に接近し、彼に虚の制御の仕方を教えたのだった。彼らの出自は謎に包まれていたが、リーダー格の平子真子の回想により、護廷十三隊に所属していた死神だということが判明する。その中でも、平子は元五番隊隊長であり、藍染惣右介のかつての上官だったのだ。彼は藍染が部下だったときから、藍染が信用できない人間だと気づいており、上官と部下という関係でありながら、距離を置いて警戒していた。しかし、それを感じ取っていた藍染に利用され、逆に窮地に追い込まれたのだった。藍染に、いつから気付いていたと聞かれた平子は、重々しく口を開き、答えた。

独特の言葉選び故に、本作の名言として挙げられることも少なくない。平子の洞察力の高さと作者の言葉選びのセンスを表した台詞といえるだろう。

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