ゴルゴ13(さいとう・たかを)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

小学館『ビッグコミック』で連載している最長寿の部類に入る漫画及びそれを原作としたアニメ作品。基本的に主要キャラはゴルゴ13(デューク・東郷)のみで1話完結。世界中を舞台に、不可能に近い依頼を請け負い、必ず達成させる超A級スナイパー「ゴルゴ13(デューク・東郷)」。如何にして“不可能”を可能にするのか?予測のつかない鮮やかな狙撃と一弾が世界を動かす。

芹沢家殺人事件

記念すべき第100話にして「ゴルゴ13」の出生の謎に迫る回で、読者からも最高傑作とされている。
防衛庁の後藤副長官は、同僚・安井修記郎と数年ぶりの再開をする。そこで安井修記郎は未だにある事件を追っていることを明かす。ある事件とは、戦後まもない「芹沢家殺人事件」のことで、昭和21年6月、芹沢家の者5名が射殺体として発見された事件だった。芹沢家は裕福でありながら、その生活する為の金銭の出処が不明で、誰1人戦場へ召集されないという謎の多い一家であった。その芦沢家が謎の死を遂げた中、1人生き残った人物が五男の「芹沢五郎」だった。事件を捜査していた安井は、芹沢家が暗殺集団で、芹沢家の母が犯した暗殺ミスに対して父と4人の息子が母を殺害し、そこに居合わせた五郎は、父と4人の兄を殺害したと推測する。しかし何一つ証拠の無いまま時効は過ぎていってしまう。そしてその後もあらゆる方面から捜査をして推測をした末、西ドイツの成形手術の権威・ゾルリッヒ博士に「五郎」の理想的な整形で顔を変えたらどうなるか?と訪ねた結果、それはまさにゴルゴ13だったことから「芹沢五郎」こそがゴルゴ13なのではないか?と推測する。安井は、立証することが出来ない上に時効が過ぎたこの事件の捜査に終止符を打つため、自らゴルゴ13へコンタクトをとり、自分の命と引き換えにゴルゴ13は芹沢五郎であるかどうかを確かめようとする。本当に五郎なら「顔中央より左側に杖がある時」違うなら「顔中央より右側に杖がある時」を射抜くよう依頼をする。ゴルゴ13は、命をかけた異例の依頼でありながらもそれを引き受けたのだった。そして狙撃の時、ゴルゴ13が射抜いた場所は、顔の丁度ど真ん中だった。結果として真相は不明のままだが、信憑性の高い推理・数少ない出生エピソード・ゴルゴ13の出した答え、総合的に見てとても名高い傑作である。しかしゴルゴ13の登場自体は写真2枚のみでセリフすら無い。このことから、ゴルゴ13が出ない回としても有名である。

『ゴルゴ13』の名言・名セリフ

「10%の才能と、20%の努力、そして、30%の臆病さ、残る40%は、“運”だろうな」

依頼人から『「プロとしての条件」それも「あんたのような一流のプロと言われるようになる」条件』を問われた時に答えたセリフ。高い順に並べると「運>臆病>努力>才能」という流れである。運が一番高く思われがちだが、才能と努力と臆病が合わさって60%となった時、運を超える。プロとは、決して運ではなく実力あってこそのプロなのである。

「情報不足だと思った時にはその道のプロを雇う」

如何に博学多才な彼でも、その道のプロやエキスパートの協力無しには行き詰まることもある。そんな時は素直に協力者を信じ、協力者の情報のもと、遂行する。しかし裏切れば当然、制裁が下される。

「“いつか”は決して訪れない」

常に命懸けの中を行き来する彼の中では、明日も生きてるという様な保証は無い以上“いつか”なんて言葉は無いのである。

「スコープは必要ない」

一通りの情報が明確になっていれば、不要な物は取り除く。たとえそれがスナイパーにお供の『スコープ』でも躊躇はしない。

「その“正義”とやらはお前たちだけの正義じゃないのか?」

『正義』とは何か?価値観は十人十色。物事を常に客観的に捉え分析している彼からすれば、あくまで十人の内の一人の考えに過ぎないのだ。

「男なんてのは、自分が一番良いと思うことをやるしかないんだ」

自分にとって不利にしか成りえない状況も少なくない。そんな状況下においても彼の中では全て、自分の意思があっての今なのである。その意思を信じて立ち向かうのだ。

「“男”なら、他をあたってくれ」

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