奇蹟の輝き(What Dreams May Come)のネタバレ解説まとめ

奇蹟の輝き(What Dreams May Come)とは1999年に公開されたアメリカのファンタジー映画。死後の世界を油絵タッチのCGで表現し、話題を呼んだ。不慮の事故で亡くなってしまった夫が、後追い自殺した妻が地獄に落ちた事を知る。夫は恩師と子供たちの力を借りながら、地獄へ足を踏み入れてゆく。

『奇跡の輝き』概要

「アイ・アム・レジェンド」「激突!」などの原作で知られるリチャード・マシスンの1978年に発表された作品を、「心の地図」などの監督を務めたビンセント・ウォードが作り上げた。小説の発表から二十年の歳月を経て映画化されたのは、当時の技術では映像化が不可能だったからである。
CGの技術が急速に発達した90年代後半だからこそ撮影が可能になった。
VFX(視覚効果)を担当したのは、デジタル・ドメインとPacific Ocean Post。この映画でアカデミー視覚効果賞を受賞している。
地獄に堕ちた妻を天国から救いに行くクリスをロビン・ウィリアムズ、妻のアニーをアナベラ・シオラが繊細に演じている。ロビン・ウィリアムズの隠れた名作の1本である。

『奇跡の輝き』のあらすじ・ストーリー

小児科医のクリス・ニールセンは画家のアニー・コリンズと出会い、お互いに惹かれあい恋に落ちる。それから間もなく結婚。
2人の子供に恵まれる。しかし、2人の幸せは長く続かず、不慮の事故により2人の子供を失ってしまう。悲しみに暮れる日々を送るクリスとアニー。その4年後、雨の日にアニーの頼みで車を走らせていたクリスは、目の前で車の衝突事故を目撃する。運転手を助けようと車を降りた彼は、負傷者に駆け寄り、医師だと伝えた直後に後続車の事故に巻き込まれ亡くなってしまう。病院のベットに横たわるクリスは、朦朧とした意識の中で誰かが自分を呼んでいる声に気付く。
次の瞬間、家の前に飛んだクリスは、そのまま家の中へ入っていく。そこには、病院でクリスを呼んでいた声の主がかすんだ姿で現れ、クリスが既に死んでいることを告げる。死んだ事を認める事が出来ないクリスは、自分の葬式で悲しむアニーの姿を見させられ、彼女のそばに寄り添う。自分の存在を知らせようと、アニーの手を取り言葉を書かせようとするが、もちろん彼女にクリスの姿が見える訳もなく、逆に自暴自棄になる彼女を救うことが出来ない。自分の行動が、余計に彼女を苦しめていることに気づいたクリスは、ようやく自分の死を受け入れられるのだった。

次の瞬間、花畑の中で目を覚ましたクリスは、今は亡き飼い犬のケイティと再会し、自分が天国に居ることに気づく。さらにそこがアニーがかつて描いた夢の絵の中だと知る。それから、恩師であるアルバート・ルイス教授との再会をする。再会を喜ぶ二人だったが、その声はクリスに死を告げたかすんだ存在の人物だった。そして、ルイスにこの天国は、それぞれ自分自身が望んだ世界に作られていると教えられる。
ルイスは、天国の世界にアニーが描く木の絵が現れるのを見て、2人が死を超えた絆で結ばれているソウルメイトで、生死に関係なく、互いに気持ちを通わせることのできるまれな魂であることを、ルイスから告げられる。
その後、クリスは天国の自宅に辿り着き、眠りから目覚めると、リオナという女性が訪ねて来る。クリスはリオナの創り出した世界を案内される。彼女は自分の父親の事を話し始めるが、そのエピソードはまさにクリスのことだった。クリスはリオナが亡くなった娘のマリーであることに気づき、強く抱きしめた。

リオナと別れたのち、ルイスが再びやって来て、アニーが自ら命を絶ったことを告げる。クリスはアニーが苦しみから解放され、再び天国で巡り会えると喜ぶ。しかし、自殺した者は天国へ来ることができず、地獄へ堕ちてしまうと聞かされる。クリスはルイスの反対を押し切り、アニーを助けに行くことを決意する。仕方なくルイスは、彼に案内人を紹介する。
案内人はアニーのクリスを思う気持ちが発する信号を手掛かりに、地獄を進んでゆく。クリスは道中、アニーや息子のイアンとの喧嘩を思い出す。地獄の入り口を守る者たちに立ち向かうルイスの姿を見ながら、子供達の葬式での自分の言葉を思い出す。イアンの逞しく成長した姿を想像した瞬間、目の前のルイス姿がイアンと重なる。ルイスの真の姿はイアンだったのだ。クリスは、アニーはここにいないと伝えて抱きしめる。イアン は、クリスが耳を貸すだろうと思い、わざとアルバート・ルイス教授と名乗っていたのだ。そして、ここにイアンを置いていくことを案内人に告げられる。クリスがアニー以外の者の事を考えていたために、アニーが出す信号が途絶えてしまったのだ。それでも食い下がるイアンに、案内人は足手まといだと言い放つ。納得のいかないイアンだったが、クリスに必ず母のアニーを連れ戻して欲しいと懇願し、その場に残った。クリスは案内人の手助けを得て、数々の困難を乗り越えながら、遂にアニーが居る地獄にある家を見つけることに成功する。ここまで、冷徹に接していた案内人が、自らの事を語りだし、彼こそがルイス教授だったと言う事が分かる。アニーの居る場所に三分以上いると正気を失い、二度と天国に戻れないとルイスは言い放つ。
それでも、クリスは覚悟を決め、彼女の居る家に向かった。

アニーの家に入り静かに語りかけるクリス。二人だけの記念日のことや、子供たちを失った時にかけた言葉を聞かせるクリスだったが、彼のことが分からないアニーの心には届かない。そんなアニーにクリスは本心の言葉を掛け続ける。正気を失いかけたため、一旦、家から離れる。クリスは、ルイスに彼女のいない天国ならばアニーのそばにいると、地獄に残る決心を語り、ルイスに帰る様に言う。子供達によろしく言ってほしいとも伝えたクリスは、アルバートに感謝する。
再び家の中に戻ると、そんな彼の強い思いが通じ、正気を取り戻したアニーがいた。しかし、今度はクリスが意識を失いそうになり、彼女は必死に彼の名を呼んだ。天国の家でクリスが目を覚ますと、そこにはアニーの姿があった。二人は地獄を抜け出し、天国へ行くことができたのだ。その後、ケイティや二人の子供たちと再会したクリスとアニーは、別々に現世に戻り、幼い子供の姿で再び巡り合うのだった。

『奇蹟の輝き』の登場人物・キャラクター

クリス・ニールセン(演:ロビン・ウィリアムズ)

小児科医。交通事故で二人の子供たちを失い、自らも不慮の事故で亡くなってしまう。自身は天国に行ったが、寂しさの余り自ら命を絶つてしまった妻は、地獄へ落ちてしまう。先に亡くなった息子と娘との再会を経て、妻を追って自ら地獄に旅立つ。幾多の困難を乗り越へ、息子と恩師アルバート・ルイスの助けを受けながら、再会を目指す。

アニー・コリンズ=ニールセン(演:アナベラ・シオラ)

画家。クリスの妻。二人の子供を失い、精神を病み入院するがクリスの励ましにより乗り越える。だが、クリスまでも事故で失い、現世に絶望してしまい自ら命を絶ち、地獄に堕ちる。天国から助けに来たクリスにより、地獄から脱出することが出来る。

アルバート・ルイス/天国のイアン・ニールセン(演:キューバ・グッディングJr)

クリスの息子。天国ではクリスの恩師アルバート・ルイスの姿で現れ、天国に来たばかりのクリスに、色々とアドバイスをする。天国の案内人。当初、正体を隠していたが、行動を共にするうちに、クリスは彼の言動からその本当の姿に気づく。
天国では迷える魂を導いている。

生前のイアン・ニールセン(演:ジョッシュ・パドック)

父親の期待に応えたたいが、自分の成績の悪さから、違う学校への転校をクリスから進められているが、自分を信じてほしいとクリスに訴える。
表面上は仲の良い親子を演じているが、クリスとの間にはわだかまりがある。
家政婦が運転する車で学校へ向かう途中に、妹とともに事故死する。

リオナ/天国のマリー・ニールセン(演:ロザリンド・チャオ)

クリスが天国の自分の家で目覚めたときに、ルイスの代わりに天国を案内してくれた東洋系の女性。家族旅行で乗った飛行機の客室乗務員の、姿を借りていたが、クリスとの会話から、娘であることに気が付く。天国では主に動物の世話をしている。

生前のマリー・ニールセン(演:ジェシカ・ブルックス・グランド)

毎日の様に、父親とチェスをする仲の良い関係だった。クリスに勝つまで毎日チェスを続けると宣言するほどの、負けず嫌いだった。不運にも登校中の事故で、兄と共に同乗していた車で事故死する。愛犬を可愛がる心優しい娘。
学校ではコーラス部に入っている。

道先案内人トラッカー/アルバート・ルイス教授(演:マックス・フォン・シドー)

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