スーパーロボット大戦(αシリーズ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

スーパーロボットアニメ作品によるクロスオーバーシュミレーションRPG『スーパーロボット大戦』の1シリーズ。発売・バンプレスト、開発・バンプレソフト。
2000年発売の『スーパーロボット大戦α』から始まり、2005年の『第3次スーパーロボット大戦α』で完結。
外伝1作を含む全4作からなる長編ストーリーとなっている。

グレートマジンガー

スーパーロボットアニメの草分け的存在『マジンガーZ』の続編『グレートマジンガー』の主役ロボ。
初登場は映画『マジンガーZ対暗黒大将軍』終盤。絶体絶命に追い詰められたマジンガーZの前にさっそうと現れる場面は非常に有名で、後の様々な作品に影響を与えた。『マジンガーZ』最終回でも同様にマジンガーZの救出に現れ、翌週から放送される『グレートマジンガー』へのバトンタッチを行った。
『グレートマジンガー』の制作準備期間は『マジンガーZ』の人気が低迷と回復を繰り返したために繰り返し放映が延長された影響から、1年半と非常に長いものとなった。このため、前述映画におけるいわば「顔見世興行」的な演出の他、児童誌に早い段階から「詳細不明の情報」として存在を匂わせる記事を掲載するなど、後にはなかなか見られない手の込んだ宣伝がなされた。
設定では全ての性能がマジンガーZを上回るとされ、先述の通り大ピンチのマジンガーZを救うなど設定通りの演出もなされた。
その一方で『グレートマジンガー』の放映が開始されて以降はピンチを演出するために追い詰められる描写が目立ち、視聴者は「グレートマジンガーは弱い」という印章を持ったという。
必殺技は回転するロケットパンチ「アトミックパンチ」や胸部から発射する高熱線「ブレストバーン」、耳から放射される高圧電流を指先で誘導し敵にぶつける「サンダーブレーク」。番組後半では大型追加ブースターを敵にめがけて発射する「グレートブースター」が登場した。両腰に収納されている大型の剣「マジンガーブレード」はアニメの主役ロボットが初めて装備した剣として有名である。
剣鉄也の活躍に合わせ、本シリーズでも剣鉄也の愛機として活躍を見せている。

碇シンジ

CV:緒方恵美
1990年代に大ヒットしたテレビアニメ・劇場映画『新世紀エヴァンゲリオン』の主人公。
エヴァンゲリオン初号機のパイロット。エヴァンゲリオンとのシンクロで天才的な才能を見せる。母をエヴァンゲリオン初号機の起動実験で失っており、その直後に父・碇ゲンドウに捨てられ、扶養者の元に預けられる。2015年、ゲンドウにNERV本部へと呼び出され、唐突にエヴァンゲリオン初号機のパイロットに任命される。以降、運命に流されるまま人類の敵・使徒と戦いながら上司や同僚、友人との出会いと交流、そして父との確執に葛藤する。過酷な状況で成長と疲弊を繰り返す中、NERVを操る秘密結社・ゼーレにより進められた「人類補完計画」の依り代に選ばれ、人類の命運は彼の心と決断に委ねられることとなる。
最後までナイーブで内向的、更には自分の存在意義もなかなか見つけられないなど、主人公としては珍しいまでにセンシティブで悩み大き少年。突如人類の命運を背負うロボットのパイロットとなるという状況に対して当然抱く疑問の数々を苦悩しながら受け止める姿は、それまでのヒーローに対するアンチテーゼともされる。
スーパーロボット大戦シリーズ2度めの登場となった『α』にて、エヴァンゲリオンが「唯一無二の超兵器」から「様々なロボットの中の一つ」とされたことで本編以上に自らが戦う必要性がなくなり、それでも戦いに駆り出されることへの苦悩を見せた。周囲のパイロットたちに時に諭され、時に叱咤激励され、原作以上の成長が描かれる。特に劇場版の再現シナリオで原作同様に苦悩した末、自らの意思でエヴァに乗り込むシーンは『新世紀エヴァンゲリオン』のファンからも好評を受けた。さらに『α』にはシナリオ内での選択やマップでの使用状況などに応じてシンジの成長を管理する専用のフラグがあり、これを全て成立させることでこのシナリオの内容が大きく変わり、より自発的に、覚悟を決めて戦場に立つという隠し要素も存在する。
『α外伝』『第2次α』では『新世紀エヴァンゲリオン』が参戦していないため登場の機会はないが、『第3次α』でαシリーズに復帰。『α』での戦いを経て成長した姿が描かれ、後輩パイロットを叱咤する場面も描かれた。復活したゼーレの策略にはまり、映画同様に人類補完計画の依り代になりかけ、仲間たちに励まされて『新世紀エヴァンゲリオン』の黒幕であるゼーレとゲンドウを相手に全ての決着をつけるシナリオも製作された。
クロスオーバーによるキャラクターの変化と、それがもたらすスーパーロボット大戦シリーズならではのドラマを見せてくれるキャラクターである。

エヴァンゲリオン初号機

1990年代に大ヒットしたテレビアニメ・劇場映画『新世紀エヴァンゲリオン』の主役ロボ。
正確にはロボットではなく肉体を持つ「人造人間」だが、多数の特殊装甲に覆われた外観やパイロットの操縦を受け付けるコクピットなどの機械が多数搭載されており、『新世紀エヴァンゲリオン』自体がロボットアニメとして制作されたため、一般的にはロボットとして扱われる。
碇シンジ専用の機体であり、彼とシンクロすることで起動する。シンクロの度合いが高ければ高いほど高い性能を発揮する(原作内ではパーセンテージ表記が用いられ、スーパーロボット大戦シリーズでも同様の表記を用いている)が、シンクロ率が高くなりすぎるとパイロットがエヴァンゲリオンと同化してしまう危険がある。危機的状況においては暴走を起こし、シンジの指示を無視して独自に戦闘を行うことがある。また、エヴァンゲリオン各機にはパイロットのバックアップとなる人工知能・ダミープラグが搭載されており、一時的にパイロットの代わりに戦闘を行うことも可能。
使徒が持つ絶対的な防御手段・ATフィールドを持つ唯一の兵器となっており、事実上エヴァンゲリオン以外は使徒を殲滅することができない。このため、シンジはエヴァンゲリオンに乗ることを強要されてしまう。
動力を内部に設置する事ができず、外部から電源の供給を受けなければやがて停止してしまう。電源との接続はアンビリカルケーブルを介して行われるが、このケーブルはエヴァンゲリオンに対する枷の一つとしての役割を担っており、暴走時等には切断され、エネルギー切れによる強制停止を待つこととなる。エヴァンゲリオン初号機は終盤、使徒の体内にある永久機関「S2機関」を取り込み、電源無しでの活動が可能となった。
人型であることを活かし、様々な外部兵装が開発されている。人で言うアサルトライフルにあたる「パレット・ライフル」や肩部分のラックに収納されたナイフ状の片手剣「プログレッシブ・ナイフ」、中には試作段階にあった自走式陽電子砲の砲身部分を転用し、小銃形式に改造することで実戦投入可能な状態にした「ポジトロン・スナイパー・ライフル」という急ごしらえの武器もある。設定のみの存在としてはそれぞれ日本刀と脇差を模した「マゴロク・エクスターミネート・ソード」「カウンター・ソード」のセットがプラモデルに付いた事から著名である。
2003年のゲームソフト『新世紀エヴァンゲリオン2』において、初号機の強化装備「F型装備」が設定された。この装備は『新世紀エヴァンゲリオン』の続編に当たる雑誌企画『エヴァンゲリオンANIMA』に逆輸入されるなど公式の設定に組み入れられており、αシリーズにも登場した。同装備の必殺技は、肩部エネルギーチャンバーから発射する高出力の指向性電撃「インパクトボルト」。

『新世紀エヴァンゲリオン』の謎を一手に背負う機体。自らも意思を持ち、時にシンジの心を無視し、時にシンジの心と同調して人類の敵・使徒を撃退した。αシリーズにおいてもシンジとのシンクロ率次第で性能が大きく上下する機体となっており、シナリオを大きく盛り上げる見せ場が多い。戦闘で撃破された場合には前述の通り暴走を起こすため、運用には注意が必要となっている。

クスハ・ミズハ

CV:高橋美佳子
バンプレストオリジナルの主人公の1人。初登場はバンプレストが開発したRPG『スーパーヒーロー作戦』。『α外伝』を除くαシリーズ全作に登場。
心優しいパイロットで、医師を志している。古代中国の作成した神秘的なロボット・龍虎王との絆が強く、それが理由で戦いに巻き込まれることとなる。趣味は自家製健康ドリンクの調合。珍しい薬品や漢方薬の原料などが混ぜ合わせられたもので、見た目は悪く、味に至っては飲んだ者がことごとく卒倒するほどの不味さとされる。なお、効果自体は非常に高く、飲んだ者の体調を回復させる事が多い。
ブリットとは恋仲であり、同じ機体に乗るパートナーである。『第2次α』以降の乗機となる龍虎王ではブリットがサブパイロットとなり、虎龍王ではクスハがサブパイロットとなる。
元々は『α』に8人登録されていたプリセット主人公のうちの1人だった。『α』では名前を自由に決定でき、誕生日や血液型も変更可能、性格は4種類から選択可能、搭乗ロボットのタイプもスーパーロボットとリアルロボットのどちらかから選択することが可能になっていた。クスハのプリセットは7月7日生まれのO型、性格は内気で心優しく、リアルロボットに搭乗するように設定されていた。
これらの設定はユーザーが主人公のカスタマイズを行わない場合のために予め登録されているにすぎないものだったが、『α』のスタッフはこの設定に合わせて裏設定を組み立てていた。『α』作中にこれらの設定が出てくることはなかったのだが、後にクスハがキャラクターとして確立された際には公式設定に採用された。
『α外伝』には登場しない。この間、クスハは地球軍内の特殊部隊「ティターンズ」に拘束されていた事になっている。
その後、『第2次α』の主人公の1人として再登場。設定は『α』で描かれたバルマー戦役を他のキャラクターとともに戦い抜いたとされる。『α』ではスーパーロボットとリアルロボットのシナリオを選択できるが、搭乗機体及び過去の経歴が『第2次α』ではスーパーロボットのシナリオに固定されている。。
主人公に抜擢された理由は『α』からプレイし続けているプレイヤー向けに、『α』の主人公を一人は登場させようとスタッフが考えたため。『第2次α』からは主人公のカスタマイズ性が低くなり、搭乗するロボットの種類が選択できなくなる代わりに個々の主人公毎に大きく異なるシナリオが採用される様になったため、クスハもこれに習って『α』の時に比べて目立つ主人公となった。
これに伴い、『α』ではスーパーロボットに乗るシナリオを選択していたと設定された。これは他の主人公とのバランスを取るための措置であるとともに、作品において重要な要素となる龍虎王に自然に搭乗出来るキャラクターであったためである
『第3次α』にも『α』『第2次α』で自軍パイロットとして活躍したキャラクターとして引き続き主人公に抜擢され、αシリースを代表するバンプレストオリジナル主人公となった。
愛機はストーリーの進行と長期化により、多数存在する。公式設定では「グルンガスト弐式」「龍虎王」「龍人機」「轟龍改」「真・龍虎王」の5機。『α』でリアルロボットに搭乗するシナリオを選択した場合は「ヒュッケバインMk-II」「ヒュッケバインMk-III」に搭乗することとなる。
『第2次α』で強化されたカットインアニメーションにより胸部が揺れる、通称「乳揺れ」がユーザーの目を引いたこともあり、一躍人気キャラクターとなった。後のOGシリーズにおいてもメインキャラクターとして活躍している。

龍虎王

パンプレストオリジナルのロボットの1機。『α』『第2次α』で使用可能。『α外伝』以外のαシリーズに登場。
中国で発掘されたスーパーロボット「超機人」、龍王機と虎王機が合体した姿。龍王機が本体となり合体すると「龍虎王」に、虎王機が本体となり合体すると「虎龍王」になる。両形態は即座にチェンジが可能となっており、ゲーム中でも変更コマンドを実行することで別形態に変化出来る。
両者は対の関係となっており、龍虎王は遠距離・水中・空中の戦いを得意とし、虎龍王は近距離・地上・移動中の戦いを得意とする。
発掘された際には殆どの機能が失われており、欠けた部分を取り込んだグルンガスト参式のパーツで補っている。このため、グルンガスト参式とコクピットなどの仕様が共通となっている。グルンガスト参式に搭載されていた念動力を用いる制御・通信機構「T-LINKシステム」も取り込まれているため、パイロットとT-LINKシステムを介した意思疎通が可能。
独立した意思を持っており、理性的で穏やかな性格をしている。また、単独でも行動可能だが、内部に龍虎王が認めた操縦者が乗らない限り満足に力を発揮することができない。
かつて異世界「ラ・ギアス」の人間による改修が行われたため、龍虎王に用いられた技術はラ・ギアスのロボット「魔装機」に用いられる各種技術に影響を与えている。
『α』の時点では、主人公の搭乗ロボットをスーパーロボットにする事で作中中盤から搭乗。主人公はグルンガスト参式から本機に乗り換える。『第2次α』以降は基本設定を引き継いだまま、クスハ・ミズハの専用機と設定された。『第2次α』のラストでクスハとブリットを脱出させ消滅してしまうが、『第3次α』のクスハ・ミズハシナリオで復活を果たし、新たに登場した超機人「雀王機」「武王機」を取り込み新形態「真・龍虎王」となる。
クスハとともにαシリーズを戦い抜いたロボットである。

リュウセイ・ダテ

CV:三木眞一郎
バンプレストオリジナルのキャラクター。初登場は『新スーパーロボット大戦』。『第2次α』を除くαシリーズに登場。
架空のロボットアニメ『超機大戦SRX』の主人公という設定でスーパーロボット大戦シリーズに搭乗する。
『新スーパーロボット大戦』の続編が中止となったため、設定を深く掘り下げられることがない状態が続いていたため、リビルドの上でαシリーズに登場することとなった。そのため、一部設定が『新スーパーロボット大戦』と異なる。
明朗快活で裏表のない熱血漢。重度のスーパーロボットアニメオタクで、作中で登場するスーパーロボットの数々に感動する様子が描かれている。女性型の各種ロボットを、人間らしい外観のものからメカニカルな造りのものまで「かわいい」と表する独特な感性の持ち主。ロボットオタクであり、ひと目でロボットの特性を見抜くこともある。αシリーズに登場するタカヤ・ノリコとはスーパーロボットオタクとして意気投合する。
アヤ・コバヤシ、ライディース・F・ブランシュタインと共にSRXチームを組み、作戦に参加する。特にライディースとは衝突を繰り返しながら互いを認めあうようになった。
類まれな念動力(バンプレストオリジナルキャラクターの持つ超能力)の持ち主で、その能力を見抜いた地球軍にスカウトされ、R-1のパイロットとなる。当初は憧れのスーパーロボットに乗れることと、自身の才能が認められたことから自信過剰気味になるが、戦いを通して成長し、立派なパイロットへと成長する。
『α外伝』のエンディングで無実の罪から投獄される。『第2次α』の頃には釈放され、軍務にも復帰していたが、登場はしなかった。
『第3次α』では作品設定の中心に関わるキャラとして登場。序盤で敵軍に惨敗し、その際にアヤが敵に連れ去られたショックから念動力の価値を否定し、力を失う。終盤ではアヤを奪還し、考えを改めたことで再び力を取り戻した。
愛機の武装のネーミングを勝手に替える癖があり、登場機体の必殺技名称は彼の考案したもの。
登場機体は「R-1」「SRX」「R-1改」「アルブレード・カスタム」「バンプレイオス」。全てが究極のロボットを生み出すための開発プラン「SRX計画」に関連する機体である。「SRX計画」は『超機大戦SRX』のタイトルの由来でもある。
初出である『新スーパーロボット大戦』では未熟な面や軽薄が非常に強いクセのあるキャラクターとして描かれていたが、αシリーズでのリビルドにより癖の強かったキャラクター性が改られ、多くのユーザーに愛される人気キャラクターとなった。
αシリーズに並行して展開されたドラマCD『スーパーロボット大戦α ORIGINAL STORY』では主人公として活躍。同ドラマCDを原作とするゲーム『スーパーロボット大戦 ORIGINAL GENERATION』の制作に繋がった。

バンプレイオス

バンプレストオリジナルのロボット。『第3次α』に登場。
『α』に登場したロボット「SRX」の完成型。正式名称は「SRXアルタード」。当初は試作機を意味する「X」を省いた「SRアルタード」という正式名称だったが、SRXの名を残したいというメインパイロット・リュウセイの希望から現在の正式名称へと改名された。「バンプレイオス」はリュウセイがつけた愛称で、呼びやすさからこちらの愛称で呼ばれる場面が多い。メインパイロットはリュウセイ。SRXチームのライディースとアヤの他、アヤの妹マイ・コバヤシもサブパイロットとして搭乗する。計画段階では3機のロボットが合体する設計だったが、機体強度の問題から合体分離機構は排除されている。
頭部にサングラス型のゴーグルが付いており、本機の一番の外見的特徴となっている。この形状はSRXの特徴でもあり、バンプレイオスがSRXの完成型であることを感じさせるデザインとなっている。
武装は機体後部の「テレキネシス・ミサイル」、掌に設置された「ハイパームデトネイター」、ゴーグルから発射される「ガウンジェノサイダー」、念動力で形成されるエネルギーブレード「T-LINKブレードナックル」、脚部に収納された大型の剣「天上天下念動無双剣」。
必殺技は次元を切り裂く「XNディメンション」及びR-GUNパワードを銃型に変形させて放つ大出力ビーム砲「ハイパー・トロニウム・バスターキャノン」が存在する。
機体の名称はスーパーロボット大戦シリーズを展開していたゲーム会社「バンプレスト」(2007年、バンダイナムコゲームスにゲーム事業を移管。バンプレストの名称はバンダイナムコゲームスのブランドの1つとして使用されている)に由来する。頭部にあるゴーグルの形状は同社ロゴを模しており、「ガウンジェノサイダー」の着弾時の効果音としてメーカージングル(ゲーム起動時等、メーカーロゴが表示される際に用いられる短い音楽)が採用されている。文字通り「バンプレスト」を象徴するオリジナルのロボットとして異彩を放つ。
「バンプレイオス」の名称は『新スーパーロボット大戦』の製作時に「SRX」の仮称として用いられていたものだが、メーカーの色が強く出すぎるとして棚上げにされたものである。設定資料等で仮称が知れ渡ったことと、SRXが試作機とされていたことから、シリーズのコアなファンは「SRXの後継機」としてバンプレイオスの登場を待ち望んでいた。
αシリーズ完結に合わせ、『超機大戦SRX』の総まとめとして満を持して投入されたバンプレイオスは、モチーフの異彩さとは裏腹に、αシリーズの設定に絡む重要なロボットとして獅子奮迅の活躍を見せた。その活躍ぶりとひと目見てわかるモチーフがユーザーの目を引き、バンプレイオスの由来を知らないユーザーからも好評を受けるロボットとなった。

『スーパーロボット大戦(αシリーズ)』の名シーン・名場面

Air

『α』より。
全ての使徒を殲滅したNerv本部は、ティターンズの強襲を受ける。宇宙で戦闘を終えたプレイヤー部隊はこの危機を察知するが、軍上層部から出撃禁止命令を出されてしまう。大火力兵器・N2爆雷による脅しを受け、判断に迷うプレイヤー部隊。
その頃、Nerv本部ではプレイヤー部隊に出向中のエヴァンゲリオン初号機を除くエヴァンゲリオン各機とそのパイロットの保護に奔走していた。エヴァンゲリオン弐号機パイロット・アスカは精神的な不調から弐号機を起動させられなくなっており、生身での戦闘訓練も行っていなかったため、そのままでは容易に殺されてしまう。Nerv職員はアスカを弐号機に載せ、弐号機を海底へ射出する。弐号機はやはり起動しないが、海底であれば接収も困難となる。当然、弐号機の中にいるアスカも容易には命を奪われない。
戦闘員の突撃とロボットによる攻撃にさらされるNerv本部。戦闘で発生する衝撃に怯えるアスカの「死にたくない」という気持ちに弐号機が答え、弐号機が起動する。アスカもまた弐号機が起動したことで自身を取り戻し、弐号機はティターンズの迎撃に成功する。
宇宙では、プレイヤー部隊の面々がNerv本部の状況を注視していた。Nerv本部の仲間を心配しするシンジは、エヴァンゲリオン初号機を含む複数のロボットが勝手に起動したとの知らせを受け、格納庫へ急ぐ。Nervへのティターンズ強襲に軍事的なもの以上の脅威を感じるプレイヤー部隊。
ティターンズを退けたアスカと弐号機は、増援部隊として現れた9機の量産型エヴァンゲリオンも撃破する。しかし、量産型エヴァンゲリオンは暴走を開始し、弐号機を撃破する。弐号機もまたぼろぼろになりながら暴走を起こしかけたその時、宇宙から初号機が現れた。シンジは自らの意志で、自分の存在理由を見つけ、仲間を助けるために戦う事を決意し、プレイヤー部隊の仲間とともに駆けつけたのだ。

『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 シト新生』、及び『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に』が元となっているシナリオ。原作では最後まで出撃に踏み切れなかったシンジの姿に、劇場版公開時は誰もがヤキモキさせられた。『スーパーロボット大戦』シリーズらしく、様々なキャラクターとの交流を経て成長したシンジが自ら出撃を決意する姿が多くのファンの喝采を誘った。

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