アリスと蔵六(Alice & Zouroku)のネタバレ解説まとめ

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「アリスと蔵六」とは、今井哲也による漫画、及びJ.C.STAFF製作のアニメーション作品。2012年から連載が始まり、2013年に第17回文化庁メディア芸術祭マンガ部門新人賞を受賞。「アリスの夢」と呼ばれる能力者である主人公「沙名」は、住んでいたある研究所から逃亡する。空腹の中出会ったのは、曲がった事が大嫌いなお爺さん「樫村蔵六」であった。

『アリスと蔵六』概要

「アリスと蔵六」とは、今井哲也による漫画。
2012年12月から「月刊COMICリュウ」で連載開始した。
2013年に第17回文化庁メディア芸術祭マンガ部門新人賞を受賞。
2017年にJ.C.STAFF製作でアニメ化した。

1話は60分で放送された。
1~5話が第一部、5~12話が第二部となる。

アニメ公式サイトでスピンオフの漫画「ワンダれ!!アリスと蔵六学園」が配信されている。
またアニメ公式サイトでは「毎日蔵六!」という蔵六の台詞が一日一つずつ、アニメのシーンと共に紹介されている。

「アリスの夢」という特殊な能力を持つ人間がいる現代日本の設定で、常識が何も分からない主人公の女の子「沙名」と「蔵六」が出会う。
日常のほのぼのしたパートの笑える展開と、アリスの夢に纏わるエピソードのシリアスパートの泣ける展開がある。
悪い事は悪いとしっかり叱る蔵六の真っ当な正しさや安心感、そしてその蔵六によって救われる沙名の精神的な成長が本作の見所。

あらすじ・ストーリー

第一部

主人公「沙名」は、「クライス&クラーク(K&C)製薬 日本法人 静岡研究所」という施設から逃亡していた。
沙名は凡そ8~10歳の女の子で、「アリスの夢」という不思議な力を持つ能力者である。
アリスの夢とは能力者の総称で、「鏡の門(ルッキングラス)」と呼ばれる結晶を現実に出してトランプという能力を使う。
トランプは1人1つで、人によって違う。
能力を使うとかなりのカロリーを消費するのだが、研究所は沙名が能力を使えないよう逃亡対策としてカロリー制限をしていたため、沙名は力尽きてしまう。
逃亡する沙名を追う研究所の人間「ミリアム・C・タチバナ」もまたアリスの夢であり、能力を使って沙名を攻撃する。
研究所はアリスの夢を研究している施設なのである。
するとそこへ、メイドのような姿をした女性「一条 雫」が現れて、沙名を助ける。
そして沙名に食べ物を与え、どこか遠くの大きな街へ能力で飛んで行くように言う。
沙名は言われた通りにし、大きな街である新宿へ行った。

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お腹が空いてコンビニのお弁当を凝視する沙名と、それを見る蔵六。

白髪の老人「樫村 蔵六」は一仕事終えてコンビニに入ると、沙名を目にする。
沙名はお腹が空いているのか、コンビニのお弁当をじっと見つめていた。
蔵六は沙名に買わない商品はベタベタ触ってはいけないと注意し、迷子であれば家まで送ろうかと声を掛ける。
沙名は能力を使い蔵六の記憶を除いて蔵六の名前・住所・一緒に住んでいる孫の存在を言い当てる。
そして蔵六が悪い人間でないと分かると、自分と取引すれば願い事を叶えてやると持ちかける。
蔵六は沙名の話が突飛過ぎて何を言っているのか分からず、相手にしなかった。
怒った沙名は能力を使ってその場から瞬間移動で消えた。
しかし、沙名はお腹が減っていて能力が弱まっていくのを感じ、やはり蔵六と取引をしなければいけないと決心し、蔵六に付きまとう。
蔵六の車の中に瞬間移動し、もう一度自分と取引するように言う。
蔵六は沙名の上から目線な態度を気に入らなかった。
だがそこに研究所の追っ手で双子の姉妹「雛霧 あさひ」「雛霧 よなが」が沙名に攻撃を仕掛けてきて、蔵六の車が襲撃される。
蔵六は事情も分からぬまま戦闘に巻き込まれ、街は沙名・あさひ・よながの能力であちこち破壊された。
あさひとよながは沙名の事を知っているようで、沙名を「さあちゃん」と呼び、一緒に研究所に帰るように説得する。
沙名は説得に応じず、研究所にはもう騙されない、研究所を壊すと口にする。
あさひとよながが沙名に弓矢で攻撃をしようとすると、蔵六が間に入り、特殊な能力には目もくれず、他人に物騒な物を向けるんじゃないと注意する。
そして沙名・あさひ・よながの頭に拳骨をし、街で大暴れして怪我人が出たらどうするつもりなのかと叱り、警察が来たら出る所に出ろと凄い剣幕で言った。
至極真っ当に叱られ、三人は大人しく蔵六に従った。

三人は警察に保護され、事情を聞かれる。
あさひとよながは口を開かず、沙名はお腹が空いたと訴え、蔵六は三人が能力を使って戦っていた事実を全て話した。
沙名はシュークリームを貰ってお腹が膨れると、その場から瞬間移動して逃亡した。
あさひとよながは身元引受人の「鬼頭 浩一」と共に帰った。
警察でも前代未聞の自体に混乱が生じていて、上からの命令でこの件には関わらないように言われる。
蔵六も帰っていいと言われる。あさひとよながに壊された車は綺麗に直っていた。
街の破壊された所も何事も無かったかのように修復されていて、防犯カメラや目撃者のカメラにも何も映っておらず、人々の記憶以外何の痕跡も残っていなかった。
蔵六も警察も、そして目撃者達も狐につままれたかのようであった。
研究所の研究員で沙名を追う鬼頭は、沙名の事を「赤の女王」と呼び、沙名を捕獲する作戦を立てていた。

蔵六は一度壊れた車が一瞬で修理されていた事を不気味に思い、車を売ってしまう。
そして1人で飲み屋にて夕飯を食べていると、突然沙名が目の前に現れる。
沙名は蔵六に、アリスの夢とは能力者の総称で、鏡の門という結晶体を出現させて創造したものを1つだけ創造できる能力を持って居ることを話す。
蔵六に対して沙名は踏ん反り返り家来になるように言うが、お店の中で大声を出したり椅子の上に立つんじゃないと叱られる。
しかし沙名がもう3日もまともなご飯を食べていないと知ると、蔵六は沙名に夕飯を食べさせてあげた。
蔵六は沙名に自分と取引しろとはどういう意味なのか問うと、沙名は研究所を潰したいから手伝って欲しいと言う。
研究所ではアリスの夢が閉じ込められて酷いことをされていて、残っている友達を助けたいが、1人では限界があると思ったのである。
蔵六は一通り話を聞くと、しばらくの間のご飯と寝泊りする所は面倒を見るが、その代わり自分の仕事を手伝うように条件を出す。
そして沙名に能力を無闇に使うなと注意し、沙名が蔵六の記憶を見て家族の有無や住所を知った上で協力するように迫ったことは一種の脅迫である事を話す。
沙名はそんなつもりは無かったが、相手によってはそう受け取られることもあるのだと蔵六は沙名に教えた。
蔵六は曲がったことが大嫌いな頑固なお爺ちゃんで、真っ当な常識を持ち合わせた大人でもある。
研究所の問題は大人が解決すべきことだと言い、沙名には友達を助ける事や自分の曲がった根性を叩き直すことなどを大事にするように言う。

沙名が赤の女王という異名を持っているのは、他のアリスの夢とは一線を画す能力を持っているからである。
沙名は「自身の想像力が及ぶ限りどんな物理現象も自由に書き換える」という能力を持ち、その能力はワンダーランドという空間や生き物を自在に作り出せてしまう程大きな力なのだ。
研究所にっては研究材料である沙名を失うのは大きな損害なのである。
また、沙名は精神的にはまだまだ子供であるため、何かの弾みでアリスの夢の存在や研究所が公になってしまう可能性もあるのだ。

蔵六は沙名をつれて一端職場へ行く。
蔵六の職業は花屋であった。
本物の花をあまり見た事がなかったのか、沙名は美しい花に感動した。
その後、沙名を連れて自宅に帰り、沙名は蔵六の家で眠りに付いた。

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沙名は目が覚めると、蔵六の孫の「樫村 早苗」に出会う。
人見知りの沙名は早苗を警戒し怯えたが、掴みどころの無い穏やかな性格の早苗に沙名も警戒を解く。
早苗は沙名を気に入って可愛がり、ホットケーキを作ってあげると、沙名はその美味しさに感動する。
ずっと研究所にいた沙名にとって、外の世界は知らない事ばかりなのである。
樫村家は蔵六と早苗の二人暮らしで、家事を蔵六と早苗が分担している。
早苗の両親、即ち蔵六の子供は既に他界している。
沙名は壁・床・人々・食べる物など研究所と樫村家には多くの違いがある事に気づき、思いを巡らせる。
沙名の記憶は研究所から始まっており、気づいたらそこに居たという。
最初に空腹を覚え、研究所人間は沙名に食べ物を与えた。
言葉は理解できなかったが、相手の頭の中を見る事が出来たため意思疎通は可能であった。
ある日、アリスの夢であるよながとあさひに出会い、二人の意識と繋がったことで言葉を覚え、自我が芽生えた。
「沙名」という名前を与えたのはあさひとよながだった。
沙名は二人から色々な事を学び、その生活は楽しいものであった。
しかし研究所ではアリスの夢を使った人体実験をしており、実験で人が死ぬのを見て、沙名は何も信じられなくなったのである。

沙名は早苗を連れて蔵六を迎えに行くために、能力を使って瞬間移動する。
しかし目的地に辿り着けずに世界中の色々な場所にジャンプしながら、沙名が作り出した大量の子豚を巻き込んで蔵六の生花店「樫村生花」へ行った。
樫村生花は実店舗を持たない生花店で、花を保管したりブーケなどを作る仕事場が事務所になっている。
蔵六とスタッフの林と中西は事務所で仕事をしていたが、沙名の登場で事務所は豚だらけになった。
沙名は蔵六に怒られ号泣。
丁度そこに内閣情報調査室の警察官「内藤 竜」と、その部下の一条雫が蔵六と沙名に会いに来た。
内藤は蔵六の古い知り合いで、一条は研究所から逃げる沙名を助けたアリスの夢である。
内藤たちは沙名に敵意がない事を伝え、沙名にまた何かあったら困るからと沙名に発信機をつける。
内藤たちの目的はアリスの夢に対して人権を奪うような研究をしている研究所の職員を追いかけ、取り締まることである。
研究所に狙われている沙名の保護もその一環なのだ。
内藤は蔵六に、沙名を家族にする気は無いかと尋ねる。
蔵六は沙名を然るべき施設に入れた方が良いというが、実際は沙名の事を憎からず思っていて、その気がないわけではないのである。
沙名には家族が必要なのだと内藤は言い、それを聞いていた早苗は沙名が家族になったら嬉しいと喜ぶ。
沙名は蔵六に自分が家族になったら嫌かと訪ねるが、蔵六はまずその前に沙名は自分に何か言う事があるのではないかと言う。
豚を大量に店に連れて行った事を沙名はまだ蔵六に謝っていない。
沙名は惚けたフリをしてトイレに行き、蔵六の家族になれるのではないかと嬉しがった。
しかし、その頭上からミニーC(研究所を逃げる沙名に攻撃した人物)が沙名を攫った。
発信機は途中で落とされていて追跡不可能であった。
攫われた沙名はミニーCの乗る車に乗せられ、彼女の能力である腕で押さえつけられ動けなくされていた。
ミニーCは、沙名が人間ではない事を告げる。
沙名はワンダーランドという世界から生まれた生命体で、最初は人の形すらしていなかった。
そして鏡の門を使って人間をコピーし、出来たのが沙名なのであると言う。
内閣ではアリスの夢の存在を公表すべきかどうかで意見が分かれていて、内藤達は公表しても人々は受け入れ可能だと考え、研究所側は受け入れ不可能だと考えている。
沙名は自分が人間では無いバケモノだから自分に居場所が無い、居場所を作ってはいけないのではないかと思う。
薬で気絶した沙名は、夢の中で謎の金髪の女性に出会う。
沙名はその女性に自分はバケモノかもしれないと言う。
女性は自分を何者か分かってる人なんて殆ど居ない、けれど教えてくれる人はいて、沙名にもそんな存在がいるはずだと教える。
沙名にその人の名前を呼んでみたら良いと助言した。
すると、樫村生花で内藤からアリスの夢と沙名についての話を聞いていた蔵六の頭上に、沙名の鏡の門が現れる。
蔵六はミニーCと沙名の居る車に飛ばされる。
蔵六は押さえつけられている沙名を助けようし、逆にミニーCの能力で押さえつけられてしまうが、自分の事は気にせず能力を使って内藤の元に移動するように沙名に言う。
ミニーCはそれを許さず沙名の足を銃で撃ち、これ以上勝手な真似をすれば次は蔵六を撃つと沙名を脅す。
沙名は自分がバケモノなのに蔵六と出会ったから、蔵六を危険な目にあわせたのだと思い、研究所に行くから蔵六に酷いことをしないでと頼んだ。
そして撃たれた足を自分の能力で完治させた。
ミニーCは、沙名がアリスの夢から生まれた生命体であることや、もしかしたら人間にとっては危ない存在かもしれないこと、そんなバケモノがこの世に出て良い訳が無いということを蔵六に話す。
しかし蔵六は、沙名が普通の女の子に見えるし、人類のためにという口実があれば子供を閉じ込めても良いのかと正す。
沙名は自分が人間では無い事は間違いが無いと認め、自分のせいで蔵六や早苗が嫌な目に合うのは嫌だと泣く。
自分が人間になりたかったせいでこんな事になってしまったのなら、研究所に帰ると蔵六に別れを告げる。
蔵六はそんな沙名に、沙名が人間じゃなかったからそれが何なのか、良いから一緒に帰るぞと語りかける。
そしてミニーCには、人間とは何か、沙名は確かに危なっかしいがそんなのは誰だってそうだし間違っていたら正せば良いと話し、人は皆不完全でありミニーCだってそうなのではないかと問う。
ミニーCは蔵六の言葉にイライラするような顔をし、蔵六の説教が図星なのか余裕がなくなる。
そして沙名に研究所の外に何があるのか見たくて出てきたのなら、言った事は曲げるな、曲がった事は大嫌いだと語る。
沙名は涙を流しながら蔵六の言葉を聞く。

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そこへ二人を助けに来た一条が到着する。
一条とミニーCは戦闘になるが、一条は圧倒的に強く自分の能力を使いこなしている。
この二人は沙名が研究所から逃げる際に、沙名を逃がすため・沙名を捕らえるために戦った二人である。
一条は666の武器と13の魔法書を使う能力を持っていて、様々な戦法を使いミニーCを追い詰め、最後はメイドの姿になってミニーCを倒した。
沙名は蔵六に、自分はいるだけ周りに迷惑を掛ける存在かもしれないが、それでも人間になりたい、分からない色々な事をちゃんと知って行きたいと語る。
沙名は能力で蔵六と一緒に夜の上空を飛び、蔵六に昼間迷惑を掛けたことを謝った。
その後研究所は解体、職員達は逮捕され、研究所に居たアリスの夢達は保護された。
沙名は蔵六の家に住み、蔵六と早苗から沢山の事を学び、普通の人間として当たり前の日常を過ごしていく。

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第二部

沙名は大抵の事を能力でこなしていた為、少し歩いただけでバテてしまう程基礎体力が全くない。
蔵六は沙名に能力を無闇に使うのを控えるように言い、自分で出来る事は自分の手でしなさいと教育する。
能力ばかりに頼り、その結果また何か大変な事に巻き込まれてはいけないという蔵六の配慮である。
沙名は蔵六と養子縁組をし「樫村」という苗字を貰い、長かった髪を切り、一条に勉強を教えてもらい、普通の人間としての生活をして行く。
その中で、沙名は「もしゃもしゃする」本人でもなんだか分からない感情を抱くようになる。
その気持ちは、まずよながとあさひに向いていた。
偶然よなが・あさひと沙名は街中で出会うが、沙名は顔を見かけるなり二人を追い掛け回してしまう。
二人は研究所が解体された後、横浜にあるアメリカの学校に通い、寮暮らしをしている。
よながとあさひは沙名に研究所での一件を謝罪し、仲直りした。
沙名感じるモシャモシャとは、人との繋がりから起こる心の変化、上手くいかない事や納得のいかない事、何かが引っかかる事など、沢山の要因と感情をひっくるめた形容し難い感情である様子。
これまで経験したことの無いモシャモシャした気持ちに悩む沙名に、早苗は沙名が色々な事を少しずつ分かって来ていると優しく言う。
沙名は早苗のいう色々とは何なのか分からなかったが、それは即ち人間ではなかった沙名が人間を学び色々な事を経験し、人間として成長しているという証なのである。

「敷島 羽鳥」は9歳の女の子。
親は厳しく、羽鳥が小学校の受験で失敗して以来、責任を押し付け合い両親は不仲になってしまう。
羽鳥は自分のせいで両親の仲が悪くなったのだと思い、神様に両親が仲良くなるように願った。
その時、羽鳥のアリスの夢としての能力が開花したのである。
次の日、羽鳥の友達の「美浦 歩」のサッカーの試合を観戦しに行かないかと両親に言うと、不仲であった両親は嘘のように仲良くなり、羽鳥と一緒に観戦へ行った。
本人は気づいていないがアリスの夢となった羽鳥には「人々の想像力を奪い命令することができる」が宿っていたのである。
学校や道端で羽鳥が何気なく注意した事を、周りの人々は黙って従った。
一緒に居た歩は羽鳥の能力を見てはしゃぎ、羽鳥は良い魔女になったのではないかと言う。
だが行動はエスカレートし、羽鳥と歩は能力を遊びに使ってしまう。
両親も羽鳥の能力によって仲が良くなり、羽鳥は日々が楽しかった。
しかし、ある日の夜中目が覚めて居間へ行くと、両親が行動を停止した人形の様に居間に居た。
羽鳥の能力によって行動をしていたため、自力で何かを考えて行動する事が出来なくなっていたのである。
羽鳥は怖ろしくなり歩に連絡し、これ以上家に居ると嘘で出来た家になってしまうと言い、家出をする決心をした。
歩は自分にも責任がある事や、不安定な羽鳥を想い一緒に付いて行く事にした。

その日、よながとあさひは沙名と遊ぶために樫村生花がある原宿へ来ていた。
竹下通りを歩いていると、その背後に羽鳥と歩が現れ、街にいる人間たちの行動を止めた。
よながとあさひ、そして樫村生花に居た蔵六たちの行動が停止した。
羽鳥と歩は時間の止まった街を歩きまわり、これから先羽鳥の能力を使いながらなんとか自分達二人で生きていく事を語る。
すると、人々の行動が停止しているはずの竹下通りで1人騒いでいる人物が居る事に気づく。
それは沙名だった。
沙名は突然蔵六達が止まり、様子がおかしい事に気づいて、誰か動いている人間は居ないのかと助けを求めていたのである。
歩は沙名に何故羽鳥の魔法(アリスの夢)が掛かっていないのか、理由や方法があるなら教えて欲しいと沙名に言う。
沙名は走ってきた体力的な疲れと、蔵六に何かあったのではないかと混乱していたが、羽鳥と歩の言動からこの現象を起こしたのが二人だと気づく。
そして怒りの感情のままに能力を発動させ、周囲に掛かっていた羽鳥の能力が解ける。
沙名は脇目も振らず羽鳥に能力を使って攻撃し、羽鳥は沙名に命令をしようとするが、沙名の鏡の門と羽鳥の鏡の門が共鳴しあうように反応し、二人の能力が相殺した。
能力で攻撃が出来ないと分かると沙名は羽鳥に物理的に向かって行くが、体力の無い沙名は羽鳥に突き飛ばされ、エネルギーを消費し過ぎたためその場で倒れてしまう。
その隙に二人は竹下通りから離れた。
羽鳥は沙名が人々が行動を停止した中で1人だけ動けていたということは、相当怖い目にあったに違いないと気づく。
そして、自分の能力は使った後相手の記憶も消えるから何をしても構わないと思っていたが、そうではないのだと分かり、自分は悪い魔女になってしまったのだと歩に言った。

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行動を止められていたよながとあさひは、道端で倒れる沙名を保護した。
そして二人は樫村家に泊まる事になった。
沙名はいつも通り動くようになった蔵六に安心する。
沙名とよなが・あさひは一晩一緒に過ごし、研究所に居た頃とは違う沙名の変化に二人は驚く。
沙名は蔵六やよながとあさひが昼間能力を受けて動けなくなった事をかなり根に持っていて、羽鳥と歩を悪として認識し、何かを企んでいた。

羽鳥は自分の能力が危険なものであると理解し、嘘の家族になっても良いから両親の元に居なければならないと思うようになった。
そして学校に行くのを止め家に引き篭もり、歩にも自分に近づかないように言った。
羽鳥は、山から降りて人間を襲った熊はもう二度と山へは帰れずに殺される、自分も同じなのだと歩に語る。
昼間の出来事で内藤達は羽鳥をアリスの夢と特定し、羽鳥に接触を計ろうとする。
しかし、能力を使われて上手く接触が測れない。
歩は羽鳥を助ける方法は無いかと思い、一番の手がかりである沙名に接触しようと決心する。
原宿で沙名を探すがなかなか見つからずに困っていると、そこに沙名の仕向けた謎の生き物が近づいてきて、歩をワンダーランドに閉じ込めた。

沙名は歩を懲らしめると宣言し、歩を脅かそうとする。
しかし歩の方は沙名を探していて、沙名から話を聞きたかったのである。
歩は沙名に謝り、羽鳥が困っていることを話し、能力について教えて欲しいと頼む。
予想外の反応に戸惑う沙名であるが、歩と羽鳥を憎いと思う一方で、困っている歩に何か思うことがあり「モシャモシャする」と怒った。
するとワンダーランドの外からトイレを勝手に改造するんじゃないと怒る蔵六の声が聞こえてくる。
沙名は樫村家のトイレをワンダーランドにしてしまったのである。
蔵六に怒られるからと沙名は歩を元の場所に戻し、自分の分身としてウサギを送った。
ウサギを使って歩と会話し、沙名は歩が悪い人間では無い事を悟り、歩もまたモシャモシャしているのだと理解する。

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