くまみこ(漫画・アニメ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

「くまみこ」とは吉元ますめによる漫画、及び「キネマシトラス」「EMTスクエアード」製作のアニメーション作品。東北地方の田舎にある「熊出村」の「熊出神社」に仕える巫女で中学生の「雨宿まち」は、都会に憧れている。まちと一緒に住む人間の言葉を喋る熊「クマ井ナツ」は、都会を全く知らないまちに都会を知るための試練を与えて行く。田舎を舞台にしたスローライフな日常コメディ。

CV:代永翼

まちがショッピングモールにあるヴィレッジヴァンガードへ行って逃げた際、混乱してエレベーターを逆行していた所をスマートに助け、優しく注意した青年。
その後原作コミックでは再登場する。
東京出身でサバイバル系の特技を持っている。趣味は山篭り。

『くまみこ』の名シーン・名場面

都会っ子クイズ

都会を全く知らないまちに対して、ナツが出した問題。
一問目は「駅の自動改札、何を使うと通れる?」というもの。
選択肢は、Suica(すいか)・りんご・バナナの三つ。
まちは問題の意味が全く意味が分からず、駅員さんの好みに寄ると答えそうになるも、ナツの雰囲気を読み言い留まる。
そしてこの中で1つだけローマ字が混じっているという理由と、駅員さんは野菜が好きという謎の論理から「Suica(すいか)」を選び正解。
勿論、まちは食べるスイカだと思っておりSuicaの存在は知らない。

二問目は「こちらの看板、なんと読むでしょう?」というもの。
「0101(又はOIOI)」はまちでなくてもうっかり「オイオイ」と読みそうになるが、正解は「マルイ」である。
まちは制限時間以内に答えられず、答えを聞いて分かるわけが無いと怒った。

しまむらマスター

ある日、まちはヤンキーの響に絡まれる。
まちは響に用は無かったが、響がどうもまちに用があるようでなかなか逃がしてもらえない。
コミュ障のまちはヤンキーな響と会話もままならず、その態度に響はイライラする。
傍から見てるとヤンキーが女子高生を苛めているような光景であった。
まちがナツに助けを求めると、ナツが現れ、まちはナツのお腹にしがみ付いた。
ナツと響は昔からの知り合いで、ナツは響に何の用か尋ねる。
響はまちを連れてショッピングに行きたいと言い出し、まちは響に脅される形で強制的にバイクで連れて行かれた。
響はしまむらの前でバイクを止めて、まちに2万円分の服を買ってくるように言う。
まちは響に奢ってもらう理由は無いと断ろうとするが、響の圧に耐えられず了承した。
しまむらに入ると、まちは突然性格が冷静な物になり、しまむらの分析を話し始める。
しまむらがどういう仕組みでお金が回っているのか、服はどのように安く作られているのかなどを響に教える。
響はまちの変わりようにしまむらの回し物かと驚き、巫女であることからアパレルの神が降りてきたんじゃないかと思い立つ。
まちに気圧される形で、響もしまむらで買い物を始める。
響はTシャツやジーパンなどラフな格好をしているが単価の高い服を着ているため、長らくしまむらには行っていなかった。
そして思ったよりも好きな服が安く見つかり、宝探しをしているような気持ちになる。
まちは響が同じブランドの服を選んでる事を指摘し、ブランドのYHの意味を「ヤマノヒロコ」だと教える(原作ではそのまま「コシノヒロコ」という実際する有名なファッションデザイナーの名前で書かれた)。
響は欲しい服にサイズが無いと言うと、まちは同じ店舗に同じ商品の同じサイズは少ないと言い、別の店舗へ行けばあるのではないかと言う。
ノリノリになった響はまちと共に隣町のしまむらへ繰り出した。
隣町のしまむらにはお目当ての商品があり、響はまちが「しまむらマスター」になれるような予感を感じていた。

響がまちをショッピングへ連れて行ったのは、良夫に頼まれたからであった。

全身しまむらコーデで村を歩く二人。すっかり打ち解けた様子。

炊飯器炎上

まちは雨宿家の台所を預かり、釜戸でご飯を炊いている。
釜戸を使うために薪を割る姿は凛々しく、小さい頃から薪を割っていたため手馴れたものであった。
薪割りはストレス発散にもなっているが、ナツはまちはもっと文明を利用して生きた方が良いのでは無いかと言う。
熊出神社はガスが通っていないが電気は通っているため、IH炊飯器なら問題なく仕えるというナツ。
機械音痴のまちはナツが何を言っているのか良く分からないが、強がって炊飯器がその辺にあったら使ってもいいという。
するとナツが最新型のHI炊飯ジャーを持ってくる。
まちはナツと共に炊飯ジャーでご飯を炊こうと試みるが、全く機械に詳しくないまちは素手で触ったら感電すると思い込む。
そして箸を使って炊飯器の中にある釜を持ち、水道に置いて洗ったお米を入れ、また箸で炊飯器へ入れようとする。
しかし途中で箸が滑ってしまい、お米と水が飛び跳ねてコンセントに付着し感電、そして火事になった。
まちは、自分なんかが機械に触ったからいけないのだと挫ける。
ナツはこれから諦めたら駄目だとまちを励まし、まちは炊飯ジャーを使いこなして見せると決意表明をする。
後日、白いご飯を食べながら電力で焚いたお米は美味しいというまち。
しかし、実際には炊飯器の中の釜だけを使い、いつも通り釜戸で焚いただけであった。

水かけご飯

水かけご飯とは、冷や飯を洗って漬物や魚などのおかずと一緒に食べる、山形の食文化。
呼び方は地域によって異なり、水かけご飯・水まま・洗い飯・冷やし茶漬けなど。
まちは水かけご飯が食べたいと言い出し、自身で考えたレシピでオリジナルの水かけご飯を作る。
洗ったご飯を冷やし、輪切りにしたキュウリ、梅肉、味噌、醤油、鰹節、最後にごま油をかけるというとても美味しそうなものだった。
まちの作ったご飯をナツは絶賛し、自分もオリジナルの水かけご飯を作り出す。
洗ったご飯を冷やし、ルッコラを散りばめ、刻みにんにくをオリーブオイルで炒めて、そこにベーコンとトマトを入れ炒める。
そこへ卵を入れて炒め合わせ、最後に生バジルを加えて焼き、ご飯の上に置いて、仕上げにオリーブオイルを垂らし、最後にレモンを加えるというお洒落なものであった。
ルッコラを出した時点から目から光が消えるまち。
人間の自分より熊のナツの方がルッコラやオリーブオイルなどのお洒落な物を使っているのが腑に落ちない。
理不尽な怒りを向けられるナツ。
そこへ良夫がやってきて、二人はどっちの水かけご飯が美味しいか良夫に聞いてみる事にした。
良夫はどっちも美味しかったがまちの方が良いと、まちを煽てた。

「水かけご飯」「水まま」という単語、そしてその存在を知らない視聴者が多く、アニメが放送されると水かけご飯の知名度が少し上がったという。
あまりメジャーなものではないが、「冷やし茶漬け」という言い方をすれば、お茶漬けのCMで見た事があるかも?という人も多いはず。

まち、ついに携帯電話を手に入れる

ある日、まちが学校へ行くと子供達(将太・かおり・たもつ)が携帯電話を持っていることを知る。
将太は現代っ子の嗜みとして持っていると言い、かおりは便利だから持っているという。
たもつは大人っぽい顔で携帯を出し、「チッ、電波入らねぇ。着信音全種類チェックするか…」と着メロを流していた。
その光景を見て表情が固くなるまち。
まちは携帯電話を持っておらず、しかし携帯電話への憧れは持っていた。
年下の三人は持っているのに、自分は持っていない事に焦りを感じる。
家に帰ってナツに携帯が欲しいと言うと、熊出村は無慈悲なまでに電波は入らないから意味が無いといわれる。
それでも欲しいと言うと、ナツは自身のお下がりの携帯をまちに与えた。
そこにナツのタブレットへ良夫からスカイプのテレビ電話で連絡が入る。
まちは始めてみるテレビ電話に驚く。
電話ができるという事は電波があるんじゃないか?とまちがナツに問うと、これは電波ではなくWi-Fiだと言われる。
勿論まちは何のことか全く理解できず、死んだ目で「そう」とだけ答えた。
ナツが良夫にまちが携帯を欲しがっている事を話すと、良夫はそれに同意し、高校生になる前に持っていた方が良いかもと言う。
まちは顔を輝かせるが、そこで突然良夫から「都会っ子クイズ」が出される。
正解なら携帯電話を、不正解なら村のキャンペーンガールになって貰うという。
キャンペーンガールという言葉を聞き、まちが携帯電話ならナツのを貰うからいいと断ると、ナツのお古の携帯にはSIMカードが入ってないといわれる。
まちは「死ぬカード?」と戦慄した。
問題の内容は、懐中電灯や、穴あけパンチなどの中から携帯電話を当てるという簡単な問題だった。

流石にまちをバカにし過ぎではないかとナツは言うが、当のまちは真剣に悩んでいた。
この中で1つだけ食べ物がある、つまり正解はトウモロコシだと言いだすまち。
ナツは普通に3番で良いんだよと助言し、まちは無事携帯を手に入れた。
後日、まちはドヤ顔で子供達の前で携帯を出し、着メロの話題で盛り上がった。
しかしやはり電波は入らないのであった。

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