くまみこ(Kuma Miko: Girl meets Bear)のネタバレ解説まとめ

「くまみこ」とは吉元ますめによる漫画、及び「キネマシトラス」「EMTスクエアード」製作のアニメーション作品。東北地方の田舎にある「熊出村」の「熊出神社」に仕える巫女で中学生の「雨宿まち」は、都会に憧れている。まちと一緒に住む人間の言葉を喋る熊「クマ井ナツ」は、都会を全く知らないまちに都会を知るための試練を与えて行く。田舎を舞台にしたスローライフな日常コメディ。

概要

「くまみこ」とは作者「吉元ますめ」による漫画作品。
2013年から月間コミックフラッパーで連載が開始した。
2014年には漫画のCMとして、主人公のまちに「花澤香菜」、ナツに「山下誠一郎」の声が付いた。
2015年には「キネマシトラス」「EMTスクエアード」製作でアニメーション化。
声優はCMとは違うメンバーとなった。
脚本は俳優をしているピエール杉浦(杉浦理史)池谷雅夫が勤めた。

ド田舎の村「熊出村」を舞台にした日常系の作品で、一見癒し系に見えるがエグさやシュールさが目立ち、パンチのあるギャグがある作品。
さらに主人公のまちはアイヌを思わせる巫女服を着ていて、パートナーのナツは喋る熊という一度見ると忘れないような印象に残るキャラクターが特徴。
また2014年のCMでピックアップされた「都会っ子クイズ」が印象的で、ネットではまちがショッピングセンターしまむらへ行く回が話題になり、アニメ化する前から知る人ぞ知る作品であった。
そしてアニメが放送されると、まちやナツが可愛い、絵は可愛いのに話はエグい、ほんのりエロスな表現がある、シュールで面白いと話題になり、放送時のアニメの中でも話題性抜群で、好調な出だしであった。
しかし、最終話で思わぬ炎上をしてしまい、それ以降はくまみこと言えば炎上という話題が付きまとうようになってしまった。

あらすじ・ストーリー

東北地方のある山村に、作中の架空の村「熊出村」がある。
熊出村には、神の使いの熊が生贄の娘に恋をし、熊と娘の間に子供が出来たという伝説があった。
その熊の末裔はクマ井の熊と呼ばれ、実際に現代に存在する一族なのである。
クマ井の熊は、人間の言葉を操り、姿が熊である事以外は人間とほぼ同じ生活ができる。
クマ井の存在は熊出村の機密事項で、子供は9歳になると大人から教えられる。
人を食べないと言う契約がクマ井の熊とされていて、クマ井との共存を取り持つために巫女が仕えている。

主人公の「雨宿まち」と、一緒に住んでいる喋る熊の「クマ井ナツ」。

主人公「雨宿まち」は、熊出神社に仕える巫女で、都会に憧れる中学生である。
まちの家は熊出神社の隣にあり、一緒にクマ井の熊「クマ井ナツ」と暮らしている。
ナツはクマ井のクマの代表で、熊出神社で祭られている。
二人は幼い頃から共に過ごす、友人であり家族でありパートナーである。

都会に憧れるまちは、高校生になったら都会の学校へ行きたいと思っていた。
熊出村は電車も来ないし、電波も届かない、コンビニもない、ショッピングを楽しむようなお店もない、ド田舎の限界集落なのである。
しかしナツはまちの都会行きに懸念を示す。
まちは、人一倍引っ込み思案な性格で、田舎暮らしが長いせいで田舎コンプレックスをこじらせて被害妄想が強い。
また家電すらまともに扱えないほどに、機械に対して滅法弱い人間なのである。
そのような人間がいきなり都会に行って上手くやっていけるわけがないとナツは思う。
だがナツはまちの気持ちを汲み、まちに「都会っ子クイズ」と称して都会の人間なら誰でも知っているクイズを出した。
ナツの方はまちとは逆に機械物に強く、世間の流行に敏感で、熊でなかったら都会でもやっていけそうなタイプなのであった。
このクイズが出来なければ諦めるようにまち言い、結果は散々なものとなった。
それでもまちは諦めず、どうしても都会に行きたいとナツに食って掛かる。
まちの暴力と涙ながらの訴えで、ナツはまちに都会の事を勉強するための試練を与えることで了承をした。
ナツはまず、ユニクロでヒートテックを買ってくるように試練を出す。
まちはユニクロの存在を知らなかったためヒートテックが何なのか分からず、ヒートという文字から暖房器具と判断し、ユニクロをホームセンターだと思い込んだ。
自転車が壊れるなどの困難がまちを襲うが、人の手を借りてどうにかユニクロに辿り着いてヒートテックを買うことが出来た。
まちはドヤ顔で巫女服の下にヒートテックを着てナツに見せたが、Sサイズのシールが貼ってあるままで、恐らくそのシールを取って着るものだとは理解していなかった。

ヒートテックを巫女服の下に着るまち。サイズシールが貼ったまま。

まちには年頃の近い女の子の友達はおらず、周りにはナツや従兄の「雨宿良夫」、近所のお爺さんやお婆さんなどの知り合いが多い。
まちは1人で服を買いに行くこともなく、いつも巫女服か制服・体操着で過ごしている。
良夫は幼馴染の女性「酒田響」に頼み、まちをしまむらへ連れて行って一緒に服を買ってくるように頼む。
響はヤンキーであったため、まちは響を怖がるも、二人は一緒にしまむらへ行った。
そこから響は何かとまちを気にするようになって行き、ナツからの頼みもあり、まちの話し相手になる。

その後、村興しとして熊出村に若い人を呼びたい、若者はヴィレッジヴァンガードへ行くという、なら熊出村もヴィレヴァンのような村にすればいいという話になる。
その流れから、まちはナツにヴィレッジヴァンガードに行キピタゴラスイッチのDVDを買ってくるように試練を出される。
まちは良夫と二人でショッピングモールのイオンへ行く。
まちはイオンに行き慣れておらず、おしゃれな店が集まったハードルの高いお店であった。
まず出入り口にあったエスカレーターから気おされるまち。
自分だけが田舎臭い娘のように思え、お洒落なお店の店員はきっとお洒落な人間しか迎えてくれないのだと被害妄想が始まり、どのお店にも入ることが出来ない。
そして目的のヴィレヴァンに到着する。
ヴィレヴァンとは本屋さんであるがバラエティーショップでもあり、置かれている商品がかなり個性的で、慣れない人が行くと少し気圧されるお店である。
まちは、出入り口に立った時点でその特異な雰囲気から「魔女の店だ…」と顔を真っ青にさせた。
良夫に店に入るように言われるが、入れないと大騒ぎし通行人から注目を受ける。
するとまちは自分が田舎娘だから笑われているのだと思い込み逃走。混乱のままエスカレーターを逆走して自分でも何がなんだか分からなくなっているところを、通行人の男性(今井泰孝)に助けられ優しく注意される。
それがとどめとなり、まちは深いトラウマを追った。

明らかに他のお店とは違う雰囲気のヴィレッヂヴァンガード。行き慣れていなければ都会の人間でも吃驚するお店。

まちは家に帰っても震えながら泣き続け、良夫は今回はナツが性急過ぎたのではないかと咎める。
ナツはまちに嫌われたのでは無いかと焦り謝り土下座をするが、まちはナツに反応を見せないまま熱を出して寝込んでしまう。
自分のせいでまちが体調を崩したのだと思い、泣き続けるナツ。
ナツは何かまちのために出来る事はないかと考え、ナツが小さい頃体調を崩した際にまちがおかゆを作ってくれた事を思い出す。
熊のため包丁もろくに握ることが出来ないナツであるが、どうにかこうにかおかゆと豚汁をまちに用意する。
熊の剛毛が混じった料理であったが、まちは食べてくれた。
しかし心の傷はまだ完全に癒えておらず、ナツはまちにストレス発散でもみくちゃにされ、ナツもこれが自分への罰だとDVを受け入れた。
次の日、まちは元に戻り、ナツはボロボロになっていた。

まちにもみくちゃにされてゲッソリしたナツ。一方まちは元気になった。

そんなとても都会に行ける様なタイプでは無いまちであるが、良夫によってご当地アイドルになるように薦められる。
最初はご当地アイドルとは知らされずにまちの巫女衣装をデザインコンペをし、清楚な巫女から熊耳アイドル衣装など色々用意され、散々着せ替え人形の様に扱われる。
その後は村興しを考える良夫に、ちょっとしたアルバイトだと言われ、ほぼ良夫に騙される形で特産品のなめこを売る営業をさせられる(アニメ版では、オリジナルエピソードで熊出村のPRをするCM撮影をした)。
まちはアイドルのような目立つ場所に立つ事を嫌がりながらも、良夫に丸め込まれ振り回される。
そして仙台で行われるご当地アイドルのコンテストへ出る事になり、まちは仙台へ行く。
都会に憧れていたまちは次第に疲弊して行き、勘違いから都会を恐れ、都会へ行くという夢を一端お休みした。

登場人物・キャラクター

雨宿 まち(あまやどり まち)

CV:日岡なつみ

本作の主人公。14歳の中学三年生。
熊出神社に巫女として使えていて、自宅は神社の隣にあり熊のナツと一緒に住んでいる。
熊出村が田舎であるため都会に憧れており、都会の高校へ行こうとしている。
性格は引っ込み思案で人見知り。初対面の相手とは殆ど話すことが出来なかったり、都会などの知らない土地やお洒落な場所に行くと怯える。精神的に弱い。
その一方、ナツや良夫などの見知った相手には甘えたり我侭を言ったり、意見が通らないと暴力的になったり、喜怒哀楽がはっきりと顔に出る。
田舎コンプレックスを拗らせていて、都会に憧れている反面、自分のような田舎物が都会へ行って笑われたり嫌がられたりしないかと思い、その気持ちが強すぎて被害妄想が進んでしまう。
ショッピングモールに居る店員が笑顔で迎えてくれても、笑顔の裏に何かあると勘ぐってしまったり、仙台の人は田舎物に石を投げると思い込んでいる。
重度の機械音痴で「災厄の破壊巫女」を自称し、炊飯器の使い方が分からずに破壊し、塗れたパソコンを炙って乾かそうとして破壊した。
そもそも電子機器に関する知識が全く無く、携帯電話を手に入れてからはバッテリーの切れた携帯電話を壊したと思い込んでいた。
テレビをつけたり、ゲームをやったり、MDを聞く事は出来る。
学校で嫌な事があると雨の中傘も差さずにずぶ濡れになってエンヤ(アニメではソイヤ)を聞き、心を浄化する。
家事能力は高く、雨宿家の台所を預かりかまどでご飯を炊いたり、独自のレシピを考案したりする。
腕力もそこそこあり、木を切り倒したり薪割りを軽々とこなす。
巫女としてのまちは、神楽を踊ったり神社で行われる神事に参加しているが、神楽をダイエットに使うなどあまり真面目では無い。
神通力などは持っていないと本人は言うが、潜在能力は持っていて過去には予言を的中させていた。
服をあまり持っていないためいつも巫女の衣装を着ていて、それ以外では制服と体操服を着ている。

ナツとは小さな頃から一緒に過ごしていて、作中の中で一番仲が良い。家族でありパートナー的存在。
ナツはまちが都会へ行くことを反対しているため、その件では対立している。
そのため、まちが一度都会へ行く夢を諦めた時はナツは大喜びしてまちを甘やかし、まちもそれに甘え難しい事を考えるのを放棄し、ひたすら二人でイチャイチャしていた。
良夫とは従兄で、何を考えているか分からない良夫の行動にいつも振り回されている。
響とは良夫の計らいで一緒にしまむらへ行く事になり、最初は不良な響に心底怯えていたが、徐々に仲良くなって行く。
まちは同年代の友達はおらず、ナツ・良夫・響を除くと近所の老人や年下の子供達としか交流が無い。
祖母のフチと同居をしていて、まち・ナツ・フチの三人暮らし。
両親には触れられておらず、どこかにいるのか死去しているのかは不明。

クマ井 ナツ(クマイ ナツ)

CV:安元洋貴

オスのヒグマ。クマ井の熊の代表。
小さい頃からまちと一緒に住んでいて、人間の言葉を話し文字も読める。
本人曰く去勢済み。
コミュ障で田舎コンプレックスをこじらせ且つ機械音痴のまちが都会へ行くのには懸念を示し、都会の人間なら当たり前に知っているようなクイズを出すなどの試練を与えている。
実際の所は、熊であるナツは熊出村から出る事はできず、まちが都会に行ったら離れ離れになってしまうため、あの手この手でまちを諦めさせようとしているのである。
ナツは、本当はこんなことを願ってはいけないが、まちが他の村でないと暮らせないようにして欲しいと山神に涙ながらに頼んだこともあった。
平然と機械を操り、一般的な人間よりもはるかに機械に詳しい。
また都会的な物にも詳しく、ネットをしているからか流行にも敏感。
しかし熊であるため、細かい作業はする事ができず、文字を描いたり料理をするのは苦手。
熊として振舞わなければいけない時は熊として振る舞い、熊出村の子供達はナツに怯えている。
いくらほぼ人間のような物だと言っても熊は熊であるため、外出は出来ない。
クマ井の熊の婦人会というものがあり、定期的にマダムな熊たちに森に呼ばれて色々駄目出しされたり指示されるが、ナツは正直面倒に思っている。
本来は冬になると冬眠するが、まちが悲しむため止めた。
山へはあまり帰りたがらない。
夢は熊出村に子民家カフェを作ること。

まちにはたまに暴力を振るわれたり我侭を言われることもあるが、何よりもまちを大事に思っている。
良夫とはテレビ電話で会話したり、まちの事を相談したりなど交流がある。
響とも響が小さい頃からの知り合いで、響が良夫に惚れている事に気づき、二人の仲を見守っている。

雨宿 良夫(あまやどり よしお)

keeper
keeper
@keeper

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