乙嫁語りの名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

『乙嫁語り』は年10回刊漫画誌「ハルタ」で連載中の19世紀後半の中央アジアを中心に描かれる漫画。タイトルの「乙嫁」は若いお嫁さんや美しいお嫁さんという意味の古語であり、結婚する女性を中心に日々の生活や独特な文化などが描かれている。自然の中で家族と共に生きる人物たちが多彩な名言・セリフを残している。

今日はいいことありました みなさん聞いてくださいな ああ本当に うれしいことです幸せです どうか一緒にお祝いください 私はとっても果報者 三国一の果報者

このセリフはパリヤが作中で出てくる歌の歌詞である。
家が建て直し中の間、エイホン家でお世話になることになったパリヤは、カルルクの母親サニラの叔母から眉墨用の葉をとってくるようにとおつかいを頼まれる。
そこにウマルが荷車でやってきて送ってくれることになるが、何か話さねばと思いながらもほぼ無言の状態で到着してしまう。
帰り道、すれ違いざまに女の子たちが歌を歌ってるのを聞いたウマルはその歌に興味を持ち、歌えるというパリヤに歌ってもらう。
いいことがあったときに歌うというこの歌の内容が、その時のパリヤの心を表しているように感じられるシーンといえる。

ああ神様 世の中は寛大です いやウマルさんが寛大です

パリヤとウマルはおつかいに出ていたが、その帰り道倒れている女性とそのそばで泣いている子供を見かける。
人を呼びに行き家まで送っている間に日が暮れてしまい、促されるように二人は倒れた女性の家族の家に泊まっていくことにした。

一夜明け再び帰路についた際、水車を発見し二人は見に行くが、そこでパリヤは布支度が終わるまで結婚は待っていてくれと言う(布支度とは刺繍を施した手拭いや布団の覆いなどの持参品のことで、嫁に行く女性は結婚の何年も前から準備を行うのが風習である)。

ウマルは「わかった」と言うが、布支度が整うまでに何年もかかることに本当に待ってもらえるのかと心配なパリヤは何度も何度も聞き返すと、ウマルは突然パリヤの肩をつかみキスをした。そして、キスしたことの責任をとるというウマルに対し、パリヤは驚きのあまりその場に倒れてしまうのであった。
倒れているパリヤが涙を流しながら心の中でつぶやいた言葉である。

縁談に何度か失敗し、男性に苦手意識があったパリヤが信じてもいいと思える男性にめぐり合えたシーンである。

ウマルの名言・名セリフ

君は本当におもしろいな!

おつかいの帰り道荷車の車軸が折れてしまい壊れてしまう。
代わりとなる木の枝を見つけ、荷車につけようとするとパリヤは女の細腕で荷車を持ち上げる。

代わりの車軸を付け終わった後、「いい木が見つかってよかった」というウマルに「そりゃこんなこともあろうかと 木だって用意してたに決まってますよ」と言ったパリヤを見たウマルが笑いながら言ったセリフである。
両親の身体が弱く母親を早くに亡くしたウマルが、パリヤのような元気な女性に惹かれたシーンといえる。

ライラとレイリの名言・名セリフ

あたしたちお婆ちゃんのお婆ちゃんの8代先までみんな名前言えるわよ いい?シャラーレフ マルヤム メフリナーズ…

目的地アンカラまで旅を続けるイギリス人のスミスと案内人のアリ。
アラル海のそばを移動中ラクダの上で居眠りをしていたスミスは、ラクダから落ちて落水してしまった。
そこに近くで魚を取っていたライラとレイリがやってきて助けてくれる。

研究者であるスミスは現地の人との会話の内容などを逐一メモを取るようにしているが、ライラとレイリとの会話中にもメモをとっていると「忘れっぽいの?」と言われてしまう。
その後ライラとレイリが言ったセリフである。
アリが止めなければ一族みんなの名前を言い続けたのではないかと思われ、ライラとレイリの天然が発揮されたセリフである。

ミナの名言・名セリフ

出典: i.ytimg.com

水は粗末にするなー!! 水の一滴は血の一滴 水を捨てる人間は生命を捨ててると思いなさい

イギリス人のスミスが案内人アリとの旅先で出会った双子のライラとレイリは、幼馴染のサーミとサームとの結婚が決まる。
結婚式まで1月の間、主婦としてやっていけるのか心配な母親のミナは、二人に「短期集中花嫁修業」を行うことを決める。

修行の1つ目の料理で、煮物と揚げ物を1食ずつ作るようにと言われたライラとレイリは、手際の悪さから鍋の水をこぼしてしまう。
その直後にニワトリを投げつけながら母親のミナが言ったセリフである。

母親の愛のムチと土地柄ゆえの水の貴重さが伝わってくるシーンである。

ライラ レイリ 結婚おめでとうね お母さんは幸せよ

母親からの「短期集中花嫁修業」を終えたライラとレイリは喜び勇んで遊びに行こうとするが、それを母親のミナは「ふたりとも! 座りなさいここに!」と叫ぶ。
そばに座らせた二人を同時に抱きしめたミナは気持ちを語りだす。
「とにかく元気で! 病気しないでちょうだい! それだけが心配だわ!」と言うミナが最後に二人に伝えたセリフである。
三人とも涙しながら別れを惜しむのだった。

ふだんは気丈に振舞う母親のミナが感極まったシーンといえる。

ライラとレイリのお婆ちゃんの名言・名セリフ

右の母眉 左の父眉 つなぐ眉は父母の愛 夫婦相和し幸多からんことを

双子のライラとレイリの結婚式当日、花嫁衣裳を身にまとった二人をお婆ちゃんが呼びとめ座らせる。
家族が見守る中、お婆ちゃんはこのセリフを言いながら二人の右の眉から左の眉を筆でつなぐように書いていく。

眉墨の葉の汁を墨にして額に描く、「結婚した後幸せになるように」と思いをこめるこの土地特有の風習の一つである。
一族をあげて二人を祝福しているのがわかるシーンである。

ライラとレイリの父親の名言・名セリフ

出来の悪い子ほどかわいいと言うが もう お前たちを叱る事もないかと思うと…

ishikawa04227
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@ishikawa04227

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