青の祓魔師(青エク)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『青の祓魔師』(あおのエクソシスト)とは、加藤和恵による漫画作品、及びそこから派生したアニメ、舞台、小説作品。
漫画は雑誌『ジャンプスクエア』にて2009年5月から連載中。
悪魔の血を引く主人公の成長と仲間との絆を描いたダーク・ファンタジー。
アニメが初めて放送されたのは2011年4月から10月であり、2017年1月から3月まではその続きが放送された。

UVERworld『REVERSI』

キャッチコピーは「この胸の迷いに、白黒つける。」
迷いに白黒つけてはっきりさせることと、オセロがかけられて表現されている。

関連メディア情報

Webラジオ

第1期『青エクラジオ みんなで魔神を倒し魔show!(みんなでサタンをたおしましょう!)』
第2期『TVアニメ「青の祓魔師 京都不浄王篇」ラジエク!ラジオの祓魔師!』

アニメ放送の時期に合わせ、主にアニメ放送後に配信され、アニメのキャストが語り合った。

書籍

スピンオフ漫画(漫画:佐々木ミノル)
『サラリーマン祓魔師 奥村雪男の哀愁』既刊3巻(2017年7月1日現在)

小説(小説:矢島綾)
『青の祓魔師 ウィークエンド・ヒーロー』(2011年9月2日発売)
『青の祓魔師 ホーム・スイート・ホーム』(2012年12月4日発売)
『青の祓魔師 ブラッディ・フェアリーテイル』(2014年3月4日発売)
『青の祓魔師 スパイ・ゲーム』(2017年3月3日発売)

『青の祓魔師』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

獅郎「こいつは俺の息子だ…!返してもらおうか…!!!」

原作第1話で、燐を虚無界に連れ去ろうとするサタンに対して獅郎が言ったセリフ。

獅郎は世界で唯一サタンの憑依に堪え得る可能性を持っていたが、15年間息子同然に育ててきた燐に「二度と父親ぶんな!!」と言われて精神的にダメージを負いった状態でサタンに憑依されてしまった。
体を操られ、サタンが燐を連れ去ろうとする中、僅かに肉体の主導権を取り返す。
そして、その隙に首から下げていたペンダントの先で自分の心臓を突き刺した。
その際に、獅郎がサタンに対してこのセリフを言ったのである。

燐に対する獅郎の愛情の深さが伝わる場面である。

燐「お前はさ…親父が大好きだったんだろ?だから ただ悲しかっただけなんだよな 俺もお前と一緒なんだ。だから 仲直りしようぜ」

原作第8話で、燐が獅郎の元使い魔であるクロに言ったセリフ。

クロは獅郎の使い魔になってから正十字学園の門番をしていたが、獅郎が死んだことを聞き、それを受け入れられずに凶暴化する。
クロが獅郎の死を悲しんでいるだけだと知った燐は、クロを処分しようとする雪男を制止し、クロにこのセリフを言ったのである。

このセリフは、使い魔になる前に獅郎がクロに言ったセリフと酷似している。
本来、養蚕の守り神として祀られていたクロは、土地開発により自分の住む祠を壊されたことを怒り、暴れていた。
その怒りを収めるために獅郎は、「お前はさ…人間が大好きだったんだろ? …だから 忘れられちまって 悲しかっただけなんだよな 仲直りしよう いいマタタビ酒つくってきたからよ」と言って、一滴の血も流さずにその場を収めた。

燐のセリフに獅郎を重ねたクロが、獅郎の死を実感し落ち着いたことで、その場は収まったのである。

獅郎「もがけ!そうなろうともがいてりゃその内 ふと振り返ったらいつの間にかそうなってるもんだよ」

原作第11話冒頭の回想シーンで、獅郎がまだ幼かった燐に言ったセリフ。

悪魔の血が混じっていた燐は幼い頃から怪力だったらしく、同じ園に通う子供と喧嘩し、骨折させていた。
「俺は悪くない!」と物を投げたりガラスを割ったりして主張する燐を抱きしめた後、獅郎は「俺はお前には(中略)カッコいい人間になって欲しいんだ」と伝える。
どうしたらそんな人間になれるのかと問う燐に対し、獅郎が答えたのがこのセリフ。

獅郎は燐がサタンの子だと知りながら育てており、それでも人間として幸せに生きてほしいと願う気持ちがこのセリフから読み取れる。

竜士「阿呆が!!助けるに決まっとるやろ!!」 「なんでも一人で解決しようとするな 味方を忘れるな!」 「味方や思とったんは俺だけか!!!」

最初の2つは原作第12話で、竜士が燐に言ったセリフ。

訓練中に誤って大型の悪魔に襲われた燐と竜士、廉造、子猫丸、しえみ。
その頃まだ自分がサタンの息子だとばれていなかった燐は、皆がいなくなってから炎を使って倒そうと思い、「皆は先に行け!!」と伝える。
しかし竜士は「阿呆が!!助けるに決まっとるやろ!!」と言って燐を助けたのだ。
無事悪魔から逃げ切ったことが分かると、竜士は更に「なんでも一人で解決しようとするな 味方を忘れるな!」と言って怒る。

仲間意識の強い竜士らしいセリフである。

そして、3つ目のセリフは、囚われた燐を助け出した時、竜士が燐に言ったセリフ。

燐は青い炎を出して竜士に殴りかかり、京都出張所の面々に見られてしまった。
京都出張所の面々は、燐がサタンの息子だとまだ知らされていなかったため牢屋に隔離されていたのだ。
しかし、復活した不浄王を倒すためには燐の持つ降魔剣・倶利伽羅が必要になる。
そこで竜士たちが秘密裏に燐を助けに来たのである。

燐がサタンの息子だと知って間もない竜士は、燐に冷たく当たっていた。
その理由は燐がサタンの息子だと知り混乱しているせいだと思われていたが、実はサタンの息子であることを燐が一人で背負いこみ、竜士たちを他人扱いしていたからだった。
「サタンの息子なのは変えらんねーけど(中略)俺を信じてくれ!!」という燐に、竜士は「俺がお前のこと許せんのは(中略)先に他人扱いしとったんがお前の方やからや…!」「味方や思とったんは俺だけか!!!」と返すのである。

第12話で「なんでも一人で解決しようとするな 味方を忘れるな!」と言ったにも関わらず、味方を頼ろうとしない燐に対して怒りが募っていたのだろう。

燐「俺もやさしい事のために炎(ちから)を使いたい」

原作第13話で、アマイモンの襲撃から仲間を守るために降魔剣を抜く時の燐の独白。

このセリフの背景には、獅郎が幼い燐に言った言葉がある。
喧嘩して相手を骨折させてしまった燐に、獅郎は「誰かのために もっとやさしいことのために力を使え」と言い聞かせていた。

アマイモンの襲撃は、人前で青い炎を使わせるための罠だった。
降魔剣を抜けば確実に青い炎が出るため、傍にいる塾生たちに燐がサタンの息子だとばれてしまう。
そうなれば、燐の処遇はどうなるか分からない。
それを知りながら、それでも仲間を守るために燐は降魔剣を抜くのだった。

燐「お前何もないって んなことねーだろ 守りてーもんとか 大事なもんいっぱい持ってんじゃねーか」

原作第20話で、自分を拒絶する子猫丸に対して、燐が言ったセリフ。

燐がサタンの息子だと知ってから燐を避けようとする子猫丸に、燐はなぜ逃げるのかを問う。
それに対し子猫丸は、自分には身寄りがなく、竜士や廉造のような才能がないことを嘆き「僕には…何もない…!」とこぼした。
その上で、「明陀が僕の唯一の居場所… それを壊す危険のある人は…… 僕にとっては敵や!!!」と燐を拒絶する。
そんな子猫丸にもめげずに、燐は「じゃあ俺が危険じゃないって判ったら 仲直りしてくれるか?」と返したのである。

その後別れ際に、子猫丸に対し燐が言ったのがこのセリフ。
自分が拒絶されながらも、相手を思いやれる燐の仲間思いな性格がより感じられる場面である。

燐「親父を簡単に切り捨てんじゃねえ!!!!」

原作第22話で、竜士が父である達磨(たつま)と喧嘩した時に、燐が竜士に対して言ったセリフ。

蝮が明陀宗を裏切って不浄王の右目を持ち出す際、「本当の裏切り者は…勝呂達磨」と言ってある情報を伝えた。
それは「極秘裏に育てていたサタンの息子を生かすために、明陀宗の本尊である降魔剣・倶利伽羅が使われている」ということ。
そのことを明陀宗の頭首である達磨が知らないはずはない。
それを聞いていた竜士は、蝮が逃げ去った後、「本当の事言うてくれや!!!」と達磨を追及した。
けれど達磨は何の説明もしないまま、「(竜士は)大人しぅしとるんやで ええな?」と言って去ろうとする。
それを聞いた竜士が「親父面すな!!!!」「このまま喋らんで行く言うんなら あんたは金輪際 親父でも何でもないわ!」と激怒。

竜士の「親父でも何でもないわ!」というセリフによって燐は、獅郎の最期を思い出す。
「二度と父親ぶんな!!」と燐が言ったことによって、獅郎は精神的にダメージを負い、サタンに憑依されてしまった。
そして、獅郎が死んでしまうまで、燐は謝ることができなかったのである。

勝呂親子の喧嘩が獅郎の最期と重なった燐は、達磨を引き留め竜士を殴る。
その時竜士に対して燐が言ったのがこのセリフ。
しかし竜士は燐に「お前に言われたないわ オヤジ(=サタン)倒す言うてるやつに…!」と返した。
燐は養父・獅郎のことを思い出して「親父」という言葉を使ったのだが、竜士には「親父=サタン」だと受け取られてしまい、2人にすれ違いが生じたのだ。

「親父」を大切にしてほしい燐と、「親父」に対する不信感と怒りを顕わにする竜士。
2人の「親父」に対する思い入れの違いが分かるシーンである。

燐「ちげえよメガネ!!人を悪魔から助けんのが祓魔師だ!」 「でもお前 人を助けなきゃ ただの悪魔を狩る悪魔になっちまうぞ」

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