青の祓魔師(青エク)のネタバレ解説・考察まとめ

『青の祓魔師』(あおのエクソシスト)とは、加藤和恵による漫画作品、及びそこから派生したアニメ、舞台、小説作品。
漫画は雑誌『ジャンプスクエア』にて2009年5月から連載中。
悪魔の血を引く主人公の成長と仲間との絆を描いたダーク・ファンタジー。
アニメが初めて放送されたのは2011年4月から10月であり、2017年1月から3月まではその続きが放送された。

『青の祓魔師』の概要

『青の祓魔師』(通称:青エク)は2009年5月から雑誌『ジャンプスクエア』にて連載中の、加藤和恵による漫画作品。
2011年4月から10月まで放送されたアニメは、漫画の1巻から4巻までのストーリーの後にオリジナルストーリーを加えたものであり、2017年1月から3月までは5巻から9巻までのストーリーがアニメ化された。
また、2012年10月13日から第1期のアニメが再放送されている。
第1期のアニメ放送に伴い、書店では原作単行本の品切れが相次ぎ、累計発行部数は1年足らずで7倍以上になるという爆発的な人気となった。

また、2016年8月5日から14日には、原作5巻から9巻にあたる京都不浄王篇が、『青の祓魔師 京都紅蓮篇』として舞台化されている。
オリジナルのアニメ映画『劇場版 青の祓魔師』(監督・高橋敦史)は2012年12月28日より全国東宝系で放映された。

更に、公式ガイドブック『青の祓魔師 COLOR BIBLE』やビジュアルガイドブック『青の祓魔師 COLOR ARCHIVE-ANIMATION &COMIC VISUAL GUIDBOOK-』も2011年に発売されたほか、矢島綾による小説化もされている。

原作は、悪魔の血を引く主人公が最強の祓魔師(エクソシスト)になるために、任務をこなしながら成長し、仲間との絆を深めていくファンタジー漫画。
祓魔師養成施設・祓魔塾(ふつまじゅく)に入った燐は、そこで出会った仲間たちと協力し、時にすれ違いながら、「サタンの息子」としての自分と徐々に向き合い、成長していく。

魅力の1つは、作りこまれた個性を持つキャラクターである。
作品には、燐と同じ祓魔塾に通う塾生や塾講師以外にも、塾生の家族、プロの祓魔師、人間や物に憑依した悪魔など様々なキャラクターが登場する。
彼らは、それぞれに人間らしい強さと弱さを秘めた豊かな個性を持っている。
キャラの作りこみは細かく、プロフィールはもちろん、漫画のカバーの折り込みには、持ち物、おひるごはんなどが紹介されている。

「悪魔」というと尖った耳や大きな口など怖いイメージがあるが、この作品に登場する悪魔は丸みを帯びたフォルムに大きな目を持つものが多い。
能力的にもそれぞれに特徴があり、敵キャラクターも個性が光る。

『青の祓魔師』のあらすじ・ストーリー

はじまり(1~3巻)

主人公・奥村燐は、中学卒業後のある日、悪魔が見えるようになり、自分が虚無界の神であるサタンの血とサタン特有の青い炎を受け継いでいることを知る。
燐の養父・獅郎は、燐の悪魔としての力が目覚め始めたことを知り、燐を虚無界に連れ去ろうとするサタンから燐を守るために命を落としてしまう。
最高位の悪魔であるサタンの血を受け継ぐ燐は、正十字騎士団の名誉騎士・メフィスト・フェレスに「いずれ人類の脅威となり得る」と危惧され、騎士団に処刑されることを迫られる。
しかし、燐は人間の脅威としてではなく仲間として、サタンを倒すため祓魔師になることを誓うのだった。

サタンの息子であることを隠すと約束し、祓魔師の訓練生として祓魔塾に入った燐は、そこで同じく祓魔師を目指す仲間たちと出会う。
燐は仲間と衝突しながらも祓魔師になるための経験を積んでいく。
中学まで素行の悪かった燐は初めて「仲間」と呼べる人たちに出会い、強化合宿や日々の授業、任務で仲間との絆を深めていく。

祓魔師としての階級が強化合宿でめでたく候補生へ昇級した燐たち塾生は、夏休みに林間合宿で実践訓練を行うことになった。
しかし、その訓練中、地の王・アマイモンの襲撃にあった塾生たち。
燐は仲間を守るため、倶利伽羅を抜いてアマイモンに立ち向かう。
しかしその際、サタンと血が繋がっている証である青い炎を他の塾生たちに見られ、燐がサタンの息子であることがばれてしまったのだった。
炎を抑制できず暴れ出した燐を捕まえに来たのは、聖騎士の階級にあるアーサー・オーギュスト・エンジェル。
そして燐はサタンの息子であると公になり、協議にかけられることになった。
しかし、「サタンの息子をサタンと戦うための武器とする」というメフィストの提案により、「半年後の祓魔師認定試験に合格すること」などの条件付きで処刑されることは免れることができた。

京都不浄王篇(4~9巻)

燐がサタンの息子である」という事実を知り、燐と距離を置く塾生たち。
そんな中、正十字騎士団の最深部に保管されていた「不浄王の左目」が盗まれるという事件が起きた。
最深部の責任者・藤堂三郎太(とうどう さぶろうた)の裏切りにより、左目はそのまま行方をくらましてしまう。
同時刻、「不浄王の右目」を保管していた正十字騎士団日本支部の京都出張所も襲撃に遭っていた。
襲撃を受け弱体化した京都出張所の守備を強化するため、増援部隊に参加することになった燐たち。
燐と他の塾生たちとの間では気まずい雰囲気が続いていたが、京都で共に過ごす中で、少しずつ本音を語り合い、距離を取り戻していく。
京都出張所内に裏切り者がいることが判明し、少しずつ苛烈を極めていく京都遠征。
裏切り者は、京都出張所の中一級祓魔師・宝生蝮(ほうじょう まむし)だった。
蝮と藤堂によってついに不浄王が復活し、京都に瘴気が広がっていく。
しかし燐は仲間と協力し、不浄王を倒すことに成功したのだった。

イルミナティ篇(10~15巻)

中東の国・イエメンで不浄姫という悪魔が人為的に復活し、聖騎士・エンジェルが討伐に向かった。
不浄姫はエンジェルによって一撃で倒されたものの、不浄姫を復活させた女は「すべてが渾然一体となり、人間の目が開かれる日は近い」という謎の言葉を残して死んだ。
不浄姫の復活は京都での不浄王の復活との関連性を感じさせる。
正十字騎士団の上層部は、これからも世界中の細胞増殖能力の高い悪魔を狙って騒ぎが起こる可能性を危惧する。
また、ロシアでは人工的な「虚無界の門(ゲヘナゲート)」が見つかった。
虚無界と物質界を繋ぐ「虚無界の門」によって、悪魔による被害は増大している。
それを行っているのは啓明結社イルミナティ。
目的は定かではないが、どうやら高い技術力と経済力を持った組織らしい。
そしてイルミナティのスパイが、正十字騎士団日本支部に潜り込んでいるらしいのだった。

一方、学園7不思議や学園祭によって浮足立つ塾生たち。
そんな中、塾生の一人・神木出雲がスパイの手によってイルミナティにさらわれた。
イルミナティのスパイは、同じ塾生の志摩廉造だったのだ。
すぐに追おうとする燐たちだが、そこに現れたのはイルミナティの総帥である光の王・ルシフェル。
彼は正十字騎士団に宣戦布告し、そのまま廉造と出雲を連れて去っていった。
姿を消した廉造と出雲を追って稲荷大社までやってきた燐たちは、そこで出雲の過去を知る。
出雲の母・玉雲は九尾を鎮める役目を追っていたが、寂しさから九尾を復活させてしまった。
それを収めたのがイルミナティだったが、その目的は九尾を宿した玉雲を実験することだった。
幼い頃から出雲は玉雲が使い物にならなくなった時のための代用品として、イルミナティに囚われの身となっていた。
イルミナティが出雲をさらったのは、九尾を憑りつかせて不死の妙薬エリクサーを作る実験するためだったのだ。
イルミナティが放った悪魔を撃退しながら、燐たちはついに出雲の元に辿り着く。
しかし、出雲は燐たちの助けを拒絶した。
自分が逃げれば妹の月雲が実験台にされてしまうし、幼い頃から自分を救おうとしたものたちが傷つくのを見てきた出雲は、「誰も自分を助けられない」と悲観していたからだ。
しかし、憑りついた九尾と肉体の主導権を争う中、同じ祓魔塾で学んできた仲間たちが大好きだったことに気付き、ついに助けを求める。
そして玉雲によって九尾から救われた出雲は、燐たちの助けを借りてイルミナティを脱出するのだった。
また、廉造はメフィストによる二重スパイだったことが判明する。
廉造が本当に信頼するに足るか疑心漂う塾生たちだが、共に温泉に入り、本音で語り、廉造は徐々に信頼を取り戻していった。

青い夜の秘密篇(16巻~)

悪魔の出現が増加し、抜本的な祓魔師増員を図ることにした正十字騎士団。
祓魔師の育成のためにヴァチカン本部から、詠唱・召喚儀式の達人ライトニングが塾講師として派遣された。
その技術の凄さを目の当たりにし、塾生の竜士はライトニングに弟子入りを志願する。
一方、姿を消した祓魔塾講師・兼燐の教育係であるシュラを追って青森にやってきた燐と双子の弟・雪男。
そこでシュラが、上級悪魔に「力を与える代わりに30歳で死ぬ契約」を結ばされていたことを知る。
燐と雪男は苦戦しつつもシュラが結んでいる契約を破棄させ、上級悪魔を倒すことに成功したのだった。

また、正十字騎士団の目をかいくぐり密かに活動を続けていたイルミナティは、細胞増殖能力の高い悪魔を集めて続けていた。
その目的は、細胞増殖能力の高い悪魔を素材にして、サタンが憑依しうる肉体を作ること。
最高位の悪魔であるサタンが憑依した肉体は、その負荷に耐え切れず徐々に壊死していく。
そのため、サタンは長時間物質界に留まることができないのだ。
しかし細胞増殖能力の高い悪魔を素材にして肉体を作ることで、サタンを物質界に降臨させようとしているのだった。
イルミナティは「物質界が欲しい」というサタンの願いに協力しているのだ。

その頃、無事にライトニングに弟子入りした竜士は、かつて起きたサタンによる大量虐殺事件「青い夜」の秘密を共に探っていた。
そして、祓魔塾の前身・祓魔師養成寄宿舎アサイラムの地下でエリクサーの実験を行い、悪魔の王の肉体となりうる人間のクローンを大量生産していたことを知る。
「青い夜」は、そのクローンの1つにサタンが憑依したことにより起こったのだ。
そして、そのクローンの中にはサタンの憑依体だけでなく、燐の養父・獅郎の姿もあったのだった。

『青の祓魔師』の用語

物質界(アッシャー)・虚無界(ゲヘナ)

この世界に存在する合わせ鏡のような2つの次元のこと。
人間の住む世界が「物質界(アッシャー)」であり、悪魔の世界が「虚無界(ゲヘナ)」である。
本来は互いに干渉できない2つの世界だが、悪魔はあらゆる物質に憑依することによって物質界に干渉してくる。

祓魔師(エクソシスト)

人や物質に憑りついた悪魔を祓う専門家。
悪魔の脅威から人間を守ることを生業としている。

祓魔塾(ふつまじゅく)

主人公たちが通う祓魔師の養成機関。
悪魔薬学、悪魔学、魔法円・印章術、体育・実技など、知識だけでなく技術や体力面の授業も存在する。

聖騎士(パラディン)

最強の祓魔師に与えられる階級のこと。
祓魔師に与えられる階級は、上から順に
聖騎士(パラディン)、四大騎士(アークナイト)、上一級、上二級、中一級、中二級、下一級、下二級、候補生(エクスワイヤ)、訓練生(ペイジ)
の10階級と名誉騎士(キャンサー)の計11階級が存在する。

主人公は入塾当時には訓練生だが、現在は候補生まで昇級している。

称号(マイスター)

祓魔師に必要な技術の資格のこと。
騎士(ナイト)、竜騎士(ドラグーン)、手騎士(テイマー)、詠唱騎士(アリア)、医工騎士(ドクター)の5種類があり、称号によって戦い方が変わってくる。
騎士(ナイト)は刀剣、竜騎士(ドラグーン)は銃火器を用いて戦い、手騎士(テイマー)は悪魔を召喚、使役することで戦う。詠唱騎士(アリア)は聖書や経典を唱えることで悪魔を倒し、医工騎士(ドクター)は負傷した祓魔師の治療を行う。

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