青空エール(河原和音)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

河原和音による日本の少女漫画作品。集英社「別冊マーガレット」に2008年9月号~2015年11月号まで掲載された。単行本全19巻。
2016年8月に実写映画化された。
ある日テレビで見た高校野球の応援のトランペットに心惹かれ、あこがれの白翔高校吹奏楽部に入部し、全国一を目指す小野つばさと、甲子園出場を目指す山田大介が互いに支え合いながら成長する物語。

紅白戦の最中に大介が足首を骨折した。なんとか力づけたいつばさは、大介が気に入っていた曲を演奏し、励まそうとしていた。それを聞いていた野球部マネージャー多能から、無神経なことをするな、音楽なんか何の役にも立たない、と言われてしまう。それを聞いていた水島が放った一言。「音楽だってだれかの力になれる、いい音楽はちゃんと人の心に響くんだ、そういう演奏がしたくてこっちだって朝から晩まで毎日毎日練習してきてんだ、音楽なめんなよ」水島の音楽に対する熱い想いが伝わってくる一言。

引用:青空エール 9巻

したけどオレ小野が好きなんだわ

高校2年になって、夏の高校野球の季節が来た。今年は予選敗退。野球部は既に次の主将決めをしている。大介は新主将にと言われたが、即答を避ける。つばさは初めてコンクールメンバーに選ばれ、大介に報告する。つばさがコンクールメンバーに選ばれたら大介に頑張れと伝えるつもりだった。しかし、一番伝えたいことはずっと胸の奥にあった気持ち、大介くんが好き、という気持ちだった。返事はいらない、大介ならいい主将になると言ってつばさは去った。
大介は主将を受け、それからつばさに言われたことを考え続けた。そして、大介がつばさに伝えた言葉。甲子園行くまで誰とも付き合わないと決めているし、つばさもコンクールがあるからそんな場合じゃない、でも、つばさが好きだと、甲子園出るまで待っててくれ、誰とも付き合わずに他の男を好きにならないで待っててくれ、と伝えた時の一言。

引用:青空エール 12巻

全国で吹いても恥ずかしくないくらい力つけるから 信じて

3年になり、新入部員が入ってきた。パートの1年はみんな水島に憧れて入部してきた。推薦で入学してきた子が多く、実力が高い。つばさの実力も上がってきてはいるが、水島と比べるとたいしたことない、と思われても仕方がない。合宿のある日、つばさと3年生の仲間がつばさをからかいながら話しているのを聞き、鵜呑みにした1年たちは、トイレでつばさのことを「つばさ先輩に勝てばいいんでしょ?がんばればいけそうじゃない?楽器はたいしたことないよね」と言っているのをつばさと仲間たちが聞いてしまった。つばさは、謝ってくれたしもういい、と言ったが、同じ3年の仲間たちは収まりがつかない。陰口を言っていた1年を呼び出し、叱っていると、つばさが駆け込んできて、それを止めた。「私が言わせてしまったんだから、私が水島くらい吹けたら…言われなかったんだから!!…だけど、私それでいいと思ってないよ、全国で吹いても恥ずかしくないくらい力つけるから、信じて」今までの2年間、初心者のつばさが今の実力になるためには大変な努力をしてきた。それを間近で見てきた仲間たちはつばさがバカにされたことが我慢できなかった。しかし、つばさの決意を聞き、1年生とともに、一緒に頑張ろうと誓い合った時の言葉。

引用:青空エール 15巻

あきらめないで前を向いた先にだけ可能性はあるんだろう

夏の高校野球南北海道大会準々決勝。白翔高校はエース不在で戦っていた。エース城戸は前の試合で負傷が見つかり、この試合はベンチで見守っている。親友で城戸の頑張りを見てきた大介は城戸の意思を尊重し、怪我のことを監督に黙っているべきか悩んでいた。つばさに諭され、今休ませれば、決勝では投げられる、という可能性を信じて、城戸を休ませることにした。苦しい試合だったが、城戸の思いを受け止めて大介は逆転満塁ホームランで勝利を勝ち取った。その試合を応援していたつばさが思ったセリフ。「何かを目指せば、つらいこと思いどおりにいかないこと、みんなにあるんだろう。きっと相手の高校にも、ない人なんかいないんだ。それでもあきらめないで前を向いた先にだけ、可能性はあるんだろう」

引用:青空エール 16巻

次は私ががんばる

野球部が甲子園に出場した。延長14回にまでもつれ込む大接戦だったが、惜しくも敗退。つばさ達吹奏楽部も力の限り応援した。甲子園から帰ってきて、大介と電話で話したつばさは「次は小野の番だな!!全国コンクールがんばれよ」とエールをもらった。
いつもなら練習している野球部がいないグラウンドを見てつばさがぼんやりしていると水島が声をかけてきた。「終わったらもうそこにあるのは結果だけなの?野球部の人たちは甲子園で小野さんに何も残さなかったの?」その言葉でつばさは目が覚めた。試合に負けた直後、元気のない声ではあったが、大介からは確かにエールをもらった。それを思い出したつばさの思いがこもった言葉。「ずっとがんばる大介くんの姿が私に力をくれていたよ。今までずっとありがとう、次は 私が がんばる」

引用:青空エール 18巻

がんばれ

3年生を送る会にて、3年生一人一人がそれぞれスピーチをするが、その時のつばさの言葉。自分は初心者で、無謀とか言われていたし、自信がなくて吹けないこともあった、2年でメンバーに落ちた時は悔しくて泣いた、だけど、その度に誰かががんばれと応援してくれて、信じてくれた。だからみんなも誰かが苦しい時や辛い時はがんばれと支えて応援して欲しいと、みんながんばれとエールを送った。

引用:青空エール 19巻

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