ハウルの動く城(ジブリ映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

「ハウルの動く城」とは宮崎駿監督、スタジオジブリ製作の日本の長編アニメーション映画作品である。2004年11月20日に全国公開され、興行収入は196億円。スタジオジブリ製作アニメでは「もののけ姫」を抜き、「千と千尋の神隠し」に次ぐ第2位の記録を樹立した。
物語は魔法と機械が混在する架空の世界が舞台。呪いで老婆にされた少女ソフィーと魔法使いハウルの戦火の恋を描く。

『ハウルの動く城』の概要

2004年11月20日に公開されたスタジオジブリ製作の長編アニメーション映画で監督は宮崎駿。原作はイギリスの作家ダイアナ・ウィン・ジョーンズの「魔法使いハウルと火の悪魔」(原題「Howl’s Moving Castle」)
キャッチフレーズは「生きる楽しさ。」「愛する歓び。」「ヒロインは90歳の少女。」「恋人は、弱虫の魔法使い。」など。原作にはない戦争のシーンを追加した「戦火の恋」がテーマの一つとなっている。
18歳の少女ソフィーが魔女の呪いによって90歳の老婆の姿となり、魔法使いハウルが住む動く城に転がり込んだことから奇妙な共同生活が始まる。

『ハウルの動く城』のあらすじ・ストーリー

魔法と機械が混在している世界でのお話。
帽子屋のお針子として働くソフィーは妹のレティーに会うため、彼女が働くカフェ「チェザーリ」へ向かう。途中、兵士2人に絡まれているところを美貌の青年ハウルに救われる。
ハウルは実は魔法使いで同じ魔法使いの荒地の魔女に追われている最中だった。
追手を振り切り、空中散歩を経て店まで送り届けられたソフィーだったが、レティーから、ハウルは「美女の心臓を食べる悪い魔法使い」の噂があると心配される。
帽子屋に戻ると、ソフィーの跡をつけていた荒地の魔女の呪いで90歳の老婆の姿に変えられてしまう。

老婆の姿では帽子屋に居られないと思ったソフィーは、住み慣れた町を離れ荒野へと足を踏み入れる。その道中で動くカカシのカブに助けられ、ハウルが住む動く城に転がり込む。
城の暖炉には火の悪魔カルシファーがいて、ハウルとの契約で城に縛られて困っているという話を聞く。契約を解くと約束したソフィーはハウルと弟子のマルクルにも受け入れられ、掃除婦として働くことになった。

ハウルは実は噂とは違い、臆病で繊細な人間だった。彼は自由になりたいがために幾つもの偽名を使って物事から逃げ続けていた。それでも、魔法学校に入学した時の誓いで国からの召集がかかったら、元師匠であるサリマンのいる王宮へ出向き戦争に参加することだけは避けることができなかった。

ハウルの提案で、ハウルの母親役として単身サリマンと会って説得することにしたソフィーは王宮へ向かう途中、サリマンの使い犬であるヒンに導かれる。王宮の手前で同じく召集された荒地の魔女と再会する。
王宮に辿り着いたソフィーはサリマンのいる別室へ通されるが、その間に荒地の魔女は魔法装置で魔力をすべて奪われてしまう。
サリマンはソフィーに、悪魔と契約したハウルはいずれ心を失くし、悪魔にとりつかれるだろうと告げる。そこへ先程魔力を奪った荒地の魔女を連れてきた。
荒地の魔女は老婆の姿になっていた。

サリマンはソフィーに、国に協力しなければ荒地の魔女と同様にハウルの魔力も奪うと脅してきた。
ソフィーはサリマンの言葉を一蹴し、助けに来たハウルと共に城へ戻るが、その後もサリマンの追手に執拗に追われることとなる。

サリマンから逃れるため、そして王宮から一緒に連れ帰った荒地の魔女とヒンも加わり、城が大所帯になったのでソフィーたちは引越しをすることになった。
引越し先はソフィーがかつて暮らしていた帽子屋だった。そこへ義母ファニーが訪ね、再婚したので一緒に暮らさないかと提案されたが、ソフィーは既にハウルたちとの暮らしを気に入っていたのでこれを断った。
平穏な生活も束の間、空襲で町中に爆弾が降り注ぎ、町は戦火に包まれる。

帽子屋にも爆弾が落とされるも、間一髪で鳥の姿となったハウルが爆弾を止める。
ハウルはソフィーを守るために戦火の中へ飛んで行ってしまう。

守らなければならない居場所があるとハウルが無理をしてしまうと思ったソフィーは引越しを決意する。城へ戻り、カルシファーを城から出すと城はガラクタの山に成り果てた。ハウルを探しに行くため、ソフィーは自らの髪を対価にカルシファーに小さい動く城を作ってもらう。

この一連の言動でハウルの心臓をカルシファーが持っていると気付いた荒地の魔女は、カルシファーから心臓を奪おうとして火だるまになる。
2人を守るために水をかけたソフィーは、城が傾いた反動で谷底へ落ちてしまう。
落ちた場所に城のドアがあり、ドアをくぐるとそこはハウルの過去の世界に繋がっていた。
過去の世界でハウルとカルシファーの契約する瞬間を垣間見たソフィーは元の世界へ戻る。
ドアの外では怪物と化したハウルが待っていた。
ソフィーはハウルと共に城へ向かい、ハウルとカルシファー、2つの命を元に戻し、契約を解くことに成功する。

契約が解けたことで城は完全に壊れ、カブの捨て身の行為で崖への落下を免れる。
ソフィーがお礼のキスをしたことでカブの呪いは解け、カブは人間の姿に戻った。
カブは実は戦争相手の隣国の王子だった。
王子は戦争を止めるために国へ戻り、その様子を見ていたサリマンも戦争を終わらせるために動き出す。

自由の身となったカルシファーは、ハウルたちとの暮らしを望み再び動く城を作った。
マルクル、荒地の魔女、ヒン、そして仲睦まじいハウルとソフィーを乗せて、翼の付いた城はどこかへ飛び去っていった。

『ハウルの動く城』の登場人物・キャラクター

ソフィー

CV:倍賞千恵子

帽子屋のお針子として働く18歳の少女。長女であることを気にし、物事に対し消極的で自己主張を控える傾向にあった。
荒地の魔女の呪いで90歳の老婆の姿にされてしまう。帽子屋を離れ、動く城で掃除婦として働く。老婆の姿になってからは、快活で積極的な姿勢を見せるようになる。初対面で衝突することはあっても、自然と彼女の周りには人 (人以外も含む) が集まってくるという魅力がある。
当初は髪が黒かったが、呪いをかけられてからは白髪になっている。物語中盤から、年齢がコロコロ変わる。その理由は明確にされていないが、ソフィーの心の状態によって年齢が変わると言われている。
実は彼女も魔法が使えるが深く言及されていない。

ハウル

CV:木村拓哉

「美しい女性の心臓を食べる」と噂される金髪で美青年の魔法使い。実は噂はデマである。
プレイボーイ気質で飄々とした立居振る舞いだが本当は臆病で優しい性格である。
城の中は蜘蛛の巣だらけ、食器は欠けて汚れたままにしている、など私生活は結構だらしない。見かねたソフィーが勝手に掃除してしまったせいでおまじないが変わってしまい、金髪から黒髪に変わっている。

女性関係などのトラブルを避けるために動く城を利用して居場所を転々としている。
荒地の魔女には興味本位で近づいたが、逆に追い掛け回されたので怖くなり今も逃げ続けている。
自由になりたいがために「ジェンキンス」、「ペンドラゴン」などの偽名を幾つも持っている。
ソフィーと出会ってからは彼女の呪いが解けるように心を配るようになる。

カルシファー

CV:我修院達也

ハウルと契約した火の悪魔。動く城の動力を一手に引き受ける。
目玉焼きやベーコンに卵の殻、果ては使い魔まで食す残飯処理担当でもある。
正体はハウルが幼少の頃、流れ星となって落ちてきた星の子。星の子は空から落ちると死んでしまうので、生き延びるためにハウルと契約していたことが、ソフィーが過去の世界へ行ったことで判明する。

マルクル

CV:神木隆之介

ハウルの弟子。8歳から10歳くらいの少年で背伸びした言動が目立つ。
ローブを纏うと老人の姿に変身することができる。客への応対は老人の姿になったマルクルの担当。
最初はソフィーを荒地の魔女だと思い敬遠するが次第にソフィーに懐き、ソフィーが母親と共に暮らし、城を出ていくかもしれないと分かると不安がるなど素直な一面を見せた。原作ではマイケルという名の15歳の青年。

荒地の魔女

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