目次

  1. 概要
  2. メンバー
  3. ルー・リード(Lou Reed)
  4. ジョン・ケイル(John Cale)
  5. スターリング・モリソン(Sterling Morrison)
  6. モーリン・タッカー(Maureen Tucker)
  7. ダグ・ユール(Doug Yule)
  8. アンガス・マクリーズ(Angus MacLise)
  9. オリジナルアルバム
  10. The Velvet Underground & Nico
  11. White Light/White Heat
  12. The Velvet Underground
  13. Loaded
  14. Squeeze
  15. 代表曲
  16. Sunday Morning
  17. All Tomorrow's Parties
  18. I'll Be Your Mirror
  19. White Light/White Heat
  20. The Gift
  21. Sister Ray
  22. Candy Says
  23. What Goes On
  24. After Hours
  25. Sweet Jane
  26. 逸話
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概要

シンガーソングライターとして活動していたルー・リードはいくつかのガレージバンドに参加し、いくつかのライブを経験しながらレコード会社にて雇われの作詞家として働いていた。1964年のある日、ルー・リードは現代音楽を学ぶためにアメリカに来ていたウェールズ出身のジョン・ケイルと出会った。ジョン・ケイルはルー・リードが現代音楽にも興味があり、共通の音楽的嗜好があることに驚き、意気投合した。それから2人で活動を開始する。
1965年、2人はルー・リードの大学の頃のクラスメートだったスターリング・モリソンに声をかけ、バンドに加入させる。その後、パーカッションのアンガス・マクリーズが加入した。ルーとスターリングがギター、アンガスがパーカッション、ジョンがヴィオラを担当するという異色のバンドとして活動する。この頃に「ヴェルヴェット・アンダーグラウンド」というバンド名になった。バンド名は道端に落ちていたペーパーブックのSM小説のタイトルから拝借した。
バンドは活動の拠点をニューヨークへ移し、デモテープなどを作り始めるが、半年程経った頃、パーカッションのアンガスが脱退する。後任としてドラムスのモーリン・タッカーが加入する。

こうしてメンバーが固定された初期のヴェルヴェッツはニューヨークのグリニッジ・ヴィレッジにあるライブハウスを拠点に活動していた。ある夜、美術家のアンディ・ウォーホルがたまたまそのライブハウスを訪れ、ヴェルヴェッツの演奏を大変気に入り、自身が企画していた音楽やダンスやアートなどのマルチメディア・イベント「エクスプローディング・プラスティック・イネヴィタブル」への出演を要請する。このイベントに出演して演奏を行ったバンドはニューヨークの流行に敏感な文化人たちに賞賛され、熱狂的に受け入れられた。これがきっかけとなってアンディ・ウォーホルのプロデュースによるファーストアルバムの制作が決定した。

ウォーホルはヴェルヴェッツのデビュー作をを全面的にバックアップするという条件の代わりに、ウォーホルのスタジオに出入りしていたドイツ生まれのモデル、ニコを参加させることを決める。ルー・リードはデビューするためにこの提案を受け入れたが内心は不満だったと後年語っている。このような経緯で5人組となったバンドは1967年にウォーホルのバナナの絵のジャケットで有名なアルバム「ヴェルヴェット・アンダーグラウンド・アンド・ニコ」でデビューを飾る。アルバムタイトルからも分かるように、ニコは正式メンバーとして扱われていた訳ではなく、ゲストとして参加していただけであって、今作リリース時には既にバンドを脱退していた。売り上げは当時は3万枚程とあまりヒットしなかった。

ウォーホルとの関係が無くなった後、1968年にセカンドアルバム「ホワイト・ライト/ホワイト・ヒート」をリリースする。この作品ではノイズを多用した17分にも及ぶ曲「シスター・レイ」などを収録するなど暴力性、前衛性を際立たせた作品になった。ウォーホルとの関係を断ったため自由に制作を進められるようになった反面、バンド内で力関係が生まれ、まとまりを欠いてしまう結果となった。アルバム制作途中でルー・リードとジョン・ケイルの関係が悪化した。バンドの制作主導権を握っていたルー・リードの立場に対して、ジョン・ケイルはバンド内で居場所を無くしていき、このアルバムを最後にルー・リードによってジョン・ケイルは脱退させられる。

ジョン・ケイルの後任として以前からヴェルヴェッツの親交のあったミュージシャン、ダグ・ユールが加入する。ルー・リードはダグ・ユールにベースとオルガンを担当するように命じられる。後にボーカルも担当するようになる。このメンバーで数ヶ月に及ぶアメリカツアーを行った後、1968年の後半にハリウッドにてサードアルバムの制作を開始する。
1969年にリリースされた「ヴェルヴェット・アンダーグラウンド」はファーストアルバム、セカンドアルバムに比べ、激しさやノイジーなサウンドは鳴りを潜めた。後年のルー・リードのソロワークに通じるようなフォークミュージックに影響を受けた叙情的なサウンドで、歌詞もそれまでの作品と比べて内情を吐露したようなやや穏やかな内容になっている。
バンドとしての活動はこの時期が一番安定しており、スタジオ音源、ライブ音源も大量に残されている。しかしながら、相変わらずレコードの売り上げは芳しくなく、とうとうレコード会社との契約を切られてしまい、既にレコーディングを開始していた4枚目のアルバムはお蔵入りになってしまった。

その後、なんとか新しいレコード会社との契約にこぎつけ、4枚目のアルバムの制作に入る。お蔵入りになっていた楽曲を大幅に見直し、全曲を新たにレコーディングし直し、楽曲自体も多くが新曲となった。こうして1970年9月に4枚目のアルバム「ローデッド」をリリースする。以前のような実験性はほぼ完全になくなり、オールドなロックンロールを踏襲したアルバムであり、大変ポップな仕上がりになっている。レコーディング作業の後半頃からルー・リードの精神状態が悪化し始める。その後のライブツアー中に突如失踪し、そのままヴェルヴェッツを脱退することになった。ルー・リードが失踪、脱退してから約1ヶ月後にリリースされたこのアルバムはロングセラーとなり、バンド史上最大の売り上げを記録した。

ルー・リードの突然の脱退によって、バンドの活動は困難になるが、レコード会社の契約や意向などにより、バンドの活動は半ば強制的に継続させられることになった。前作で加入したダグ・ユールを中心にバンドの立て直しが図られ、ユールがボーカルギターを担当、新たなベーシスト、ウォルター・パワーズを加入させた。こうして新たな4人組のバンドとして再スタートを図るが、1年後にスターリング・モリソン、モーリン・タッカーが相次いで脱退してしまう。オリジナルメンバーが誰一人いなくなってしまったが、レコード会社とのアルバムリリースの契約が残っていたため、ダグ・ユールはスタジオミュージシャンを使い、なんとかヴェルヴェッツ名義の最後のアルバム「スクイーズ」を完成させ、リリースすることに成功する。このアルバムがリリースされたことによって、ようやくバンドは正式に解散となった。「スクイーズ」は1973年2月にリリースされた。既にルー・リードが失踪してから2年が経っていた。

1987年にアンディ・ウォーホルが亡くなったことをきっかけにメンバーの交流が活発になり、1990年にルー・リード、ジョン・ケイル、スターリング・モリソン、モーリン・タッカーの4人で再結成をした。この時は一時的な再結成だったが、2年後の1992年に本格的に再結成され、ライブツアーを行う。しかしながらライブツアー中にルー・リードとジョン・ケイルの関係が再度悪化し、ツアー終了と同時に活動が停止した。

1996年にヴェルヴェッツがロックの殿堂入りした際には、ルー・リード、ジョン・ケイル、モーリン・タッカーの3名が顔を揃えた。

メンバー

ルー・リード(Lou Reed)

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ヴェルヴェッツ結成の発起人であり、バンドの中心人物である。 ボーカル、ギター、ピアノ、キーボード、作詞、作曲を担当し、結成から自らの失踪による脱退までの間、全ての楽曲及びアルバムの制作の主導権を握っていた。1970年に精神状態を悪くし、失踪しバンドを脱退した後はソロとして活動していた。2013年10月に肝臓疾患のため71歳で亡くなった。

ジョン・ケイル(John Cale)

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イギリスのウェールズ出身のミュージシャンで、1964年に現代音楽を学ぶためにアメリカに来ていた際にルー・リードと出会う。ルー・リードの音楽的アプローチに賛同し、共に活動を始める。バンドではヴィオラ、ヴァイオリン、ギター、ベース、ボーカル、作曲を担当していた。1968年にルー・リードとの対立のため、バンドを脱退した。バンドの前衛的な音楽性は彼の影響によるものが多いと言われている。

スターリング・モリソン(Sterling Morrison)

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ルー・リード、ジョン・ケイルと共にヴェルヴェッツ結成当初より参加していたメンバー。バンドでは主にギター、ベースを担当していた。
1971年、ルー・リードが失踪した後に自らもヴェルヴェッツから脱退し、音楽活動を辞め、高校の教師などを仕事にしていた。

モーリン・タッカー(Maureen Tucker)

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1965年にパーカッショニストのアンガス・マクリーズが脱退し、後任としてバンドに加入したメンバー。ドラムを担当し、バンド唯一の女性メンバーである。
アフリカンドラムに影響を受けた、非常に巧みなドラムさばきが特徴でシンバルをほとんど使用しない。サードアルバム収録の「アフター・アワーズ」ではメインボーカルを担当している。

ダグ・ユール(Doug Yule)

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1969年にジョン・ケイルが脱退した後に後任としてバンドに加入したメンバーである。1973年にヴェルヴェッツが解散するまでメンバーとして在籍した。ギター、ベース、ボーカルを担当していた。ルー・リード脱退後には実質的なリーダーとして活動し、オリジナルメンバーがいないヴェルヴェッツのラストアルバムを製作した。解散後はスタジオミュージシャンとして活動し、ルー・リードのソロアルバムにも参加したことがある。

アンガス・マクリーズ(Angus MacLise)

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1938年アメリカ生まれのパーカッショニスト。ヴェルヴェッツの最初期のドラマーとして最も有名である。
1965年の結成時に参加するも同年脱退した。
脱退後は結婚をし、カリフォルニアに移り住みドローン音楽やミニマル音楽など前衛的な音楽活動を続けた。
1979年に41歳という若さで亡くなった。

オリジナルアルバム

The Velvet Underground & Nico