夜ノヤッターマン(タツノコプロ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『夜ノヤッターマン』とはタツノコプロによって製作された、ヤッターマンを原作としたスピンオフアニメ作品。主人公であるレパードがエレパントゥスやヴォルトカッツェと共に新たなドロンボーとしてヤッターマンの支配するヤッターキングダムに立ち向かう物語となっている。ヤッターキングダムが支配しているデッカイドーを舞台にしている。

『夜ノヤッターマン』の概要

夜のヤッターマンとはレパード率いる新生ドロンボー一味が、かつての正義の心を忘れ人々を恐怖で支配するヤッターマンを倒すためにヤッターキングダムに乗り込む物語である。
いままでの「ヤッターマンシリーズ」では、ヤッターマンが主人公側でドロンボー一味が悪役側であったが、この作品ではドロンボー一味が主人公側でヤッターマンが悪役になるという善悪の逆転がなされた。
ドクロベエ役を担当することになったタレントのホリさんは、「タイムボカン24」でもドクロベエポジションに当たるオヤダーマを演じることになった。
2008年のヤッターマン側を演じていた吉野裕行、伊藤静、たかはし智秋は、夜のヤッターマンでも、ガリナ、アルエット、オモッチャマを担当することになった。

『夜ノヤッターマン』のあらすじ・ストーリー

伝説のヒーローヤッターマンはドロンボーとの戦争で勝利し、デッカイドーに天国のような国ヤッターキングダムを建国したが、長い年月によって正義の心を忘れ人々に圧政を敷くようになった。
ヤッターキングダムの対岸にある辺境の地で生まれ育ったレパードは母ドロシー、エレパントゥス、ヴォルトカッツェといった人たちに大切にされていた。
エレパントゥスはドロンジョの部下トンズラーの子孫で、筋肉自慢の頼れる兄貴分だった。
ヴォルトカッツェはドロンジョのもう一人の部下ボヤッキーの子孫で、メカの製造に優れたイケメンだった。
レパードはドロンジョの子孫であり、親の愛情で優しい心を持っていた。
彼女はヤッターマンに強い憧れを持ち、ヤッターキングダムを天国のような国と信じていた。
母であるドロシーも優しい心を持ち、レパード同様にヤッターキングダムに憧れてその国で暮らすことを夢に見ていた。

時は流れ、レパードが9歳の誕生日を迎えることになった。
しかし、母が病気になり、ヤッターマンに助けを求めるがそのヤッターマンに門前払いされる。
治療のしようがなくなった母はそのままこの世を去ってしまう。
この一件以来レパードはヤッターマンを母の敵として憎み、「ドロンボーは義賊では?」と考え始める。
レパードの祖先であるドロンボーたちは戦争を起こした罪としてヤッターマンに敗北した際に辺境の地に追放された。
レパードはヤッターマンにデコピンをするためにエレパントゥス、ヴォルトカッツェと共に新生ドロンボー一味を結成する。
レパードたちはペットのオダさまを加えてヤッターキングダムに乗り込んだ。

ヤッターキングダムに乗り込んだレパードたちは、ドロシーを救う際に自分たちを門前払いしたヤッターマンを倒すが、その正体はヤッターマンではなくヤッター兵だった。
ヤッター兵はヤッターマンを模して造られており、反逆者は容赦なく葬る非情なロボットだった。
レパードたちはヤッター兵に追われるが、川に飛び込むことで逃げ切ることに成功する。
その後、レパードたちはヤッター兵から逃れるために小屋へ潜伏する。
その小屋でガリナとアルエットの二人に出会う。

ガリナは、幼馴染であるアルエットの両親をヤッターキングダムの中心ヤッターメトロポリスに連行され亡くした辛い過去を持っており、以来ヤッターマンを憎んでいた。
アルエットは両親を亡くしており、そのショックで視力を失っていた。そして、いつか天使が家族を連れて帰ってくると信じていた。
彼女はレパードをその天使と思い込み、レパードたちと行動を共にすることになった。
ガリナたちがヤッターマンによって両親を奪われたことを知ったレパードたちは、ヤッターマンにデコピンを食らわせるためにガリナ、アルエットと共に行動することになった。
レパードたちは旅の過程で、ヤッターキングダムの国民がゴロー将軍率いるヤッター兵によって、悲しみのどん底に落とされていることを知る。
ゴロー将軍はヤッターマンに忠誠を誓う将軍・ヤッター十二神将の一人で、国民の反逆を監視していた。
レパードはヤッターキングダムの現状を目の当たりにして、ヤッターマンにデコピンにするのではなく、倒すんだと決意を改めた。
レパードたちはゴロー将軍と各地で戦ったが、ガリナの機転によってゴロー将軍を遂に倒すことに成功する。
ゴロー将軍はレパードたちに同行したアルエットの姿を見て以来、脳内に彼女のビジョンが映り、原因不明の機能不全を起こすようになった。
その機能不全が仇となってガリナにスキを突かれたのである。
ゴロー将軍を倒したレパードたちは、長い旅の末にヤッターメトロポリスにたどり着くことに成功する。

ヤッターメトロポリスは、中央は華やかな街であるが、ヤッターキングダム内から連行された国民が工場で強制的に働かされているところでもあった。
レパードたちはメトロポリスに乗り込むが、倒されたゴロー将軍除くヤッター十二神将によって捕えられてしまう。
残り11人のヤッター十二神将もゴロー将軍に劣らない戦闘力を誇っていた。
レパードたちはヤッター十二神将に反逆者として処刑されそうになるが、ヤッターマンの命令によって命を救われる。
レパードたちはヤッターマンの居城に連行されるが、そこで待ち構えていたのは、なんとドクロベエであった。
ドクロベエはかつて旧ドロンボーを従えた存在で時の経過とともに忘れ去られており、表向きでは戦争の際にドロンジョ率いる旧ドロンボーと共にヤッターマンに倒されたとされていた。
しかし、ヤッターキングダムの王様であるはずだったヤッターマンはもうすでにいなく、ドクロベエが起こした戦争によってとうの昔に倒されていた。
ドクロベエはかつての部下だった旧ドロンボーを役に立たないという理由で辺境の地に追放したのである。
ヤッターマンに勝利したドクロベエは、ヤッターマンとの戦争で人類に壊滅的なダメージを与えたため、その生き残った人類から迫害された。
その人類に復讐しようとヤッターマンを騙り、ヤッターキングダムを建国したのである。
ヤッターマンを神格化し、国民を工場で働かせて自分が生きるために必要なエネルギーを作らせ、人類を絶滅させることによって復讐を遂げようとしていた。
ヤッター十二神将とヤッター兵は神格化の一環として、ドクロベエに忠誠を誓うように洗脳されていた。
これを知ったレパードたちはすべての元凶であるドクロベエを倒し、この世界を解放することを誓った。
レパードたちはドクロベエの命令によって牢屋に入れられるが、レパードたちと旅を共にしたオダさまが牢屋のカギを発見することで脱出に成功する。
城から脱出する際にヤッター兵に追われるが、敵であったゴロー将軍によって助けられる。
ゴロー将軍はこれまでの失態の代償として十二神将の地位をはく奪され、牢屋に入れられていたがアルエットとの記憶を取り戻した。
彼の正体はアルエットの父ゴロゾウで、連行された先のヤッターメトロポリスの工場爆発で重傷を負ったが、ドクロベエによってサイボーグ化されることで生きていた。
彼は娘であるアルエットとレパードを守るためにヤッター兵と共に自爆して壮絶な最期を遂げた。
ゴロー将軍の命を懸けた尽力のおかげでレパードたちは城を脱出できた。

ドクロベエを倒すためには今苦しんでいる人々の心を晴らすことが必要だった。しかし、ドロンボーは国民から「悪」と認識されているために真実を叫んでも人々の耳には入らなかった。
人心を把握するためには本当のヒーローであるヤッターマンを復活させることが必要だと考えたガリナは、アルエットと共にヤッターマンを名乗ろうとした。
しかし、それはドロンボーを名乗っているレパードたちとのお別れを意味していた。
レパードたち5人はそれを理解した上で、ガリナとアルエットの新生ヤッターマンと、レパード率いる新生ドロンボーの二手に分かれ、「最初で最後のヤッターマン、ドロンボー一味の共闘」としてドクロベエとの決戦に挑んだ。
新生ヤッターマン側はドクロベエの圧政に苦しんでいる人々に「ヤッターキングダムを支配しているのはドクロベエ」という真実を伝え、人々の心を晴らした。
そして、激闘の末にレパード側はヤッター十二神将を倒し、新生ヤッターマン側は元凶たるドクロベエを倒すことに成功する。
こうして世界はドクロベエの魔の手から解放された。

世界を開放したガリナたちはヤッターキングダムの新たなるリーダーとして国民を引っ張っていくことになった。
片やレパードたちは辺境の地に帰り、エレパントゥスやヴォルトカッツェ、オダさまとともに平穏な暮らしを享受した。

『夜ノヤッターマン』の登場人物・キャラクター

レパード(ドロンジョ)CV:喜多村英梨

ドロンボーの首領ドロンジョの末裔で心優しい性格を持つ少女。
辺境の地で生まれ、生活は苦しいながら母ドロシーと始めとする仲間たちの愛情を受けて生まれ育った。
そのため、何度倒れても諦めない意志の強い少女として成長した。
最初はヤッターマンのことは憧れていたが、ヤッターキングダムの悲惨な現実を見て以来、エレパントゥスやヴォルトカッツェとともに「新生ドロンボー」を組織し、ヤッターマンを倒すことを誓った。
「新生ドロンボー」を組織する際にご先祖を真似てドロンジョを名乗った。

ヴォルトカッツェ(ボヤッキー)CV:平田広明

旧ドロンボーの一員ボヤッキーの子孫で、辺境の地でドロンジョの一族に代々として仕えてきた。
先祖である初代ボヤッキーと同様、頭脳派担当。
ドロンボーのメカを作るのが彼の仕事である。
「ジョシコーセー(女子高生)」に対する執着は世界の荒廃でその概念自体なくなっているにも関わらず、遺伝子レベルで魂に刻まれている。
レパード、エレパントゥスとともにドロンボーを名乗る際に、「ポチッとな」などと話すなど旧ドロンボーを意識している。

エレパントゥス(トンズラー)CV:三宅健太

旧ドロンボーの一員であるトンズラーの末裔で、ヴォルトカッツェとともにドロンジョの一族に対して忠誠を誓った。
主人であるドロシーとレパードに対してはため語で話すが、彼女らのことを気遣うなど心優しい性格の持ち主。
ドロンボーの怪力担当であり、頼れる兄貴分。
夢は全国の豚を食いまくること。
レパード、ヴォルトカッツェとともに新生ドロンボーを結成する際に、語尾に「まんねん」を付けるなど先祖を意識するようになった。

ドロシー CV:伊藤静

出典: stat.ameba.jp

レパードの母で、貧しい生活ながらもレパードを愛情深く育てた。
公式サイトによれば29歳。
先祖であるドロンボーの罪を償えば、天国のようなヤッターキングダムに行けると信じていた。
しかし、レパードが9歳の時に病に倒れて、レパードがヤッターキングダムに助けに行く最中に病気の悪化でこの世を去った。

オダさま CV:たかはし智秋

ドロンボーのペットとして飼われている子豚で、少々高慢な性格。
しかし、根は優しくガリナの悲しい過去を聞いて涙を流すなど涙もろいキャラ。
レパードが小さい頃、道に迷っていたところエレパントゥスに拾われた過去を持つ。

ガリナ(ガンちゃん/ヤッターマン1号)CV:吉野裕行

レパードたちが旅の途中で会った少年で、気弱だが正義感を持っている。
アルエットの両親をヤッターキングダムによってさらわれた悲しい過去を抱えている。
そのため、幼馴染であるアルエットを守るために強くなりたいと思っている。
ヤッターマンを騙ったドクロベエの口からヤッターキングダムの真相を知って以来、ヤッターマン1号として元凶たるドクロベエを倒すことを誓った。

アルエット(アイちゃん/ヤッターマン2号)CV:伊藤静

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