海街Diaryの総復習 吉田秋生さんの日常作品5選

2014年度に映画化された『海街diary』。その作者吉田秋生さんの作品を、日常系(?)の漫画を中心に紹介します。

ラヴァーズ・キス

海街diaryの舞台となった鎌倉で総勢6名の男女が織りなす恋物語(男女間とは言っていない)。風景の情緒的な美しさも相まった、恋の叙事詩。こちらも2003年に映画化。
海街diaryとの人間関係のリンク有。

河よりも長くゆるやかに

鎌倉に近い横須賀での少年群像劇。80年代の不良少年…とは言い難い、特殊な環境での、特殊な家庭環境の、普通の少年の日常を描いた作品。1984年作品であるが、平成に通じる少年たちの悩みがここに。『夢みる頃をすぎても』とリンク有。

夢みる頃をすぎても

高校三年生から浪人を経て、大学に至る少年群像劇。絵柄が古すぎるきらいもあるが、その中で精神的に成長していく少年たちはどの時代も共通である。1983年発行。

櫻の園

此方も1990年、2008年に二回も映画化された作品。文化祭の恒例行事としてチェーホフの『桜の園』を演劇部の演目として行う女子高生の群像劇。『河よりも長くゆるやかに』との比較で読むと大変興味深い。舞台としても何回か公演されている。1985年作品。

吉祥天女

1983年作品。どちらかといえば物語はサスペンス。愛憎絡み合う旧家での、一人の女性が安息の地を勝ち取るまでの奮闘が描かれる。

以上。鬱展開と言われる物語も少なくない…というか現在の言葉で考えるならほぼ鬱展開と言ってもいい。しかし、仮にそうだとしても、吉田秋生作品の文学性を損なうものではない。昨今の漫画に飽きたら、ぜひご一読ください。

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