ガンダム・バルバトス(鉄オル)とは【徹底解説・考察まとめ】

ガンダム・バルバトスとは、アニメ「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」に登場する機動兵器「モビルスーツ」の一体にして、同作の主役機である。物語開始の300年前に起こった「厄祭戦」時に建造された72機のガンダムタイプのうちの一機で、「バルバトス」の名はソロモン72柱序列8位の悪魔の名に由来する。

概要

物語開始より300年前に起こった「厄祭戦」時に建造された、ガンダムフレームを採用した72機のモビルスーツの内の一体。
厄祭戦終結より長らく火星の砂漠上に放置されていたところを、民間警備会社「クリュセ・ガード・セキュリティ(以降CGSと表記)」の社長マルバ・アーケイに発見され、CGSの基地動力源として使用されてきた。
武力組織「ギャラルホルン」によるCGS襲撃に際し、物語の主人公「三日月・オーガス」が起動させて以降は、オルガ・イツカを中心にCGSの少年兵らが組織した「鉄華団」の主力兵器として運用される。

ガンダム・バルバトスは、ガンダムタイプの中において汎用性を重視した設計となっており、各種武装や装甲の換装がしやすく、あらゆる戦況に対応できる可能性を秘めている。また作劇の上でも「主人公と共に成長する機体」というコンセプトであったため、本機はガンダム・シリーズには珍しく、敵から鹵獲した武器や装甲を換装するといったシーンが多く、その都度大きく姿を変えることがある。特に2期目では、2度の大改修を行っており、最初から最後まで一貫して使用され続け、主役機であり続けた。

操縦は有機デバイスシステム「阿頼耶識」によって、機体とパイロットをリンクして行う。これはプログラムに頼らない直観的な操縦を可能とするシステムであるが、情報フィードバックによる脳への負担は極めて大きく、場合によっては強大な戦闘力と引き換えにパイロットの身体に障害を引き起こす危険性もある。特にガンダム・バルバトスは三日月専用に調整されたこともあり、それ以外の人間が動かそうとした場合、簡単な動作だけで鼻血を吹き出し気絶してしまうほどの負荷がかかることから、三日月専用機となっている。

機体スペック

ガンダム・バルバトス

・形式番号 : ASW-G-08
・全高 : 18.0m(第1~第5形態)→18.8m(第5形態地上戦仕様以降)
・本体重量 : 28.5t(第4形態)→30.5t(第6形態)
・動力源 : エイハブ・リアクター×2
・使用フレーム :ガンダム・フレーム
・武装 :メイス
ガントレット
滑空砲
ワイヤークロー
太刀
迫撃砲
機関砲
大型特殊メイス
・パイロット :三日月・オーガス

ガンダム・バルバトスルプス

・全高 : 19.0m
・本体重量 : 31.2t
・武装 : ソードメイス
腕部200mm砲
腕部ロケット砲
ツインメイス
太刀
大型レールガン
ネイルカバー

ガンダム・バルバトスルプスレクス

・全高 : 19.0m
・本体重量 : 32.1t
・武装 : 超大型メイス
両腕レクスネイル
腕部200mm砲
ヒールバンカー
テイルブレード

機体バリエーション

本項では、ガンダム・バルバトスの各種形態他、アニメ第2期で登場した「ガンダム・バルバトスルプス」および「ガンダム・バルバトスルプスレクス」の解説も合わせて行う。

第1形態

朽ちた筈の"悪魔"は、少年達の意思に答え、長き眠りから目覚める―

火星の砂漠より発見された当時の姿。機体装甲は経年劣化が激しく、肩部に至っては装甲が全て失われており、フレームがむき出しとなっている。また左腕の装甲には、別の機体から流用したと思わしきガントレットが取り付けられている。

三日月による起動当初は、装甲をはじめベストコンディションとは程遠い状態であったが、それでもギャラルホルン陣営の最新鋭モビルスーツ・グレイズと対等以上に渡り合うなど、ガンダムタイプの性能の高さが伺える。

第2形態

肩部がつくだけでも、随分締まって見えるものである。

鉄華団が宇宙に上がる際、剝き出しだった両肩部に、鹵獲したグレイズの肩装甲を移植し補強した姿。改修に当たり、新たに滑腔砲が追加された。肩部装甲移植に当たり、本体に使用されている特殊金属塗料・ナノラミネートアーマーを流用した結果、カラーリングが改められ、白と青を基調にしたものとなっている。ただし宇宙に上がる前のクランク・ゼントとの決闘時には、左肩のみ装甲が追加され、かつ色もそのままの状態で運用された。

なおナノラミネートアーマーには色ごとに値段が定められており、青、緑、紫など戦闘に向いた色は高価で、白が最も安い。白を基調としているあたり、鉄華団の厳しい財政事情も読み取れる。

第3形態

パッチワーク感の強い本形態こそ、ある意味、最も「鉄血らしい」と言えるだろう。

火星低軌道上での戦闘で喪失したガントレットに代わり、シュヴァルベ・グレイズより鹵獲したワイヤークローを装備した姿。

この段階では、整備スタッフのノウハウ不足による整備不良の問題が最も表面化しており、機体の追従能力不足や駆動部の過負荷等が戦闘中に発生し、結果タービンズとの戦いは後手後手に回る事となってしまった。

第4形態

"悪魔"は300年振りに、本来の姿を取り戻した

木星を拠点として活動する複合企業「テイワズ」によって、厄祭戦当時運用されていた本来の姿を再現した姿。外観の装甲変更以外にも、武装の追加、リアクターの再調整、操作性の向上等の徹底的な調整が行われており、結果機体重量バランスが安定し、リアクター出力が向上している。

ただし、当改修では「本来の姿」を再現しただけにすぎず、この状態でも厄祭戦時の本来のスペックには至っていない。

第5形態

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