風の谷のナウシカ / Nausicaä of the Valley of the Wind

『風の谷のナウシカ』(かぜのたにのナウシカ)は、もともとは宮崎駿の漫画作品である。2020年12月時点で単行本の累計発行部数は1700万部を突破しており、海外でも8か国語で翻訳・出版されている。宮崎自身がこのコミックの監督・脚本を手がけ、1984年に劇場版アニメとして映画化した。戦争による科学文明の崩壊後、異形の生態系に覆われた終末世界を舞台に、人と自然の歩むべき道を求める少女ナウシカの姿を描くSF・ファンタジーである。高畑勲・鈴木敏夫・久石譲ら、のちのスタジオジブリ作品を支えるスタッフが顔を揃え、スタジオジブリの原点として扱われている作品である。「風の谷」は、海から吹く風によって腐海の毒から守られているが、ある日、虫に襲われた輸送飛行船が風の谷に墜落する。船内には、「火の七日間」と呼ばれる、最終戦争で地球を壊滅させた「巨神兵」の核が積まれていた。やがて巨神兵をめぐる闘争が勃発し、風の谷の王妃ナウシカも陰謀渦巻く戦乱に巻き込まれる。主人公ナウシカが、高度な産業文明を破壊させた大戦争から1000年後の近未来で、巨大な虫や腐海と呼ばれる毒の森とともに生き、人間同士の醜い争いから故郷と人々を守る姿を描いている。

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『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』とは、社会現象をも巻き起こしたTVアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』を、同作監督を務めた庵野秀明自らが再構成したアニメ映画作品。「新劇場版」シリーズの二作目である。 謎の巨大生物・使徒により、「セカンド・インパクト」という大災害が発生してから15年。14歳の少年碇シンジは、父ゲンドウの命令で汎用ヒト型決戦兵器エヴァンゲリオンに乗り込み、使徒と戦うことを強いられる。同じくパイロットに選ばれた少女たちと交流しながら、シンジは世界の謎を巡る奇怪な陰謀に翻弄されていく。

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『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』とは、社会現象をも巻き起こしたTVアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』を、同作監督を務めた庵野秀明自らが再構成したアニメ映画作品。「新劇場版」シリーズの三作目である。 主人公碇シンジが目覚めると、前作『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』から14年もの月日が流れていた。自身が起こした大災害により滅亡に瀕する世界で、かつての仲間たちが新世界創世を画策する「NERV」とそれを阻む「WILLE」の二派に別れて相争う中、シンジは14年前の真実を求めてNERV本部へと向かう。

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『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』(以下ヱヴァ:序)とは、ガイナックスの取締役だった庵野秀明氏が独立し、2006年に設立した株式会社カラーの第1回作品である。テレビアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』(以下TVシリーズ)に新たな設定とストーリーを追加して、再構築したシリーズの第1作目である。本作は全4部作の第1作目にあたる。またタイトルの『序』は雅楽の用語『序破急』から来ている。ヱヴァ:序はTVシリーズの第壱話~第六話までのストーリが基盤となっているが、TVシリーズの原画の流用は1枚もない。

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エヴァンゲリオンシリーズの使徒まとめ

エヴァンゲリオンシリーズの使徒まとめ

使徒とは、庵野秀明監督率いるGAINAX制作のアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』及び同作の再構築版『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』に登場する敵である。大きな災厄セカンドインパクトから15年。14歳の少年少女が人造人間エヴァンゲリオンに乗り、謎に包まれた敵、使徒と戦う物語が主軸となっている。使徒は戦い方やデザインが従来のロボット物の敵と一線を画しており、『エヴァ』の人気を支えた一要素でもある。

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エヴァンゲリオンシリーズの機体とパイロットまとめ

エヴァンゲリオンシリーズの機体とパイロットまとめ

『新世紀エヴァンゲリオン』とはGAINAXによるアニメ作品、及びそこからメディア展開された作品である。14歳の少年少女が、巨大な人造人間エヴァンゲリオンに乗り込み、使徒と呼ばれる謎の敵と戦うのが主軸。そこに聖書や心理学の要素を絡めた実験的な作風や人間ドラマが人気を呼び、社会現象にまでなった。2007年には「再構築」として『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』シリーズが公開された。今尚アニメ界で異彩を放つ作品である。

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エヴァンゲリオンシリーズのWILLE(ヴィレ)まとめ

エヴァンゲリオンシリーズのWILLE(ヴィレ)まとめ

WILLE(ヴィレ)とは、『新世紀エヴァンゲリオン』シリーズに登場する組織で、反NERV(ネルフ)を掲げて行動する軍事団体。NERVによるフォースインパクトの阻止を目下最大の目標として活動している。 サードインパクトによって世界各国がほぼ壊滅した中、元NERVの職員や軍と民間の有志によって結成された混成部隊。それだけに兵器を扱い慣れている者もいればそうでない者もいるなど練度はまちまちである。組織のイメージカラーは青で、構成員はこの色のバンダナを身に着けている。

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エヴァンゲリオンシリーズの伏線・謎まとめ

エヴァンゲリオンシリーズの伏線・謎まとめ

社会現象にまでなったアニメ『エヴァンゲリオン』シリーズには、複雑怪奇な謎と詳細に語られることなく終わった設定や伏線が数多く存在する。それらは強烈な魅力ともなったが、「誰が何をしたいのかよく分からない」との評価の原因にもなった。 世界を滅ぼしかけたセカンドインパクトの真実。汎用人型決戦兵器エヴァンゲリオンの正体。使徒たちはどこから現れたのか。人類補完計画の全貌とその目的。綾波レイや渚カヲルは何者なのか。ここでは、『エヴァンゲリオン』シリーズで描かれた伏線と謎について紹介する。

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ヱヴァンゲリヲン新劇場版の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

ヱヴァンゲリヲン新劇場版の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』シリーズとは、1995年制作のテレビアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』を原作とした劇場版アニメ。総監督庵野秀明を始めとして、ほとんどの声優やスタッフがテレビアニメシリーズに引き続き制作を手掛けている。単なるリメイクではなく「再構築(リビルド)」と位置づけ、14歳の少年少女が人型兵器エヴァンゲリオンに乗って謎の使徒と戦うという大本の設定は同一ながら、中盤から全く新しい展開を見せている。2021年にシリーズ完結作となる『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』が公開された。

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新世紀エヴァンゲリオン・旧劇場版の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

新世紀エヴァンゲリオン・旧劇場版の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

『新世紀エヴァンゲリオン』は1995年に製作された庵野秀明監督によるロボットアニメ作品。巨大な人造人間である「エヴァンゲリオン」のパイロットである14歳の少年少女たちと、謎の敵「使徒」との戦いを描く。謎めいたストーリー展開、今までにない独特の世界観から社会的ブームを巻き起こした。それぞれの個性的なキャラクターたちから印象深いセリフが放たれている。

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天空の城ラピュタ(ジブリ映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

天空の城ラピュタ(ジブリ映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

1986年公開、スタジオジブリ作品。宮崎駿氏が監督、脚本、原作を手掛けた長編アニメです。飛行石という不思議な石を持つシータと、彼女を助けた少年パズー。空に浮かぶとされる島ラピュタ発見を夢見て、飛行機を作っていたパズーはシータと共にラピュタ探しを提案します。そこに空中海賊、政府軍などが飛行石、そしてラピュタを狙い介入。ただの冒険活劇でないところが、数十年経っても衰えない人気を誇っています。

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風立ちぬ(ジブリ映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

風立ちぬ(ジブリ映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『風立ちぬ』とは、2013年にスタジオジブリが公開したアニメーション映画で、監督は宮崎駿。キャッチコピーは「生きねば。」。主人公の堀越二郎は、幼い頃から飛行機が大好きで飛行機乗りになりたかった。しかし近眼という決定的な欠陥から飛行機乗りの道を諦め、設計者を志すこととなる。そして大学生のころ関東大震災にあい、その時に出会った結核の少女、里見菜穂子と恋に落ちる。大正から昭和へと流れゆく時代に、生と死の間で苦悩する青年を描いた感動作となっている。

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崖の上のポニョ(ジブリ映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

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「崖の上のポニョ」とは、宮崎駿監督によるスタジオジブリ製作の長編アニメーション映画作品。2008年に公開された。藤岡藤巻と大橋のぞみが歌うエンディング主題歌「崖の上のポニョ」は、オリコン週間3位になり話題になった。崖の上の一軒家に住んでいた5歳児の少年「宗介」は、海で魚の女の子「ポニョ」に出会う。ポニョは宗介に恋をし、人間になろうとするのであった。

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となりのトトロ(ジブリ映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

となりのトトロ(ジブリ映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

1988年公開。昭和30年代、緑豊かな農村に引っ越してきた草壁さつき、メイの姉妹は奇妙な生き物トトロと出会います。ネコバスも含め、子供の時にしか会えない彼らとの交流、そして少しの成長を描いたもの。爽やかな自然の描写と、それに相反する多くの暗い都市伝説を持つ作品でもあります。宮崎駿の原作、脚本、監督アニメ映画。

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おもひでぽろぽろ(ジブリ映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

おもひでぽろぽろ(ジブリ映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

1991年公開のスタジオジブリ作品。監督・脚本は高畑勲。制作プロデューサーとして宮崎駿も参加している。ひとり旅に出た27歳の私が“小学5年生のワタシ”と一緒に、それまでの歩みを振り返るストーリー。 声優として今井美樹や柳葉敏郎が参加していることも上映当時には話題となった。 キャッチコピーは「私はワタシと旅に出る」。

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コクリコ坂から(ジブリ映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

コクリコ坂から(ジブリ映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『コクリコ坂から』とは、2011年に公開されたスタジオジブリのアニメーション映画。監督は宮崎吾朗で、キャッチコピーは『上を向いて歩こう。』。 港南学園高校2年生のメルこと松崎海は、毎朝庭で旗を揚げていた。それは戦争に行ったきり、帰ってこない父親へ向けた信号旗だった。ある日、学校新聞「週刊カルチェラタン」で、自分が旗を揚げる少女として取り上げられていることに気が付く。それは同じ高校の3年生、風間俊が書いた記事だった。メルはこの記事をきっかけに俊を気にするようになり、だんだんと彼に惹かれていく。

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風の谷のナウシカ / Nausicaä of the Valley of the Windのレビュー・評価・感想

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風の谷のナウシカ / Nausicaä of the Valley of the Wind
8

近い将来か遠い未来か

何度も何度も見ている作品です。
現実の世界では考えられないような話ですが、今も世界で戦争が起こっている以上その可能性を否定できないと思います。
自然の中で幸せに暮らしていたのに、過去の遺産によってその生活が一変し、それでも人は生きていくために大切なものは何かを見つけていく。
そして、それを導いてくれる伝説のような人が表れます。
映画での話はここで終わりますが、本ではその続きがありました。
小さなころに初めて映画を見た時はとても幸せな思いになれた記憶があります。
大きくなってから本の存在を知り、書店や古本屋を探しましたがなかなか見つけられず最終的にはネットで購入しました。
本の中では映画と同じ世界観を持ちながら、人が暮らしていく上で本当に大切なものは何かを周りの人を少しずつ巻き込みながら探していくような内容です。
現実社会からは想像できない世界観がそこにはありますが、今の生活がこれからも永遠に続くという保証はありません。
一人一人がどのように考え行動していくかの大切さ、必要性を願っているようにも感じます。
私は、普段の生活の中で気にも留めていなかったことを、この作品を見たり読んだりすると気づかされます。
人と違ってもいいから、自分に出来ることをひとつひとつクリアしていくことが重要だと思います。

風の谷のナウシカ / Nausicaä of the Valley of the Wind
8

風の谷のナウシカを映画だけで終わらせるのはもったいない

「風の谷のナウシカ」は数年に1回は金曜ロードショーでも放送される宮崎駿監督の誰もが知る超有名アニメですが、原作のマンガを未だ未読の方はぜひ一読をおすすめします。この物語は、環境破壊で空気の汚染された近未来のヨーロッパが舞台で、航空戦艦を使った各国の戦いやらオームなどの巨大な虫達や巨神兵が登場する冒険活劇ですが、マンガ版では全7巻で合わせるとちょっとした事典並みのボリュームで2時間ちょっとのアニメ版では描き切れなかった世界の謎や放送時間の都合上、未登場のキャラクター等も出て来て読みごたえがあります。アニメでは巨神兵は今の核兵器のような人類にとって脅威的な存在ですし、オームは地球を守る救世主的な存在ですが、原作マンガではそれらの立ち位置がガラッと変わり、1次元から2次元に移り変わるかのような感覚が得られます。原作マンガを読み終わると、宮崎駿が本当に描きたかったのはこういうことだったのかとその世界観と物語のスケールに唸らされます。アニメ版はそれ自体で十分楽しめるものになっているのですが、原作マンガは登場するキャラクターの関係性がより複雑化し、物語も非常に哲学的で奥が深いです。宮崎駿の意図としては、幼少期にアニメを観てこの作品の表面的な世界を知り、ある程度大人になって原作マンガを読むことでこの作品の深部までを知ることができるようにしたのだなと窺い知れます。原作の方も人生で一度は読んでおくことをおすすめします。

風の谷のナウシカ / Nausicaä of the Valley of the Wind
8

漫画版は映画版をより深く掘った作品

映画版はこの漫画版のほんの一部を映像化しただけにすぎません。
私はこの作品に、宮崎駿さんが生涯をかけて訴えたかったこと全てが詰まっているように思います。
「となりのトトロ」や「崖の上のポニョ」といった可愛らしい作品とは一線を画す、強烈なメッセージがこれでもかというほど詰まっています。
映画版でもなかなか心痛くなる場面が多いのですが、漫画版はそれの比ではありません。人間の愚かさを畳みかけてくる感じです。
そして自然との共生の大切さ。
さらには、「生きる」とは?

映画版をご覧の方はご存知だと思いますが、ナウシカは風の谷の女王でありながら、いろんな運命に巻き込まれていきます。
漫画版ではそこをもっと深く、ただの一国の女王に止まらず、さらに様々な運命が彼女を襲います。
複雑に、緻密に練られた真実の全てを知った時の彼女の心境は計り知れません。愕然とするものがありました。
投げ出したい運命の中を必死に駆け抜ける彼女はそれでも「生きねば」という言葉を残します。

腐海はなぜ出来たのか?何のためにあるのか?蟲たちの役割とは?
その答え全てが漫画版では明らかになります。

決して軽い気持ちでは読めませんが、この世に生きる以上背を向けることの出来ない大切なものを私はたくさん学べました。

風の谷のナウシカ / Nausicaä of the Valley of the Wind
9

ナウシカがかっこいい。

ナウシカがかっこいいです。長の娘としての威厳もあるし、自由に飛び回るし、植物を育てたりもしてすごい女性だなと思います。
きわめつけは王蟲との関係です。あんなでかい虫が怒り出したら普通、逃げ出します。それなのに殺そうともせず、落ち着かせようとするなんて、宮崎アニメではもののけ姫で人間と動物の共存について書いてますが、共存意識の一番高い人がナウシカなのでは、ないでしょうか。
あと、村民を落ち着かせるため、マスクをとったり、かなり男前な人です。その代わりといいますか、ナウシカはあまり男の子キャラが役に立ってないというか、いてもいなくても平気というか、そういう役回りだなと思います。
私も見返すまで、ナウシカ世代の別の子がいることを忘れていました。他を圧倒する主人公、ありだと思います。
あと、やっぱり王蟲ですね。とてもグロテスクで可愛くもないのですが、なんか魅力的です。王蟲の100分の一サイズの虫でも、わたしは怖いです。あの見た目のインパクトは凄くて、さすが宮崎駿だなと思います。人間に振り回される王蟲はかわいそうだし、でも人間の方が負けるところがさすが王蟲、強いなと感心します。王蟲の行進を見るだけでも本作を見る価値ありだと思います。

風の谷のナウシカ / Nausicaä of the Valley of the Wind
10

映画の不思議な世界の虜に

日本を代表するアニメーション映画監督である宮崎駿監督の数々の作品の先駆け的な作品として、その活躍初期に発表された作品です。アニメーションで表現された独特の世界観に衝撃を受け、この映画の虜になる人が続出し、時代を超えて愛され続ける珠玉の名作です。

主人公のナウシカは風の谷という国の王の娘として生まれました。地上は腐海と呼ばれる森に覆われつつあり、その腐海の中では人間は生きられず、蟲達が生息しています。蟲達は人間より遥かに巨大な体を持ち、その生態系を壊そうとするものに容赦なく襲いかかるので、人々は蟲や腐海を恐れていましたが、ナウシカだけは蟲と心を通わせようと試み、腐海の生まれた理由を探ろうと研究します。しかしそこに外国からの侵略が始まったことにより、ナウシカは旅立たざるを得なくなります。そして人々と自然の生き物達を救う戦いが始まるのです。

ナウシカには自然を慈しみ親しむ優しい母性のような一面と、勇敢に進んでいく戦士のような一面があり、その二面性が魅力的なヒロインにしています。自然界からも人々からも親しまれる不思議な力を持つナウシカは、自然と人間の仲介者のような存在でもあり、自然と人間が共存していくことを映画の中で訴えています。

また、原作のコミックではこの映画よりも更にストーリーが進み、哲学的なテーマに挑んでいます。より深い世界に没頭することができる原作の方もオススメです。

風の谷のナウシカ / Nausicaä of the Valley of the Wind
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伝説の名作の原作

ジブリアニメで有名な『風の谷のナウシカ』ですが、映画版はオリジナルではなく原作はこの漫画です。この漫画自体が宮崎駿の作品で年部で7巻あります。映画版はこの漫画の3巻くらいまでの内容ですね。この漫画のすごいところは、映画版にもいえることですが物語のディテールがものすごく細かいことです。見返す度に新しい発見があります。何回読んでも、作品に引き込まれるような魅力があり何度読んでも飽きない漫画だと思います。この漫画には映画版ではわからなかった、なぜ火の七日間文明は滅んだのか、巨神兵とは何か、腐海とは何なのかという疑問の答えがあります。また、火の七日間からナウシカの時代までの1000年間の歴史がわかり、作中に登場する荒廃しきった世界はどのように生じたのかがわかります。正直、ナウシカの世界観はたかだか2時間程度のアニメでは表現しきれないと思います。繰り返しになってしまいますが、世界観がとても緻密です。なおかつストーリー自体も非常に完成度が高く、イラストも宮崎駿作品ですので非常にきれいだと思います。うまくいえませんが、ものすごくエンターテインメント性の高い歴史書を読んでいるような感じがします。子供の頃ナウシカを見たけど内容がわからなかったと感じた経験がある方は多いと思いますが、今改めて原作を読んでみるというのも面白いと思います。

風の谷のナウシカ / Nausicaä of the Valley of the Wind
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漫画版を是非読んでほしい!

宮崎駿監督代表作「風の谷のナウシカ」のアニメ映画をご覧になった方は多いかとおもいます。
映画も素晴らしい作品ですが、宮崎駿監督ファンとしては漫画の「風の谷のナウシカ」も是非読んでほしいのです!
何故かと言うと映画の「風の谷のナウシカ」と漫画の「風の谷のナウシカ」はストーリーが異なるからです。

話の筋や出てくる主要キャラクターたちは同じですが、「風の谷のナウシカ」と言う作品の根本的な詳細な話はカットされているからです。カットされた理由はわかりやすいもので「長い!」の一言につきます。
漫画版をアニメ映画化したら「何部作になるんだろう」と真剣に考えてしまうくらい長いのです。そんなに長い話とわかっている漫画版を強くオススメするのは話の内容が、私たちが必ず考えて生きていかなくてはいけない事だからです。
「闘う」という事「生きる」という事「人間」とは何か、「正義は正しい」のか、「悪は何故生まれる」のかなど、必ず直面する議題が盛り込まれています。考えずに生きていけばある意味平和な人生がおくれるかもしれない。しかし「臭いものには蓋をする」という考え方でもあるということをハッキリと教えてくれます。共存するためには「知ることも必要」である、逃げ切ることはできないのだと痛感しました。人生や歴史の根本的な考え方を見たい方には是非オススメです!

風の谷のナウシカ / Nausicaä of the Valley of the Wind
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宮崎駿の最高傑作

アニメ劇場版の「風の谷のナウシカ」は、アニメ史上にのこる傑作として有名です。
ストーリー、画面構成、演出等々、すべてが最高の水準です。
しかし、劇場版公開時には、まだ原作は完結前であり、完結したのは、劇場版公開から10年あとでした。

原作のほうは、トルメキアと土鬼(ドルク)という二大国の全面戦争が、メインストーリーになります。
主人公のナウシカは、トルメキアと土鬼(ドルク)の間を運命のおもむくままに、さまよいつづけます。
その中で蟲使い達が一目置く種族「森の人」といわれる人たちと出会います。
このあたりから「念話」という、一種のテレパシーで意思疎通ができる超能力者が、キーパーソンとなっていきます。
ナウシカはこの森の人から腐海についての知識を教えられます。

土鬼(ドルク)は、トルメキア軍を全滅させるべく人工の粘菌兵器をつかいます。
しかし、人工の粘菌兵器はまったく制御不能となり、土鬼(ドルク)の国土の大半が腐海となってしまう結果となります。
そして、ここから巨神兵が登場してきます。
ナウシカは育成されながら運搬されていた巨神兵を破壊しようとしますが、未成熟ながらも巨神兵は無傷の状態で誕生してしまいます。
ナウシカはアスベルからわたされていた秘石の力で、巨神兵の母親と認識されます。
ここからナウシカは、巨神兵の力を使いすべての根源である土鬼(ドルク)の主都シュワにある「墓所」を破壊することを決意します。

最後に、墓所の中心にたどりついたナウシカは、腐海の誕生をふくめ世界のすべてが地球環境の復活のための人工的なシステムだということを知ります。
しかし、ナウシカは人工的な復活システムを否定し、「私達の神は 一枚の葉や 一匹の蟲にすら 宿っているからだ」と自己存在を肯定するとともに巨神兵に命じてシステムを破壊します。
墓所の体液をあびて服が青くそまったナウシカが、生きのこった人々とともに、「苦しくても生きていきましょう」とはげますシーンで物語は終わります。

結局のところ近い将来、ナウシカらの子孫は絶滅することが運命づけられており、これは変えられません。
生きのこった諸国間の紛争もおこるでしょう。
でも『絶望しないでたくましく生きていきましょう』というのが、このストーリーの結論だろうとおもいます。

全7巻。全人類の必読書です。
おそらく、年々必要性がましてくると思います。
絶対手元において、繰り返し読みかえしましょう。

風の谷のナウシカ / Nausicaä of the Valley of the Wind
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親の愛情

多くのテーマが盛り込まれており、難解な部分もありますが、あらゆる要素が絡む、深く濃い作品で、読み手の経験や年代によって感じ方が変わる作品だと思います。

私が感じたテーマは、環境問題、戦争、血族間の争いと親の愛、生と死、人の存在とエゴなどでした。
その中でも、血族間の争いと親の愛を、この作品から私は強く感じました。

王位争いの渦巻くトルメキア。クシャナ殿下を暗殺するため毒が盛られるのですが、クシャナの母は(多分それが毒だと分かっていながら?)それを口にします。
その結果精神を患ってしまい、人形をクシャナだと思い込んで甲斐甲斐しく世話をします。
成長したクシャナが戦場に出る際、狂ってしまった母親に別れの挨拶をしに行くシーンは、読んでいてとても辛かったです。
命をかけてまで守った我が子が最期の別れを言いに来たのにそれが分からず、人形を必死に守りながら、本物のクシャナに暴言を吐いてしまう母親。そんな状態になってでも守ってもらった尊い命を、戦場で捨てる覚悟ができているクシャナ。
母も娘も、生まれた場所が違ったらどんなに良かっただろう。でもその運命を受け入れないといけないんだなぁ、と涙が止まりませんでした。

環境問題などにフォーカスされがちな作品ですが、本当にあらゆるテーマがあり、読む人の経験や考え方によって、得るものが変わる作品だと思います。
数年後に読んだら私の感想も変わると思うので、必ずまた読みます。

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