ルパン三世（Lupin the Third）とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

作中において、ルパンたちの前には魅力的な異性が何度も登場しており、その中には本気の恋に落ちた間柄も存在している。

若き日のルパンが愛した相手がコーネリア（アニメ第2シリーズ「私が愛したルパン」）で、2人で逃避行を図ったものの、ルパンをかばって絶命した。その後、ナチスの復権を企む父親のドクター・ゼルによって、機械によってコントロールされている、生きる屍として生き還ったが、ルパンとの記憶を取り戻し、永遠の眠りにつくこととなった。

次元がかつて愛した相手が2人おり、1人は貴族の娘だったシスター・アンジェシカ（アニメ第2シリーズ「シェークスピアを知ってるかい」）。修道女となった彼女の依頼に応え、黒人独立運動の指導者を救出せんとするものの、彼女は生命を落とし、しかもその背後には陰謀が渦巻いていた。次元は彼女の仇討を果たす。

もう一人がキャサリン・モロ（アニメ第2シリーズ「インベーダー金庫は開いたか」）。巨万の富を築いた富豪の妻となった彼女は不治の病に侵されており、最期の望みが次元に会うことだった。次元はわざとそっけない態度で接する。

不二子のかつての恋人、ブーン（アニメ第1シリーズ「殺し屋はブルースを歌う」）。相棒として数々の任務をこなしてきたブーンは、もう一度彼女とコンビを組もうとする。しかし、彼女はルパンを選び、ルパンに銃を向けたブーンを射殺することとなる。その後の不二子の姿は哀愁を誘う。

そして、ルパンも不二子にとっては大切な男である。
「かわいい操り人形」と表現したこともあるが、アニメ第1シリーズ「脱獄のチャンスは一度」ではルパンが処刑されたと思い込んで、彼の形見のワルサーを海に投げ捨てて死を悼み、「タイムマシンに気をつけろ！」では、この世の名残へと、結婚式を望んだルパンを、事件が落着してもいつまでも追いかけ回している。

銭形警部が本気で愛したのがローラ・ジョーンズ（アニメ第2シリーズ「とっつあんの惚れた女」）。大富豪の妻であった彼女は、夫亡き後、キーワードとなる彼女の音声を狙うギャングに常に狙われていた。
その境遇に同情した銭形は彼女を守るべくルパンに協力を願う。その後、2人で逃避行を続けるうちに、相思相愛の間柄になる。しかし、彼女が思わず叫んだ愛の言葉を録音された後でローラは射殺されてしまう。銭形はルパンの助成を得て、復讐を果たすのだった。

五エ門に至っては、正式に結婚式を挙げた墨縄紫がいる（『風魔一族の陰謀』）。
キスを迫る彼女に困惑する姿を見せるなど、可愛らしい一面も覗かせている。
しかし、墨縄家の財宝を巡る戦いの中で、幻覚ガスの影響で彼女を傷つけてしまった五エ門は、自分が許せず、結婚を無期限に延期し、修行の旅に出る。紫の言葉は「待っててあげないからね」だった。

様々なゲストキャラ

実在の人物としては、徳光和夫がアニメ第2シリーズ「花も嵐も泥棒レース」に本人役で出演し、実況解説を行っている。
他に、『開運！なんでも鑑定団』でお馴染みの鑑定士である中島誠之助が、『炎の記憶』で本人役で出演し、「いい仕事してますねぇ」の名ゼリフを披露した。

他のアニメキャラクターとしては、逃げ惑う観客の中にバカボンのパパとバカボンが紛れ込んでいたり、アニメ第2シリーズ「ベルサイユは愛に燃えた」で『ベルサイユのバラ』のオスカルが出演し、斬鉄剣で裸にされるというサービスシーンが挿入された。

まとめ

ルパンは語る。「壁は乗り越えるためにある」「鍵のない金庫から盗んでもちっとも面白くない」。常に彼は挑戦し続けている。その姿勢がファンを惹きつけ続けている。

製作者によって少しずつ個性は変わりつつも、ルパンは何物にもとらわれることなく、常に自らの道を歩み続けている。その長い旅路は終わることはない。

銭形警部の『カリオストロの城』での言葉を借りれば、ルパンは幅広い世代にわたって、読者や視聴者の心を盗み続けている。