ムーラン(ディズニー映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ムーラン(原題:Mulan)』とは、アメリカのディズニーで1998年に制作された、古代中国を舞台としたディズニー映画である。中国の伝説の人物である「花木蘭」をモデルに描かれている作品。2020年には実写映画化もされたが、こちらの作品は多くの波紋を呼んでいる。古くからのしきたりに従う周囲に求められる女性としての自分、自分らしく振る舞いたいという気持ちを持つ自分とで葛藤をするムーランが、父の代わりに男装して出兵することをきっかけに多くの困難を乗り越える過程と成長する姿を描いた物語である。

『ムーラン』の概要

『ムーラン(原題:Mulan)』とはアメリカのディズニーで1998年に制作された、ディズニーの長編アニメーション映画である。1998年6月18日にアメリカで公開された。監督はバニー・クック、トニー・バンクロフト。日本での公開日は1998年9月26日である。アニー賞の作品賞を受賞している。興行収入は3億43ドルにのぼった。
ミュージカル場面において軽快な雰囲気や圧巻な景観に、ヴィジュアルセンスをはっきりと描写されていることがかなり評価された。ディズニー・ルネサンスというウォルト・ディズニー・カンパニーの時代の評価を彷彿とさせるような現象も、この『ムーラン』で巻き起こった。

古代の中国が舞台となっている。物語は中国の伝説の「花木蘭」がモデル。中国に伝わる古くからのしきたりに従う周囲に求められる女性としての自分と、自分らしく振る舞いたいという気持ちを持つ自分とで葛藤をするムーランの成長を描いた物語となっている。父の代わりに男装して出兵することをきっかけに、リーやヤオ達と出会い、フン族の襲撃といった多くの困難を乗り越える過程と成長する姿が描かれている。

2004年12月、日本において続編となるビデオ作品『ムーラン2』が発売された。2020年9月4日にはWeb配信で実写映画化された。
日本語版演出は『キングダム・ハーツ』シリーズや『101匹わんちゃん』、『モアナと伝説の海』などで知られる向山宏志。向山宏志は『ムーラン2』でも演出を手掛けている。

『ムーラン』のあらすじ・ストーリー

フン族と中国の戦争

万里の長城で中国軍の看守が夜の見張りをしていた時のこと、シャン・ユー率いるフン族が夜中であるにも関わらず、中国を襲撃してきた。
慌てて看守は「狼煙をあげろ!」と指示を出す。声に気づいた兵たちは次々と明かりを灯す。
看守も火をつけようとしたところ、シャン・ユーが宣戦布告をしに現れる。

フン族の襲撃を受けて、リー将軍は皇帝に状況を知らせるべく宮殿を訪れる。
高くそびえる万里の長城をも超えてきたと知った皇帝は、フン族に危機感を覚える。そして、皇帝はついに「さらに兵を集めよ」「民を守れ」と命令する。
リー将軍は「我々の軍でも充分に勝てる」としたが、皇帝は頑なに徴兵するという指令を取り下げなかった。皇帝の命令を受け、中国は徴兵を決意する。

「女性らしさ」と「自分らしさ」で揺れるムーラン

お見合いを失敗してしまったムーラン

中国のある町にムーランという女性がいた。
ムーランはお見合いにむけて腕に質問されるであろうことをカンニングペーパーのように書きながら、意識して礼儀正しく朝食を食べる。
飼っているニワトリが勇ましく鳴くと、ムーランは飼い犬のチビちゃんを起こしに行く。チビちゃんに上手くエサを持たせ、走らせることで馬のカーンやニワトリにエサをあげさせるのがムーランの役割だ。
ムーランはそんな動物のエサやりといった、どちらかと言うと力仕事を好む。

しかし、ムーランの父であるファ・ズーはどこか女性らしさに欠けるムーランを心配し、毎日ファ家の敷地の奥の方にある先祖の墓地で祈っていた。それを見つけたムーランは、病気がちなファ・ズーに「医者の言いつけ」通りお茶を飲むように薦める。
しかし、持ってきたお茶を零しそうになるなど、ファ・ズーのムーランに対する心配は募るばかりだった。
ムーランは「女性の役割は良き妻になり家を守ること。この言いつけを守るから」とだけ言って、ファ・ズーの不安をよそにお見合いの支度へと走ってしまう。

その頃、ムーランの母であるファ・リーとムーランの祖母は市場に出かけていた。
お見合い所の前を通る際、「ムーランはまだか」と急かされる。まだムーランが到着していないことに焦るファ・リーをよそに、祖母は幸運のコオロギと言われて買ったクリキーを持って道を横断し、事故を多発させる。
遅れて到着した娘のムーランと破天荒な義母にファ・リーは呆れかえる。

到着するやいなや、ムーランはお見合いの支度をさせられる。
祖母からクリキーを受け取ったムーランは、お見合いの為に仲人に会いに行く。仲人に名前を呼ばれた際、すぐに大きな声で返事をしたがために小言を言われるなど、先行きが思いやられた。
途中まではムーランもやり組むが、お茶の作法中にクリキーが暴れ出す。そのせいで仲人が火鉢に尻もちをつき、尻に火がついてしまう。
怒り狂った仲人はムーランを追い出し、お見合いは失敗に終わる。

ファ家に帰った後、男勝りで自由な心を持つムーランは愛する家族のために「縁談をまとめ、良き妻になること」といった古きしきたりを守ろうとする。
その一方で、本当の自分とは何かと葛藤していた。
激しく落ち込むムーランをファ・ズーが慰めると、ムーランは少し笑顔を見せる。そんな時皇帝の兵とチ・フーが訪問してきた。

「中に入りなさい」というファ・リーの言葉通りにムーランは門の内側に戻り、ファ・ズーたちが相手をした。
塀の上からムーランが覗くと、チ・フーは「皇帝の命令により、フン族侵攻のため各家男子一人の徴兵令が下る」と説明をする。ファ家にも召集がかかっているが、ファ家の男は、高齢で足の悪い父親のみだった。
ムーランが止めようとするも、ファ・ズーは招集状を受け取る。チ・フーにも注意され、ムーランは「大衆の前で私に恥をかかせるな」とファ・ズーに言われてしまうのだった。

徴兵令と決断

父親が戦場に行くことに心を痛めるムーランであったが、ファ・ズーは翌朝に出兵するつもりで準備を進める。それを物陰に隠れてみていたムーランは、支度の最中に咳き込む父親を見て何かできることはないかと考えを巡らせる。
重たい空気の中家族で食卓を囲んでいると、遂にムーランは「どうしてお父様が戦に出なければならないのか」と叫んでしまう。「男はそういう運命なのだ」と1人冷静ではあったファ・ズーだが、緊迫感のある事態に思わず「お前も娘らしくいたらどうだ」と言ってしまうのだった。
先程とは打って変わってしまった態度に耐えられなかったムーランは、部屋を飛び出した。

家族の運命や自分がどうありたいか、今何をするべきかについて考えたムーランはある決断をする。それは、男装して自分が徴兵に応じることであった。
家族が寝静まったころ、ムーランは両親の寝室から招集状をこっそりと持ち出し、自室で長かった自分の髪を切る。そして父の甲冑を着て、静かに家を出たムーランはカーンに乗って召集場所に向かう。
やがてムーランの祖母がムーランがいなくなったことに気づくが、カーンがいない為ムーランに追いつくのは無理だと悟った。家族はただご先祖様にムーランの無事を祈る。

ムーランの祖母の祈りが届き、ファ家の先祖の1人が目を覚ました。
その先祖が呼び覚ましたことで、かつてファ家の守り神であったムーシューが起きる。久々に現世に現れられたことで気合が入るが、前に目覚めた際にファ家の人を1人死なせてしまったことがきっかけでムーシューの今の仕事は銅鑼叩きになってしまっていた。嫌々銅鑼でムーシューが他の先祖たちを起こせば、家族会議と言う名の喧嘩が始まってしまう。

勝手な行動を繰り返すムーランに散々悪態をついた後、どの守り神をムーランに付けるかで先祖たちはまた揉める。最終的に「この中で1番強い守り神をムーランにつけよう」という結論に落ち着きそうになる。
するとムーシューが自分が行くと言い出す。
先祖たちに笑われてしまうムーシューが逆ギレすると、「いいから本物の強いドラゴンを目覚めさせろ」と言われてしまう。追い出されたムーシューは、石になったドラゴンを起こそうとする途中に、誤ってドラゴンの石像を壊してしまう。
ファ家の先祖たちに「まだ起こせないのか」と言われたムーシューは、石のドラゴンに成りきって先祖に応対する。

後がなくなったムーシューはクリキーと出会う。
クリキーとの会話でムーシューは「自分がムーランを英雄にすれば良いのだ」と思いつく。思い立ったムーシューはしつこくまとわりつくクリキーを追い払いながらも、ムーランを追いかける。

刻一刻とシャン・ユーによる侵略が迫るなか、ムーランはカーンと男装の際の振る舞いの練習をしていた。なかなかうまくいかないところに、突然「炎のドラゴン」と名乗るものが現れる。
ムーランが驚いたのも束の間、その正体はクリキーが起こした火の影によって大きく見えたムーシューだった。
小さいトカゲのように見えるムーシューをムーランとカーンで困惑しながら見つめると、ムーシューは「自分は本当は大いなるドラゴンだ」「お前の先祖に言われて遣われてきた」と言い張る。
「自分も不安だったから信用が出来なかった」とムーランが謝ったことで和解した一行は、なんとか招集先に無事辿り着く。

フン族討伐隊での訓練

不安そうなムーランは、ムーシューの励ましによって同じく兵として招集された者たちの中に入っていこうとする。そこで出会ったヤオに睨まれたムーランは、ムーシューの無茶な助言に従って相手を殴り、喧嘩になってしまう。
チェン・ポーやリンが仲裁に入るも、喧嘩はやがて騒ぎになる。
物陰でその様子を見ていたチ・フーは記録しつつ将軍のいるテントに入る。

テントではリー将軍とその息子であるシャン・リーが作戦を練っていた。
リー将軍は「自分がシャン・ユーの軍隊を引き止める間に、新しく兵になった人々を訓練せよ」とシャンを隊長に任命する。チ・フーに「経験が浅すぎる」と反対されたり、戸惑うシャンの声に耳を傾けることなく、リー将軍はそのままシャンにフン族討伐隊を任せる。そしてそのままリー将軍はシャン・ユーのところへと向かってしまう。

シャンは気持ちを切り替え、任されたことの喜びを噛みしめながらその任務を引き受ける。しかし、意気揚々と臨んだシャンの目先には、まだ喧嘩をしていたムーランたちがいた。
いつの間にか喧嘩の中心にされていたムーランの目の前に、シャンは立ちはだかる。

シャンの突然の登場に困惑したムーランは、何とか男に成りきろうと口数が多くなる。しかしシャンはひるまず、ムーランを怪しみ、名前を聞く。
想定していなかったムーランだが、ムーシューのアドバイスを受けて咄嗟にピンと名乗る。
チ・フーとシャンはとことん疑ったが、ムーランのあまりに不自然な態度に「ファ・ズーがこんな息子のことを話すわけが無い」と結局信じてしまう。

隊長となったシャンは騒ぎを起こしたムーランに後片付けを命じ、他の者には「翌朝から本格的に訓練を始める」と伝える。
しかし、急に隊長になったシャンは周りからあまりよく思われていなかった。

翌朝、ムーシューとクリキーに無理やり起こされたムーランはムーシューの作った粥を食べる。するとカーンが何か焦った様子でムーランの方を見る。そこでムーランたちは遅刻してしまったことに気がつく。
急いで訓練場に向かうと、ヤオ、チェン・ポー、リンは遅刻したムーランをからかい、意地悪なことを言う。そこに現れたシャンは、隊員たちに整列するよう呼びかけると、悪態をついたことが原因で行動に出遅れたヤオに罰を与える。
罰というのは、髙く細い木の棒のてっぺんに刺さった矢を取りに行くというものだった。

嫌々取りに行こうとするヤオに、チ・フーから重りが授けられてしまう。ムーランたちもシャンに促されて挑戦してみるが、誰1人としてできなかった。
その後、隊長・シャンから訓練を受けるが体力も剣術もないムーランを始めとする隊員は失敗続き。さらにはシャンからは呆れられていた。
しかし努力の末、次第に力をつけていき、仲間やシャンにも認められるようになる。
フン族討伐隊自体も、隊員たちが実力を着実に身に着けていった。

その頃、シャン・ユーの相棒であるハヤブサが、トンシャオ峠から人形をフン族に持ち帰る。人形には皇帝軍の白馬の毛や大砲の硫黄のにおいがついていた。
このことからすぐ近くに敵がいることを突き止めたシャン・ユーは、峠を越えて皇帝軍に攻撃することを企む。

ある夜、ムーランは池で水浴びをすることにする。「女だとバレたらどうするんだ」という忠告も聞かず、ムーランは裸で池の中に入ってしまった。
するとヤオ、チェン・ポー、リンが池の中に入ってきてしまう。すぐさまムーランの存在に気付いた3人はムーランに「仲直りしよう」「誰が1番強いか競争しよう」などと口々に誘う。しかし、ムーシューがこっそりリンの尻を噛み、水面から上がってきたことで「蛇が出た」と3人は大騒ぎする。その隙に口笛でカーンを呼んだムーランはなんとか池から上がる。
討伐隊同士の仲が良くなる一方で、会話をする機会が増え、女性であることがバレてしまうリスクも徐々に高まっていった。

池から出たムーランは、テントでチ・フーが「あの兵にフン族を討伐できるはずが無い」と笑っているところを物陰で聞いてしまう。「あの兵」と言うのは、ムーランがいるフン族討伐隊のことである。
テントにはシャンもおり、「訓練は完了している」と主張していた。しかし、チ・フーは一貫して「全員失格だ、隊長も相応しくない」と言い続け、シャンにも悪態をつく。
話を続けようとするシャンを払いのけ、「お前は将軍の息子かもしれないが、自分は親の七光りではなく自らの手で皇帝の側近になった」とチ・フーは続ける。観念したシャンはテントを出る。

ムーランはピンとして「あんなやつ、一発くらわせようぜ」と言ってみるが、シャンは無視した。再び「あんたは良い隊長だと思う」とムーランが言うと、シャンは1度だけ振り返り、去った。
それを見たムーシューは、ムーランがシャンに恋心を抱き始めているのを確信する。ムーシューの言葉を否定するも、ムーランも自分の気持ちに気づき始めていた。
恋心を抱くムーランの手助けをしようと、ムーシューとクリキーはチ・フーのテントに入り込む。

テントの中でムーシューはクリキーに手紙を書かせる。試行錯誤しながら書いた手紙を持って、カーンと共にチ・フーのところへと向かった。
兵士に変装したムーシューから受け取った手紙を読んだチ・フーは、シャンに「将軍から前線に出陣せよと命令が来た」と伝える。
ムーシューの狙い通り、フン族討伐隊は出兵することとなった。

フン族との初めての戦い

「戦に勝てば故郷に帰れる、愛する彼女が待っている」などと歌いながら都に到着すると、そこにあったのは焼け野原だった。
たまたまムーシューが手紙を書いたことにより気づけただけで、都は見る影も無かった。シャンは「生存者を捜せ」とだけムーランたちに言い残し、その場を見回る。
ムーランがぬいぐるみを拾い、その残酷さを目の当たりにしたとき、「父上がいない」とシャンが気づく。

すると、チ・フーがシャンを呼ぶ。
シャンが向かった先には、リー将軍が率いていたはずの兵士たちが倒れている様だった。そしてチェン・ポーがもぬけの殻となってしまったリー将軍の兜をシャンに手渡す。
同じ光景を見た討伐隊員も言葉を失う。ムーランがシャンの方を見ると、シャンは父を弔っていた。
そっとシャンに駆け寄ったムーランの肩に手を置くと、そそくさと自分の馬に乗り、「峠を越えて敵の攻撃に備える」「陛下をお守りするぞ」と討伐隊を率いる。

そのまま峠を歩いていくと、いきなりムーランが率いていた荷車から爆弾が弾け飛ぶ。
ムーシューが荷車の中でしてしまった失態の為と分かった途端、シャンが「敵に気づかれたらどうするのだ」と詰め寄る。良い言い訳を考えようにもうまくムーランが答えられないでいると、シャンの左肩に矢が刺さる。
それに続いて峠の上にいるフン族による、大量の矢による攻撃がなされる。

「矢から逃げろ」とシャンは自分に刺さった矢を外しながら命令する。矢尻には火がつけられており、カーンの荷車は火だるまになってしまう。ムーシューとクリキーが自力で逃げ出し、間一髪ムーランが荷車からカーンを切り離したことで全員助かったが、多くの大砲の弾を無駄にしてしまった。
残りの弾を全て峠の方へと投げ込み、落ち着いたかと思いきや、シャン・ユーたちは大量の兵士と共に峠のふもとに佇んでいた。迫りくるフン族の者たちに、シャンは「我々も命を懸けて戦おう」と討伐隊全員で応戦することを決める。

ヤオはシャンに「シャン・ユーを狙え」と大砲を発射するように命じられる。大砲の準備をするヤオを見た折に、ムーランはあることを思いつき、雪山をめがけて走り出す。「戻ってこい、ピン」というシャンの声に耳を傾けることなく、ヤオから大砲を奪い取る。
1人走るムーランは、フン族に追いかけられてしまう。シャン・ユーに追い詰められそうなムーランは、ムーシューの口から出る火で大砲に点火する。
しかし、ムーランは目の前の敵ではなく、雪山の頂上に向かってムーシュー諸共大砲を発射する。
大砲はフン族を通り過ぎて雪山の頂上に見事命中した。最初、狙いを外したかと思われたが、この爆弾がきっかけで大きな雪崩が起きる。

雪崩によって多くのフン族が次々に倒されていくのを、シャン・ユーは目を見開きながら見つめる。
何が起こったが分からないまま、ムーランの腹を剣先で傷つけたが、シャン・ユーも雪崩に巻き込まれてしまった。ムーランは傷を負うもシャンを連れ、なんとか逃げようとする。
雪崩によって無事にふもとまで滑り落ちてこられたムーシューは、雪崩に埋もれかけていたクリキーと合流してムーランを捜す。

カーンに乗ったムーランはシャンとはぐれてしまうが、ヤオたちの助けを借りてなんとか無事に討伐隊全員で生き延びる。ムーランの奇策により見事フン族に勝利した。
シャンからも感謝と信頼の意を込めた言葉を述べられるなど、一件落着かと思われた。
しかし、ムーランは負傷して気絶してしまう。

追放

陣地に戻って怪我の治療を受ける段階で、ムーランが女であるとばれてしまう。ムーランは必死で理由を説明しようとするが、シャンは絶望し、チ・フーは聞く耳を持たない。
軍規違反は処刑という規則に従い、シャンはファ家に伝わる剣を振り下ろそうとした。しかしシャンは処刑ではなく、フン族討伐隊からの追放をムーランに命じる。
ヤオたちだけが心配そうな顔でムーランを見つめ、チ・フーが「本当に良いのか」とまくし立てる中で、シャンは討伐隊を率いて移動を始めた。

ムーシュー、クリキー、カーン、そしてムーランはなんとか寒さを堪え凌ぎながらも、失意に暮れていた。
ムーシューが「あと少しで英雄になれたのに」と冗談で言っても場の雰囲気は険悪になるばかりである。やがてムーランが「家を出たのが間違いだった」と呟いた。

正直な気持ちを吐き出すムーランに、ムーシューは「先祖に遣われてきたのではなく、お前が英雄になれば自分は出世できると思っていた」、クリキーは「自分は幸運のコオロギなんかじゃない」と打ち明ける。
真実を打ち明けてくれる仲間たちに、さらに「家に帰るべきなのだろうか」と本音を話すムーランに、「敷居が高いけどきっと分かってくれる」「俺がついている」とムーシューは背中を押すのだった。

中国の宮殿で最終決戦

ムーランが故郷へ出発しようとしたその瞬間、叫び声が聞こえる。それに応じるように、物音が聞こえ始めた。シャン・ユーとわずかなフン族が生きていたのだ。
たしかにその姿を見たムーランは、父の剣を持ち、カーンに飛び乗って王宮へと急いだ。

一方、シャン達が先に着いていた都ではフン族の討伐を祝うお祭りが催されていた。「国を救った英雄たち」と紹介され、チ・フーは浮かれているが、ムーランを除隊させた後ということでシャンやヤオ達は浮かない顔をしている。
そこでムーランはなんとかシャンが率いるフン族討伐隊の列に追いつく。
シャンを見つけたムーランは「フン族はまだ生きている」「私の言っていることを信じて」と告げる。しかし、ピンの正体が女性だったことに深く傷ついたシャンは「お前を信じるだと?」と無視してしまう。
ヤオ達にも同じことを伝えたムーランは、フン族の襲来に備えるべく、一旦その場を離れる。皇帝が直々にシャンの前に現れ、その功績を称えるセレモニーが行われようとされていた。

シャン・ユーの剣が皇帝に手渡されようとしたその瞬間、ハヤブサがその剣を奪いとる。ハヤブサが飛んだ先には、シャン・ユーがいた。その後、シャン・ユーらは皇帝を人質に王宮を制圧、立てこもってしまう。
力尽くで王宮の扉を開けようとするシャンたちに、ムーランが「良い考えがある」と駆け寄る。
ヤオ達はシャンを1人おいて、ムーランについていく。王宮に忍び込む準備を4人でしていると、まもなくシャンも手伝いに来た。

その頃、皇帝はフン族に囚われたまま国民の目にも届くバルコニーに連れ去られる。
シャン・ユーの命令でバルコニーの入り口が塞がれると、フン族の兵士たちのそばに側室と思わしき4人が現れる。近くで見ていたシャンをハヤブサが発見するが、ムーシューの火炎攻撃で羽毛が全部焼かれてしまい、ハヤブサは身動きが取れなくなってしまう。

それを合図に、側室の振りをしていたヤオ、チェン・ポー、リン、そしてムーランが見張りを全員蹴散らす。
「行くのよ!」とムーランが叫ぶと、シャンが扉を開けにかかる。皇帝が説き伏せようとしたのに激昂したシャン・ユーだったが、駆け付けたシャンが剣で立ち向かう。
その隙に皇帝を抱き上げてチェン・ポーが見晴台へとロープで渡っていく。皇帝に逃げられたシャン・ユーは、拳でシャンに襲い掛かる。
先に逃げていたヤオとリンがムーランを呼ぶが、シャン・ユーの攻撃に倒れてしまったシャンを見て、ムーランはシャン・ユーと一騎打ちすることにした。
王宮中を逃げ回るムーランをシャン・ユーが追いかける間、ムーシューとクリキーも見晴台へと向かう。その時、シャン・ユーはムーランが雪崩を起こしたピンの正体であることに気づく。

自分を追い詰めた兵士が女性だと気づき、舐められていると感じたシャン・ユーは屋根へムーランを追い込む。それを逆手に取ったムーランは、シャン・ユーから剣を奪い取り、剣先でシャン・ユーの衣類を屋根に打ち込んだ。
ムーシューは見晴台から持ち込んだ祭り用の花火を点火させ、ムーランが瓦につかまったのを見てシャン・ユー目がけて発射させる。
見事に花火が命中し、シャン・ユーは花火を打ち上げる塔まで吹っ飛び、さらにそこにあった花火と一緒に爆発した。
こうしてムーランは隊長シャンらとともに皇帝の奪還に成功し、シャン・ユーとの一騎打ちでも勝利する。

皇帝は、女性でありながら勇敢に戦い、国を救ったムーランを褒め称える。
国民もムーランに賛辞を送る中、ただ1人、「あの女のせいでとんだ目に遭った」「ただの女が調子に乗るな」とチ・フーが怒る。皇帝はチ・フーの態度を見て、「この男をクビにして私の側近にならないか」とムーランに持ち掛ける。
ショックのあまり失神してしまうチ・フーを横目に、ムーランは「故郷に帰りたい」と皇帝の申し出を断ってしまう。
潔く引き下がった皇帝は、王家の紋章を象った首飾りをムーランに授ける。
そして「これを家族に見せれば君が何をしたか伝わるだろう」と言った。

ファ家に帰るムーラン

ヤオたちが名残惜しみ、シャンが気まずそうに見送る中、ムーランはカーンに乗って故郷へと急いだ。
故郷へ帰ったムーランを待っていたのは愛する父親のファ・ズーだった。「勝手に家を出てごめんなさい」と真っ先にムーランは謝った。

ファ・ズーはファ・リーとムーランの祖母が傍で見守る横で、ムーランからシャン・ユーと王家の紋章を受け取る。
しかし、ファ・ズーはこれを地面に置き、ムーランを抱きしめる。そしてムーランに、「1番の贈り物は、お前を娘に持ったことだ」と語り掛ける。
父の言葉に、ムーランは涙した。

そこに、皇帝から「あんな娘は滅多に現れないぞ」と諭されたシャンが訪ねてくる。シャンはファ・ズーに挨拶するが、ムーランが「家族と一緒に食事でもどう?」と声を掛けてきた。
一瞬躊躇ったシャンだったが、喜んで受け入れることにする。
その様子を、見事守り神に舞い戻ったムーシューと、そんなムーシューに呆れたファ家の先祖が墓地から見ていた。ムーランは女性でありながらも、勇気と賢さにより自らの運命を切り開いたのである。

2020年に実写映画化

実写映画の広告に使われた画像

『ムーラン』は2020年9月4日にWeb配信という形で実写映画版が公開された。元々は2018年11月2日に公開予定だったが、製作が遅れて2020年に公開予定となった。
その後、新型コロナウイルス感染拡大防止対策の影響により、日本では劇場公開が中止になる。
配信された日本語版のムーランの声優は元宝塚歌劇団花組のトップスター・明日海りお。オリジナルキャラクターのシェンニャンの声優は女優の小池栄子。
ムーシューが登場しない代わりにオリジナルキャラクターが出演するなど、本作とは違う点がかなりあることが話題となった。

実写映画化と原作映画の相違点

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「リメンバー・ミー(Coco)」とは2017年に公開されたアメリカのフルCGアニメーション映画作品。ピクサー・アニメーション・スタジオの劇場公開長編第19作目。家族に反対されながらもミュージシャンを志す少年が死者の世界に迷い込み、自身の先祖に関する秘密を知っていくストーリー。家族の絆をテーマとしている。

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トイ・ストーリー2(Toy Story 2)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

トイ・ストーリー2(Toy Story 2)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

ジョン・ラセター監督による、生きたおもちゃたちの冒険を描くアニメ映画の2作目。アンディ少年の親友、カウボーイ人形のウッディは、実はプレミア人形。おもちゃ屋の社長にビジネスの道具として持ち去られた上、オフィスのおもちゃ達からいずれ持ち主から忘れられると聞き、帰るべきか迷います。一方、アンディの部屋では捜索隊が組まれてウッディの救出に向かうのでした。前作以上に見せ場もメッセージも盛り込まれています。

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美女と野獣(実写映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

美女と野獣(実写映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『美女と野獣』(原題:Beauty and the Beast)は2017年にアメリカで制作された映画。1991年に制作された、ディズニーアニメーション不朽の名作を完全実写化。魔女の呪いによって醜い野獣の姿に変えられてしまった王子と、孤独を抱えながらも前向きに生きる美しい娘ベルが出会い次第に惹かれあっていく模様を描く。愛すること、信じ抜くことを描くファンタジーロマンス。

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魔法にかけられて(ディズニー映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

魔法にかけられて(ディズニー映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『魔法にかけられて』とは、2007年にウォルト・ディズニー・ピクチャーズが製作したミュージカル映画。ディズニー伝統のアニメーションと実写を融合し、過去のディズニー作品からのセルフパロディや楽しいミュージカルナンバーを随所にちりばめて描いたファンタジック・ラブ・コメディ。王子との結婚式の日に魔女に騙されて現代のニューヨークへと送り込まれたおとぎの国のプリンセス・ジゼルは、見知らぬ世界の中で困り果てていた時、弁護士の男性・ロバートと出会い、やがて彼に惹かれていく。

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モンスターズ・ユニバーシティ(ピクサー映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

モンスターズ・ユニバーシティ(ピクサー映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『モンスターズ・ユニバーシティ』とは、2013年にディズニーとピクサーによって制作された映画である。略称は『MU』。2001年に公開された『モンスターズ・インク』の続編で、最強の怖がらせ屋のモンスター・マイクとサリーの大学時代が舞台となっている。夢に向かってひたすら努力をするマイクと、才能に頼って努力を怠けるサリーの出会いと成長を描いた冒険物語になっており、マイクとサリーの関係性の変化や、前作とのつながりが描かれている。

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カーズ2(ピクサー映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

カーズ2(ピクサー映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

2011年7月30日公開の大人気カーズシリーズの第2弾。ピクサー映画で「トイ・ストーリー」シリーズ以外で初めての続編長編作。ジョン・ラセターとブラッド・ルイスの共同監督。カーズの主人公「ライトニング・マックィーン」が仲間たちと一緒にワールド・グランプリに出場する。初めてレースについてきた親友の「メーター」がスパイと間違われ悪の組織と闘うことになる。メーターが大活躍する友情がテーマの物語。

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塔の上のラプンツェル(ディズニー映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

塔の上のラプンツェル(ディズニー映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『塔の上のラプンツェル』とは、2010年11月24日にアメリカで公開された、ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオが製作の第50作目の長編アニメーション映画である。バイロン・ハワードとネイサン・グレノが共同で監督を務めた。魔法の髪を持つ少女ラプンツェルは幼い頃、魔法の髪を独り占めしようとしたゴーテルにさらわれ、森の中の塔で育てられた。塔から出ることを許されず、誕生日にだけ空に浮かぶ灯りを間近で見るのが夢だった。そんな所に現れた青年フリン・ライダーとその灯りを見に行く旅に出る。

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モンスターズ・インク(ピクサー映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

モンスターズ・インク(ピクサー映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『モンスターズ・インク』とは、ディズニーとピクサー製作の長編3DCGアニメーション映画。公開前から、ユニークで愛らしいキャラクターが脚光を浴び、2001年、全米で記録的な大ヒットとなった。夜な夜な子どもたちを脅かすくせに実は子どもが大の苦手というモンスターたち。彼らの世界に小さな女の子が紛れ込んだことから巻き起こる騒動を友情と愛情を織り交ぜてコミカルに描く。ベテランアニメーター、ピート・ドクターの初監督作品。

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ノートルダムの鐘(ディズニー映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

ノートルダムの鐘(ディズニー映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ノートルダムの鐘』とは、1996年に公開されたウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ作品で、容姿が醜いことで周囲から酷い扱いを受けるカジモドが1人の女性に恋をする物語である。ディズニー作品といえば、プリンセスとプリンスが結ばれるストーリーで、年齢問わず楽しめるテーマが多い。一方で、今作は社会問題の1つである「差別」をテーマとした描写が見られ、歴史上差別対象となった「ジプシー」と呼ばれる民族が登場することからディズニー映画の中でも大人向けで異質なストーリーとなっている。

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アナと雪の女王(アナ雪)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

アナと雪の女王(アナ雪)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

「アナと雪の女王」はアメリカ合衆国の3Dコンピュータアニメーション・ミュージカル・ファンタジー映画。 日本ではアナ雪の略称でも呼ばれる。 王家の娘、2人の主人公アナとエルサを待ち受ける過酷な運命を描く。 大人から子供まで楽しめるウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオの名作。

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トイ・ストーリー(Toy Story)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

トイ・ストーリー(Toy Story)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

ピクサー製作、ジョン・ラセター監督による長編アニメ映画。人間の目がない所でおもちゃが動くという設定に、独自の味付けが成されています。古いカウボーイ人形のウッディは、新しくやって来た宇宙飛行士人形バズにより持ち主の「一番のお気に入り」の座を奪われます。その逆恨みが元で様々な困難に見舞われるのでした。厳しい現実をユーモラスに描きつつ、友情や冒険の要素も盛り込んだ、大人も子供も楽しめる作品です。

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シュガー・ラッシュ(ディズニー映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

シュガー・ラッシュ(ディズニー映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『シュガー・ラッシュ』とは、アメリカ合衆国で2012年11月2日、日本で2013年3月23日に公開されたウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ製作の第52作目のアニメーション映画である。監督はリッチ・ムーアが務めた。また、タイトルは作中に登場するアーケードゲームの名前でもある。ゲームの世界で悪役を演じるラルフは、ヒーローになる夢を叶えるため潜り込んだレースゲーム「シュガー・ラッシュ」の世界で少女ヴェネロペと出会い、二人は互いの夢のために協力することになる。

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ズートピア(ディズニー映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

ズートピア(ディズニー映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ズートピア』とは、2016年にウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオより公開されたアニメーション映画。第89回アカデミー賞長編アニメ映画賞受賞作品。肉食動物と草食動物が共に暮らす大都会ズートピアを舞台に、新米警察官のウサギのジュディ・ホップスと、キツネの詐欺師ニック・ワイルドの2人が、連続行方不明事件を解決するために奮闘するメディ・アドベンチャー。作品のテーマとして人種差別などの社会問題が描かれている。

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美女と野獣(ディズニー映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

美女と野獣(ディズニー映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

フランスの民話を元に1991年に制作されたディズニーの長編アニメーション映画作品。魔女の呪いによって醜い野獣に姿を変えられた古城の王子と美しく聡明な街の娘ベルとの奇跡の愛の物語。ロマンティックな音楽と美しい映像が全編を彩り、信じ合うことで起こる不思議な奇跡が深い感動を呼び起こすファンタジー・ラブストーリー。アニメ作品として初のアカデミー作品賞にノミネートされ、さらに作曲賞と歌曲賞を受賞した。

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プリンセスと魔法のキス(ディズニー映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

プリンセスと魔法のキス(ディズニー映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『プリンセスと魔法のキス』とはウォルト・ディズニー・スタジオが制作した2Dアニメーション・ファンタジー・ミュージカル映画。原題は『The Princess and the Frog』。日本では2010年に公開され、ディズニー初のアフリカ系アメリカ人のプリンセス映画として知られる。アメリカ合衆国ニューオーリンズを舞台に、主人公ティアナと王子ナヴィーンを蛙に変えた魔法と、それを解く「プリンセスのキス」をめぐる冒険を描く。

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トイ・ストーリー4(Toy Story 4)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

トイ・ストーリー4(Toy Story 4)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『トイ・ストーリー4』とは、ピクサー・アニメーション・スタジオ製作、ディズニーの大人気シリーズ『トイ・ストーリー』の第4作目である。ある少女のおもちゃ・ウッディとその仲間たちが新しく加わった、プラスチック製フォークで作られたおもちゃ・フォーキーと一緒に冒険するという物語。キャッチコピーは「あなたはまだ─本当の『トイ・ストーリー』を知らない。」。『トイ・ストーリー2』を最後に登場が無かったボー・ピープとウッディたちの再会なども描かれている。

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レミーのおいしいレストラン(ピクサー映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

レミーのおいしいレストラン(ピクサー映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『レミーのおいしいレストラン』とは、2007年に公開されたディズニー/ピクサー制作のハートウォーミング・コメディな長編アニメーション映画である。監督はブラッド・バード。物語の舞台はフランス・パリ。料理を愛し、フランス料理のシェフになることを密かに夢見るネズミのレミーと、料理が苦手な青年リングイニが出会い、かつて5つ星だったが星を2つ失ってしまったレストラン「グストー」に新風を巻き起こしていく。自分に自信がもてないネズミと人間の成長と友情が描かれた、子どもから大人まで楽しめる作品。

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ファインディング・ニモ(ピクサー映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

ファインディング・ニモ(ピクサー映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ファインディング・ニモ』とは、第76回アカデミー賞で長編アニメ賞を受賞した、ディズニー / ピクサー製作の冒険ファンタジー映画である。 2016年には続編『ファインディング・ドリー』が公開された。人間に捕らえられたニモを助ける為、父親であるカクレクマノミのマーリンが旅の途中で出会ったナンヨウハギのドリーと共に、大冒険を繰り広げる物語を描いている。ニモの居場所がシドニーだと知り、急いで向かう2人に幾度となくピンチが降り注ぐ。旅の終わりに親子の絆を感じる事が出来る、感動が詰まった作品である。

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ポカホンタス(ディズニー映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

ポカホンタス(ディズニー映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ポカホンタス』とは1995年に公開されたディズニーアニメ映画33番目の作品。ディズニー映画史上、初めて実在の人物を扱った歴史的映画である。映画中盤の挿入歌「カラー・オブ・ザ・ウィンド(Colors of the Wind)」はアカデミー賞で受賞するほど評判が高い。舞台は17世紀初頭のアメリカ、インディアンのポカホンタスが植民地開拓するためにアメリカ大陸に上陸したジョン・スミスに出会い、お互いに恋に落ちる。人種の壁を越えたロマンスは、ディズニーでは異例ともいえる作品だ。

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アリス・イン・ワンダーランド(映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

アリス・イン・ワンダーランド(映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『アリス・イン・ワンダーランド』とは2010年公開のアメリカの3D映画。監督はティム・バートン。ウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズ配給。原作はルイス・キャロルの児童文学小説『不思議の国のアリス』『鏡の国のアリス』。19歳になったアリスが再びワンダーランドに迷い込み、赤の女王に支配されていたワンダーランドを救う。実写とモーションキャプチャーの技術を使い映画化した。映像が素晴らしく童話の世界観を見事に実写化しており、アカデミー賞では衣装デザイン賞をはじめ、3部門で受賞した。

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インサイド・ヘッド(ピクサー映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

インサイド・ヘッド(ピクサー映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『インサイド・ヘッド』とは、公開される前からピクサー史上最高傑作と言われた、人間の頭の中が舞台となったアニメ映画である。人間の感情「喜び」「怒り」「悲しみ」「嫌悪」「恐れ」がキャラクターとなり様々なピンチを乗り越えるという内容。それぞれの感情がなぜ必要なのか、子供から大人まで楽しんで見ることの出来る作品である。ピクサー長編アニメーション第1作は『トイ・ストーリー』であり、20年後の2015年に本作が公開されたので「20周年記念作品」とされている。

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カーズ/クロスロード(ピクサー映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

カーズ/クロスロード(ピクサー映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

2017年7月15日に公開されたピクサー映画。ブライアン・フィーの初監督作品。大人気カーズシリーズの第3弾。ベテランレーサーとなったライトニング・マックィーンがシーズン最後のレースで最新テクノロジーを追及した次世代レーサーたちのスピードに圧倒され大クラッシュをしてしまう。「人生の岐路(クロスロード)」に立たされ仲間や新しい相棒に支えられながら運命の決断を迫られる物語。

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ミラベルと魔法だらけの家(ディズニー映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

ミラベルと魔法だらけの家(ディズニー映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ミラベルと魔法だらけの家』とはウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオによって2021年に公開されたミュージカルファンタジー映画。南米コロンビアの山奥を舞台に、魔法の力を授かった不思議な一家の絆を描いた作品だ。そんな特別な家族の中で唯一、魔法の力を授からなかった主人公ミラベル。普通である彼女が、家族の危機を救うべく奮闘していく物語だ。自分だけが普通だというミラベルの葛藤だけでなく、家族がそれぞれ抱く悩みなど、登場人物たちの内面がミュージカル調で表現されている点も注目である。

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アメイジング・スパイダーマン2(マーク・ウェブ版)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

アメイジング・スパイダーマン2(マーク・ウェブ版)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

「アメイジング・スパイダーマン2」は、映画「スパイダーマン」のリブート(再始動)作品。 恋人「グウェン」を危険にさらさないという、彼女の亡き父との約束に悩む「スパイダーマン」こと「ピーター」は、両親の死に繋がる大きな陰謀に巻き込まれ、運命に翻弄されていく。

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アナと雪の女王2(アナ雪2)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

アナと雪の女王2(アナ雪2)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『アナと雪の女王2』は、2019年に公開されたウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ製作による、アメリカ合衆国のコンピュータアニメーション・ミュージカル・ファンタジー映画である。2013年に公開された『アナと雪の女王』の続編となっている。キャッチコピーは「なぜ、エルサに力は与えられたのか―。」であり、エルサの力の謎を解き明かす旅に出る冒険物語が描かれている。4柱(はしら)の風、火、大地、水の精霊を周囲の物を使って姿を表現したり、動物の姿で表現したりしている所が魅力である。

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モアナと伝説の海(ディズニー映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

モアナと伝説の海(ディズニー映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『モアナと伝説の海』とは、ディズニー製作のスペクタクル・アドベンチャー映画。2016年公開。この映画は、全米興行収入ランキング3週連続1位、第89回アカデミー賞では主題歌賞、長編アニメーション賞にノミネートされた。モヌトゥイ島に住む16歳の少女モアナは海を愛し、サンゴ礁の向こうの世界にとても魅力を感じていた。ある日、近郊に魚が居なくなり、椰子の実等の果物も腐り始める。島の人々と世界を救う為に大海原へ旅に出るという物語を描いている。

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シュガー・ラッシュ:オンライン(ディズニー映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

シュガー・ラッシュ:オンライン(ディズニー映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『シュガー・ラッシュ:オンライン』とは、2012年に公開された『シュガー・ラッシュ』の続編となる長編3DCGアニメーション映画。前作の舞台だったアーケードゲームの世界を飛び出し、おなじみのヴァネロペとラルフの仲良しコンビが広大なインターネットの世界で大冒険を繰り広げる。劇中にはGoogleやTwitterなど実在するIT企業のロゴが登場するなど、インターネット関連のネタが数多く散りばめられている。ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ製作。日本での公開は2018年12月。

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