目次

  1. ◆星新一「おーい、でてこーい」
  2. ◆江国香織「すいかの匂い」
  3. ◆小林泰三「酔歩する男」
  4. ◆山田詠美「ひよこの眼」
  5. ◆平山夢明「独白するユニバーサル横メルカトル」

◆星新一「おーい、でてこーい」

Hoshi1

英語の教科書に掲載されていたこともあり、世代を問わず多くのファンを持つ名作短編。「NEW HORIZON」を利用していた人は、中学二年次の英語の授業で読んだことがあるかもしれません。

ある日、街中に突然現れた「大きな穴」。その穴がなんなのか、なぜ現れたのか……街の住民たちは懸命に考えはじめます。そしてついに、とある利用方法を思い付き――ぞわっと? にやっと? させられるラストが待っています。自然の上で成り立つ人間の生活に対し、風刺的な読み方も。

◆江国香織「すいかの匂い」

「あの夏の記憶だけ、いつまでもおなじあかるさでそこにある。つい今しがたのことみたいに――バニラアイスの木べらの味、ビニールプールのへりの感触、おはじきのたてる音、そしてすいかの匂い。無防備に出遭ってしまい、心に織りこまれてしまった事ども。おかげで困惑と痛みと自分の邪気を知り、私ひとりで、これは秘密、と思い決めた。11人の少女の、かけがえのない夏の記憶の物語。」

出典: WWW.SHINCHOSHA.CO.JP

Ekuni1

江国香織さんと言えば「号泣する準備はできていた」、「冷静と情熱のあいだ」、「きらきらひかる」などの大人の恋愛を鮮やかに描き出す女性作家。しかし「すいかの匂い」に登場するのは皆、幼い少女たち。どこを切り取っても痛々しく残酷で、しかし綺麗な作品集です。

◆小林泰三「酔歩する男」

Sih

著者のデビュー作であり第2回日本ホラー小説大賞短編賞受賞作品である「玩具修理者」。こちらに同時収録された「酔歩する男」は「精神を崩壊させる」、「不安な気持ちが消えない」と大型掲示板ほかで大きな話題を呼びました。

ホラー好きの方はもちろん、SFやタイムトラベルが好きな方にもおすめの一冊。読後は、自分のいつも通りの生活にさえ違和感を覚えるような、不思議な感覚にとらわれるかも。

◆山田詠美「ひよこの眼」

Ymdeim

こちらも国語の教科書に掲載され、多くの人に愛される短編小説。短編集「晩年の子供」収録作品。

中学校を舞台に、転校生の男の子と主人公との淡くひそやかな感情を切り取った純愛小説。ですが、ただきらきらと美しいだけでは終わりません。
「少年少女を主役にした、ありがちな青春恋愛小説」と読み進めていくと……美しいだけでは終わらない、しかしどこかで納得もしてしまうような結末が待っています。

◆平山夢明「独白するユニバーサル横メルカトル」

「タクシー運転手である主人に長年仕えた一冊の道路地図帖。彼が語る、主人とその息子のおぞましい所行を端正な文体で綴り、日本推理作家協会賞を受賞した表題作。学校でいじめられ、家庭では義父の暴力に晒される少女が、絶望の果てに連続殺人鬼に救いを求める「無垢の祈り」。限りなく残酷でいて、静謐な美しさを湛える、ホラー小説史に燦然と輝く奇跡の作品集。」

出典: HONTO.JP

Dkhk

暴力とエロとグロと不条理をひとつの鍋にぶちこんでとりあえず沸騰させたような、荒削りだけどとにかく圧倒させられる短編集。胸糞が悪くなるのか、妙な高揚感を覚えるのか……。

長きに渡り愛される『世にも奇妙な物語』シリーズは、中短編小説を原作にしたものも少なくありません。
「読書が苦手」という人も、読みやすい短編・中編小説をきっかけに読書の楽しさに目覚めるかも?