「萌え」で異世界侵略?『アウトブレイク・カンパニー』

2013年秋に放送されていたアニメ『アウトブレイク・カンパニー』に関する記事です。『アウトブレイク・カンパニー』とは、ひきこもりだったオタクが、偶然にも日本と繋がってしまった異世界で、オタク文化を広めるオタク文化の伝道師として奮闘する物語です。この記事では作中に登場する個性的なキャラクターとその世界観について紹介します。

『アウトブレイク・カンパニー』とは

幼馴染に告白した加納慎一はオタクであることを理由に振られてしまい、ショックのあまり自宅警備員となってしまいます。高校中退の彼を見かねた両親に今後のことを迫られ就職することにした加納慎一は、ネットで就職先を探し、とあるサイトをきっかけに「総合エンターテインメント商社アミュテック」通称「アミュテック社」で面接を受けることになりました。その面接の途中に意識を失い、再び目が覚めるとドラゴンが空を舞う異世界に飛ばされていました。 慎一の仕事は異世界の国「神聖エルダント帝国」でオタク文化を広めることでした。

異世界の国「神聖エルダント帝国」

「神聖エルダント帝国」は多種族から成り立つ国家で身分差別や民族差別が根付いています。国のトップに立つ種族は人間で、それ以外の種族であるエルフやドワーフ、リザードマンなどを「亜人」と蔑称していました。中世ヨーロッパと文化水準が似ていて、識字率も低く庶民は文字の読み書きが出来ません。エルダントは文化力の欠如を懸念していたため、日本のオタク文化を取り入れることに合意しました。また、この世界には魔法が存在していて、エルダントが持つ軍の軍人と一部の貴族階級の人間しか使えず、エルダントが厳密に管理しています。エルダント語を標準語としていますが、魔章指輪と呼ばれる魔力を動力とした翻訳機を使って日本と交流しています。

「総合エンターテインメント商社アミュテック」

慎一が面接を受けた「アミュテック社」は異世界で繋がった「神聖エルダント王国」と日本政府が交流関係を築くために共同出資により創設された企業でした。異文化交流として日本政府はエルダント側へ陶器など日本伝統の文化を持ち込んでいましたが、反応がいまいちだったため、比較的受けのよかったアニメや漫画によるオタク文化を中心に輸出するのが「アミュテック社」でした。その代表としてオタク文化に精通している慎一が抜擢され、オタク文化の輸出、日本語やオタク文化の知識を普及することを目的としています。また、できるだけ多くの人にオタク文化を楽しんでもらいたいという考えから、オタクを養成するための学校を創設しています。

個性的な登場人物・キャラクター達

オタクのサラブレッド「加納慎一」

ライトノベル作家の父と元エロゲの原画師の母を持つ慎一は自他共に認めるオタク愛好家です。そのため異世界にも難なく順応し「神聖エルダント帝国」でオタク文化を広めるために日々邁進します。「萌え」に対する熱意は人一倍強くて暴走しがちになることもありますが、冷静に状況を分析することに長けていて、大事な場面で機転を利かせる瞬発力を持ち合わせています。

ハーフエルフのメイド「ミュセル・フォアラン」

「神聖エルダント帝国」に雇われ、メイドとして慎一の世話役をしている少女です。ハーフエルフということで人間やエルフからあまりいい目で見られないこともあり、普段は特徴的なエルフ耳を隠して生活しています。健気で控えめな性格を持つ彼女は、自身がハーフエルフであることに後ろめたさを感じていましたが、亜人種と分け隔てなく接する慎一を一途に慕っているようです。慎一から貰った平仮名の書かれた一覧表を元に独学で日本語を勉強していて、途中からは慎一が手伝うようになったおかげで日本語をマスターしています。

エルダントの皇帝「ペトラルカ・アン・エルダント三世」

「神聖エルダント帝国」の皇帝で齢16歳です。銀髪碧眼の持ち主ですが、年齢よりもかなり幼く見える容姿であることにコンプレックスを抱いています。オタク文化に対して好奇心旺盛で、エルダント城を抜け出しては、慎一のところに向かい漫画の朗読をせがんでいました。負けず嫌いな性格で、自分より身分の低いミュセルに負けじと競い合いながら日本語を覚えていき、日常会話程度の日本語を話せるほどまでになります。

腐人自衛官「古賀沼美埜里」

慎一の護衛を担当している女性自衛官です。童顔で柔和な雰囲気を漂わせていますが、胸のサイズはFカップとかなりの巨乳の持ち主です。緊急事態のときは雰囲気が変わり、持ち前の格闘技術や戦闘能力で慎一達を危険から守ります。実はオタク文化に見識がある筋金入りの腐女子で、慎一と帝国騎士でペトラルカの遠縁にあたるガリウスとの男同士の関係を常日頃から妄想しています。

アミュテックのお抱え絵師「エルビア・ハーナイマン」

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