目次

  1. サガン「悲しみよこんにちは」
  2. モーパッサン「脂肪の塊」
  3. サン=テグジュペリ「夜間飛行」
  4. カミュ「異邦人」

サガン「悲しみよこんにちは」

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作家・脚本家として世界的な功績を残したフランソワーズ・サガンが、18歳で執筆した処女作です。

ストーリーは、暑い夏を別荘で暮らす少女のいかにも優雅で美しい描写からはじまっていきます。
ラブストーリーのような要素も含まれ、叙情的な内容に感じられるかもしれませんが、少女の稚拙な反抗心とある種のファザコン的願望が見え隠れしはじめてから状況は一変します。

狭い場所に住み、とりたてて嫌なこともなく平和に暮らしてきた少女が、自分の力だけではどうにもならない事態と直面したとき……人間の汚い部分が曝け出されてしまいます。
18歳=かわいくて穢れなきJK、という日本的感覚を打ち砕いてください。

モーパッサン「脂肪の塊」

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現在の感覚で言えば「胸糞小説」に分類されてしまうかもしれません。

タイトルがあらわすのは、ふくよかな体型の女性。
そしてこの女性はストーリーのキーパーソンであり、彼女に感情移入しながらページを進めたならばきっと「なんだそれ~!?」と胸糞の悪い思いをしてしまうことでしょう。

作中に登場する「食べ物」の描写はとても魅力的で、読みながら空腹と戦うことになるかもしれません。
その「食べ物」こそが、胸糞展開のポイントにもなるわけですが……。

サン=テグジュペリ「夜間飛行」

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「星の王子さま」で有名なサン=テグジュペリは、小説家とパイロットという二足のわらじを履いています。
その経験を生かし執筆された今作は、星の王子さまに続くサン=テグジュペリの代表作。

リスクの多い夜間飛行に挑む操縦士の姿を、緊張感のある文体で描き出しています。
と言っても、スリル満点のアドベンチャー的作品と言うよりも、危険を犯して自らの役割に没頭する人の心と信念がメインに描かれています。

現在の仕事に悩みや迷いを覚えている人は、指南書として手にとってみるのもいいかもしれません。

カミュ「異邦人」

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若干46歳でノーベル文学賞を受賞したカミュの代表的作品です。
不条理小説、実存主義小説とも呼ばれています。

もっとも有名なのは、銃をぶっ放してお縄をかけられてしまった主人公が、その犯行動機について「太陽がまぶしかったから」となかなかサイコパスな回答をするシーン。

「今の若い子たちは何事にも無関心で覇気がない」「近頃は嫌なニュースが増えて怖い」と感じたときにこそ、1942年刊行の今作をどうぞ。