『ONE PIECE』色々と引っ張るキャラクター、ジンベエとその人生（随時更新）

七武海脱退後から魚人島編

「インペルダウンからの脱獄、海軍本部への殴り込みに参加」。除名処分は確実ですが、既に腹は括っており、海軍本部で自ら脱退を宣言。
エースの救出は失敗に終わりましたが、ルフィを守り切ることはできました。心身ともに傷だらけのルフィを厳しくも的確に諭し、バラバラになった麦わらの一味にメッセージを送るための行為にも参加。
その後魚人島に戻りますが、七武海を辞めたため再びお尋ね者状態。

劇中「2年後」の「魚人島編」でルフィと再会してその場にいた仲間にも過去を話します。アーロンに関することでナミから恨まれていないことを知って涙ながらに礼を言う様はまさに仁義の男。
しかし魚人島は「新魚人海賊団」が幅を利かせていました。その理念は一見するとアーロンと同じですが、「人間嫌い」な点が共通してるだけで、船長のホーディを始め、幹部一同仲間すら捨て駒扱い。時に盾にし、時に死を要求。
仲間を大事にしていたアーロンとは逆で、信念のかけらもない連中でした。ドーピングまでして島を去った人間をさえ攻撃。捕らえた人間を奴隷にしてこき使う姿は天竜人の振る舞いと同じ。
直接の被害を受けていないのにアーロンたち上の世代からの言葉だけで人間を憎んでいた訳です。ジンベエの望みは「人間への恐怖心、敵愾心を拭うべく新魚人海賊団と戦ってヒーローになってもらう」こと。その思惑は成功。魚人島の子供たちはルフィに憧れて麦わら帽子を欲しがり、大人たちも「少し人間が好きになった」と物資を大量にくれて送り出しました…が、その前にある出来事が。

仲間入りも引っ張る

四皇・ビッグ・マム

白ひげの死後、魚人島は「ビッグ・マム」という海賊の縄張りになっていました。
ビッグ・マムは四皇と呼ばれる四人の超大物海賊の一人。白ひげもその一員だったのですが、魚人島の王と友人だった白ひげと違い、ビッグ・マムは「大量の甘いお菓子」と引き換えのビジネスとして名前を貸すことで魚人島を守っているわけです。が、そのお菓子をルフィが食べてしまうのでした。

それだけならまだしも、ビッグ・マムは「お菓子の納品」が遅れた島は燃やす、部下を食べる、実の子でも「殺す」というとんでもなく恐ろしい人物。
謝って許してくれるような人じゃありません。「お菓子が来ない」と聞くや魚人島への攻撃を宣言。
しかしルフィが「魚人島はお前に任せられない。俺の縄張りにする」と逆に喧嘩を売る形に。ビッグ・マムは目標を麦わら一味に切り替えるのでした。「生意気な小僧」と認識して。

劇中でルフィに誘われる前から「次の仲間はジンベエじゃないか」との噂がありました。とはいえ、ジンベエは現在ビッグ・マムの傘下の魚人海賊団の船長。
彼のモットーたる仁義を考えるに、仲間や島民たちをビッグ・マムという危険人物をさしおいてルフィの仲間になることはできず、とりあえず保留状態。
しかし、自分でも意識しないうちにルフィたちのことを好意的に話していたらしく、仲間たちから「ずっと故郷や自分たちの為に生きてきたんだから、自分の人生を生きてほしい」と言われて、魚人海賊団を抜けルフィの元へ行く決意はできたようです。
とはいえ、ビッグ・マムからしてもジンベエは大事な戦力。「抜けるなら、落とし前を払え」と強制してきました。

アラディンの妻曰く、ビッグ・マム傘下を生きて抜けられた者はいないとのこと。
「落とし前に怯え、傘下を抜けるのを止めた」との報道から「腑抜け」扱いを受けていますが、これに関しては、ビッグ・マムの能力が関係していました。

ビッグ・マムの能力「ソルソルの実」

『ONE PIECE』で新キャラが出ると、ほぼ出る話題が「どんな能力を持っている（どんな実を食べた）のか」ということ。初期では貴重と言われていた悪魔の実ですが、猛者たちの割拠するグランド・ライン並びに新世界では当たり前のように能力者が登場します。
ビッグ・マムもそんな悪魔の実を食べた能力者の一人でした。実の名前は「ソルソルの実」。
ソウル、つまり魂（寿命）を操る能力で、主に下画像のセリフで相手の寿命を任意で奪うことができます。
先のルーレットに描かれた数字は仲間の数。下手にルーレットを回せば魚人海賊団の仲間まで危険に晒す（場合によっては全員寿命を奪われる）と踏んで、脱退を避けたのでした。

もう一人の生け贄、サンジ

ビッグ・マムが登場する『ホールケーキアイランド編』では、麦わらの一味のコック、サンジの生い立ちが明らかになりました。
サンジの実家、ヴィンスモーク家は戦争屋を生業とし、クローン人間まで生み出す科学力。これをビッグ・マムは欲しています。
ですが、ビッグ・マムと協定を結ぶには彼女の子供の誰かと結婚しなくてはなりません。サンジの父はビッグ・マムを「イカレたババア」と表現。そんな所に大事な息子を婿にやるよりは、と「できそこない」のサンジを生け贄的に差し出したのです。他の兄弟と違って感情を持ち、「普通の人間」であるサンジを（他の兄弟には、何らかの改造が施されていると思われる描写が見られます）。

ビッグ・マム傘下脱退

麦わら一味やビッグ・マムの首を狙う海賊が手を組んで、結婚式前の茶会をまずぶち壊すこととなります。
意見の衝突を収めたのもジンベエでした。そしていざ作戦決行。茶会の邪魔をされるのを嫌うビッグ・マムの怒りの理由は「ケーキを壊された」ため。また、ルフィたちが彼女にとって大事なマザー・カルメルの写真破壊を目論んでいたため（マザー・カルメルは孤児院を経営し、あらゆる種族の孤児を引き取っていました。ビッグ・マムもその孤児の一人）。
写真のことを教え、ケーキを壊した張本人を庇ったとジンベエに謀反の意思を聞きます。ジンベエの回答は、ビッグ・マム傘下を抜けること。
「ワシだけの寿命を好きなだけ奪え」との提案は受け入れられますが、寿命が奪われることはありませんでした。
寿命を奪えるのは、相手がほんのわずかでも死を恐れた場合のみ。「未来の海賊王の仲間になろうという者が、四皇ごときに臆せるか！」それが返事でした。
しかし、そこで終わりとせず、「今まで世話になりやんした」と堂々と参加を抜ける意思を示します。

まとめ

何から何まで仁義一貫の男、それがジンベエ。しかし、ビッグ・マムもまだまだ黙っていません。このままルフィたちの仲間となれるのか、ファンの間でまたも意見が割れています。さて、今後は…？