となりのトトロ(ジブリ映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

1988年公開。昭和30年代、緑豊かな農村に引っ越してきた草壁さつき、メイの姉妹は奇妙な生き物トトロと出会います。ネコバスも含め、子供の時にしか会えない彼らとの交流、そして少しの成長を描いたもの。爽やかな自然の描写と、それに相反する多くの暗い都市伝説を持つ作品でもあります。宮崎駿の原作、脚本、監督アニメ映画。

出典: girlschannel.net

草壁家の管理をしていたおばあちゃん。カンタの祖母。まっくろくろすけ(ススワタリ)について姉妹に教えたり、食べごろの農作物を一緒に収穫するなど、血の繋がった祖母、孫のような関係を築きます。お母さんの退院延期で不安定になったさつきを励まし、行方不明になったメイの物と思しきサンダル(実際には勘違い)を握りしめて経を唱えるほどの心を砕きよう。夕刻になっても尚メイを探す描写がありました。エンディングでメイと再会し、涙を見せます。

カンタ

「ん!」

おばあちゃんの実の孫で、さつきのクラスメイト。引っ越してきたさつきに心惹かれているような素振りが多々あります。ただ小学生男子特有の不器用さから、女の子に対して素直に接することができず、照れ隠しからか「お前んち、お化け屋敷~!」と悪口を言うシーンも。半面、急な雨の中地蔵堂で雨宿りをするさつきとメイに、破れてはいたものの傘を強引(しかも無言)に押し付けて去るなどの優しさも見せました。メイの行方不明の際、池でサンダルが見つかったことをさつきに告げます。その後エンディングまで出番はなかったものの、少し素直になったようで、普通にさつきと話していました。

トトロ

出典: www.jigsaw.jp

猫のような耳、ずんぐりした体型が特徴の毛深い、謎の生物。キャッチコピー曰く「へんな生き物」。劇中で確認されたのは、大、中、小のトトロたち。好物なのかドングリを集め、それがきっかけで草壁姉妹と会うことになります。

【大トトロ】草壁家の近所にある神社のクスノキの主。メイやさつきが出向いた際は眠っていました。「トトロ」という名前はメイが大トトロの唸り声を自己解釈して付けたもの。実際には「眠い」と吠え、真似をしたメイに眠くて吠えたのかを聞いており、名付けに関しては「トトロ?何を言ってるんだろう。まあいいか」程度の認識で、すぐ忘れたようです。傘の開く音に驚く、傘に大きめの雨粒が当たる音を気に入るなどお茶目な面も存在。時折、夜に木のてっぺんでオカリナを吹いていることもあります。余程気に入ったのか傘はほぼ常に手にしていました。夢の中で草壁姉妹が庭にまいた木の実を一夜にして大木にまで成長させたり、コマに乗って空を飛んだりします。夢の可能性が高く翌朝には木はなかったものの、長い事出なかった芽が出ていました。メイが行方不明になりさつきに助けを求められた際は、さつきを猫バスに乗せてメイの場所へ送り出し、メイ探しの手助けをしました。ただ「トトロとしては、手助けをしたとも思ってないんじゃないか」とは宮崎監督の談。毛の色は灰色。

出典: www.puzzlejump.com

【中トトロ】登場時ドングリの詰まった袋を持ってメイから逃げ回る、木の実を成長させる儀式の後大トトロに飛びついて一緒に飛ぶ以外あまり姉妹との交流は描かれませんでした。青い毛を持ちます。

【小トトロ】全身真っ白で、大、中のトトロのような胸元の矢尻型の模様がありません。メイが初めて接触したトトロであり、半透明の状態で登場。完全に透明になることに長けていないのか、メイの好奇心のせいか、一旦は姿を消しますがすぐに見破られて実体化、中トトロ共々クスノキまで逃げ帰りました。

大トトロはミミンズク、中トトロはミン、小トトロはズクという本名があるとされますが、一説には本名ではなく当初の設定だそうです。

archive.fo

ネコバス

出典: www.youtube.com

トトロが呼べば来る、トラネコを巨大化させたバスのような生物。モデルはボンネットバスというタイプで、頭部がボンネット、目がライトに当たります。乗る際は窓が縦に伸び、入り口に変形。内部はフカフカの毛で覆われており、不安がっていたさつきも思わず笑顔になるほど快適な様子。十二本の脚で風のごとく早く動き、道でなくとも、田んぼや電線の上など走行可能。狭い森に入っても、木の方が避けてくれます。やはり子供にしか見えない存在ですが、犬や鳥などの動物にも見えていると思われる描写があります。メイを見つけて姉妹再会を見届けた後、サービスとばかりに七国山病院まで二人を送って行きました。
本物のバス同様、行き先が示されますが、メイを探す時は「めい」となり、病院へ行く時は「七国山病院」と表示。この時「院」の字が逆になっている、との指摘あり。帰る時は「す」と表示されるそうです。この「す」は草壁家の屋根で姉妹と別れる時に表示されています。薄くなっている上小さめなので確認しづらいですが、確かに一文字「す」とだけありました。

まっくろくろすけ(ススワタリ)

出典: world-fusigi.net

ぞわわわ…。

ススワタリという名前通り、ススのようなホコリのような、見ようによっては金平糖のような黒い塊。さつき曰く「まっくろでぞわぞわって動く物」。おばあちゃんが言うには妖怪のような恐ろしい物ではなく、悪さもしないし、笑っていればいつの間にかどこかへ去っていくとのこと。この話を思い出した草壁一家が風呂で大笑いをしたその晩、引っ越しのごとく草壁家から出て行きました。手足の生えたススワタリが、同じジブリアニメの『千と千尋の神隠し』にも登場しますが、関係は不明。

『となりのトトロ』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

ヤギさん

病院から連絡を求める電報が届いた時。お母さんにあげるトウモロコシを持ったメイは姉たちから引き離されて一度迷子になります。この時、繋がれているヤギと遭遇するんですが、実際のヤギの歯はこんな形じゃないとのこと。

歯があるのは下だけだそうです。この字幕はメイのセリフですが、大口を開けている点も含め、「ヤギさんが喋った!」とネタにもなっています。

トトロの本音

えどまち
えどまち
@edono78

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