目次

  1. 『とってもラッキーマン』
  2. 三男・努力マン
  3. 次男・友情マン
  4. 長男・勝利マン
  5. 「裏切り」の真相
  6. 三兄弟の父・三本柱マン
  7. 和解後のタッグマッチに見る努力マン、勝利マン
  8. 餃子のエピソードから見る三兄弟
  9. 今尚愛される三兄弟の二次創作品
  10. まとめ

『とってもラッキーマン』

一言で言えばヒーローもの。主人公が「ラッキーマン」というヒーローに変身して戦う、という筋なんですが、名前の通り彼の武器は「運」。「やりすぎやろ!」と言われるほどの強烈な運の良さで怪人や悪者宇宙人の退治に導いてしまうわけです。連載は4年間。1年間のアニメ放映もされました。

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主人公は追手内(ついてない)洋一。ラッキーマンとは逆でこれでもかというほどに運がありません。

婉曲に言えば画力に少々難があり、絵柄のせいか「低年齢向け」の印象を与えてしまうこともしばしば。しかしよくよく読めば意外と深く熱い部分もあったのです。特に印象的なのが、「勝利、友情、努力」の三兄弟。

三男・努力マン

三兄弟の末弟ですが、登場したのは最初でした。その名の通り「努力家」なんて言葉で語るのも憚られるほどの頑張り屋さん。そんな彼からしたら運だけでヒーローやってて運だけで勝つラッキーマンはヒーローの風上にも置けない存在。就任地たる地球を賭け戦いを挑んできたのですが、ラッキーマンが「実は影の努力家」であると勘違いして弟子入りするのでした。・・・似た経緯で暴走族の女の子にも恋しました。(スプレーで壁に落書きをしているのを見て「苦学生」「漢字の勉強」と勘違い。「集会」を「勉強会」を勘違い、など)

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歯を食いしばっているのも涙を流しているのも、「過去」が原因。

以降ラッキーマンを「師匠」と呼び、地球人のふりまでしてともに修行をすることに。習字で「努力」の文字を描き、胸に貼り付けることで「変身」します。習字道具に関しても実は現地調達。それも購入もしくは借りるというのではなく、努力による「自作」。どこまで努力したら気が済むんでしょうか。

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地球人バージョン。

実は彼には「兄に裏切られた」過去がありました。ヒーローになるための特訓と称しておもりを背負っての「脚だけの」腕立て伏せ。兄たちは、そんな努力マンを「見世物」にして金を稼ぎ、キャバクラなんぞに行ったりしてました。それでもめげずに修行を続けたようですが、とどめとなる出来事が。ヒーロー認定試合の際栓抜き(武器)を渡されて失格扱いに。周りからは「卑怯な手を使った上に、庇ってくれた兄のせいにする弟」ととられて、「兄に免じて」200年の出場停止処分が下されるにとどまりました。怒ると胸の「努」の字が「怒」にかわり、「怒力」に。

次男・友情マン

「友情」をモットーとし、「友達」がたくさんいます。変身する時も「友達」の手を借りるほど。というか「強い敵は友達に倒してもらう」などとのたまってました。仲間になって以降は地球人のふりをして、何故か弟と同じクラスに編入。女子生徒を中心に「友達になろう」を繰り返していました。

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フレンドリー次男。暴走しがちな兄と弟のストッパーでもあります。

社交的な分、言葉による説得を行うこともできます。弟努力に「真相」を話したことはもちろんのこと。交戦した一匹狼マンと「友達」になった後、兄勝利マンが「俺はお前の友達の兄貴だぞ、挨拶くらいしろ」と突っかかった(一匹狼マンの態度にも問題はありましたが)際「戦いの後で疲れている相手に勝っても嬉しくないだろう?」と止めたシーン。口八丁ではない柔軟性が伝わります。幼少期努力を「見世物」にした際も「人前で戦うのがヒーロー、精神を鍛えるため」なんて丸め込んでましたし。いずれにしても兄弟、友を思うが故の発言なんですけども。

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結構腹黒かったり、実は強かったり。

一方「友達になること」を拒まれるなどして本気を出すと姿そのものが変わり、鬼のように。自分が攻撃した個所を刺させ、「相手の痛みを知ることから友情が始まる」と涙ながらに語っていました。普段友だちに「代わりに倒してもらって」いても実力は勝利マンと伯仲しているようで、一度も決着がついていないとか。

長男・勝利マン

三兄弟中、恐らく女性人気は一番じゃないかと思われます。ジャンケンから宇宙の命運をかけた戦いから、「勝つ」ことにとかくこだわり、「師弟愛」ゆえにラッキーマンを攻撃できなかった弟、努力を叱咤するため大会で容赦のない攻撃を見せたことも。しかし、「裏切られた」と思い込ませた一因にもなりました。

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必殺技はキャベツ・チカ・カツ・カム。その場でおいしいカツを作って相手がその味に酔いしれている間に攻撃するというよく分からない技です。

やっぱり仲間になって以降は地球人のふりをして、これまた弟と同じクラスに編入。地球人バージョンもワイルドです。時に卑怯な手を使ってでも勝とうとしますが、ちゃんと理由がありました。

敵が正々堂々と戦うわけはないという現実を知っているため、「平和の為なら卑怯な手段を使ってでも勝たねばならない」という信条を持つ。そのため、時には自分が死ぬような目に遭うような作戦を使い「勝つ」ことにこだわる。

出典: DIC.PIXIV.NET

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表彰台の上にいるのは「勝利(かつとし)くん」という人形。自我持ちで食事も作れます。「勝利マンの相棒として負けるわけにはいかない」と頑張ったシーンも。

「裏切り」の真相

無茶なトレーニングを強いたのも、公衆の面前で見世物にしたのも、全ては末弟努力を「ヒーローにさせない」ためでした。三兄弟には「三本柱マン」(後述)という父がいたのですが、戦死。体の弱かった母は更に衰弱。幼い三兄弟を遺して逝去します。臨終の間際、赤子だった努力を「危険な任務の多いヒーローにはさせないで」と遺言。勝利マンは「俺が守る」と明るく言って約束します。指切りまでして。デタラメトレーニングでも強さを身に着けた弟をヒーローにさせない方法は、「裏切」り、失格扱いにして心を折る以外になかったのです。友情マン曰く「父さんや母さん、お前自身のためヒーローにさせるわけにはいかなかった」とのことですが、実際は「努力がヒーローになったら針千本飲まなきゃならない」という勝利マンの思い込だったという・・・。