目次

  1. あらすじ
  2. 内容をありのままに表した秀逸なタイトル
  3. 国家に葬られそうだった戦争の真実
  4. 醜悪なドイツ政府を打倒した検事たちの正義感にアッパレ
  5. まとめ

あらすじ

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1958年の西ドイツ・フランクフルト。第2次世界大戦の終結から10年以上が経過し、復興後の西ドイツではナチスドイツの行いについての認識が薄れていた。そんな中、アウシュビッツ強制収容所にいたナチスの親衛隊員が、規約に違反して教師をしていることがわかる。検察官のヨハン(アレクサンダー・フェーリング)らは、さまざまな圧力を受けながらも、アウシュビッツで起きたことを暴いていく。

出典: MOVIES.YAHOO.CO.JP

内容をありのままに表した秀逸なタイトル

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まず言及すべきはこの秀逸なタイトルについて。これほどまでに映画の内容をしっかりと、しかしそれでいて抽象的に描いた例は他にありません。ヒトラーがいなくなり、非道の限りを尽くしたナチ党員は皆一般市民になった。かつて残虐非道な行いでユダヤ人を大虐殺した彼らは、何食わぬ顔で道を歩き、働いている。タイトルに込められた皮肉と、それらの短い言葉に込められた訴えに脱帽すること間違いなしです。

国家に葬られそうだった戦争の真実

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アウシュビッツの惨劇がなかったことにされそうだったことにまず驚きました。ヒトラーがいなくなってもドイツ国内には元ナチ党員が上層部で幅を利かせ、戦争犯罪をなかったことにしようとしていた。その証拠に、若い世代はアウシュビッツで行われたことについて何も知らなかったのです。国家ぐるみの隠蔽。これは大変怖いことです。知っていると思っていたことが実は全てウソだった、なんてことがまかり通ってしまうのですから。

ドイツ国内で、その隠蔽に対して抵抗しようと志す人間が少なからずいたのがまだ救いだったのでしょう。しかし相手は国家、彼らの活動はことごとく妨害されてしまいます。戦争が終わっても全く変わっていないドイツの体質がそこにはありました。臭い物には蓋の原理で、政府は見せかけの改革を図っていたわけですね。アウシュビッツの惨劇が知られず、そのままドイツが成長したらと思うとゾクリとしました。

醜悪なドイツ政府を打倒した検事たちの正義感にアッパレ

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自国の不利益になるにも関わらず正義を全うしようとした検事たち。友人や親が犯罪者として裁かれるであろうことを知っていながらも自らの信じる正義を貫いた彼らは、まさに人類の宝と言えるでしょう。その時代、国民のほとんどがナチ党員で、裁こうとすれば一般市民の多くを罪に問わなければならなくなる。彼らが直面したのは大きな問題でした。いわば、ドイツという国を裁こうということと同じことだったのです。

しかし彼らは立ち止まらず、ついに裁判にまでこぎつけた。全てはドイツという国を根本から立て直すため。これこそ愛国心というものなのでしょう。売国奴と罵られても、国家にとって良かれと思ったことをやり通す。本物の心、真実の正義をここに見た気がしました。

まとめ

この映画を観なければ真実を知ることはなかったでしょう。現代ドイツの形成に尽力した彼らを知ることができたのは、私にとって大きなことです。ぜひとも多くの人にこの映画を観てほしい。それだけの価値が、この映画にはあるはずです。今の世の中にこのような人たちが少しでも残っているのならば、世界の行く末はまだまだ明るいものとなるに違いありません。